ある日の出来事-THE NANAKO'S STORY-

まっく

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3章

もう1人の自分

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ここはどこだろう。

霧に包まれた空間を、色んな色の光が通り過ぎて行く。


どこまで落ちて行くんだろ……


なんだか暖かい……
包み込まれているみたい。

……うん。
…悪くない。


この感覚、なんか覚えてんだよなぁ~…
何だったっけ……?


え~と……


あっ!思い出した!

母ちゃんのお腹の中だ!!!


えっ!ちょっと待て!
どうしてそんな事、覚えてんだ…?

産まれる前の事だぞ!


でも、この感覚……
間違いなく、母ちゃんのお腹の中だ……

どうしてだろう……

わからない……



どこからか声がする。


「奈々子、産まれる前のお前は、今のようになる事を望んでたか?」


なんで俺の声がするんだ?


「ホントは普通の女の子になりたかったんじゃないのか?」


うるせー!!!
うるせーったらうるせーよ!!!


今の俺が俺なんだよ!
俺が納得してんだから、いいんだよ!


「嘘つけよ。」


なんだと!この野郎!
お前に俺の何がわかるってんだ!!!



「ホントは気付いているくせに……」


なんだよ!
俺の何を知ってんだよ!


普通の14歳の女の子とは違う俺……


遠い昔、兄貴たちと遊んでた俺。
ホントに楽しんでたんだろうか……?


周りがお人形さんなどで遊んでた時、いつも違う事をしてた俺。

ホントはお人形が気になってしょうがなかった俺。


俺って、何なんだ???


しかたね~だろ!!!
こうなるしかなかったんだよ!!!



「くっくっくっ……」


何がおかしい!!!
笑うな!!!


じゃあ、どうすりゃいいんだよ!
何が正解なんだよ!!!


もう1人の俺は黙ったまま……



俺は…… 俺は……


なんだ?この胸の痛み……
痛くて痛くて、今にも爆発しそうだ。



苦しい……

だんだん意識が無くなって行く……



ダメだ……
頭の中が真っ白になって行く……



「いい加減、自分と向き合えよ。答えが出てるくせに……」



わかってるよ……


わかってんだよ……



消え行く意識の中、自分に言いきかせていた。
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