7 / 89
07 専属護衛2
しおりを挟む
今更だけど、俺は本当に異世界の神子に転生したんだと実感させられる事態になっていたんだ。自分のことながら本当に驚いた。
専属護衛二人が挨拶を終えて立ち上がったから、俺も軽く自己紹介することにした。
「謁見の間でも名乗ったけど改めて、俺は山田彰。二十五歳。元の世界で暴漢に刺されて死んだんだと思います。それで、こちらの世界の神子?になったと言われたけれど、正直実感が無くて困っているから、二人には色々助けてもらえると嬉しいです」
こちらから握手するつもりで手を差し出したら、二人が驚いた表情を浮かべていることに気付いた。もしかしたら、こっちでは握手をしないのか?
「…申し訳ありません。もっとお若いと思っていましたので驚いてしまいました」
首を傾げた俺にまだ少し驚きを残した声でエドウィンさんが言って握手に応えてくれた。どうやら日本人が実年齢より若く見えるのはこちらの世界でも共通のようだ。俺は中肉中背で平均的な日本人顔だし、二人とも背が高くて体格も良いから余計に俺が年下に見えるのだろう。
「とっくに成人してる見た目も平凡な男の俺に、神子が務まるのか不安ですよね…」
やっぱり神子っていったら若くて綺麗な方がいいんじゃないかなって思いつつ、ロデリックさんとも握手を交わしていたら…
「神子様は大変お美しいですよ。それに魔力も凄まじいのがわかります」
「え? …俺が美しい?? ま、魔力?」
「はい。顕現された時の波動は後方にいた私でも強く感じる程でした。それにお姿はもちろんですが、神子様特有の金色の瞳は何物にも代え難い美しさです」
…ちょっと待ってくれ。
金色の瞳? 俺は日本人だぞ。
そんなわけ……、あれ、俺の手、こんなに白かったか?
握手したロデリックさんの手と比べると酷く華奢に見えて違和感しか感じない。
「もしや、アキラ様の本来のお姿と変わっているのでしょうか? 」
「鏡をご覧になりますか?」
自分の手を凝視して狼狽えてる俺に気付いた二人が気遣う言葉をかけてくれて、鏡のあるところまで連れて行ってくれた。
大きな姿見の前に立って愕然とした。
目の前の鏡には、驚愕の表情を浮かべる金色の瞳で色白の若い男性が映っていた。
髪も透き通るような銀髪で、元の黒髪とは程遠い色になっている。
鏡に向かって手を上げれば、鏡像の方も同時に動いているから今の俺の姿なんだとわかる。
これが、異世界に転生して神子になってしまったということなのか?
駄目だ。思考が追い付かない。
「ひえっ、いつから俺は美少年になったんだ?! これも転生特典? サービス良すぎだろ?! うわっ、やばっ、美少年が残念な表情になってるっ」
自分の顔や髪を触りながら鏡とにらめっこしていたら、吹き出す音×2が聞こえた。
「ぷっ、くく、すみません。アキラ様は、その、なんというか…」
「くっ、ふぐっ、申し訳ございません。くくく…」
大柄な男二人が肩を震わせている。
まあ、どんなに美少年でも中身が俺だもんな。見た目とのギャップがツボにはまったようで、護衛二人は暫く笑いをこらえるのが大変そうだった。
専属護衛二人が挨拶を終えて立ち上がったから、俺も軽く自己紹介することにした。
「謁見の間でも名乗ったけど改めて、俺は山田彰。二十五歳。元の世界で暴漢に刺されて死んだんだと思います。それで、こちらの世界の神子?になったと言われたけれど、正直実感が無くて困っているから、二人には色々助けてもらえると嬉しいです」
こちらから握手するつもりで手を差し出したら、二人が驚いた表情を浮かべていることに気付いた。もしかしたら、こっちでは握手をしないのか?
