犯罪者達の鎮魂曲(レクイエム)

いずくかける

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犯罪者達の鎮魂曲(レクイエム)

奇才の老兵

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 日はすっかり落ちすでに空には月が見えている。
 ハーディに近づいたキリシマは、頭から血を流して倒れるガストロを見つけチラリとその遺体を見た。

「勝ったのか?」

「どうやらてめぇも生き残ったみてぇだな」

 ハイタッチをしようとしたキリシマをハーディは無視した。
 キリシマは不満そうな顔をしている。

「そんなことしてる場合じゃねえ。行くぞ!」

「おう!」

 ハーディに言われ、コンツェルトの北門に向けて二人は走り出した。
 頭を失ったビズキットファミリーは統率力を失い次々と街から逃走し、残るものは偵察隊に殲滅され、すでに街から暴徒はいなくなっていた。
 その偵察隊は今現在消火活動に勤しんでいる。コンツェルトにはオンセンがあった為、消火には困らずあらかた鎮火し終えていた。だが炭になった建物までは戻らない。


*** *** ***


 北門に着いた二人は救護隊の元へと向かい、目にとまった馬車へと駆けつける。

「ハーディ様! よくご無事で!」

 メロウはハーディに抱き着いた。
 その声を聞いてキャリーとララも馬車から降りてくる。

「ハーディ、痛い?」

 ララはハーディのケガを心配した。
 キャリーは全く構われないキリシマの心配をすることにした。

「キリシマさん! あの……、落ち込まないでください!」

 それを聞いたキリシマは傷をえぐられるような気分だった。腹いせにメロウの胸をもにゅっと揉む。

「ちょっ! なにをなさるんですの!!」

 メロウはキリシマにビンタした。パァーンと痛快な音が響き渡るが、キリシマは満足気な顔をしている。
 メロウがハーディから離れると、すかさずララがハーディに抱き着いた。

「助けて来たら揉んでいい約束だろ?」

 メロウが冗談で言ったセリフをキリシマは聞き逃さなかったのだ。キャリー達の手前、メロウはなにも言い返すことができなかった。

 救護隊が大勢寄ってきて、キリシマに話しかける。

「キリシマ様、よくぞご無事で。中の方はどうでしたか?」

「問題ないぜ。大体片付いた。まあ復旧には時間はかかるだろうが、コンツェルトは職人の街だ。この街の住民達なら大丈夫さ」

 キリシマのセリフを聞くと救護隊は胸を撫で下ろした。

「ビズキットを追い返すなんて、やはり只物じゃないな……」
「ああ、アラベスクみたいにコンツェルトもおしまいかと思ったぜ」
「この人が前官長のハーディ様か……」

 そんな会話が聞こえる中でキリシマは尋ねた。

「それより、エルビスは見つかったのか?」

「はい、別動隊の一人が帰って来まして。エルビス様の居場所は突き止めてあります」

 コンツェルトの惨劇を聞いてなおエルビスはその場から動かなかった。それほど大事な何かが、山にはあるのか。

「じゃあエルビスと一緒に……。そこに、シシーはいるのか?」

「シシー様は我々がカンツォーネからコンツェルトに移動したときから単独行動をなさっています。我々にはわかりかねますが、エルビス様なら居場所を知っているかと」

 それを聞いてキリシマはため息をついた。
 他の全員もそれを盗み聞きしていた。シシーに会うためには、やはりエルビスに会わなくてはならないのだ。

「キャリーちゃんどうする?」

「あの、私は一人でも行きます!」

 それはキャリーの為、そしてキャリーの母の為。揺るがない使命だった。

「そういうと思ったぜ、ハーディ!」

 キリシマはハーディに了承をとろうとしたが、ハーディはしがみつくララを指さす。どちらにせよハーディにはエルビスに会う用事があった。
 メロウには確認を取る必要は無いだろう。ハーディが行くと言えば必ず後を追う女だ。キリシマはそう思っていた。

「私は、ここに残りますわ」

 だが、メロウから出てきた言葉は耳を疑うものだった。

「メロウちゃん。本気で言ってんのか? それ?」

「ええ、私、仕事が残っているんですの。残念ですがここまでですわ」

 仕入屋のメロウが馬車の荷物を捌ききってレクイエムに残る用事なんかないだろう、ハーディはそう言おうとしたが、それより先にメロウは近づき、ハーディの顔を両手で掴むと口づけをした。
 メロウは口を離すと寂しそうな目で呆気にとられるハーディを見つめる。

