56 / 100
56
江戸の空は、からりと晴れ渡っていた。夏がもうすぐそこまで来ていることを知らせるような強い日差しが、やわらぎ亭の暖簾を白く輝かせている。
「おし乃さん、おはようございます!」
元気な声と共に良太が炊き場に入ってきた。その手には、八百屋の忠吉さんのところでもらってきたのだろう、朝露に濡れたつやつやの胡瓜ときらきらした茄子が抱えられている。
「まあ良太。おはよう。見事な夏野菜ね」
「はい! 忠吉さんが『今日の一番だよ』って。おし乃さんならきっと美味しい料理にしてくれるだろうからって、おまけまでしてくれました」
そう言ってはにかむ顔は、すっかり一人前の料理人のそれだ。この数ヶ月で彼は本当にたくましくなった。
「ふふ、忠吉さんも人が良いのだから。……そうね。これだけ瑞々しいのなら、何かお客さんたちを『あっ』と言わせるような、新しい一品は作れないかしら」
私が顎に手を当てて少し考える。胡瓜に茄子、それから昨日仕入れたばかりのみょうがもある。
「良太。少し試してみたいことがあるのだけど、手伝ってくれる?」
「はい! もちろんです!」
私の提案に良太は目を輝かせた。新しい料理への挑戦は、彼にとっても何よりの楽しみなのだ。
私はまず茄子を縦に薄切りにし、さっと油で揚げる。揚げすぎず、茄子の鮮やかな紫色が油の中でさらに深みを増したところで手早く引き上げる。これが色よく仕上げるためのささやかなこつだ。
「うわぁ……綺麗な色ですね」
「ええ。油通しすることで色褪せるのを防げるのよ。それにコクも出るわ」
次に胡瓜とみょうがを薄い輪切りにする。それを揚げた茄子と一緒に出汁に浸していく。出汁は昆布と鰹節でとった一番出汁に、薄口醤油とみりん、そしてほんの少しのお酢を加えた特製の合わせ出汁だ。生姜の絞り汁もほんの少しだけ加える。この爽やかな香りが、全体の味をきりりと引き締めてくれるはずだ。
「これを井戸水でよーく冷やして……。夕方になる頃には味が染みて、最高の『夏野菜の揚げ浸し』が出来上がっているはずよ」
良太がごくりと喉を鳴らす。その素直な反応に、私も満足して微笑んだ。
昼時になり、やわらぎ亭はいつものように常連さんたちで賑わい始めた。そんな中、一人元気のない顔で店に入ってきたのは、薬種問屋の若旦那、宗太郎さんだった。いつも身綺麗にしている彼が、今日は少し身なりに構っていられないような、そんな疲れた空気をまとっている。
「宗太郎さん? どうかなさいましたか、そんな時間に」
「いや、すまないね、おし乃さん。店じまいをしているところだったかい」
宗太郎さんは、申し訳なさそうな顔で言った。彼の顔色が、心なしか優れないように見えるのが気にかかる。
「いえいえ、店じまいと言っても、まだ片付けが残っておりましたから。どうぞ、お入りくださいな。お茶でも淹れますわ」
私は宗太郎さんを店の中に招き入れた。
「すまないね……。実は、少し、おし乃さんに相談したいことがあってね」
席に着いた宗太郎さんは、ぽつりとそう切り出した。その声には張りがなく、眉間には深い皺が刻まれている。
「相談、ですか?」
「ああ。笑わないで聞いてくれると嬉しいんだが……」
宗太郎さんは、少し言い淀んだ後、観念したように口を開いた。
「このところ、どうにも食欲がなくてね。何を口にしても砂を噛むようで、身体も鉛のように重いんだ。薬種問屋の主人が、こんなことでは格好がつかないんだが……」
力なく笑うその顔は、本当に辛そうだった。真面目で責任感の強い宗太郎さんだからこそ、自分の不調を人一倍、重く感じてしまっているのだろう。
「薬なら、いくらでもあるんだ。滋養のつく生薬も、胃腸を整える薬も。でも、それを飲む気力すら湧いてこないというか……情けない話だ」
俯いてしまう宗太郎さんの姿に、私は胸がちくりと痛んだ。彼はいつも、町の人のために真摯に薬と向き合っている。自分のことより、人のことを優先してしまう、そんな優しい人なのだ。