「…申し訳ありません。もっとお若いと思っていましたので驚いてしまいました」
首を傾げた俺にまだ少し驚きを残した声でエドウィンさんが言って握手に応えてくれた。どうやら日本人が実年齢より若く見えるのはこちらの世界でも共通のようだ。俺は中肉中背で平均的な日本人顔だし、二人とも背が高くて体格も良いから余計に俺が年下に見えるのだろう。
「とっくに成人してる見た目も平凡な男の俺に、神子が務まるのか不安ですよね…」
やっぱり神子っていったら若くて綺麗な方がいいんじゃないかなって思いつつ、ロデリックさんとも握手を交わしていたら…
「神子様は大変お美しいですよ。それに魔力も凄まじいのがわかります」
「え? …俺が美しい?? ま、魔力?」
「はい。顕現された時の波動は後方にいた私でも強く感じる程でした。それにお姿はもちろんですが、神子様特有の金色の瞳は何物にも代え難い美しさです」
…ちょっと待ってくれ。
金色の瞳? 俺は日本人だぞ。
そんなわけ……、あれ、俺の手、こんなに白かったか?
握手したロデリックさんの手と比べると酷く華奢に見えて違和感しか感じない。
「もしや、アキラ様の本来のお姿と変わっているのでしょうか? 」
「鏡をご覧になりますか?」
自分の手を凝視して狼狽えてる俺に気付いた二人が気遣う言葉をかけてくれて、鏡のあるところまで連れて行ってくれた。
大きな姿見の前に立って愕然とした。
目の前の鏡には、驚愕の表情を浮かべる金色の瞳で色白の若い男性が映っていた。
髪も透き通るような銀髪で、元の黒髪とは程遠い色になっている。
鏡に向かって手を上げれば、鏡像の方も同時に動いているから今の俺の姿なんだとわかる。
これが、異世界に転生して神子になってしまったということなのか?
駄目だ。思考が追い付かない。
「ひえっ、いつから俺は美少年になったんだ?! これも転生特典? サービス良すぎだろ?! うわっ、やばっ、美少年が残念な表情になってるっ」
自分の顔や髪を触りながら鏡とにらめっこしていたら、吹き出す音×2が聞こえた。
「ぷっ、くく、すみません。アキラ様は、その、なんというか…」
「くっ、ふぐっ、申し訳ございません。くくく…」
大柄な男二人が肩を震わせている。
まあ、どんなに美少年でも中身が俺だもんな。見た目とのギャップがツボにはまったようで、護衛二人は暫く笑いをこらえるのが大変そうだった。
303
あなたにおすすめの小説
氷の騎士団長様の悪妻とかイヤなので離婚しようと思います
黄金
BL
目が覚めたら、ここは読んでたBL漫画の世界。冷静冷淡な氷の騎士団長様の妻になっていた。しかもその役は名前も出ない悪妻!
だったら離婚したい!
ユンネの野望は離婚、漫画の主人公を見たい、という二つの事。
お供に老侍従ソマルデを伴って、主人公がいる王宮に向かうのだった。
本編61話まで
番外編 なんか長くなってます。お付き合い下されば幸いです。
※細目キャラが好きなので書いてます。
多くの方に読んでいただき嬉しいです。
コメント、お気に入り、しおり、イイねを沢山有難うございます。
完結|ひそかに片想いしていた公爵がテンセイとやらで突然甘くなった上、私が12回死んでいる隠しきゃらとは初耳ですが?
七角
BL
第12回BL大賞奨励賞をいただきました♡第二王子のユーリィは、美しい兄と違って国を統べる使命もなく、兄の婚約者・エドゥアルド公爵に十年間叶わぬ片想いをしている。
その公爵が今日、亡くなった。と思いきや、禁忌の蘇生魔法で悪魔的な美貌を復活させた上、ユーリィを抱き締め、「君は一年以内に死ぬが、私が守る」と囁いてー?