「ハーディ様、どうかお達者で」

 メロウのその目を見てハーディは何も言えなかった。

「カァーッ! あっついねえ!」

 キリシマがはやし立てると、ハーディは我に返り周りを見渡す。
 キャリーは目を抑え、その隙間から一連の行為を見て真っ赤になり、ララは口をあんぐりと開けてショックを受けていた。
 ハーディはいつもなら照れて周りに当たるが、メロウの顔を見て頭にポンと手を置いた。

「大げさな奴だな」

 ハーディのセリフを聞いてメロウはニコッと笑った。
 一行はエルビスの居場所を、別動隊の男に地図に記してもらった。
 別動隊の男が、行く途中途中で目印をつけたというので道に迷うことは無いだろう。笑顔で手を振るメロウを置いて、四人はエルビスの元へと歩き出した。


*** *** ***


「ララちゃん、大丈夫?」

 きつい山道を歩く最中、キャリーはララを心配していた。
 岩が転がり、足場が不安定な上、星は出ているものの、辺りは薄暗い。
 ララは明らかに疲れていた。

「だ、大丈夫……」

 強がるララの首根っこをひょいと持ち上げると、そのままハーディはララをおぶさった。

「うわ! ……ハーディ、ありがと」

 ララはハーディにぎゅーっと抱き着く。
 それを見てにやけるキリシマがいた。

「なんだよてめぇ気持ちわりい」

「いや、あんたもなんか変わったなーって思ってよ」

 冷やかすキリシマを無視しハーディは歩き続けた。
 確かに、以前のハーディならこんなこと絶対にしないだろう。
 ハーディは星空を見上げ、昔の妻を思い浮かべた。

「あの、もし私が母に会えたら、二人はホントに喧嘩するんですか?」

 ハーディは表情を動かさない。
 キリシマはニヤリと笑い答えた。

「そんなの当たり前だろ」

 キャリーには仲が良さそうに見える二人が戦う意味がさっぱりわからない。

「でもこいつビズキットにぼっこぼこにされてたからなあ。実力の底が知れちまったかな」

 これにはハーディもピクリときて言い返す。

「あ? てめぇだってガストロにはぼっこぼこにされてたじゃねえかよ」

「いやいや、俺あいつに本気の居合出してねーし」

「ハッ、大体修行だかなんだか知らねーが利き腕封じて意味あんのかよ。どうせ負けそうになると左手で握るんだろうが」

「うるせえ! 絶体絶命で持ち替えたほうがカッコが――」

 キリシマはそこまで言うと突然黙った。

「あの? どうし――」

「シッ」

 ハーディが喋ろうとしたキャリーを黙らせる。
 二人には人の気配を感じられていた。

「ここで待ってろ」

 そう言うと刀を構え、キリシマが一人先に歩き出した。
 キリシマが岩陰を覗くと数人の男がいた。

「よお、何してんだ? こんなところで」

「なんだ! 誰だ貴様!」
「部外者はこの先は通さねえぞ」
「待て! キリシマさんだ!!」

「俺を知ってるなら話は早え、おまえら解放軍か?」

 男達は答えない。
 緊張しながらも敵意を表す男達に、キリシマはキャリーから地図を受け取りそれを見せた。

「別動隊に書いてもらってな、俺達これからエルビスのとこへ行くんだが」

「なあんだそうだったんですか」
「エルビス様はこの先にいらっしゃいます」
「急ですのでお気をつけてください」

 男達の態度は一変し、一行は難なくそこを通った。
 しばらく歩くとさらに暗くなり、足場が見えなくなってきた。傾斜がきつくなり、ひたすら下り続ける。やっと傾斜が終わり、足場が水平になったところに男は一人で座り込んでいた。