私は静かに立ち上がると、炊き場へと向かった。
「おし乃さん?」
不思議そうな顔をする宗太郎さんに、私はにっこりと微笑みかけた。
「薬で治すのも、もちろん大切ですわ。でも、その前に、少しだけお腹に優しいものを入れてみませんか?」
「しかし、私は……」
「大丈夫です。ほんの少し、お付き合いくださいな。ちょうど、良いものが冷えておりますので」
私は朝から仕込んでおいた夏野菜の揚げ浸しを、涼しげな硝子の器に盛り付けた。出汁を吸ってきらきらと輝く茄子と胡瓜。赤いみょうがが彩りの良いアクセントになっている。
「さあどうぞ。これならきっと宗太郎さんのお口にも合うはずですわ」
宗太郎さんは半信半疑といった顔で器を受け取った。そしておずおずと茄子を一口、口に運ぶ。
その瞬間。彼の動きがぴたりと止まった。
「……ん……?」
そして次の瞬間には、その目が驚きに大きく見開かれていた。
「こ、こりゃあ……うめえ……!」
宗太郎さんの口から心の底からの声が漏れた。
「なんだこの茄子は! 油で揚げてあるってのに少しもくどくねえ! それどころかじゅわっと染み出た出汁が口の中に広がって……たまらねえ!」
次に胡瓜を一口。
「この胡瓜もぱりぱりとした歯ごたえが残ってやがる! みょうがの爽やかな香りがまた良い仕事をしてるじゃねえか!」
彼はまるで水を得た魚のように、夢中で揚げ浸しを平らげていく。その食べっぷりの良さに、私も思わず笑みがこぼれた。
「ぷはーっ……。食った食った。おし乃さん、おかわり!」
「はい、喜んで」
あっという間に一皿を空にした宗太郎さんは、すっかり元気を取り戻したようだ。その顔には血の気が戻り、いつもの快活さが蘇っている。
「いやあ、まいったぜ。あんなに重かった身体がしゃっきりしてきた。食欲もすっかり戻っちまったようだ。おし乃さんの料理は、どんな名薬よりも効くな」
「まあ、大袈裟ですわ。夏野菜が持つ力ですよ」
私がそう言って笑うと、宗太郎さんは深く、深く頷いた。
「……君の言う通りだ。私は少し、根を詰めすぎていたのかもしれない。自分の身体の声を聞くことを、忘れていたようだ」
宗太郎さんはすっくと立ち上がると、私に向かって深々と頭を下げた。
「おし乃さん、本当にありがとう。おかげで、目が覚めたよ。明日からまた、頑張れそうだ」
「はい。またいつでも、お腹が空いたらお立ち寄りくださいな」
晴れやかな笑顔を残して、宗太郎さんは帰っていった。その後ろ姿は、来た時とは別人のように、力強く、頼もしいものだった。
「……おし乃さんの料理って、本当にすごいですね。なんだか、魔法みたいです」
一部始終を見ていた良太が、感嘆の声を漏らした。
「魔法なんかじゃないわ。ただの、飯屋の料理よ」
私はそう言って、微笑んだ。
「さあ、私たちもそろそろ休まないとね。明日も、美味しいご飯を作らないと」
父が教えてくれたこと。料理は、人の身体を作るだけじゃない。人の心も、温めることができるのだと。その言葉の意味を、今夜また一つ、深く理解できたような気がした。やわらぎ亭の小さな灯りが、また一つ、疲れた心を優しく照らした夜だった。
「おし乃さん、おはようございます!」
元気な声と共に良太が炊き場に入ってきた。その手には、八百屋の忠吉さんのところでもらってきたのだろう、朝露に濡れたつやつやの胡瓜ときらきらした茄子が抱えられている。
「まあ良太。おはよう。見事な夏野菜ね」
「はい! 忠吉さんが『今日の一番だよ』って。おし乃さんならきっと美味しい料理にしてくれるだろうからって、おまけまでしてくれました」
そう言ってはにかむ顔は、すっかり一人前の料理人のそれだ。この数ヶ月で彼は本当にたくましくなった。
「ふふ、忠吉さんも人が良いのだから。……そうね。これだけ瑞々しいのなら、何かお客さんたちを『あっ』と言わせるような、新しい一品は作れないかしら」