十二個もあるユーリィの「死亡ふらぐ」を壊していく中で、この世界が「びいえるげえむ」の舞台であり、公爵は「テンセイシャ」だと判明していく。
転生者と登場人物ゆえのすれ違い、ゲームで割り振られた役割と人格のギャップ、世界の強制力に知らず翻弄されるうち、ユーリィは知る。自分が最悪の「カクシきゃら」だと。そして公爵の中の"創真"が、ユーリィを救うため十二回死んでまでやり直していることを。
どんでん返しからの甘々ハピエンです。
転生した気がするけど、たぶん意味はない。(完結)
exact
BL
11/6〜番外編更新【完結済】
転生してきたのかなーと思いつつも普通に暮らしていた主人公が、本物の主人公と思われる人物と出会い、元の世界に帰りたがっている彼を手伝う事こそ転生の意味だったんだと勝手に確信して地道に頑張る話。元同級生✕主人公(受け)。ゆるーっと話が進みます。全50話。
表紙は1233様からいただきました。
竜帝陛下の愛が重すぎて身代わりの落ちこぼれ薬師は今日も腰が砕けそうです 〜呪いを解いたら一生離さないと宣言されました〜
レイ
BL
「死ぬ覚悟はできています。でも、その前に……お口、あーんしてください」
魔力を持たない「無能」として実家で虐げられていた薬師のエリアン。
彼に下されたのは、触れるものすべてを焼き尽くす「死の竜帝」ヴァレリウスへの、身代わりの婚姻だった。
悪役のはずだった二人の十年間
海野璃音
BL
第三王子の誕生会に呼ばれた主人公。そこで自分が悪役モブであることに気づく。そして、目の前に居る第三王子がラスボス系な悪役である事も。
破滅はいやだと謙虚に生きる主人公とそんな主人公に執着する第三王子の十年間。
※ムーンライトノベルズにも投稿しています。
腐男子♥異世界転生
よしの こひな
BL
ある日、腐男子で新卒サラリーマン・伊丹トキヤの自室にトラックが突っ込む。
目覚めたトキヤがそこで目にしたのは、彼が長年追い続けていたBL小説の世界――。しかも、なんとトキヤは彼が最推しするスパダリ攻め『黒の騎士』ことアルチュール・ド・シルエットの文武のライバルであり、恋のライバルでもあるサブキャラの「当て馬」セレスタン・ギレヌ・コルベールに転生してしまっていた。
トキヤは、「すぐそばで推しの2人を愛でられる!」と思っていたのに、次々と原作とは異なる展開が……。 ※なろうさん、Caitaさん、PIXIVさんでも掲載しています。
転生したら嫌われ者No.01のザコキャラだった 〜引き篭もりニートは落ちぶれ王族に転生しました〜
隍沸喰(隍沸かゆ)
BL
引き篭もりニートの俺は大人にも子供にも人気の話題のゲーム『WoRLD oF SHiSUTo』の次回作を遂に手に入れたが、その直後に死亡してしまった。
目覚めたらその世界で最も嫌われ、前世でも嫌われ続けていたあの落ちぶれた元王族《ヴァントリア・オルテイル》になっていた。
同じ檻に入っていた子供を看病したのに殺されかけ、王である兄には冷たくされ…………それでもめげずに頑張ります!
俺を襲ったことで連れて行かれた子供を助けるために、まずは脱獄からだ!
重複投稿:小説家になろう(ムーンライトノベルズ)
注意:
残酷な描写あり
表紙は力不足な自作イラスト
誤字脱字が多いです!
お気に入り・感想ありがとうございます。
皆さんありがとうございました!
BLランキング1位(2021/8/1 20:02)
HOTランキング15位(2021/8/1 20:02)
他サイト日間BLランキング2位(2019/2/21 20:00)
ツンデレ、執着キャラ、おバカ主人公、魔法、主人公嫌われ→愛されです。
いらないと思いますが感想・ファンアート?などのSNSタグは #嫌01 です。私も宣伝や時々描くイラストに使っています。利用していただいて構いません!
【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】
古森きり
BL
【書籍化決定しました!】
詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります!
たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました!
アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。
政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。
男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。
自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。
行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。
冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。
カクヨムに書き溜め。
小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる