-9-灰銀のレイド

K・Y

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プロローグ 『ノド』

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──からだが熱い。
  灼熱の血液が全身を巡り、俺に立てと責め立てている。
  まだいける、戦えると。
  だが全身にある弾痕からは血が溢れ出し、強制的に俺の熱を冷めさせようとしている。
  もう無理だ、所詮お前はその程度だと。

  そんなものに意味は無い。
  俺は立って、あの子を助けなくちゃいけないんだ。それを邪魔するなら今すぐやめろ。

「がぁぁあッ!」

  俺は朦朧とした意識を強制的に醒めさせ、全身に力を入れる。
  すると弾痕から紅い弾が笑えるほど呆気なく出てきた。そしてどういう訳か、からだの肉が傷口まで塞いでしまう。
  目の前の衝撃体験に驚くが──好都合だ。今の俺にはこの全身の熱が必要だ。
  この『せかい』を焼き尽くすための、憎悪の炎が。
  悲鳴をあげる四肢を叱咤し、俺は確かに立ち上がる。
  目の前の光景は地獄だ。
  いつもの東京とは思えなかった。
  道路はめくれあがって地面が見え、あたりの街並みは炎に包まれている。そしてその原因となったガソリンを詰んだトラックが俺の後方で横倒しになっていた。
  俺たちのまわりだけ不自然に炎がまわってないが、どうしようもないほど火に囲まれていることはジリジリと肌を焼く温度で分かった。
  ダメだ。もはや生き残ることは出来ないだろう。
  だが関係ない。俺は目の前にいるコイツさえ殺せれば。

「フ、フフフ。まさかまさか、立てるとは」

  その少女は全くこの場にそぐわない格好をしていた。
  赤い目に赤い髪、そして上下の赤い水着。
  ともすれば痴女に見違われそうな格好だが少女の赤い目に宿る昏い光と、手に握った真っ赤なデザートイーグルがそれを否定させる。

「殺してやる……。殺してやるっ!」

「こっわ。だが悪くないね~。でもどうすんの?立てたからってそのからだであたしを倒すの無理でしょ。あはは!」

  余裕面をした少女はデザートイーグルをくるくると回す。
  少女が言わんとしていることは分かる。当たり前だ、どう見ても俺は瀕死。全身を穿った弾痕は消えても、肉体に大きなダメージを受けたことに違いはない。
  しかし関係ない。そんな言い訳ルール、俺に押し付けるな。

「ラァ!」

  俺は一歩、足を前に出した。
  足が重い。重力がいつもの数十倍に感じられる。
  ニヤリと笑い、次の足を出そうとした時、後ろから制止の邪魔が入った。
  
「だめ、だめだよ!鮮十!このままじゃ死んじゃうよ!逃げようよ、ねっ!?」

  それは俺の腰に抱きつく、黒髪黒目の少女だった。
  大きな目に可愛らしい顔つき。俺が人生の中で最も価値があると思ったものだ。
  その少女は更に俺を抱きしめ、動けないように踏ん張る。
  
「多分なんかの勘違いだよ!鮮十はもう悪いことしてないんでしょ!?だから謝ったら許してもらえるよ!」

  泣きながら俺を止めようとする少女からは本当に心配していることを感じた。
  嬉しい。愛しい。
  やはり俺はこの少女に心底惚れているのだと実感する。
  だからこそ俺はこの少女を守らなくちゃいけない。
  何を犠牲にしても。

