72 / 100
72
駕籠から現れたのは、いかにも高貴な身分とわかる美しい奥方様だった。
年の頃は三十を少し過ぎたあたりだろうか。上質な縮緬の着物をしっとりと着こなし、その佇まいにはそこらの武家の奥方とは一線を画す圧倒的な気品が漂っている。
「こちらが、やわらぎ亭でございますか?」
涼やかな、鈴を転がすような声。
私と良太はそのあまりの美しさと気品に、ただただ圧倒されるばかりだった。
「は、はい、さようでございますが……」
私が何とか声を絞り出すと、奥方様はふわりと花の綻ぶような笑みを浮かべた。
「私、奥勤めの者でございます。実は若君様が近頃どうにもお風邪を召され、お声がかすれてしまいお困りなのでございます」
若君様。その言葉から彼女が仕えているのが、ただならぬ家であることが窺える。
「宮中の名医にも診せておるのですがなかなか良くならず……。そんな折、町で評判の『甘露湯』なるものを耳にいたしまして。何でも喉に大変良いとか。それを是非とも若君様にも差し上げたいと、参上つかまつった次第にございます」
なるほど。良太の甘草葛湯の噂がそこまで届いていたとは。
「それはお役に立てるやもしれませぬ。すぐにご用意いたしますわ」
私がそう言うと、奥方様はほっとしたように胸を撫で下ろした。
その時だった。
奥で話を聞いていた金さんがすっと立ち上がり、奥方様の前に進み出た。
「これはこれは奥方様。ご無沙汰しております。遠山でございます」
いつもの遊び人の金さんではない。
その立ち居振る舞いは紛れもなく、南町奉行、遠山金四郎そのものだった。
奥方様は金さんの顔を見ると、まあ、と小さく驚きの声を上げた。
「遠山様。このような場所でお目にかかるとは、奇遇にございますわね」
「はっ。私もこの店の飯の虜でしてな。……して、若君様のご容態はいかがですかな?」
「はい。お陰様で熱は下がったのですが、咳と声がれだけがどうにもしつこくて……」
二人の会話から私は全てを察した。
彼女が仕えている若君様とは、まさか。
「奥方様。その甘露湯はうちの一番弟子が心を込めてお作りいたします。ですがその前に、一つだけ試していただきたいものがございますの」
私は意を決して奥方様にそう申し出た。
そして炊き場に立つと、一つの果物を手に取った。
それは先日、甲州屋の主が「珍しいものが手に入った」と届けてくれたばかりの金柑だった。
艶やかで美しい黄金色の実。
私はその金柑を丁寧に洗い、皮ごと薄い輪切りにする。
そしてたっぷりの蜂蜜に一晩じっくりと漬け込んでおいたのだ。
「これは?」
奥方様が不思議そうに尋ねる。
「金柑の蜂蜜漬けでございます。金柑は古くから喉の痛みや咳を鎮める妙薬として知られておりますの。その皮に含まれる成分が喉の炎症を抑えてくれるのです。蜂蜜にもまた殺菌作用と滋養強壮の効果がございます」
私は湯気の立つ白湯にその金柑の蜂蜜漬けを数枚浮かべ、奥方様の前にそっと差し出した。
ふわりと甘く爽やかな香りが立ち上る。
「さあどうぞ。まずはあなた様がお味見くださいな」
奥方様はこくりと頷くと、その白湯を一口、口に含んだ。
その瞬間。
彼女の美しい目が驚きに大きく見開かれた。
「まあ……! なんと……!」
「どうですかな、奥方様?」
金さんがにやりと笑いながら尋ねる。
「……美味しい……。そして喉が……すうっと楽になるような……。温かくて甘くて……こんなに優しい飲み物は初めてでございます……」
奥方様はうっとりとした表情でその金柑湯を味わっている。
その顔にはもう心配の色はない。
「奥方様。よろしければこの金柑の蜂蜜漬けと良太の作る甘露湯、両方を若君様の元へお届けくださいな。きっとお気に召していただけるはずですわ」
「はい……! はい! おし乃様! 本当にありがとうございます!」
奥方様は私の手をぎゅっと握りしめ、何度も何度も頭を下げた。
その瞳には感謝の涙がきらりと光っていた。
***
その日の夕方。
やわらぎ亭に再びあの奥方様がやってきた。