「ひさしぶりだな、小僧」

 男の声にハーディは笑いながら返事をした。

「ああ、じじい。まだ生きてやがったか」

「あの、あなたがエルビスさんですか?」

「いかにも、俺がエルビスだ」

 その男はキリシマが想像していたより、あまりにも弱弱しく、小さく見えた。とてもビズキットやガストロと肩を並べるとは思えない。それがその男の第一印象だった。

「あの、私キャリーって言います。この子はララちゃんでこっちはキリシマさんです」

 とりあえずキャリーは自己紹介した。

「それはご丁寧にお嬢さん。まず俺はお前らに何をするべきだろう。謝るべきか、説明するべきか、取引するべきか」

 エルビスがいきなり訳のわからない事を言ったのでじれったくなったキリシマは、

「おっさん、そんなこと言いからシシーの居場所を教えてくれよ」

 と、早速本題を切り出した。
 エルビスは遠くに見える小さな洞窟を指さす。

「シシーはあの先にいる」

 それを聞いたキャリーは言い放った。

「ありがとうございます! あの、私行ってきます!」

「待ちなさいお嬢さん」

 はやるキャリーをエルビスが止めた。

「今はあの中に入る事はできない」

「あの、どうゆうことですか?」

「あの洞窟はレクイエムの塀に辿り着くとまるで塀に洞窟をつけたように行き止まりになる。洞窟の終点が塀だと言った方がわかりやすいかな」

 ハーディはそこまで聞き、メロウの話を思い出した。つまりあそこが……

「この辺は洞窟が多くてな、全部似たような作りになってる。だが、あそこだけは本物だ。……外へと繋がっている」

 メロウの馬車はあそこから入ってきたのだろうとハーディは確信する。

「レクイエムに裏口があるのか」

 キリシマは驚いた。今迄、そんな話は一度だって聞いたことは無かった。

「あの、つまり母は今、外の世界にいるんですか!?」

 エルビスは静かにうなずいた。

「なるほどな。お嬢さんがシシーの娘か。話を聞いていたより大分大きいな。それになんだ……、随分とたくましく見える。」

 キャリーはレクイエムに入ってから、幾多の困難を潜り抜けてきた。
 あの時のキャリーとは、まるで顔つきが変わっているだろう。

「それよりじじい、一体ここで何をしている?」

 ハーディが尋ねるとエルビスは悲しそうに言った。

「俺は、外から迎えが来るのを待っている」

 そのセリフに全員が驚愕した。

「迎えが来るまでまだ少し時間がある。それまでに、謝罪と、説明とそして取引をしたいのだが」

 ハーディ、キリシマ、キャリーは目を合わせ、そして承諾した。
 エルビスは申し訳なさそうに語り始めた。

「俺はどうしても外に出たかった。だから今日という日の為に、何年も、何年も準備し続けた。そして今さっき、俺の計画は実った。お前らがビズキットをおびき寄せたおかげでな」

 それを聞いてキリシマの目つきが変わる。

「あんたが、ビズキットをコンツェルトに寄越したのか!?」

「そうだ」

 エルビスの答えにキリシマは叫んだ。

「ふざけんな! 何人死んだと思っていやがる!?」

「それが俺の謝罪すべき事柄だ。俺の計画の為大勢の死者を出し、お前らを危険な目に合わせた」

「落ち着け、キリシマ」

 止めるハーディの声もキリシマは聞かない。

「落ち着けるか! 何が計画だ!」

「キリシマさん」

 キャリーはキリシマの腕にしがみついた。
 キリシマはまだ息を荒げている。
 ハーディはエルビスに話しかけた。

「続きを話せ」

「五年前、俺は病気を患った。自分の死期が迫っていると知った俺は、外に出るために解放軍を設立した」

 エルビスが解放軍を作ることは造作もなかった。
 元刑殺官官長であり、戦闘技術は優れてはいたが、ガストロやビズキットのような特殊能力は無かった。エルビスが持っていたのは才能と戦略だけ。
 服役中の犯罪者でいながら。レクイエムに三人いる要注意人物の一人でいながら。エルビスは受刑者、管理者、そして刑殺官にまで慕われるレベルのマインドコントロールのプロフェッショナルだった。さらに、ありとあらゆる戦略を頭に叩き込んだ軍師でもある。

 官長として職務を完璧にこなした彼だったが、犯罪者からの人望も厚かった。このままでは危険だと感じたある男が、エルビスをレクイエムに落とし、そして戻れないよう刑期を抹消したのである。
 それでも刑務所内で力をつけるエルビスに政府は刺客を送った。お前以上の猛者がいる。そう言い送られたのがビズキットだった。
 病気で衰弱していくエルビスが真向に当たって勝てるわけがない。エルビスはカンツォーネ滞在時、人心操作をしてはったりだけでビズキットをやり過ごしていた。

「俺は解放軍を使いながら計画を進め、その計画は成就直前だった。あとはビズキットをおびき寄せられるだけの人物が来るのを待てばよかった。その時丁度、シシーから小僧の事を聞かされた」

