7 / 87
初めての男 初めての……
しおりを挟む
その後聖也は普段、優里亜と普通に付き合い、週に一回杠と会う生活を送り三ヶ月ほど経った頃だった。
「ねえ、今度手料理に挑戦してみたいから部屋に来てくれる?」
「杠の手料理!? 勿論行くだろ」
杠からの思わぬ誘いに聖也は驚きながらも喜んで承諾していた。
「ただ来る道順は気を付けてね。あと私のマンションは女性専用だから裏口からになるから近くまで来たら連絡して。迎えに降りるから」
そう言って杠は自らのマンションに来る道順を書いたメモを渡し満面の笑みを見せる。
『何処かで待ち合わせして迎えに来てくれたらいいだけだろ?』
聖也はそう思ったがその言葉を口にする事はなかった。
折角杠が部屋に招く気になっているのに変な事を言ってへそを曲げられたくはなかったのだ。
当日、聖也は杠に言われた通りの道順でマンション近くまで来ると杠に連絡を入れた。すると杠からマンションの裏口まで電話で案内される。
裏口までやって来ると杠は既にそこで待っていた。
「ごめんね、準備とか色々あったからね」
「いや構わないよ。それより楽しみだ」
眉根を寄せた笑顔で謝る杠を見て聖也は楽しくなっていた。
初めの頃に比べると杠の表情も豊になっていたからだ。
なんだかんだと聖也の方が従順に従っているようにも見える。
「いやぁ杠の部屋初めて来たけどなんて言うか、シンプルだな」
テーブルに座椅子。それにベットがあり、無造作に床の上にテレビが置いてあるだけの部屋。
正直シンプルと言うより殺風景と言う方がしっくりくる。
それぐらい部屋に物が少なかった。
「これぐらいあれば生活は十分出来るから。それよりも今日は手料理に挑戦したんだから食べてみて」
そう言って杠は手料理を振舞う。
『ベットの上での反応やテクなんかも上達してるしなんだかんだ言って俺好みの女になってきている』
聖也がそんな事を考えていると自然と口角も上がっていた。
「あら、何か楽しそうね?」
「いや、杠が手料理を振舞ってくれるんだから嬉しいだろ」
杠が作ってくれた料理を食べながら酒を飲む。互いに腹の底で進む計画を隠しながら二人、共に楽しい時間を過ごす。
普段飲んでもそれ程酔わない聖也だが、暫くすると聖也は酔いが回ってきた。
「ああ、なんだ、今日は凄い酒が回る」
「あらどうしたの?ちょっとベットで横になる?」
「そうだな。そうさせてもらう」
そう言ってベットに移り横になると杠が心配そうに覗き込んできた。
「大丈夫かな?」
聖也は薄れ行く意識の中で今までに見た事もないような杠の笑顔を見た気がした。
ここまでは順調に来ている。
長かったがこの後は最後の仕上げに移行するだけだ。
「ねえ、今度手料理に挑戦してみたいから部屋に来てくれる?」
「杠の手料理!? 勿論行くだろ」
杠からの思わぬ誘いに聖也は驚きながらも喜んで承諾していた。
「ただ来る道順は気を付けてね。あと私のマンションは女性専用だから裏口からになるから近くまで来たら連絡して。迎えに降りるから」
そう言って杠は自らのマンションに来る道順を書いたメモを渡し満面の笑みを見せる。
『何処かで待ち合わせして迎えに来てくれたらいいだけだろ?』
聖也はそう思ったがその言葉を口にする事はなかった。
折角杠が部屋に招く気になっているのに変な事を言ってへそを曲げられたくはなかったのだ。
当日、聖也は杠に言われた通りの道順でマンション近くまで来ると杠に連絡を入れた。すると杠からマンションの裏口まで電話で案内される。
裏口までやって来ると杠は既にそこで待っていた。
「ごめんね、準備とか色々あったからね」
「いや構わないよ。それより楽しみだ」
眉根を寄せた笑顔で謝る杠を見て聖也は楽しくなっていた。
初めの頃に比べると杠の表情も豊になっていたからだ。
なんだかんだと聖也の方が従順に従っているようにも見える。
「いやぁ杠の部屋初めて来たけどなんて言うか、シンプルだな」
テーブルに座椅子。それにベットがあり、無造作に床の上にテレビが置いてあるだけの部屋。
正直シンプルと言うより殺風景と言う方がしっくりくる。
それぐらい部屋に物が少なかった。
「これぐらいあれば生活は十分出来るから。それよりも今日は手料理に挑戦したんだから食べてみて」
そう言って杠は手料理を振舞う。
『ベットの上での反応やテクなんかも上達してるしなんだかんだ言って俺好みの女になってきている』
聖也がそんな事を考えていると自然と口角も上がっていた。
「あら、何か楽しそうね?」
「いや、杠が手料理を振舞ってくれるんだから嬉しいだろ」
杠が作ってくれた料理を食べながら酒を飲む。互いに腹の底で進む計画を隠しながら二人、共に楽しい時間を過ごす。
普段飲んでもそれ程酔わない聖也だが、暫くすると聖也は酔いが回ってきた。
「ああ、なんだ、今日は凄い酒が回る」
「あらどうしたの?ちょっとベットで横になる?」
「そうだな。そうさせてもらう」
そう言ってベットに移り横になると杠が心配そうに覗き込んできた。
「大丈夫かな?」
聖也は薄れ行く意識の中で今までに見た事もないような杠の笑顔を見た気がした。
ここまでは順調に来ている。
長かったがこの後は最後の仕上げに移行するだけだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる