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決闘の約束
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今日はまだ登校初日ということもあり授業はなく教材などが配布されると今日の学校は終了しました。
カナデが学校を案内してほしいと言うので、今からは学校案内をするところです。
「シャルここは!」
興奮しながら奏が指を指す先にあるのは他の建物とは異質した建物だった。他の教室などがある建物は汚れのない綺麗な白い建物で統一されているが、この建物だけは外観は岩で固められただけの建物といってもいいのか躊躇われる造りだった。
「あれは闘技場と言われる場所です。あそこでは基本的に決闘をしたりしますね。」
「へぇー、ちなみにどういう時に決闘ってするの?」
「そうですね、例えば何かを賭けたり、力較べをしたり、自分の主張を通したい時とか、まあこれは賭けにはいりますかね。そんな時に使うんです。それに外観と違って中はすごい綺麗に手入れされていて塵一つ落ちてないんですよ。ただ決闘をするには先生から決闘をするための書類をもらって書いて学院長のサインが必要だから手続きが大変ってことで中々おこなわれないんです。」
それは面白そうだね。シャルが強くなるには確実に必要になる場所だ。なんか近くに手頃でシャルの相手をしてくれそうな人はいないかな…あれ?あの顔どこかで見たことがあるような。
奏の視線の先には真赤な紅色の髪をした少女がにやにやしながらこちらに向かってくるのが見えた。その少女の一歩後ろを同年代であろう 空色の髪をした少女がついてくる。
「お久しぶりですわね、シャル。あなた高等部に進級できたんですのね。」
近づいてきてそうそうにシャルに嫌味を言うところからシャルの知り合いなのだろう。
「お久しぶりです、クレア。元気そうでなによりです。」
シャルは少し脅えながら挨拶を返す。
「シャル、この女誰?」
奏はこの場の空気も読まずそんなことを言い出した。
「なっ!?この無礼な男は誰ですのシャル!」
初対面の男に急に指を指されそんなことを言われれば多少は腹が立つ。だがこのクレアにとっては多少ではすまされない。
「カナデ、この人はクレア・A・アリステルです。私の兄の許嫁であるサレン・A・アリステルの妹です。」
なんか難しいけどようは王族ってことだろ。というかこのクレアっていう子は昔王宮でシャルをいじめてた子か。だからシャルは脅えてるのか。
昔まだ奏が自分で封印していた時、半幽体離脱で封印場所から抜け出し城内を探索していた時にまだ幼かったシャルはクレアから魔法の的として狙われたり、靴を片方だけ隠したり、シャルが座ろうとした椅子を引いたりと子供らしい陰湿ないじめをしていたのを見ていた。
「クレアって言うんだねよろしく。僕はシャルの奴隷の奏だよ。」
そう言って握手を求めようと手を出すがただ叩かれただけだった。
「馴れ馴れしくしないでもらえるかしら。私は王族ですのよ。様をつけて読んでもられるかしら。それに奴隷?ふざけないでもらえるかしら。」
「かしらかしらうるさいかしら。なーんて。」
奏はあえてクレアを挑発する。
「それよりも僕はクレアの後ろにいる空色の髪をした君の名前を知りたいな。」
そしてクレアに興味をなくしたようにクレアの一歩後ろで立っている少女に目をやる。少女は1度クレアに目を向けると自己紹介をはじめてくれた。
「私の名前はスカイと申します。クレア様の付き人をやらせてもらっています。」
「スカイって綺麗でいい名前だね。これから僕とお茶でもどうかな?僕ここら辺あんまり分からないから君に案内してもらいないなーなんて。」
奏はスカイにナンパを始めた。スカイは急なナンパに頬を赤く染めながらたじろいでいる。それを後ろで見ていたシャルは頬を膨らませながらみていた。もうクレアのことなど誰も見ていなかった。
「あなた無礼にも程がありますわよ!私は王族ですのよ。そんな私をコケにしてただで済むと思わないでくださいまし。今すぐ頭を地べたにつけて謝りなさい。」
無視され続けついにクレアの怒りが沸点に達した。
「なんで謝らないといけないのさ。この学院は王族、貴族関係ないんでしょ。僕達は皆平等だよ。そんなことも分からないの?」
奏は更に火に油を注いでいく。それを見ているシャルは顔を真っ青にしながら声も出せずにいた。
「分かりましたわ、あなた私と決闘なさい!」
かかった。奏の口元が誰にも分からない程度に吊り上がる。
「いいよ、ただし奴隷の責任はその主の責任でもある。だから1対1ではなく2対2を希望する。ちょうどそっちにも付き人がいるしね。」
奏の目的それはシャルに闘技場で戦わせること。それにシャルのトラウマが釣れたんだから決闘させなくてどうするよ。
「いいでしょう私が負けることなど絶対にありえませんわ。私が勝ったらその場で土下座で謝罪した後にこの学院を辞めていただきますわ。」
「いいよ、そしたら僕達が勝ったら君には死んでもらうよ。」
奏の爆弾発言に3人とも声が出ない。
「だって絶対に負けないんでしょ。だったら命をかけても問題ないよね。それとももしかして僕達に負けると思ってるの?僕達Eクラスだよ。」
「カナデさすがにそれは…。」
さすがにやりすぎだと思ったのか、シャルが止めようとするが奏は人差し指でシャルの口を閉ざすと「さぁどうする?」とクレアに意見を求める。
「い、いいでしょう。その条件で決闘ですのよ。」
クレアの中にあるプライドで嫌と言うことが出来なかった。
「さすが王族は違うね、そしたら書類はこっちで出しとくから。あっ、決闘は3日後の放課後ってことで。」
そう言うとシャルの腕を引っ張ってその場をあとにする。もしもやっぱりなしでと言われる前にその場をあとにしとかないとね。
カナデが学校を案内してほしいと言うので、今からは学校案内をするところです。
「シャルここは!」
興奮しながら奏が指を指す先にあるのは他の建物とは異質した建物だった。他の教室などがある建物は汚れのない綺麗な白い建物で統一されているが、この建物だけは外観は岩で固められただけの建物といってもいいのか躊躇われる造りだった。
「あれは闘技場と言われる場所です。あそこでは基本的に決闘をしたりしますね。」
「へぇー、ちなみにどういう時に決闘ってするの?」
「そうですね、例えば何かを賭けたり、力較べをしたり、自分の主張を通したい時とか、まあこれは賭けにはいりますかね。そんな時に使うんです。それに外観と違って中はすごい綺麗に手入れされていて塵一つ落ちてないんですよ。ただ決闘をするには先生から決闘をするための書類をもらって書いて学院長のサインが必要だから手続きが大変ってことで中々おこなわれないんです。」
それは面白そうだね。シャルが強くなるには確実に必要になる場所だ。なんか近くに手頃でシャルの相手をしてくれそうな人はいないかな…あれ?あの顔どこかで見たことがあるような。
奏の視線の先には真赤な紅色の髪をした少女がにやにやしながらこちらに向かってくるのが見えた。その少女の一歩後ろを同年代であろう 空色の髪をした少女がついてくる。
「お久しぶりですわね、シャル。あなた高等部に進級できたんですのね。」
近づいてきてそうそうにシャルに嫌味を言うところからシャルの知り合いなのだろう。
「お久しぶりです、クレア。元気そうでなによりです。」
シャルは少し脅えながら挨拶を返す。
「シャル、この女誰?」
奏はこの場の空気も読まずそんなことを言い出した。
「なっ!?この無礼な男は誰ですのシャル!」
初対面の男に急に指を指されそんなことを言われれば多少は腹が立つ。だがこのクレアにとっては多少ではすまされない。
「カナデ、この人はクレア・A・アリステルです。私の兄の許嫁であるサレン・A・アリステルの妹です。」
なんか難しいけどようは王族ってことだろ。というかこのクレアっていう子は昔王宮でシャルをいじめてた子か。だからシャルは脅えてるのか。
昔まだ奏が自分で封印していた時、半幽体離脱で封印場所から抜け出し城内を探索していた時にまだ幼かったシャルはクレアから魔法の的として狙われたり、靴を片方だけ隠したり、シャルが座ろうとした椅子を引いたりと子供らしい陰湿ないじめをしていたのを見ていた。
「クレアって言うんだねよろしく。僕はシャルの奴隷の奏だよ。」
そう言って握手を求めようと手を出すがただ叩かれただけだった。
「馴れ馴れしくしないでもらえるかしら。私は王族ですのよ。様をつけて読んでもられるかしら。それに奴隷?ふざけないでもらえるかしら。」
「かしらかしらうるさいかしら。なーんて。」
奏はあえてクレアを挑発する。
「それよりも僕はクレアの後ろにいる空色の髪をした君の名前を知りたいな。」
そしてクレアに興味をなくしたようにクレアの一歩後ろで立っている少女に目をやる。少女は1度クレアに目を向けると自己紹介をはじめてくれた。
「私の名前はスカイと申します。クレア様の付き人をやらせてもらっています。」
「スカイって綺麗でいい名前だね。これから僕とお茶でもどうかな?僕ここら辺あんまり分からないから君に案内してもらいないなーなんて。」
奏はスカイにナンパを始めた。スカイは急なナンパに頬を赤く染めながらたじろいでいる。それを後ろで見ていたシャルは頬を膨らませながらみていた。もうクレアのことなど誰も見ていなかった。
「あなた無礼にも程がありますわよ!私は王族ですのよ。そんな私をコケにしてただで済むと思わないでくださいまし。今すぐ頭を地べたにつけて謝りなさい。」
無視され続けついにクレアの怒りが沸点に達した。
「なんで謝らないといけないのさ。この学院は王族、貴族関係ないんでしょ。僕達は皆平等だよ。そんなことも分からないの?」
奏は更に火に油を注いでいく。それを見ているシャルは顔を真っ青にしながら声も出せずにいた。
「分かりましたわ、あなた私と決闘なさい!」
かかった。奏の口元が誰にも分からない程度に吊り上がる。
「いいよ、ただし奴隷の責任はその主の責任でもある。だから1対1ではなく2対2を希望する。ちょうどそっちにも付き人がいるしね。」
奏の目的それはシャルに闘技場で戦わせること。それにシャルのトラウマが釣れたんだから決闘させなくてどうするよ。
「いいでしょう私が負けることなど絶対にありえませんわ。私が勝ったらその場で土下座で謝罪した後にこの学院を辞めていただきますわ。」
「いいよ、そしたら僕達が勝ったら君には死んでもらうよ。」
奏の爆弾発言に3人とも声が出ない。
「だって絶対に負けないんでしょ。だったら命をかけても問題ないよね。それとももしかして僕達に負けると思ってるの?僕達Eクラスだよ。」
「カナデさすがにそれは…。」
さすがにやりすぎだと思ったのか、シャルが止めようとするが奏は人差し指でシャルの口を閉ざすと「さぁどうする?」とクレアに意見を求める。
「い、いいでしょう。その条件で決闘ですのよ。」
クレアの中にあるプライドで嫌と言うことが出来なかった。
「さすが王族は違うね、そしたら書類はこっちで出しとくから。あっ、決闘は3日後の放課後ってことで。」
そう言うとシャルの腕を引っ張ってその場をあとにする。もしもやっぱりなしでと言われる前にその場をあとにしとかないとね。
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