世良せら。もうその段階じゃない。奴は俺たちを最初から殺す気だった。殺るか、殺られるかだ」

「そんなっ、こと……」

  世良と呼んだ少女の悲鳴に近い声を黙殺する。そして制服の胸元から護身用の一本の小刀を取り出した。
  今日が登校日でなければ刀と銃があるのだが文句は言えん。

「かっこいい~。さすがヒーローは違うねぇ」

「死ねよ、アバズレ」

──ダッ!
  地を駆け、少女に小刀の切っ先を向け接近する。
  既に限界は来ている。
  血は大量に流れ、身体はビクビクと震えている。立っているのも根性だ。

「ラァァァアア!!」

  心から湧き上がる命の力を振り絞り、罪悪感を感じながらも少女の急所、首や心臓、目など正確に振るった。

「ふんふーん」

  だが少女はひらりひらりと紙一重で躱す。まるで踊っているようだった。
  ずっと俺から目を離そうとしない少女はいやらしい笑顔を浮かべながら、少しずつ少しずつ、俺の懐へと入ってくる。
  だが避けるということは攻撃は有効ということだ。
  なら俺のペースに入れば、必死は確実。
  俺は着実にリズムを掴み、攻め立てていく

「お前は一体どこの者だ!刃笠衆か!?LifeArtの連中か!?」

「あは~違う違う。そんな所じゃないよ~。君たちが知りえない深い深い炎の海からやって来たんだよ~」

  炎の海?
  何かの隠語なのだろうか?
  だが関連するワードを思案しても、そんな組織聞いたことも無い。
  っ。考えても分からん。
  今はこいつをどうにかしなければ。

六道発来りくどうはっき

  殺すことではなく、バランスを崩させる。
  六つの閃きは衝撃波を発生させながら少女の矮躯をよろめかせる。
  そして最後の一撃。  

天鳴てんめい!!」

  少女のみぞおちに渾身の一打を入れた。
  衝撃が辺りの炎を揺らす。

「くぅっ!あはは!すごい!!」

  反作用で帰ってきた、外見に見合わない反動を肌で感じながらも所詮を後退させることができた。
  いやさせることしかできなかった。

「やるねぇ」

「嘘こけ。銃使えよ」

「あと一発なんだよ」

  肺の空気を強制的に吐き出されたことにより、少女はゲホゲホと咳き込むが、明らかな誘い。
  あそこでたたみかければ俺が窮地に追いやられていただろう。
  なんつー戦い慣れしてる少女だ。確かに大したテクではないが、見た目とのギャップがすごい。

「それに……」

  あの肌を叩いた感触。まるでタイヤを殴ったような反発力だった。
  恐らく、俺と同じく何かしらの薬物によるドーピングかもしれない。
  まさか俺と同じものだったら……。
  その恐怖心をかき消しながら、俺は再度猛攻をかける。

「フフフフ、強いねぇ!すごいねぇ!楽しいねぇ!」

「黙れ!」

   先程まで余裕だった少女の表情が喜びを表す。それは強敵との邂逅か、生の実感か。どちらにしろ薄気味悪い。
  少女の拳を避けながら、俺は心で笑う。

  俺を舐めていたツケが来たな。
──ヒュッ
  勝利を確信し、袖に入っていたもう一振の小刀で奇襲をかける。
  必殺のタイミングで必殺の奇襲。
  これを避けきれるわけが無い。その証拠に目の前の少女はいきなり出てきた小刀を見て、笑って……。
 
  笑って?

「がぁぁああああ!」

  両の腕が弾け飛ぶ。
  赤い鮮血を撒き散らしながら、腕が放物線を描いて飛んでいく。

鮮十あざと!!」

  世良が走ってくる。

「フフ、フフフフフフ。アッーハッハッハ!ハッハハ、ハッハッハッハッハハヒーー!!イッヒッヒッヒ……ッ!」

  少女、否、化け物が高笑いをしている。
  心の底からおかしそうな様子で、天を仰いで笑っていた。

「フッ、クク、ヒーー。勝てる…………と思った?なわけないじゃん。勝てるわけないじゃん。プ、もしかして分かんなかった?あたしは遊んでただけ。君と踊ってただけなんだよ。君は何も惜しくないし、届かない。ほんと笑っちゃうよね。必死こいて足掻いて勝てるだなんて漫画の読みすぎだよ。『せかい』がそんなに優しかったらもっと多くの人が笑顔だよ。プッークスクス」

「グギギギッ……!」

  何も聞こえない、何も分からない。
  からだから流れ出る熱は、俺の意識さえも奪っていく。

「やめて!来ないで!!」

「そういえば君もいたねぇ?でも邪魔」

「まっ」

  バァンと銃がノズルフラッシュを放つ。

「きゃぁ!はぐっ!…………ッッ!」

「てめぇぇええええ!!」

「……っ。私は……大丈夫だからっ」

  肩を打たれ、血を流している。痛みと無縁の日常生活を送ってきた彼女にとってはそれは最も死に近い痛みだろう。大丈夫なはずない。
  
「セラちゃん、君はほんとに健気だよねぇ。こんな男に尽くすなんて。同じ女として尊敬できるよ~」

「何を言ってっ」

「あたしが喋ってんだから割り込むなよ」

「きゃあ!」

「昔から昔から昔から昔から昔から昔からッッ!!いい子ぶりっ子のセラちゃんが嫌いだったんだよ!!何でもこなして驕ること一つない!嫌がらせも何度もしたのに、常に笑顔で私に悪意一つない!だから君はいつもお姉様に気に入られていた!気持ち悪いんだよ!ちょっとぐらい私に殴り返せよ!無視しやがって無視しやがって無視しやがって!!」
 
「やめろ!やめてくれ!!俺を殺してくれ!」

「ひ、う……」

  何度も銃声が鳴り響き、その度に世良の身体が震える。既に身体に力は入っていない。
  ただそれでも少女を見る目だけは優しげだった。
  目尻に涙をためて、彼女は優しく微笑んだ。

「ごめんなさい、あなたを不快にさせてしまって。私たちはあなたを恨まないから。だから」

「うるさいしねよ」

  バァン、と。乾いた音がやけに鮮明に響く。
  死。
  凶弾が世良の心臓へ吸い込まれる。
  血が出る。  
  倒れる。
  目から光を失う。
  分かりやすい彼女の死へのプロセスが俺の赤い視界に映りこんだ。

「あ、あ……。嘘、嘘だろ?俺の世良が死ん……?」

  こんな簡単に?呆気なく?誰とも知らないやつに殺されて?俺の前から居なくなるのか?
  絶望感が世界を黒く染める。
  
「ふ、巫山戯るなよ?こんなのあっていいものか?」

  俺は俺が望む未来を望んだだけだった。
  世良の隣を歩き、少しいい暮らしがしたかっただけ。
  なのにこんな仕打ち。
  俺はこんなこと興味無いんだよ。
  ただ、幸せでいたかっただけだ。
  それを否定するのなら。
  そうだな。

「間違ってるのは世界だ」

「!?!?」

──バゴン。
  少女の肉が爆ぜる。
  見てみれば右肩の肉が何かに齧り取られたように消失していた。
  半球型に消えた肩からは骨が見え、彼女も生き物であることが分かる。
  いきものならころせる。

「ぐぅ……!目が銀色!順番を間違えたか!」

  バキバキ、と。
  『せかい』が割れる音がする。
  侵食するようにゆっくりと。だが決定的に取り返しがつかないように確実に。

「ぺっ、はぁーーーーーー……」

  俺は口の中にあった肉を吐き捨てる。
  
「は、へへへへ」

  ゆらりゆらりと歩き、俺は殺意に動かされる。
  目の前の赤い少女は動揺を隠しきれておらず、動きが鈍い。殺すならいまだ。 

「ラァァア!!!」

「!!」

  いつの間にか生えてきた両腕で敵を殴り飛ばした。
  軽いからだは、何度も地面をバウンドし、数十メートル離れた場所に転がった。

「つっーーー……。なるほど、ね」

  少女は硬いアスファルトから立ち上がり、目の前の少年を見た。

「まだ寝起き……。それに意識も混濁。なのにこの力。それに遊びすぎるとお姉様に怒られる。仕方ない、終わらせるか……」

  少女は残念そうに頭をかきながら、少年に近づく。

「無駄だよ、もう。全部」

  消えたと思ったら一瞬で目の前に現れた俺を地面に叩きつけ、馬乗りになる。
  当然俺は暴れるが、マウントから逃れることは無い。
  その間、少女は俺の口を大きく空けさせ、その上に覆うように口を重ねた。
  キスにしては乱暴だ。
  ならばキスでは無いのだろう。
  俺は流れ込んでくる液体に目を剥き、朦朧としていた意識を起こせられる。
  先程までの心地よい全能感は消え失せ、液体にからだを震わせた。  

