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二話
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日も暮れようかとその身を底に隠そうとする時刻。
道の脇の街灯がその身を光らせ始めた中で、私は未だに帰宅の途につけずにいた。フラフラと、海中を漂う海月のように、雨に風に雰囲気にその身を委ねてただ舞うように迷う。
今帰ったってちっとも面白くない。言うなれば恐ろしいに決まってる。癇癪を起こした父を止めるすべもなければ、母は助けてはくれぬだろう。
想像でしかないが、あまりにもわかりきったことだった。立花家の人間は、そんな者ばかりだからだ。私含めて。
途中の露店で私は傘を買った。
臙脂色の装飾も絵柄もない実に質素な傘だった。しかし私は、無駄な装飾がある方があまり好きでないし、これくらい美に無頓着な方が返って落ち着くきらいがある。暖色点る街灯に臙脂色の花がひとつ。雨に濡れる道の中で咲いている。
今頃雨よけなど必要でないくらい濡れてしまってはいたが、よからぬ病を招くくらいならこうでもして予防を貼っておいた方がいいと思い立った。遅すぎるけれど。
日没までまもなくといった様子。例えそれが夏場の前でも、肌寒さがない訳では無い。
路地を縫うように歩き、これからまた散歩を続けようか、それとも家に帰ってしまおうか。二種を選ぼうとした矢先のことだった。
「そこのお嬢さん。少しばかり、その大きな傘を私に貸しては下さらぬか」
私はその声を無視した。いや、もっと良く詳しく表すなら、耳に通らないほど小さな声だったので、気にもとめなかった。
雨の出す騒音は酷くはなかった。
細く散る水滴の断末魔は、細やかで静かでうるさくは無い。しかしそれでも、雨による音の方が、小さな声よりも優勢だっただけの事だろう。
とかく、私は気にすらしなかった。自身がそれどころでもないがために。
「やあ綺麗な装いをしたお嬢さん。私は雨で濡れてしまっている。雨が止むまででいい。傘を貸してはくださらぬか。そこの臙脂色の傘を持ったあなただ」
流石の私もこれに振り向いた。声のある方にだ。
臙脂色の傘も綺麗な装いも、私以外の他にいない。周囲を見渡しても、このような雨の中外に出るものもない。人気がないのはいつもの事だが、怪しいほどに誰もいなかった。
言ってしまえば、声を発したはずの人影もなかった。声量は先程と変わらず、あまり大きな声とは評されないが、しかしそれでも、濡れる空気の中に針ほどの貫くような声を私は聞いた。
確かに聞いたのだ。空耳でないのも確かだ。
「どなた?」
私はそう聞き返す。人もいなければその気配もない。わざわざ身を隠しながら傘を貸せなどと、おかしなことを言う人がいたものだ、そう思った。それこそ本物の浮浪者の類なのか。
若しくは人攫い。わたしのことを立花家の娘である事を知ったものであるならば、私を拉致しに来た可能性もある。ないとは言えない。
なおもまた静穏極まる雫の世界が広まる中、続いて耳に届いたのは
「あなたの後ろだ。もっと言うなら、顔を向けて下を見やれ。あなたの視界からでは、この暗さだと私は視認しにくいかもしれない」
なんとも礼儀知らずでぶっきらぼうな言い方だろう。
声は若く、男女の違いがはっきりしないが、恐らくこの傲慢な物言いは殿方だろう。私が女だから故に、その態度は大きく見せようと鼻につく言い方をする。どこの人も変わらない。無粋なものだ。
しかしここで見捨てるにも少しばかり罪悪感の芽がでる。踵を返して全てを投げ出すのも簡単だが、如何せん私の中に妙に存在する正義感と思われるものがそれを阻んだ。助けてみてはどうかと。損得関係なしに。
思えば私の悩みだって、親の損得勘定で発生したものでは無いか。従いたくないとするならば、彼らと違い有益無益に関さず弱者に手を差し伸べることが出来れば、ある種の反逆足り得る。
立花家に対しての、小さな小さな報復である。
私は言葉に従って背後を見やった。明かりはあれど、それでも見通しはさほど良くない。
帳が降りようとした今、ものの三間先すら見通すに足らない。頼りない明かりを一瞥したあと、視線を下へとやる。
・・・目が合った。
と、同時に私は目を丸くする。
「失敬。大声は出してくれるなよ。君に対して害は与えない。本当だ。見てくれでわかるだろう。君に対して手を下す手段を私は持ってないからな」
視線の先でとらえたのは、闇の中に光るまあるい目だった。
