53 / 55
第53話 ドホルの愛称
【またもや痛恨のミス!生着替え配信】
---
「……ん?」
ドボルは何気なく配信用モニターを覗き込んだ。
そこには信じられない速度で流れるコメントの嵐が映し出されていた。
---
《配信チャット》
【腐れ姫】「ハア???????????」
【ワイルド筋肉党】「いやいやいや、これはもう公式でしょ!!」
【ドボたんを崇める会】「乙姫の『ドボたん♡』発言、もう彼女でいいよな」
【ゴブ丸推し】「拙者、ゴブ丸様のスピンオフを所望するでござる」
---
「……」
無言のまま、ドボルはモニターを持ち上げる。
「ちょっとドボたん! それ高いのよ!」
「待て、破壊するな!」
乙姫と忍姫が慌ててドボルを押さえ込む。かろうじて端末は無事だった。
---
気を取り直し、ドロップアイテムの確認に移る。
拾い上げたのは、タンクトップ型の革鎧とズボン。
「なんでタンクトップなんだよ……」
「どう見てもドボたん用ね」
「……嫌な予感しかしねえ」
そのとき、ゴブ丸が革鎧をまじまじと見つめ、小さく唸った。
「む? これは……レッサー扱いではあるが、竜種のグリフォンの皮 でござるな」
「は?」
ドボルと乙姫が同時に聞き返す。
「グリフォンの皮って、普通に高級素材じゃ……?」
「拙者の知る限り、これは極めて貴重な防具でござるよ。タンクトップというのが唯一の難点でござるが」
「……よりによってタンクトップか」
ドボルは頭を抱えた。
「でも、今のボロボロの服よりはマシでしょ?」
「(ため息)……仕方ねえ。手伝ってくれ」
「はい、任せて!」
「む、拙者は周囲を警戒するでござる」
ゴブ丸が斧を持ち、周囲を警戒する。
---
【そして、またもや痛恨のミス】
「よし、ズボンも履き替えて……ん?」
「乙姫、なんか……」
「(配信モニターを見る)」
---
《配信チャット》
【腐れ姫】「あのさぁ……」
【マッスル神拳】「黒のブリーフwwwwwww」
【ワイルド筋肉党】「拙者、その一糸まとわぬ姿、しっかり拝見したでござるよ」
【ゴブ丸推し】「黒ブリ派VSトランクス派、戦争勃発」
【ドボたんを崇める会】「まって、乙姫ちゃんがめっちゃ世話焼き女房してるんだけど」
【忍姫信者】「むしろ俺がドボたんになりたい」
---
「ああああああ!!!!!」
乙姫が絶叫する。
「また……またやったのか」
忍姫が小さく息をのむ。
「(固まる)」
「ごめん……また配信切り忘れてた」
「(震える拳)」
「落ち着け」
忍姫がそっとドボルの腕を押さえた。
---
《配信チャット》
【マッスル神拳】「あっ、これ端末が投げられる未来だ」
【腐れ姫】「待ってドボたん、今までで一番カッコ悪い(でも好き)」
【ワイルド筋肉党】「はい、公式夫婦(確信)」
---
「……って、なんだよこの『ドボたん』って?」
ドボルが顔をしかめると、乙姫がニヤリと笑った。
「ほら、チャットで愛称決まったみたいよ?」
忍姫も、少し頬を染めながら静かに微笑んだ。
「……お慕いされているようですね」
「やめろおおおお!!」
ドボルの絶叫がダンジョンに響いた。
---
「……ん?」
ドボルは何気なく配信用モニターを覗き込んだ。
そこには信じられない速度で流れるコメントの嵐が映し出されていた。
---
《配信チャット》
【腐れ姫】「ハア???????????」
【ワイルド筋肉党】「いやいやいや、これはもう公式でしょ!!」
【ドボたんを崇める会】「乙姫の『ドボたん♡』発言、もう彼女でいいよな」
【ゴブ丸推し】「拙者、ゴブ丸様のスピンオフを所望するでござる」
---
「……」
無言のまま、ドボルはモニターを持ち上げる。
「ちょっとドボたん! それ高いのよ!」
「待て、破壊するな!」
乙姫と忍姫が慌ててドボルを押さえ込む。かろうじて端末は無事だった。
---
気を取り直し、ドロップアイテムの確認に移る。
拾い上げたのは、タンクトップ型の革鎧とズボン。
「なんでタンクトップなんだよ……」
「どう見てもドボたん用ね」
「……嫌な予感しかしねえ」
そのとき、ゴブ丸が革鎧をまじまじと見つめ、小さく唸った。
「む? これは……レッサー扱いではあるが、竜種のグリフォンの皮 でござるな」
「は?」
ドボルと乙姫が同時に聞き返す。
「グリフォンの皮って、普通に高級素材じゃ……?」
「拙者の知る限り、これは極めて貴重な防具でござるよ。タンクトップというのが唯一の難点でござるが」
「……よりによってタンクトップか」
ドボルは頭を抱えた。
「でも、今のボロボロの服よりはマシでしょ?」
「(ため息)……仕方ねえ。手伝ってくれ」
「はい、任せて!」
「む、拙者は周囲を警戒するでござる」
ゴブ丸が斧を持ち、周囲を警戒する。
---
【そして、またもや痛恨のミス】
「よし、ズボンも履き替えて……ん?」
「乙姫、なんか……」
「(配信モニターを見る)」
---
《配信チャット》
【腐れ姫】「あのさぁ……」
【マッスル神拳】「黒のブリーフwwwwwww」
