勇者だけど幼女使いと言われていますが何か?

KeyBow

文字の大きさ
10 / 73
第0-2章  召喚篇

第10話  首都へ

しおりを挟む
 フォルクス達は翌朝のかなり早い時間に出発する事にした。時間的に余裕がなくなり、今までのようにのらりくらりとゆっくり景色を楽しみながら行く事が出来なくなったからだ。

 というのは、年に1回ある魔法学校への入学申し込み手続きの締め切りまであと3日しかないという事が分かり、急いで向かわないといけなくなったからだ。

 空荷で馬に乗る場合であればなんとか2日、つまり期限内には着くだろうというような距離だそうだ。また、ギルドにて懸賞金や盗賊から奪った金貨等を全て大金貨に換金して貰った。勿論普段使う為のお金もそれなりに持っているが、魔法学校への入学時に出さなければならないお金は基本的に大金貨での支払いになると言っていたからだ。

 大金貨は金貨100枚で1枚になるのだが、普通の生活の中では中々使わない種類だ。生活費などに必要な分は通常の金貨や銀貨が必要になるが、それ以外のお金は全て大金貨にしてある。

 町を出た後、2人はひたすら首都を目指し馬を走らせていた。勿論全力ではないのだが、  馬がバテない範囲で軽快に走らせていく。

 馬の負担を減らしたいので、自分達の装備品等を極力外していた。最低限皮鎧だけは外せないので、防具は革鎧のみだ。武器は短剣と投擲用のナイフを数本のみだ。尤もいざとなれば収納から武器を出して対処する事としている。それにフォルクスには魔法があるので、武器を出納から出す時間を稼ぐ位は十分可能なのだ。
 
 道中は何事も無く順調に進み、期限の前日に首都に辿り着いた。

 町に入る手続きをする為の時間は何とかなる。試験の申込みにも何とか間に合いそうなのだが、首都について2人共殆ど知らなかった。情報を集めないと町に着いてからどんな街なのか、どこに何が有るのか等何も分からないままいきなり手続きをしなければならない。道中魔法学校についても場所以外調べる時間的余裕がなく、殆ど何も知らない状態で向かう事になる。

 その為に多少なりとも日程については余裕が欲しかったのだが、実際は行き当たりばったりだった。

 2人共大男なのだが、殆ど装備を身に着けていない為、馬に掛かる負担が少なく順調に歩みを進めてくれた。馬も頑張ってくれたので、なんとか魔法学校への入学試験の申し込みの締切日の前日に町に入ったので2人は安堵していた。ただ、馬には可哀想な事をしてしまった。

 夕方少し前だったのもあり、とりあえず魔法学校の入学試験の申し込みの手続きをする場所を門番の所で聞いていた。流石に首都の為かなりの高さの防壁に囲まれた大きな町だった。町の入り口にある門での検査もかなり厳しかった。勿論犯罪者のチェックなども行われて行く。特に他の町から馬車で来た者達には厳しく、馬車の中の荷物まで確認されているような状態だった。

 だがフォルクス達は殆ど何も持っておらず、荷台をちらっと見るだけで済み、荷物検査の必要が無かったからそのまま通されていた。実際はギルドマスター発行の魔法学校への推薦状が有った為比較的あっさりと通されただけだった。

 魔法学校に着くと臨時の試験受付場所があり、そこに行ったのだが、必要な物が不足していた為に突き返されてしまった。まだ1日あるので準備をするように言われた。正式な町の滞在許可証、もしくは冒険車登録があるのならばギルドにてホームタウンとして住居登録をするように言われ、それが無いと申し込みができないと言われたのだ。

 そう、こういう事があると怖いので、せめて1日位は早く来たかったのだ。
 もう本日の試験受付は閉まってしまうのでまた明日来るように言われ、手続きに際して必要な事を教えて貰った。

 紹介状も有り、結果的に明日中にはなんとかなりそうだった。不足しているのは滞在許可証もしくは町の住人である事を証明をする物のみが足りない事が分かり、今日のところは宿にて休み、明日の朝一番でギルドに行く事にしたのであった。

 宿は一度は高級宿に泊まりたいとフォルクスが言い出した。高級宿の空き部屋を探したのだが、偶々どこも満室で、結局中級宿の中では比較的上等な部屋にした。6人が泊まれる部屋しか無く、割高だが学校に行き出したら寄宿舎か寮になるらしいので、今は宿での滞在を堪能する事にした。

 朝早く起きたフォルクス達は2人して近くの空き地で早朝稽古をしていた。その後食事を摂り、着替えてからギルドに向かう事になる。

 今日の装備はいかにも冒険者です!というような服装ではなく、予備にと思って取っておいたチェーンメールにした。そう兵役に就いていた時の標準装備の格好で行く事にしたのだ。万が一を考え、手持ちで一番防御力のある格好にしたのと、長い期間使っておりサイズもぴったりなのだ。重たい事以外は慣れ親しんだ相棒であり、使い勝手が良いのだ。何故ならば、もしも試験の申し込みをし、受託された後に即時試験となり、しかも何かと戦う事になった場合に備える事にしたのだ。何を血迷ったかべソンは大剣を背負っていく。場違いなのだ。

 フォルクスも愛剣を帯剣している。

「俺達ってマンマ兵士の格好だよな。やっぱり兵士に見られるかな?」

「そうだな、まあ見えるだろうな」

 べソンはボソッと言うのだが、まあいいかとフォルクスは軽く考え、その格好でギルドに向かうのであったが、フォルクスはこれからの出来事や魔法を覚える事に期待をしていた。また、魅力溢れる異性との出会いを期待し、心が踊るのであった。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

無限に進化を続けて最強に至る

お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。 ※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。 改稿したので、しばらくしたら消します

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ

如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白? 「え~…大丈夫?」 …大丈夫じゃないです というかあなた誰? 「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」 …合…コン 私の死因…神様の合コン… …かない 「てことで…好きな所に転生していいよ!!」 好きな所…転生 じゃ異世界で 「異世界ってそんな子供みたいな…」 子供だし 小2 「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」 よろです 魔法使えるところがいいな 「更に注文!?」 …神様のせいで死んだのに… 「あぁ!!分かりました!!」 やたね 「君…結構策士だな」 そう? 作戦とかは楽しいけど… 「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」 …あそこ? 「…うん。君ならやれるよ。頑張って」 …んな他人事みたいな… 「あ。爵位は結構高めだからね」 しゃくい…? 「じゃ!!」 え? ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!

【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~

きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。 前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

知識スキルで異世界らいふ

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ

処理中です...