私が顎に手を当てて少し考える。胡瓜に茄子、それから昨日仕入れたばかりのみょうがもある。
「良太。少し試してみたいことがあるのだけど、手伝ってくれる?」
「はい! もちろんです!」
私の提案に良太は目を輝かせた。新しい料理への挑戦は、彼にとっても何よりの楽しみなのだ。
私はまず茄子を縦に薄切りにし、さっと油で揚げる。揚げすぎず、茄子の鮮やかな紫色が油の中でさらに深みを増したところで手早く引き上げる。これが色よく仕上げるためのささやかなこつだ。
「うわぁ……綺麗な色ですね」
「ええ。油通しすることで色褪せるのを防げるのよ。それにコクも出るわ」
次に胡瓜とみょうがを薄い輪切りにする。それを揚げた茄子と一緒に出汁に浸していく。出汁は昆布と鰹節でとった一番出汁に、薄口醤油とみりん、そしてほんの少しのお酢を加えた特製の合わせ出汁だ。生姜の絞り汁もほんの少しだけ加える。この爽やかな香りが、全体の味をきりりと引き締めてくれるはずだ。
「これを井戸水でよーく冷やして……。夕方になる頃には味が染みて、最高の『夏野菜の揚げ浸し』が出来上がっているはずよ」
良太がごくりと喉を鳴らす。その素直な反応に、私も満足して微笑んだ。
昼時になり、やわらぎ亭はいつものように常連さんたちで賑わい始めた。そんな中、一人元気のない顔で店に入ってきたのは、薬種問屋の若旦那、宗太郎さんだった。いつも身綺麗にしている彼が、今日は少し身なりに構っていられないような、そんな疲れた空気をまとっている。
「宗太郎さん? どうかなさいましたか、そんな時間に」
「いや、すまないね、おし乃さん。店じまいをしているところだったかい」
宗太郎さんは、申し訳なさそうな顔で言った。彼の顔色が、心なしか優れないように見えるのが気にかかる。
「いえいえ、店じまいと言っても、まだ片付けが残っておりましたから。どうぞ、お入りくださいな。お茶でも淹れますわ」
私は宗太郎さんを店の中に招き入れた。
「すまないね……。実は、少し、おし乃さんに相談したいことがあってね」
席に着いた宗太郎さんは、ぽつりとそう切り出した。その声には張りがなく、眉間には深い皺が刻まれている。
「相談、ですか?」
「ああ。笑わないで聞いてくれると嬉しいんだが……」
宗太郎さんは、少し言い淀んだ後、観念したように口を開いた。
「このところ、どうにも食欲がなくてね。何を口にしても砂を噛むようで、身体も鉛のように重いんだ。薬種問屋の主人が、こんなことでは格好がつかないんだが……」
力なく笑うその顔は、本当に辛そうだった。真面目で責任感の強い宗太郎さんだからこそ、自分の不調を人一倍、重く感じてしまっているのだろう。
「薬なら、いくらでもあるんだ。滋養のつく生薬も、胃腸を整える薬も。でも、それを飲む気力すら湧いてこないというか……情けない話だ」
俯いてしまう宗太郎さんの姿に、私は胸がちくりと痛んだ。彼はいつも、町の人のために真摯に薬と向き合っている。自分のことより、人のことを優先してしまう、そんな優しい人なのだ。
私は静かに立ち上がると、炊き場へと向かった。
「おし乃さん?」
不思議そうな顔をする宗太郎さんに、私はにっこりと微笑みかけた。
「薬で治すのも、もちろん大切ですわ。でも、その前に、少しだけお腹に優しいものを入れてみませんか?」
「しかし、私は……」
「大丈夫です。ほんの少し、お付き合いくださいな。ちょうど、良いものが冷えておりますので」
私は朝から仕込んでおいた夏野菜の揚げ浸しを、涼しげな硝子の器に盛り付けた。出汁を吸ってきらきらと輝く茄子と胡瓜。赤いみょうがが彩りの良いアクセントになっている。
「さあどうぞ。これならきっと宗太郎さんのお口にも合うはずですわ」
宗太郎さんは半信半疑といった顔で器を受け取った。そしておずおずと茄子を一口、口に運ぶ。
その瞬間。彼の動きがぴたりと止まった。
「……ん……?」
そして次の瞬間には、その目が驚きに大きく見開かれていた。
