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ドッペルゲンガー 日常
しおりを挟むある日、淳士は友人である雄一と郊外にある大型のショッピングモールに来ていた。
「なぁ淳士、お前来年何処受けるか決めた?」
「いやまだだな。俺の頭じゃあまり選べなさそうなんだよな」
「なるほどな。俺の所は親からは家から通える範囲で選べって言われてるんだけど、このタイミングが一人暮らしするチャンスなんだよな」
「選ぶ動機がなんか不純だな」
今はまだ高校二年生で、来年の大学受験は漠然と考えていた淳士達は笑いながらそんな事を話していた。
そんな時、一組の男女がふと視界に入った。女性は男性の腕に軽く自分の腕を絡ませ寄り添う様に歩いている。視線の先にいたのは淳士達のクラスメイトでもある牧村だった。明るく笑う牧村を見つめていると、淳士の視線に気付いた雄一が呟いた。
「あっ、牧村か。隣は彼氏かな?」
「だろうな。あんなにくっついて楽しそうにしてるんだし」
「あいつ前まではすげぇ堅くてツンケンしてたのに最近変わったなって思ってたら彼氏出来たからだったのか?」
「そうだろうな。元々牧村も顔は良かったしな。ただあんなに楽しそうに笑ってるのは初めて見たけど」
そう言って淳士は横にいる雄一を見つめて苦笑いを浮かべる。
「俺の横はお前なんだよなぁ」
「おいおい、不満なのは俺もだからな。ああ早く彼女が欲しい」
「じゃあ早くバイト先の舞ちゃんに告白しろよ」
「俺はまだ準備が整ってない。お前こそ早くしたらいいだろ、いつも仲良く喋ってるんだから」
そんな他愛もない会話を重ねながら淳士達の休日は過ぎて行った。
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