姫君の憂鬱と七人の自称聖女達

チャイムン

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34.捜査と変事

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 ガーデン・パーティが終わり、わたくし達は一息入れたいところだがそうもいかない。

 神殿からアデルによる隠し帳簿を発見し、女王反対派の罪状を詳らかにしていった。

 そして神殿のアデルの信奉者を陰が制圧した。アデルに気づかれないよう隠密に。
 幸い娘達を召喚した七人の神官と神官長は反省房に一ヶ月繋いだ後、神殿の罪人を幽閉する塔に留め置いてある。
 神官も神官長も闇の気に染まっておらず、今ではなぜあのような事をしたのか戸惑っている。
 一時的にアデルから熱狂的ルナティック衝動フリンジを起こす術をかけられたいたのだ。

 アデルの居室から魔法所と魔法陣、魔法道具が発見された。
 それは古代秘術の闇の力だ。

 全員降格され魔力と神聖力を封じられ、下級神官としてそれぞれ地方の神殿に幽閉され神への奉仕の行を課される。
 神殿では今までの神女長が新しく神殿長に任命された。

 そうしているうちに、マイ、アカリ、シノブの三人を元の世界へ戻す力が溜まり、準備が進められた。できれば何事もないうちに戻したい。そのためには彼女達から闇の気を抜かなければならない。

 闇の力が発動すればわたくしの力で一気に抜き取ることができるのだが、それには娘達への負担が大きく、また事を荒立てたくない。

 "悪役令嬢"は一旦引き、"後略対象"が優しく遇したが、闇の力は一向に引かない。

 特にマイは頑なで、日ごと沈み込んでいく。

 また、三人にかかりりきりになると他の娘達の不満が募るので、手分けして対応に当たった。

 とにかく六人全員が未だに自分は聖女だと主張し、元の世界へ戻ることを拒んでいるのだ。

 事ここに来て、わたくしは一時の癇癪で、彼女達に真実を伝えたことを後悔した。

 どうしたものかと考えていると、神殿から急な知らがもたらされた。
 神官アデルが姿を消したのだ。

 事は一刻を争う。

 首謀者のシラニー公爵はじめ、イズハン侯爵とガイゼン侯爵とジルダイン伯爵は領地を管理人に任せて王都に居る。
 センダール伯爵、シラウン伯爵、ジシア子爵、そしてアンリ・オランジュ一代男爵は領地に。

 全員に監視と制圧部隊を秘密裏に配備していた。
 もちろんその使い走りにまで。

 そして一気に制圧したのだ。

 全員を獄に繋ぎ置く。事情聴取などしない。
 罪状は明らかなのだから。

 罪状の証拠を突き付けると、言い逃れをする者、罪を擦りつける者、様々いたが、王家に取り付く島はなく、八人は極刑と決まった。
 これを裁断したのは国王である父だ。

 八家はもちろん、加担した者達は貴族籍を剥奪し、領地を含めた財産を没収する。
 主要な八人以下、二十三人の貴族達が同じく罰せられる。
 家族や親類たちは王宮の西奥の罪人を留め置く棟に収容された。
 手を貸していなくとも類は及ぶ。

 できることならばオランジュ男爵の娘シルヴィアには温情を与えて欲しいとわたくしは嘆願したが、ギリアム商会の方から商会権の返納の申し出があった。
 商会も財産も全て王家に預け、沙汰が出るまで蟄居すると言うのだ。
 ギリアム商会は等級を下げた商会権を与えられ、財産は一部没収の上、地方へ配置換えになるだろうと宰相が言った。

 王家の牢獄棟はほぼ満員状態だ。

 これから八人以外の処遇を決めなくてはならない。

 アデルの行く先はわかっている。

 アデルの制圧の前に王宮でも変事が起きた。
 北奥の離宮の娘達が消えたのだ。

 そこには古代魔術の空間召喚の跡があった。

 アデルはかくも力をつけていたのだ。

 完全にこちらの落ち度だ。

 わたくし達は二手に分かれて収拾に乗り出した。
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