暗さにまだ慣れてない目を凝らしてその実態を見つめる。声の正体はあまりにも小さく、その身体はあまりにも闇に溶け込んでしまっていた。姿、もといその輪郭は伺いしれない。
暗闇の空間の中に浮かぶ双眸。それだけがその正体の実態だった。
「ば・・・化け物」
「誰が化け物だ。失敬な。よく見てみろ」
声を発する者がそう言う。闇に浮かぶふたつの玉がだ。今のところそんな認識でしかない。
硝子玉のようなものが暗闇にぼんやりとして浮かぶ様はまるで人魂のようでもある。化け物として見られてもそう文句は言えないと思うが。
「も・・・もしかして黒猫さん?」
当てずっぽうでそう言う。黒が迷彩色となる生き物など、黒猫か烏を置いて他にいない。
この時点で、私の中で対象が人である可能性というのは限りなく薄く感じていた。気配が無さすぎるからだ。
猛禽類を思わせる双眸は烏は持ってないし、金色に光る輪郭の中心が黒く染められたその様は猫の目に他ならない。
加えて夕闇にその身を溶かす体色は黒のみだ。鈍い暖色の明かりでは、その黒を捉えることが出来なかった。
「ご名答。物わかりのいいお嬢さんだ。分かったならその傘を貸してほしい。寒すぎて死んじゃう」
言ってその正体は小さくくしゃみをした。人と比べて中々に愉快なくしゃみだった。ぶしぇっと。気の毒ではあるがちょっとばかり面白い。
「笑うんじゃない。私からすれば死活問題なのだ」
「ごめんなさい。・・・お言葉通り添ってあげます」
言って、私は声の主に近寄って、その傘を携えてやる。
至近距離から見た声の主・・・もとい猫は、言ったように黒猫で、外で彷徨くほかの猫とは違って若干小柄であった。
頼りなくやせ細っており(もしやすれば、雨に濡れたせいかも)、猫らしい狩りができるかどうか、心配になるほどだった。
先程までの傲慢な態度はこれほどまでに華奢な体から発せられたと思えば、一つまた笑みがこぼれる。
「驚かないのか。猫が喋っているのだぞ」
黒猫は不機嫌そうにそう呟く。
「猫は九生まで許されると文献で読んだことがあります。きっとあなたも、その類でしょう」
私は、あくまで素っ気なくそう返す。正直言ってしまえば、確かに少しばかり驚きはしたが、世にはばかる全てが口では到底説明できてない事ばかりなのだ。
たかだか十四年程度の人生で悟れてしまう真理である。たまにはこういった夢物語のごときものに触れてしまってもいいかもしれない。ただ純粋にそう思った。
否、現実逃避のため、とも付け加えておこう。
「驚かしがいのない女だ。面白くなくて困る」
「私は可笑しいですけれどね。人の言葉を話せる猫など、今生でもまだ会ったことがない。あなたは九生の内、何度目なのですか?」
「九つも命を落とした覚えはない。・・・だが、強いて言うなら二度目なのかもな」
「二度目・・・」
「一度目は夢を見る男だった。何より高い野望を抱いて、しかしそれを遂げるまでもなく果ててしまった。いや、果ててしまったと言うと語弊があるか。動けなくなった、というのが正しい」
「一度目は人だったんですか?」
「ああ。覚えている。淡く短い人生だった。病弱な幼なじみがいてな。彼女は体調の起伏が激しかった。隅において置けないくらい可愛かったのだが、そんな彼女を少しでも楽にしてやるために医者をめざしてたんだ。男の野望ってやつだよ」
「素敵な話じゃないですか。人のために大望を果たせる。そんな人間はなかなかいない」
「叶わずじまいだったよ。無理が祟ったのか知らないが、病床に臥せてしまった。情けない話だ」
黒猫は寂しそうにそうつぶやくと、溜息を吐いた後に黙ってしまった。まだ止むことを知らない天のめぐみが静寂を裂く。
「あなた、その前世の名前は?」
「わからん。覚えてないのだ。素の自分の顔も、お世話になった親の顔も。どこで育ったのかすら、とんと分からん。残ったのは後悔だけか。己のことも疎かにせなんだったら、まだ生きていたやもしれんな。その子に結局何も出来んかったことも、心残りだ」
「夢半ばって事ですか。・・・さぞかし辛いでしょう」
「辛かっただろうな。今となってはタダの過去。・・・いやさ猫だが」
つまらない冗句を口にしてまた黒猫は黙ってしまった。止むことを知らない天からの災難が空気を悴ませる。
「お前さんはどうなのだ? その服装、ハレの日でもない限り着るものでもなかろう。祭りかなにかか? 何故そこまで繕いを乱れさせてあるのだ」
「まあ。聞いて頂けますか? 私のつまらぬ愚痴を」
「お前の時間が許されるのなら聞いてやる。・・・あいにく猫には、縛られる時間も首輪もない」
「・・・それなら少しばかり、付き合って頂きます」