 ハーディは指をさされうつむく。

「シシーは小僧の事を知っていた。おまえも元官長だから知らない方がおかしい。レクイエム入口で偶然見かけたとシシーに聞かされ、俺は計画を実行することにした」

 エルビスは深く呼吸した。

「俺はまずコンツェルトに移動した。裏口があるのはここだけだからだ。他の街では絶対に成功しない。人から人へと伝わらせ、なるべく自然にビズキットに解放軍がコンツェルトに移動したことを教えてやった。その後、小僧がコンツェルトに向かっていることを知らせるつもりだった。結論から言えばそれは必要なかったがな」

 ハーディは森でビズキットファミリーと戦ったことを思い出す。
 あれがビズキットまで伝わっていたのだと、キリシマとキャリーも気付く。

「俺と小僧は元刑殺官だ。必ず手を組むとビズキットは考えるだろう。奴はそれを恐れた」

 キリシマはビズキットがガストロを仲間にしようとした事を思い出す。ビズキットはあれだけの力を持ってしてなお、臆病でいられる。だからこそ王で居続けたのだ。

「この時点でビズキットがコンツェルトに来る事はほぼ確定していた。あとはビズキットがコンツェルトで暴れればそれで計画は終わりだ」

「あの、なんで暴れる必要があるんですか?」

「それはあれだ」

 エルビスは洞窟を指さす。
 そこからちょうど武器を持った人間が出てきて走り去っていった。

「あの中には刑殺官見習いが大勢待機している。今の俺では入ったとたん殺されるだろう。だからあいつらをコンツェルトに向かわせるため、暴動を起こさせた」 

「それならじじいが暴れればいい。解放軍を使えば簡単だったろう?」

 エルビスはうっすらと笑いを浮かべる。

「別にあいつらは人が死んだから出てきたわけじゃない。もちろん街が焼かれたからでもない。世界は犯罪者を隔離したくて、数を減らしたくてレクイエムを作った。その程度の事は寧ろ、向こうからしてみたら計画通りだ。やつらはビズキットが二つ目の街に手を出したから出てきたんだ」

 所詮レクイエムで何人死のうと世界から必要とされてない犯罪者である。それくらいで政府は動かなかった。
 レクイエムではビズキット、エルビス、ガストロが対峙し、バランスをとっていた。その内は政府は安心して見ていられる。だがバランスが崩れ、誰かが二つ目の街を手に入れたとあっては、三つ目、そして全ての街、受刑者を手に入れる未来が想像してとれる。万が一にもそうなり、暴動が起きれば政府は完全に手が出せなくなる。それを恐れたのだ。

「あの、腕途刑にはGPSがあるんですよねえ? ずっとここにいたら怪しまれませんか?」

「腕途刑を外すことは難しいが、中の情報を入れ替えることは可能だ。シシーは俺の情報と、死んだ解放軍の男の情報を入れ替えた。政府はここに死体があると思いこみ、コンツェルトに俺がいると思っている。だから刑殺官見習いがコンツェルトに向かう。さらにいうと今日はもう遅いから葬儀屋は来ない。」

 疑問が残るキリシマが質問する。

「待て、なんでシシーは外に出れて、あんたはここに残ってるんだ?」

「これだ」

 エルビスは腕途刑を指さした。

「シシーは処刑目的でレクイエムに入れられた。だから裁判すらせず、レクイエムに落とされ腕途刑をしていない。そこの娘と同じでな」

 それはララの事だった。服役ではなく政府の都合で落とすと、腕途刑の記録が残り、後々面倒になる。どうせ死ぬならいっその事つけなければいい。

「これをつけてあそこを通ると警報が鳴る。だから俺は通れない。シシーが外に出た方法は……」

「メロウの馬車だな?」

 キリシマが先に答えエルビスは頷いた。
 メロウがキリシマに手を添えて言った事、それは自分も解放軍の一員であるという事だった。メロウは積み荷に紛らせシシーを運んだのだ。腕途刑の検査はしていたが、生体検査までは政府はしていなかった。

「メロウ・セレナーデは管理者の中でも特別な存在だ。セレナーデ財閥のご令嬢だからな。政府は万が一があってはいけないと、彼女だけ正面ではなくこの裏口から出入りさせてる」

 メロウはハーディに口づけする時にはすでにハーディがレクイエムを出ることを感づいていた。せめて邪魔にならないようコンツェルトに残ったのである。

 ハーディ、キリシマ、キャリー、そしてララでさえその心境を察する。
 全員が黙ったところで、エルビスは言った。

「最後の取引だ。お前ら、俺が今からここから出ることを見逃してくれ。その代わり、シシーに会わせてやる」

 誰も口を開かなかった。
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