「ぐぐぐがぁぁぁぁああああ!!」

  熱い、なんてものじゃない。
  人が耐えられる温度はない。
  文字通り、からだを焼きながらその液体は俺の全身へと巡ってゆく。
  俺のからだは痙攣を始め、様々な機能が失われていく。
  それを満足気に見た少女は話し出す。

「これで終わり。『せかい』の癌である君は死んで、『せかい』は平和を取り戻す。何か言い残すことはある?」

  太陽を後光のように背負いながら少女は見下ろす。

「……俺だけを狙えば良かったじゃないか……。何も世良を殺さなくても……。ガフっ……」

  血を吐きながら俺は少女に抗議する。
  それは一種の謝罪行為だった。俺より強く、そして超常的な存在ならこの訴えを聞いて、何かしらの救済措置をとってくれるかもしれない。もちろん甘い考えだった。だけど俺より大切な少女が生き返るのなら、俺はなんでもする。
  それは当然の如く却下される。

「それはダメだよ。彼女は裏切り者。なら相応の報いを受けなきゃいけない。それくらい厳しい世界に身を置いてきた君なら分かるでしょ?」

  『裏切り者』の具体的なことは分からない。だけど俺は彼女に生きて欲しかった。

「お願いだ……。本当に頼む。世良だけは助けてくれ」

  俺の懇願を聞いて、少女は初めて本気の顔を見せてくれた。
  憎しみ囚われた怒りのそしてどこか悲しい表情だった。

「ぐ」

  制服の胸ぐらを乱暴に掴まれる。

「ふざけるなよぉぉ!?なんでお前らだけが!幸せになっていいと思ってるんだ!?いいわけっあるか!死ねよ死ねよ、苦しんで、泣いて、吐きながら死ねよ!お前らは『せかい』にとって不要なんだよ!お前らが生きてるだけで心が休まらないんだよ!あたしが!今日!静かに休めるために死ねよ!このゴミ共がァ!」

  重い拳、だけども意識は奪わない程度に加減された拳が飛んでくる。
  俺はそれを無防備に受けることしか出来なかった。
  正直、少女の言っていることは何一つ分からない。だけど俺が何かしら悪いことしたことは分かった。

「ごめんな」

「!!」

「恐らく俺たちは、お前とお前の大切な人を傷つけたかもしれない。それは罪だ。素直に謝る。だけど世良は許してくれ。あの子の魂はずっと清らかなままであって欲しい。お願いだ」

  俺は少女の流れる涙を拭き取る。指に着いていた血でさらに汚れたが、まぁいいだろう。

「俺はお前を許さない。今でも殺したいし、この憎しみは消えることは無い。だけど俺はここでそれを止めたいと思う。『せかい』とやらがなんかは分からないがそんな感情を持つ人間が少ない方がいいのは確かだ。それが死にゆくものであっても……。だけど生きるお前はどうか忘れてくれ。人の輝きは闇を乗り越えた先にあるから」

「……なんであたしにそこまで言えるんだよ!なんでそこまで君たちはあたしを無視するんだよ!」

  ふふっと場違いにも笑みがこぼれる。
  簡単な事だ。

「俺はこの世界をまるごと愛しているから」

  身勝手で残酷な話だと思う。
  少女の苦しみは理解してやれないし、できない。でも不幸は連続する。この気持ちを抱えたまま少女は生きれば、良い未来が来ることは無いだろう。
  それは世良の願い。『世界を良くする』ことに反してしまう。
  だから俺は少女を──

「もう全部遅いんだよ……。何もかも」

──ぶちゅ。
  細い声と共に俺の頭は潰される。
  俺は誰一人救えない無力感と共に、意識を手放した。
  
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