言って私は、今日日逢瀬した素晴らしい出来事を洗いざらい話してやった。雨が上がるまでで止めようとしたのにも関わらず、私が臙脂色の傘を閉じた時には、既に雨は立ち退き、闇空を星が支配していた。
道の脇の街灯がその身を光らせ始めた中で、私は未だに帰宅の途につけずにいた。フラフラと、海中を漂う海月のように、雨に風に雰囲気にその身を委ねてただ舞うように迷う。
今帰ったってちっとも面白くない。言うなれば恐ろしいに決まってる。癇癪を起こした父を止めるすべもなければ、母は助けてはくれぬだろう。
想像でしかないが、あまりにもわかりきったことだった。立花家の人間は、そんな者ばかりだからだ。私含めて。
途中の露店で私は傘を買った。
臙脂色の装飾も絵柄もない実に質素な傘だった。しかし私は、無駄な装飾がある方があまり好きでないし、これくらい美に無頓着な方が返って落ち着くきらいがある。暖色点る街灯に臙脂色の花がひとつ。雨に濡れる道の中で咲いている。
今頃雨よけなど必要でないくらい濡れてしまってはいたが、よからぬ病を招くくらいならこうでもして予防を貼っておいた方がいいと思い立った。遅すぎるけれど。
日没までまもなくといった様子。例えそれが夏場の前でも、肌寒さがない訳では無い。
路地を縫うように歩き、これからまた散歩を続けようか、それとも家に帰ってしまおうか。二種を選ぼうとした矢先のことだった。
「そこのお嬢さん。少しばかり、その大きな傘を私に貸しては下さらぬか」
私はその声を無視した。いや、もっと良く詳しく表すなら、耳に通らないほど小さな声だったので、気にもとめなかった。
雨の出す騒音は酷くはなかった。
細く散る水滴の断末魔は、細やかで静かでうるさくは無い。しかしそれでも、雨による音の方が、小さな声よりも優勢だっただけの事だろう。
とかく、私は気にすらしなかった。自身がそれどころでもないがために。
「やあ綺麗な装いをしたお嬢さん。私は雨で濡れてしまっている。雨が止むまででいい。傘を貸してはくださらぬか。そこの臙脂色の傘を持ったあなただ」
流石の私もこれに振り向いた。声のある方にだ。
臙脂色の傘も綺麗な装いも、私以外の他にいない。周囲を見渡しても、このような雨の中外に出るものもない。人気がないのはいつもの事だが、怪しいほどに誰もいなかった。
言ってしまえば、声を発したはずの人影もなかった。声量は先程と変わらず、あまり大きな声とは評されないが、しかしそれでも、濡れる空気の中に針ほどの貫くような声を私は聞いた。
確かに聞いたのだ。空耳でないのも確かだ。
「どなた?」
私はそう聞き返す。人もいなければその気配もない。わざわざ身を隠しながら傘を貸せなどと、おかしなことを言う人がいたものだ、そう思った。それこそ本物の浮浪者の類なのか。
若しくは人攫い。わたしのことを立花家の娘である事を知ったものであるならば、私を拉致しに来た可能性もある。ないとは言えない。
なおもまた静穏極まる雫の世界が広まる中、続いて耳に届いたのは
「あなたの後ろだ。もっと言うなら、顔を向けて下を見やれ。あなたの視界からでは、この暗さだと私は視認しにくいかもしれない」
なんとも礼儀知らずでぶっきらぼうな言い方だろう。
声は若く、男女の違いがはっきりしないが、恐らくこの傲慢な物言いは殿方だろう。私が女だから故に、その態度は大きく見せようと鼻につく言い方をする。どこの人も変わらない。無粋なものだ。
しかしここで見捨てるにも少しばかり罪悪感の芽がでる。踵を返して全てを投げ出すのも簡単だが、如何せん私の中に妙に存在する正義感と思われるものがそれを阻んだ。助けてみてはどうかと。損得関係なしに。
思えば私の悩みだって、親の損得勘定で発生したものでは無いか。従いたくないとするならば、彼らと違い有益無益に関さず弱者に手を差し伸べることが出来れば、ある種の反逆足り得る。
立花家に対しての、小さな小さな報復である。
私は言葉に従って背後を見やった。明かりはあれど、それでも見通しはさほど良くない。
帳が降りようとした今、ものの三間先すら見通すに足らない。頼りない明かりを一瞥したあと、視線を下へとやる。
・・・目が合った。
と、同時に私は目を丸くする。
「失敬。大声は出してくれるなよ。君に対して害は与えない。本当だ。見てくれでわかるだろう。君に対して手を下す手段を私は持ってないからな」
視線の先でとらえたのは、闇の中に光るまあるい目だった。
暗さにまだ慣れてない目を凝らしてその実態を見つめる。声の正体はあまりにも小さく、その身体はあまりにも闇に溶け込んでしまっていた。姿、もといその輪郭は伺いしれない。
暗闇の空間の中に浮かぶ双眸。それだけがその正体の実態だった。
「ば・・・化け物」
「誰が化け物だ。失敬な。よく見てみろ」
声を発する者がそう言う。闇に浮かぶふたつの玉がだ。今のところそんな認識でしかない。
硝子玉のようなものが暗闇にぼんやりとして浮かぶ様はまるで人魂のようでもある。化け物として見られてもそう文句は言えないと思うが。
「も・・・もしかして黒猫さん?」
当てずっぽうでそう言う。黒が迷彩色となる生き物など、黒猫か烏を置いて他にいない。
この時点で、私の中で対象が人である可能性というのは限りなく薄く感じていた。気配が無さすぎるからだ。
猛禽類を思わせる双眸は烏は持ってないし、金色に光る輪郭の中心が黒く染められたその様は猫の目に他ならない。
加えて夕闇にその身を溶かす体色は黒のみだ。鈍い暖色の明かりでは、その黒を捉えることが出来なかった。
「ご名答。物わかりのいいお嬢さんだ。分かったならその傘を貸してほしい。寒すぎて死んじゃう」
言ってその正体は小さくくしゃみをした。人と比べて中々に愉快なくしゃみだった。ぶしぇっと。気の毒ではあるがちょっとばかり面白い。
「笑うんじゃない。私からすれば死活問題なのだ」
「ごめんなさい。・・・お言葉通り添ってあげます」
言って、私は声の主に近寄って、その傘を携えてやる。
至近距離から見た声の主・・・もとい猫は、言ったように黒猫で、外で彷徨くほかの猫とは違って若干小柄であった。
頼りなくやせ細っており(もしやすれば、雨に濡れたせいかも)、猫らしい狩りができるかどうか、心配になるほどだった。
先程までの傲慢な態度はこれほどまでに華奢な体から発せられたと思えば、一つまた笑みがこぼれる。
「驚かないのか。猫が喋っているのだぞ」
黒猫は不機嫌そうにそう呟く。
「猫は九生まで許されると文献で読んだことがあります。きっとあなたも、その類でしょう」
私は、あくまで素っ気なくそう返す。正直言ってしまえば、確かに少しばかり驚きはしたが、世にはばかる全てが口では到底説明できてない事ばかりなのだ。
たかだか十四年程度の人生で悟れてしまう真理である。たまにはこういった夢物語のごときものに触れてしまってもいいかもしれない。ただ純粋にそう思った。
否、現実逃避のため、とも付け加えておこう。
「驚かしがいのない女だ。面白くなくて困る」
「私は可笑しいですけれどね。人の言葉を話せる猫など、今生でもまだ会ったことがない。あなたは九生の内、何度目なのですか?」
「九つも命を落とした覚えはない。・・・だが、強いて言うなら二度目なのかもな」
「二度目・・・」
「一度目は夢を見る男だった。何より高い野望を抱いて、しかしそれを遂げるまでもなく果ててしまった。いや、果ててしまったと言うと語弊があるか。動けなくなった、というのが正しい」
「一度目は人だったんですか?」
「ああ。覚えている。淡く短い人生だった。病弱な幼なじみがいてな。彼女は体調の起伏が激しかった。隅において置けないくらい可愛かったのだが、そんな彼女を少しでも楽にしてやるために医者をめざしてたんだ。男の野望ってやつだよ」
「素敵な話じゃないですか。人のために大望を果たせる。そんな人間はなかなかいない」
「叶わずじまいだったよ。無理が祟ったのか知らないが、病床に臥せてしまった。情けない話だ」
黒猫は寂しそうにそうつぶやくと、溜息を吐いた後に黙ってしまった。まだ止むことを知らない天のめぐみが静寂を裂く。
「あなた、その前世の名前は?」
「わからん。覚えてないのだ。素の自分の顔も、お世話になった親の顔も。どこで育ったのかすら、とんと分からん。残ったのは後悔だけか。己のことも疎かにせなんだったら、まだ生きていたやもしれんな。その子に結局何も出来んかったことも、心残りだ」
「夢半ばって事ですか。・・・さぞかし辛いでしょう」
「辛かっただろうな。今となってはタダの過去。・・・いやさ猫だが」
つまらない冗句を口にしてまた黒猫は黙ってしまった。止むことを知らない天からの災難が空気を悴ませる。
「お前さんはどうなのだ? その服装、ハレの日でもない限り着るものでもなかろう。祭りかなにかか? 何故そこまで繕いを乱れさせてあるのだ」
「まあ。聞いて頂けますか? 私のつまらぬ愚痴を」
「お前の時間が許されるのなら聞いてやる。・・・あいにく猫には、縛られる時間も首輪もない」
「・・・それなら少しばかり、付き合って頂きます」
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