しかしその表情は昼間とは打って変わって、この上なく晴れやかで喜びと興奮に輝いていた。
「おし乃様! 良太様!」
彼女は店に駆け込むなり、私と良太の前に深々と頭を下げた。
「この度は本当に本当に、ありがとうございました! 若君様が……! 若君様がおし乃様のおかげで、すっかりお元気になられました!」
「まあ、それはようございました!」
「はい! まずあの金柑湯を差し上げたところ『これは美味い』とそれはもう嬉しそうに飲んでくださり……その後、良太様の甘露湯を差し上げたところ『これもまた格別だ』と一滴残らず綺麗に平らげてくださったのです!」
奥方様は自分のことのように嬉しそうに語った。
「そして先ほど。あれほどかすれていた若君様のお声が……すっきりと元の美しいお声に戻られたのでございます! 宮中の名医もただただ驚くばかりで……」
その知らせに私と良太は、思わず顔を見合わせて笑い合った。
良太の目には大きな達成感と、そして安堵の涙が浮かんでいる。
「これ、若君様からのささやかなお礼にございます。どうぞお納めください」
奥方様が差し出したのは、見事な蒔絵の施された文箱だった。
中には若君様直筆の感謝の言葉が綴られた書状と、ずしりと重い小判の包みが入っていた。
「い、いえ、このようなものをいただくわけには……!」
恐縮する私と良太に、奥方様はにっこりと微笑んだ。
「お受け取りくださいな。これは若君様のお気持ち。そして何よりも、あなた様方の温かいお心遣いに対する感謝の印でございますから」
その言葉には有無を言わせぬ響きがあった。
私と良太は顔を見合わせ、そして深々と頭を下げた。
「……ありがたく頂戴いたします」
「うむ。……さて、おし乃様、良太様」
奥方様は改まった口調で、私と良太に向き直った。
「実はもう一つ、お願いがございまして」
「はい、何でございましょう?」
「若君様がぜひ一度このやわらぎ亭にお忍びで足を運びたいと、仰せなのでございます。あなた様のその素晴らしいお料理をこの店で直に味わってみたいと」
その、思いがけない言葉。
私と良太は驚いて言葉もなかった。
この小さな飯屋に、あのお方が。
「もちろんご迷惑であることは重々承知しております。ですが若君様のたってのご希望なのでございます。……いかが、でしょうか?」
すがるような、その瞳。
断る理由などどこにもなかった。
「……はい。喜んで。若君様のお越しを心よりお待ち申し上げております」
私の言葉に奥方様の顔がぱっと輝いた。
「ありがとうございます! では日を改めて、またご連絡させていただきますわ!」
奥方様は嵐のようにやって来て、そして嵐のように去っていった。
後に残されたのは私と良太、そしてにわかには信じがたい大きな出来事の予感だけだった。
「……おし乃さん。なんだか夢を見ているようです……」
良太が呆然と呟く。
私も同じ気持ちだった。
やわらぎ亭にまた一つ、とてつもなく大きな物語が始まろうとしていた。
私の胸は緊張と、そして大きな期待で高鳴っていた。
店の壁に飾られた一筆斎文吾の浮世絵。
その中で笑う常連さんたちの顔が、まるで私の背中を押してくれているかのようだった。
さあ、腕が鳴る。
江戸一番、いや日ノ本一の料理で若君様をお迎えしようじゃないか。
そんな熱い思いを胸に、私はしゃもじをぎゅっと握りしめた。
年の頃は三十を少し過ぎたあたりだろうか。上質な縮緬の着物をしっとりと着こなし、その佇まいにはそこらの武家の奥方とは一線を画す圧倒的な気品が漂っている。
「こちらが、やわらぎ亭でございますか?」
涼やかな、鈴を転がすような声。
私と良太はそのあまりの美しさと気品に、ただただ圧倒されるばかりだった。
「は、はい、さようでございますが……」
私が何とか声を絞り出すと、奥方様はふわりと花の綻ぶような笑みを浮かべた。
「私、奥勤めの者でございます。実は若君様が近頃どうにもお風邪を召され、お声がかすれてしまいお困りなのでございます」
若君様。その言葉から彼女が仕えているのが、ただならぬ家であることが窺える。
「宮中の名医にも診せておるのですがなかなか良くならず……。そんな折、町で評判の『甘露湯』なるものを耳にいたしまして。何でも喉に大変良いとか。それを是非とも若君様にも差し上げたいと、参上つかまつった次第にございます」
なるほど。良太の甘草葛湯の噂がそこまで届いていたとは。
「それはお役に立てるやもしれませぬ。すぐにご用意いたしますわ」
私がそう言うと、奥方様はほっとしたように胸を撫で下ろした。
その時だった。
奥で話を聞いていた金さんがすっと立ち上がり、奥方様の前に進み出た。
「これはこれは奥方様。ご無沙汰しております。遠山でございます」
いつもの遊び人の金さんではない。
その立ち居振る舞いは紛れもなく、南町奉行、遠山金四郎そのものだった。
奥方様は金さんの顔を見ると、まあ、と小さく驚きの声を上げた。
「遠山様。このような場所でお目にかかるとは、奇遇にございますわね」
「はっ。私もこの店の飯の虜でしてな。……して、若君様のご容態はいかがですかな?」
「はい。お陰様で熱は下がったのですが、咳と声がれだけがどうにもしつこくて……」
二人の会話から私は全てを察した。
彼女が仕えている若君様とは、まさか。
「奥方様。その甘露湯はうちの一番弟子が心を込めてお作りいたします。ですがその前に、一つだけ試していただきたいものがございますの」
私は意を決して奥方様にそう申し出た。
そして炊き場に立つと、一つの果物を手に取った。
それは先日、甲州屋の主が「珍しいものが手に入った」と届けてくれたばかりの金柑だった。
艶やかで美しい黄金色の実。
私はその金柑を丁寧に洗い、皮ごと薄い輪切りにする。
そしてたっぷりの蜂蜜に一晩じっくりと漬け込んでおいたのだ。
「これは?」
奥方様が不思議そうに尋ねる。
「金柑の蜂蜜漬けでございます。金柑は古くから喉の痛みや咳を鎮める妙薬として知られておりますの。その皮に含まれる成分が喉の炎症を抑えてくれるのです。蜂蜜にもまた殺菌作用と滋養強壮の効果がございます」
私は湯気の立つ白湯にその金柑の蜂蜜漬けを数枚浮かべ、奥方様の前にそっと差し出した。
ふわりと甘く爽やかな香りが立ち上る。
「さあどうぞ。まずはあなた様がお味見くださいな」
奥方様はこくりと頷くと、その白湯を一口、口に含んだ。
その瞬間。
彼女の美しい目が驚きに大きく見開かれた。
「まあ……! なんと……!」
「どうですかな、奥方様?」
金さんがにやりと笑いながら尋ねる。
「……美味しい……。そして喉が……すうっと楽になるような……。温かくて甘くて……こんなに優しい飲み物は初めてでございます……」
奥方様はうっとりとした表情でその金柑湯を味わっている。
その顔にはもう心配の色はない。
「奥方様。よろしければこの金柑の蜂蜜漬けと良太の作る甘露湯、両方を若君様の元へお届けくださいな。きっとお気に召していただけるはずですわ」
「はい……! はい! おし乃様! 本当にありがとうございます!」
奥方様は私の手をぎゅっと握りしめ、何度も何度も頭を下げた。
その瞳には感謝の涙がきらりと光っていた。
***
その日の夕方。
やわらぎ亭に再びあの奥方様がやってきた。
しかしその表情は昼間とは打って変わって、この上なく晴れやかで喜びと興奮に輝いていた。
「おし乃様! 良太様!」
彼女は店に駆け込むなり、私と良太の前に深々と頭を下げた。
「この度は本当に本当に、ありがとうございました! 若君様が……! 若君様がおし乃様のおかげで、すっかりお元気になられました!」
「まあ、それはようございました!」
「はい! まずあの金柑湯を差し上げたところ『これは美味い』とそれはもう嬉しそうに飲んでくださり……その後、良太様の甘露湯を差し上げたところ『これもまた格別だ』と一滴残らず綺麗に平らげてくださったのです!」
奥方様は自分のことのように嬉しそうに語った。
「そして先ほど。あれほどかすれていた若君様のお声が……すっきりと元の美しいお声に戻られたのでございます! 宮中の名医もただただ驚くばかりで……」
その知らせに私と良太は、思わず顔を見合わせて笑い合った。
良太の目には大きな達成感と、そして安堵の涙が浮かんでいる。
「これ、若君様からのささやかなお礼にございます。どうぞお納めください」
奥方様が差し出したのは、見事な蒔絵の施された文箱だった。
中には若君様直筆の感謝の言葉が綴られた書状と、ずしりと重い小判の包みが入っていた。
「い、いえ、このようなものをいただくわけには……!」
恐縮する私と良太に、奥方様はにっこりと微笑んだ。
「お受け取りくださいな。これは若君様のお気持ち。そして何よりも、あなた様方の温かいお心遣いに対する感謝の印でございますから」
その言葉には有無を言わせぬ響きがあった。
私と良太は顔を見合わせ、そして深々と頭を下げた。
「……ありがたく頂戴いたします」
「うむ。……さて、おし乃様、良太様」
奥方様は改まった口調で、私と良太に向き直った。
「実はもう一つ、お願いがございまして」
「はい、何でございましょう?」
「若君様がぜひ一度このやわらぎ亭にお忍びで足を運びたいと、仰せなのでございます。あなた様のその素晴らしいお料理をこの店で直に味わってみたいと」
その、思いがけない言葉。
私と良太は驚いて言葉もなかった。
この小さな飯屋に、あのお方が。
「もちろんご迷惑であることは重々承知しております。ですが若君様のたってのご希望なのでございます。……いかが、でしょうか?」
すがるような、その瞳。
断る理由などどこにもなかった。
「……はい。喜んで。若君様のお越しを心よりお待ち申し上げております」
私の言葉に奥方様の顔がぱっと輝いた。
「ありがとうございます! では日を改めて、またご連絡させていただきますわ!」
奥方様は嵐のようにやって来て、そして嵐のように去っていった。
後に残されたのは私と良太、そしてにわかには信じがたい大きな出来事の予感だけだった。
「……おし乃さん。なんだか夢を見ているようです……」
良太が呆然と呟く。
私も同じ気持ちだった。
やわらぎ亭にまた一つ、とてつもなく大きな物語が始まろうとしていた。
私の胸は緊張と、そして大きな期待で高鳴っていた。
店の壁に飾られた一筆斎文吾の浮世絵。
その中で笑う常連さんたちの顔が、まるで私の背中を押してくれているかのようだった。
さあ、腕が鳴る。
江戸一番、いや日ノ本一の料理で若君様をお迎えしようじゃないか。
そんな熱い思いを胸に、私はしゃもじをぎゅっと握りしめた。
あなたにおすすめの小説
剣客居酒屋草間 江戸本所料理人始末
松風勇水(松 勇)
歴史・時代
旧題:剣客居酒屋 草間の陰
第9回歴史・時代小説大賞「読めばお腹がすく江戸グルメ賞」受賞作。
本作は『剣客居酒屋 草間の陰』から『剣客居酒屋草間 江戸本所料理人始末』と改題いたしました。
2025年11月28書籍刊行。
なお、レンタル部分は修正した書籍と同様のものとなっておりますが、一部の描写が割愛されたため、後続の話とは繋がりが悪くなっております。ご了承ください。
酒と肴と剣と闇
江戸情緒を添えて
江戸は本所にある居酒屋『草間』。
美味い肴が食えるということで有名なこの店の主人は、絶世の色男にして、無双の剣客でもある。
自分のことをほとんど話さないこの男、冬吉には実は隠された壮絶な過去があった。
多くの江戸の人々と関わり、その舌を満足させながら、剣の腕でも人々を救う。
その慌し日々の中で、己の過去と江戸の闇に巣食う者たちとの浅からぬ因縁に気付いていく。
店の奉公人や常連客と共に江戸を救う、包丁人にして剣客、冬吉の物語。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
【時代小説】 黄昏夫婦
蔵屋
歴史・時代
江戸時代、東北地方の秋田藩は貧かった。
そんな中、真面目なひとりの武士がいた。同僚からは馬鹿にされていたが真面目な男であった。俸禄は低く貧しい。娘二人と実母との4人暮らし。
秋田藩での仕事は勘定方である。
仕事が終わると真っ直ぐ帰宅する。
