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3.親の恩は子で送る〈最終話〉
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お茶会の後、フラニーがデーティアに尋ねた。
「おばあさまは本当は淑女なの?」
「いや、魔女だよ」
さらっと答えるデーティアにアンジーが問う。
「だってどんな人よりお淑やかで立派だったわ。どうして普段と違うの?」
「教養の一部ってやつさね」
「「キョウヨウ?」」
二人が同時に聞き返す。
「あたしはね、十歳の時から五年間、王立学園で学んだのさ。王立学園では作法第一だからね。それを覚えているだけさ」
にやっと笑って二人に言う。
「よくお聞きな、アンジー、フラニー。あたしが完璧なマナーと言葉遣いや所作をしていれば、誰も文句を言わないだろう?」
二人は頷く。
「シャーリーや先生達が礼儀作法をうるさく言うのはそのためだよ。相手に隙を見せれば穴に落ちる。人は見かけでまず判断するからね」
続けてデーティアが言う。
「魔女の時に着ている服もある意味こけおどしさ。ドレスを着て美しい所作をすれば誰もがあたしを貴族の令嬢だと思っただろう?」
二人はこくこくと頷く。
「きちんとやるべきことをやったからこそ、あたしのやることに文句がつけられない。だろう?」
二人は少ししおれる。
「そうですよ。おばあさまは魔女でいる時と淑女でいる時、きちんと区別して振舞えるのです。二人とも、おばあさまをお手本にしなさい」
シャロンが優雅に微笑みながら厳しく言い渡した。
「シャロンもお手本だよ。ああやって微笑んで毒も含まずに、言うべきことをしっかり言えるようにおなり」
デーティアが付け加えて、二人にしっかり向き直った。
「さて、ここからはお説教だよ」
「あたし、なにもわるいことしてないわ」とフランシーヌ。
「わたしも」とアンジェリーナ。
「わたくし!」
二人は顔を見合わせる。
「あたしの家ではいいけどね、王宮ではいついかなる時も"わたくし"とお言い」
ぐっと詰まる2人。
「目についたのはフラニー」
フランシーヌがビクっとする。
「あんたはあっちもこっちもとお菓子に夢中で、他の人とろくに話を聞いちゃいなかった。お茶会って言うのはね、ただお茶を飲むだけじゃなく会話を楽しんだり、その中から情報を拾ったり広めたりする場なんだよ」
「気を付けます」
「次にアンジー」
アンジーは驚いた顔をした。大人しく話を聞いていたのにという顔だ。
「あんたが茶も飲まない、菓子も食べないじゃ、目下の者がやりにくいだろう。失敗を怖がっちゃいけないよ。失敗しないように学ぶんだ」
アンジーははっとした。
「それから話を静かに聞くのはいいが、自分から話題を提供しなきゃね。二人共だよ?持ちつ持たれつは貴族だけじゃない。庶民だって同じだよ」
それからにやっと笑って続けた。
「マナーはまあまあ。及第点をあげるよ。フラニーはちょっと食べ過ぎだったけどね」
そう言って二人にレースのハンカチを渡す。
「レースが似合うレディにおなり。息抜きがしたかったら年に一度だけうちに来てもいいよ」
「ええ!?」
二人は驚く。
「一度だけ?なぜ?」
「春と夏の二回はダメなの?」
デーティアは二人を引き寄せた。
「あたしも寂しいけどね、来年からあんたたちは学園の初等科に通うんだよ。週に三回。他の日は家庭教師がつく」
「そんなのいや」フラニーは不満をもらすが、アンジーは下を向いている。
「それが成長するってことさ。夏においで。来たかったらね」
アンジーがぎゅっとデーティアの首に抱き着いた。しゃくりあげている。次いでフラニーが腰に抱き着く。
「おばあさま、大好きよ。ちゃんと勉強します」
「アンジー、あたしはあんたの癇性が気がかりだよ。たまには我慢しないでいいんだよ。人に頼ることも大切だよ」