「こ、こりゃあ……うめえ……!」
宗太郎さんの口から心の底からの声が漏れた。
「なんだこの茄子は! 油で揚げてあるってのに少しもくどくねえ! それどころかじゅわっと染み出た出汁が口の中に広がって……たまらねえ!」
次に胡瓜を一口。
「この胡瓜もぱりぱりとした歯ごたえが残ってやがる! みょうがの爽やかな香りがまた良い仕事をしてるじゃねえか!」
彼はまるで水を得た魚のように、夢中で揚げ浸しを平らげていく。その食べっぷりの良さに、私も思わず笑みがこぼれた。
「ぷはーっ……。食った食った。おし乃さん、おかわり!」
「はい、喜んで」
あっという間に一皿を空にした宗太郎さんは、すっかり元気を取り戻したようだ。その顔には血の気が戻り、いつもの快活さが蘇っている。
「いやあ、まいったぜ。あんなに重かった身体がしゃっきりしてきた。食欲もすっかり戻っちまったようだ。おし乃さんの料理は、どんな名薬よりも効くな」
「まあ、大袈裟ですわ。夏野菜が持つ力ですよ」
私がそう言って笑うと、宗太郎さんは深く、深く頷いた。
「……君の言う通りだ。私は少し、根を詰めすぎていたのかもしれない。自分の身体の声を聞くことを、忘れていたようだ」
宗太郎さんはすっくと立ち上がると、私に向かって深々と頭を下げた。
「おし乃さん、本当にありがとう。おかげで、目が覚めたよ。明日からまた、頑張れそうだ」
「はい。またいつでも、お腹が空いたらお立ち寄りくださいな」
晴れやかな笑顔を残して、宗太郎さんは帰っていった。その後ろ姿は、来た時とは別人のように、力強く、頼もしいものだった。
「……おし乃さんの料理って、本当にすごいですね。なんだか、魔法みたいです」
一部始終を見ていた良太が、感嘆の声を漏らした。
「魔法なんかじゃないわ。ただの、飯屋の料理よ」
私はそう言って、微笑んだ。
「さあ、私たちもそろそろ休まないとね。明日も、美味しいご飯を作らないと」
父が教えてくれたこと。料理は、人の身体を作るだけじゃない。人の心も、温めることができるのだと。その言葉の意味を、今夜また一つ、深く理解できたような気がした。やわらぎ亭の小さな灯りが、また一つ、疲れた心を優しく照らした夜だった。
あなたにおすすめの小説
剣客居酒屋草間 江戸本所料理人始末
松風勇水(松 勇)
歴史・時代
旧題:剣客居酒屋 草間の陰
第9回歴史・時代小説大賞「読めばお腹がすく江戸グルメ賞」受賞作。
本作は『剣客居酒屋 草間の陰』から『剣客居酒屋草間 江戸本所料理人始末』と改題いたしました。
2025年11月28書籍刊行。
なお、レンタル部分は修正した書籍と同様のものとなっておりますが、一部の描写が割愛されたため、後続の話とは繋がりが悪くなっております。ご了承ください。
酒と肴と剣と闇
江戸情緒を添えて
江戸は本所にある居酒屋『草間』。
美味い肴が食えるということで有名なこの店の主人は、絶世の色男にして、無双の剣客でもある。
自分のことをほとんど話さないこの男、冬吉には実は隠された壮絶な過去があった。
多くの江戸の人々と関わり、その舌を満足させながら、剣の腕でも人々を救う。
その慌し日々の中で、己の過去と江戸の闇に巣食う者たちとの浅からぬ因縁に気付いていく。
店の奉公人や常連客と共に江戸を救う、包丁人にして剣客、冬吉の物語。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
【時代小説】 黄昏夫婦
蔵屋
歴史・時代
江戸時代、東北地方の秋田藩は貧かった。
そんな中、真面目なひとりの武士がいた。同僚からは馬鹿にされていたが真面目な男であった。俸禄は低く貧しい。娘二人と実母との4人暮らし。
秋田藩での仕事は勘定方である。
仕事が終わると真っ直ぐ帰宅する。
ただひたすら日中は城中では勘定方の仕事をまじめにして、帰宅すれば論語を読んで知識を習得する。
そんな毎日であった。彼の名前は立花清左衛門。年齢は35歳。