【ワイルド筋肉党】「拙者、その一糸まとわぬ姿、しっかり拝見したでござるよ」
【ゴブ丸推し】「黒ブリ派VSトランクス派、戦争勃発」
【ドボたんを崇める会】「まって、乙姫ちゃんがめっちゃ世話焼き女房してるんだけど」
【忍姫信者】「むしろ俺がドボたんになりたい」
---
「ああああああ!!!!!」
乙姫が絶叫する。
「また……またやったのか」
忍姫が小さく息をのむ。
「(固まる)」
「ごめん……また配信切り忘れてた」
「(震える拳)」
「落ち着け」
忍姫がそっとドボルの腕を押さえた。
---
《配信チャット》
【マッスル神拳】「あっ、これ端末が投げられる未来だ」
【腐れ姫】「待ってドボたん、今までで一番カッコ悪い(でも好き)」
【ワイルド筋肉党】「はい、公式夫婦(確信)」
---
「……って、なんだよこの『ドボたん』って?」
ドボルが顔をしかめると、乙姫がニヤリと笑った。
「ほら、チャットで愛称決まったみたいよ?」
忍姫も、少し頬を染めながら静かに微笑んだ。
「……お慕いされているようですね」
「やめろおおおお!!」
ドボルの絶叫がダンジョンに響いた。
あなたにおすすめの小説
底辺動画主、配信を切り忘れてスライムを育成していたらバズった
椎名 富比路
ファンタジー
ダンジョンが世界じゅうに存在する世界。ダンジョン配信業が世間でさかんに行われている。
底辺冒険者であり配信者のツヨシは、あるとき弱っていたスライムを持ち帰る。
ワラビと名付けられたスライムは、元気に成長した。
だがツヨシは、うっかり配信を切り忘れて眠りについてしまう。
翌朝目覚めると、めっちゃバズっていた。
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
『おっさんの元勇者』~Sランクの冒険者はギルドから戦力外通告を言い渡される~
川嶋マサヒロ
ファンタジー
ダンジョン攻略のために作られた冒険者の街、サン・サヴァン。
かつて勇者とも呼ばれたベテラン冒険者のベルナールは、ある日ギルドマスターから戦力外通告を言い渡される。
それはギルド上層部による改革――、方針転換であった。
現役のまま一生を終えようとしていた一人の男は途方にくれる。
引退後の予定は無し。備えて金を貯めていた訳でも無し。
あげく冒険者のヘルプとして、弟子を手伝いスライム退治や、食肉業者の狩りの手伝いなどに精をだしていた。
そして、昔の仲間との再会――。それは新たな戦いへの幕開けだった。
イラストは
ジュエルセイバーFREE 様です。
URL:http://www.jewel-s.jp/
異世界帰還者の気苦労無双録~チートスキルまで手に入れたのに幼馴染のお世話でダンジョン攻略が捗らない~
虎柄トラ
ファンタジー
下校帰りに不慮の事故に遭い命を落とした桜川凪は、女神から開口一番に異世界転生しないかと勧誘を受ける。
意味が分からず凪が聞き返すと、女神は涙ながらに異世界の現状について語り出す。
女神が管理する世界ではいま魔族と人類とで戦争をしているが、このままだと人類が負けて世界は滅亡してしまう。
敗色濃厚なその理由は、魔族側には魔王がいるのに対して、人類側には勇者がいないからだという。
剣と魔法が存在するファンタジー世界は大好物だが、そんな物騒な世界で勇者になんてなりたくない凪は断るが、女神は聞き入れようとしない。
一歩も引かない女神に対して凪は、「魔王を倒せたら、俺を元の身体で元いた世界に帰還転生させろ」と交換条件を提示する。
快諾した女神と契約を交わし転生した凪は、見事に魔王を打ち倒して元の世界に帰還するが――。
現代錬金術のすゝめ 〜ソロキャンプに行ったら賢者の石を拾った〜
涼月 風
ファンタジー
御門賢一郎は過去にトラウマを抱える高校一年生。
ゴールデンウィークにソロキャンプに行き、そこで綺麗な石を拾った。
しかし、その直後雷に打たれて意識を失う。
奇跡的に助かった彼は以前の彼とは違っていた。
そんな彼が成長する為に異世界に行ったり又、現代で錬金術をしながら生活する物語。
外れスキル?だが最強だ ~不人気な土属性でも地球の知識で無双する~
海道一人
ファンタジー
俺は地球という異世界に転移し、六年後に元の世界へと戻ってきた。
地球は魔法が使えないかわりに科学という知識が発展していた。
俺が元の世界に戻ってきた時に身につけた特殊スキルはよりにもよって一番不人気の土属性だった。
だけど悔しくはない。
何故なら地球にいた六年間の間に身につけた知識がある。
そしてあらゆる物質を操れる土属性こそが最強だと知っているからだ。
ひょんなことから小さな村を襲ってきた山賊を土属性の力と地球の知識で討伐した俺はフィルド王国の調査隊長をしているアマーリアという女騎士と知り合うことになった。
アマーリアの協力もあってフィルド王国の首都ゴルドで暮らせるようになった俺は王国の陰で蠢く陰謀に巻き込まれていく。
フィルド王国を守るための俺の戦いが始まろうとしていた。
※この小説は小説家になろうとカクヨムにも投稿しています