「わたくしも大好き」
「フラニー、あんたは恥を恐れないで。失敗することを怖がってしり込みしてはダメだよ」
二人を抱きしめ返しながらデーティアは笑う。
「代わりにあたしが、いや、わたくしが月に1度魔法を教えに参りますからね。わたくしは厳しいですよ?」
三人は抱きしめあったまま笑った。
その後三回のお茶会をデーティアは完璧に務め上げ、夜会でもこっそり見せてもらった二人を驚かせた。
デーティアが去った後、是非との縁談話が何件も舞い込んだが、シャロンが丁寧に断りを入れた。
色恋嫌いのデーティアに知られたらさぞ怒るだろうと、シャロンはお相手を気の毒に思っい、くすくす笑った。
翌年の夏、九歳になったジル、七歳になったアンジーとフラニーがデーティアの家にやってきた。
もう学園に通っていて夏季休暇になったのだ。
シャロンは体調が悪くて来られなかった。
ジルもアンジーもフラニーもデーティアに甘えた。
堅苦しい王宮生活から抜け出たことが嬉しいのだ。
朝は早く起きて納屋仕事。
動物たちの寝藁を替えて餌をやり、交代でヤギの乳を搾る。
朝食の後、チーズやバターを作る。
チーズ作りの時はカードをつまんだり、ホエイの味見をしたり、バター作りもそこそこにバターミルクを楽しんだりとまだまだ子供だ。
王族や貴族の子供時代は短い。せめてここにいる時は子供の時間を楽しんで欲しい。
ある日町から青い雌鶏亭の若女将のメグが、舅の腰の痛みの薬と軟膏を取りに来た。アンジーとフラニーと同じ七歳の息子のハリーと四歳のアンナも付いて来た。二歳のエイミーは姑のサリーが見てくれてるという。
メグにミントティーをすすめ、子供達にはヤギの乳にジャムとクッキーを添えて出すとハリーが不平を言う。
「いつになったらちゃんとしたお茶が飲めるの?」
「またこの子は。生意気でごめんなさい」
メグが慌てて謝る。
デーティアは意地悪くにやにやして答えた。
「おまえさんがちゃんとその椅子にクッションなしで座れるようになって、クッキーをポロポロこぼさずに食べられるようになって、年配の者に生意気な口をきかなくなったらね」
ハリーは慌てて口の周りを拭き、零れ落ちたクッキーの欠片を払い落とし姿勢を正した。
もちろん、ジルもアンジーもフラニーも姿勢を正す。しかし足はブラブラと浮いている。
アンナだけがにこにことクッキーを頬張ってヤギの乳を飲んでいる。
「アンナはサリーみたいにアニスシードのクッキーが好きなんだね」
甘やかすように頬を突く。
「包んであげるから、おやつにお食べ。これ以上食べると昼食が入らないからね」
アンナとハリーにクッキーとドーナツを包み、腰痛の薬と軟膏も包んで杏のプリザーブの瓶を添える。
「メグ?昼食は食べていくかい?ゆっくりしていけるよう、サリーが寄こしてくれたんだろう?栄養のあるものを作るよ」
メグはさっと頬を染めた。
「昨日産婆さんに診てもらったんです」
「おめでとさん。実はシャーリーもそうなんだよ。来年の夏には来るからね」
昼食はジャガイモとキャベツと鶏肉のクリームスープ、カラントのソースをかけたコールド・ポーク、自家製のライ麦パンとチーズだ。それに果実水をグラスに注いだ。
「さ、お行儀よく食べるんだよ」
ジルもアンジーもフラニーもしっかりしたテーブルマナーで食べる。それを見たハリーが「変なの」と腐す。メグがそれを叱る。
「あんたもそろそろちゃんとしたマナーで食べなきゃいけないんだよ」
ハリーは言い返す。
「青い雌鶏亭のお客さんだって行儀が悪い人が多いじゃないか」
「それでも、あんたはお行儀よくしなきゃ。マナーがなってないと見下されるよ」
そんな二人を見てデーティアは笑う。
「母親は大変だね。しばらくうちにあずけるかい?その生意気な小僧っこを」
「それもいいかもしれませんね。ついでに料理も教えてくださいな」
笑うメグにデーティアは言った。
