ダンジョン配信スタッフやります!〜ぼっちだった俺だけど、二次覚醒したのでカリスマ配信者を陰ながら支える黒子的な存在になろうと思います〜

KeyBow

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第30話 マンション訪問――女子学生の相談

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 その日、乙姫の大学に通う女子学生が突然マンションにやってきた。ドアが開くと彼女は心配そうな顔で乙姫を見つめ、すぐに俺にも視線を向けた。

「えっ・・・乙姫さん、同棲してるんですか?」

 俺はすかさず否定する。

「違う。これはシェアハウスだよ。ただのスタッフ兼住人ってだけさ」

 乙姫も慌てて説明する。

「そうそう!ドボル君はただのスタッフ兼カメラマンだから。変な誤解はしないでね」

 女子学生はホッとしたような、しかしまだ少し戸惑ったような表情を浮かべた。

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 乙姫が彼女をリビングに招き入れ、話を聞くことにした。女子学生は少し憂いを秘めた感じの子で、清楚な雰囲気を漂わせていたが、顔には疲れが見えていた。

「それで、今日はどうしたの?」

 乙姫が優しく尋ねると、彼女は俯きながら話し始めた。

「・・・先日、青山ダンジョンで乙姫さんにお会いしましたけど、そのとき一緒だったチャラ男っぽい先輩のことで相談なんです・・」

 乙姫は思い出したように頷く。

「ああ、あのサークルの先輩ね。何かトラブルでもあったの?」

 女子学生は苦しそうに言葉を続けた。

「あの人・・・彼女がいるはずなのに、私にしつこく言い寄ってくるんです。『付き合ってほしい』って何度も言われて・・最初は冗談だと思ってたんですけど、最近は本気みたいで」

 乙姫が眉をひそめる。

「え、それって完全にアウトじゃない?それに、彼女持ちなら尚更おかしいわよ」

 女子学生はさらに声を震わせながら話を続けた。

「それだけじゃなくて・・・『セフレになれ』とか言ってくるんです。私、そんな女じゃないのに・・・」

 乙姫と俺は顔を見合わせた。その言葉には、明らかに嫌悪感を抱かざるを得なかった。

 女子学生は涙目になりながら言う。

「私、そんなに軽い女だと思われてるんでしょうか?『どうせ断れないだろ』とか、『押せばイケる』みたいに思われてるのかと思うと……怖いんです。最近は、会うたびに怖くて……このままだと押し倒されそうで・・・」

 乙姫は彼女の手を握り、真剣な顔で答える。

「そんなことさせちゃだめ!あなたはちゃんと自分の意志を持ってるし、それを汚すような人間の言葉なんて聞く必要ないわ。絶対に許しちゃダメよ」

 俺も口を挟む。
「もし本当に危険を感じてるなら、他のサークルの人に相談するか、それでも解決しないなら大学の相談窓口を使え。下手すりゃ犯罪だ」

 女子学生は少し安心したようだったが、まだ不安そうだった。

「・・・でも、私が何か言ったら、彼が周りに変な噂を流すんじゃないかって・・・怖いんです」

 乙姫は彼女の肩に手を置き、力強く言う。
「大丈夫よ。あなたが一人で抱え込む必要なんてないわ。私も力になるし、ドボル君だって頼りになるわよ」

 俺は小さく頷いた。

「まあ、配信だけじゃなくて、こういうトラブルの解決もサポート業務の一環だと思ってるしな。何かあれば言ってくれ」

 話し合いの結果、乙姫は大学内での行動についてアドバイスを送ることにした。

「まずは、その人と二人きりになる状況を避けて。サークルの集まりでも、信頼できる友達と一緒に行動するようにしてね」

「それでも解決しないなら、大学に相談するしかないわ。でも、その前に私が直接その先輩に話をつけてもいいわよ」

 女子学生は目を見開いた。

「瑞葉さんが・・・ですか?」

「ええ、こういう時は、同じ女性として声を上げるのが大事だと思うの。もし何かあったらすぐに連絡してね」

 俺も補足する。

「俺も一応男だから抑止力くらいにはなるかもしれない。何かあればすぐに駆けつけるよ」

 女子学生は深々と頭を下げた。

「ありがとうございます・・・瑞葉さん、ドボルさん。本当に感謝します」

 女子学生を送り出した後、乙姫は深いため息をついた。

「まったく・・・男ってどうしてこういうバカが一定数いるのかしら」

 俺は軽く肩をすくめる。

「まあ、全部が全部じゃないけどな。ただ、今回は完全にそいつが悪い」

 乙姫は真剣な表情で言った。

「私、彼女のためにもこの問題をきっちり解決してあげたい。配信者だからこそ、少しでも影響力を使える場面があれば使うべきだと思うの」

「なら、サポートは任せろ。お前が思う通りに動け」

 乙姫は小さく笑うと力強く頷いた。

「ありがとうドボル。あなたがいると、本当に助かるわ」

 こうして、乙姫と俺は、新たなトラブルに立ち向かうことになった。
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