ただひたすら日中は城中では勘定方の仕事をまじめにして、帰宅すれば論語を読んで知識を習得する。
そんな毎日であった。彼の名前は立花清左衛門。年齢は35歳。
娘は二人いて、一人はとめ15歳。もう一人は梅、8歳。
さて|黄昏《たそがれ》は、一日のうち日没直後、雲のない西の空に夕焼けの名残りの「赤さ」が残る時間帯のことを言う。「|黄昏時《たそがれどき)」。 「黄昏れる《たそがれる》」という動詞形もある。
「たそがれ」は、江戸時代になるまでは「たそかれ」といい、「たそかれどき」の略でよく知られていた。夕暮れの人の顔の識別がつかない暗さになると誰かれとなく、「そこにいるのは誰ですか」「誰そ彼(誰ですかあなたは)」とたずねる頃合いという意味で日常会話でよく使われた。
今回の私の小説のテーマはこの黄昏である。
この風習は広く日本で行われている。
「おはようさんです」「これからですか」「お晩でございます。いまお帰りですか」と尋ねられれば相手も答えざるを得ず、互いに誰であるかチェックすることでヨソ者を排除する意図があったとされている。
「たそかれ」という言葉は『万葉集』に
誰そ彼と われをな問ひそ 九月の 露に濡れつつ 君待つわれそ」
— 『万葉集』第10巻2240番
と登場するが、これは文字通り「誰ですかあなたは」という意味である。
「平安時代には『うつほ物語』に「たそかれどき」の用例が現れ、さらに『源氏物語』に
「寄りてこそ それかとも見め たそかれに ほのぼの見つる 夕顔の花」
— 『源氏物語』「夕顔」光源氏
と、現在のように「たそかれ」で時間帯を表す用例が現れる。
なおこの歌は、帖と登場人物の名「夕顔」の由来になった夕顔の歌への返歌である。
またこの言葉の比喩として、「最盛期は過ぎたが、多少は余力があり、滅亡するにはまだ早い状態」をという語句の用い方をする。
漢語「|黄昏《コウコン》」は日没後のまだ完全に暗くなっていない時刻を指す。「初昏」とも呼んでいた。十二時辰では「戌時」(午後7時から9時)に相当する。
「たそがれ」の動詞化の用法。日暮れの薄暗くなり始めるころを指して「空が黄昏れる」や、人生の盛りを過ぎ衰えるさまを表現して「黄昏た人」などのように使用されることがある。
この物語はフィクションです。登場人物、団体等実際に同じであっても一切関係ありません。
それでは、小説「黄昏夫婦」をお楽しみ下さい。
読者の皆様の何かにお役に立てれば幸いです。
作家 蔵屋日唱
与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし
かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし
長屋シリーズ一作目。
第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。
頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。
一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
四代目 豊臣秀勝
克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。
読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。
史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。
秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。
小牧長久手で秀吉は勝てるのか?
朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか?
朝鮮征伐は行われるのか?
秀頼は生まれるのか。
秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?