娘は二人いて、一人はとめ15歳。もう一人は梅、8歳。
さて|黄昏《たそがれ》は、一日のうち日没直後、雲のない西の空に夕焼けの名残りの「赤さ」が残る時間帯のことを言う。「|黄昏時《たそがれどき)」。 「黄昏れる《たそがれる》」という動詞形もある。
「たそがれ」は、江戸時代になるまでは「たそかれ」といい、「たそかれどき」の略でよく知られていた。夕暮れの人の顔の識別がつかない暗さになると誰かれとなく、「そこにいるのは誰ですか」「誰そ彼(誰ですかあなたは)」とたずねる頃合いという意味で日常会話でよく使われた。
今回の私の小説のテーマはこの黄昏である。
この風習は広く日本で行われている。
「おはようさんです」「これからですか」「お晩でございます。いまお帰りですか」と尋ねられれば相手も答えざるを得ず、互いに誰であるかチェックすることでヨソ者を排除する意図があったとされている。
「たそかれ」という言葉は『万葉集』に
誰そ彼と われをな問ひそ 九月の 露に濡れつつ 君待つわれそ」
— 『万葉集』第10巻2240番
と登場するが、これは文字通り「誰ですかあなたは」という意味である。
「平安時代には『うつほ物語』に「たそかれどき」の用例が現れ、さらに『源氏物語』に
「寄りてこそ それかとも見め たそかれに ほのぼの見つる 夕顔の花」
— 『源氏物語』「夕顔」光源氏
と、現在のように「たそかれ」で時間帯を表す用例が現れる。
なおこの歌は、帖と登場人物の名「夕顔」の由来になった夕顔の歌への返歌である。
またこの言葉の比喩として、「最盛期は過ぎたが、多少は余力があり、滅亡するにはまだ早い状態」をという語句の用い方をする。
漢語「|黄昏《コウコン》」は日没後のまだ完全に暗くなっていない時刻を指す。「初昏」とも呼んでいた。十二時辰では「戌時」(午後7時から9時)に相当する。
「たそがれ」の動詞化の用法。日暮れの薄暗くなり始めるころを指して「空が黄昏れる」や、人生の盛りを過ぎ衰えるさまを表現して「黄昏た人」などのように使用されることがある。
この物語はフィクションです。登場人物、団体等実際に同じであっても一切関係ありません。
それでは、小説「黄昏夫婦」をお楽しみ下さい。
読者の皆様の何かにお役に立てれば幸いです。
作家 蔵屋日唱
与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし
かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし
長屋シリーズ一作目。
第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。
頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。
一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
四代目 豊臣秀勝
克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。
読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。
史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。
秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。
小牧長久手で秀吉は勝てるのか?
朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか?
朝鮮征伐は行われるのか?
秀頼は生まれるのか。
秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?