「世の中どうなるかわからないからね。アンジーとフラニーだけじゃなく、ジルにも料理を教えているんだよ。もちろん、掃除と洗濯もね」
そう、人生はどう転ぶかわからないからね。
いつの世も変わらないのは、まっとうな親なら子供を立派に育てたいと思う心があることだ
「おばあさまは本当は淑女なの?」
「いや、魔女だよ」
さらっと答えるデーティアにアンジーが問う。
「だってどんな人よりお淑やかで立派だったわ。どうして普段と違うの?」
「教養の一部ってやつさね」
「「キョウヨウ?」」
二人が同時に聞き返す。
「あたしはね、十歳の時から五年間、王立学園で学んだのさ。王立学園では作法第一だからね。それを覚えているだけさ」
にやっと笑って二人に言う。
「よくお聞きな、アンジー、フラニー。あたしが完璧なマナーと言葉遣いや所作をしていれば、誰も文句を言わないだろう?」
二人は頷く。
「シャーリーや先生達が礼儀作法をうるさく言うのはそのためだよ。相手に隙を見せれば穴に落ちる。人は見かけでまず判断するからね」
続けてデーティアが言う。
「魔女の時に着ている服もある意味こけおどしさ。ドレスを着て美しい所作をすれば誰もがあたしを貴族の令嬢だと思っただろう?」
二人はこくこくと頷く。
「きちんとやるべきことをやったからこそ、あたしのやることに文句がつけられない。だろう?」
二人は少ししおれる。
「そうですよ。おばあさまは魔女でいる時と淑女でいる時、きちんと区別して振舞えるのです。二人とも、おばあさまをお手本にしなさい」
シャロンが優雅に微笑みながら厳しく言い渡した。
「シャロンもお手本だよ。ああやって微笑んで毒も含まずに、言うべきことをしっかり言えるようにおなり」
デーティアが付け加えて、二人にしっかり向き直った。
「さて、ここからはお説教だよ」
「あたし、なにもわるいことしてないわ」とフランシーヌ。
「わたしも」とアンジェリーナ。
「わたくし!」
二人は顔を見合わせる。
「あたしの家ではいいけどね、王宮ではいついかなる時も"わたくし"とお言い」
ぐっと詰まる2人。
「目についたのはフラニー」
フランシーヌがビクっとする。
「あんたはあっちもこっちもとお菓子に夢中で、他の人とろくに話を聞いちゃいなかった。お茶会って言うのはね、ただお茶を飲むだけじゃなく会話を楽しんだり、その中から情報を拾ったり広めたりする場なんだよ」
「気を付けます」
「次にアンジー」
アンジーは驚いた顔をした。大人しく話を聞いていたのにという顔だ。
「あんたが茶も飲まない、菓子も食べないじゃ、目下の者がやりにくいだろう。失敗を怖がっちゃいけないよ。失敗しないように学ぶんだ」
アンジーははっとした。
「それから話を静かに聞くのはいいが、自分から話題を提供しなきゃね。二人共だよ?持ちつ持たれつは貴族だけじゃない。庶民だって同じだよ」
それからにやっと笑って続けた。
「マナーはまあまあ。及第点をあげるよ。フラニーはちょっと食べ過ぎだったけどね」
そう言って二人にレースのハンカチを渡す。
「レースが似合うレディにおなり。息抜きがしたかったら年に一度だけうちに来てもいいよ」
「ええ!?」
二人は驚く。
「一度だけ?なぜ?」
「春と夏の二回はダメなの?」
デーティアは二人を引き寄せた。
「あたしも寂しいけどね、来年からあんたたちは学園の初等科に通うんだよ。週に三回。他の日は家庭教師がつく」
「そんなのいや」フラニーは不満をもらすが、アンジーは下を向いている。
「それが成長するってことさ。夏においで。来たかったらね」
アンジーがぎゅっとデーティアの首に抱き着いた。しゃくりあげている。次いでフラニーが腰に抱き着く。
「おばあさま、大好きよ。ちゃんと勉強します」
「アンジー、あたしはあんたの癇性が気がかりだよ。たまには我慢しないでいいんだよ。人に頼ることも大切だよ」
「わたくしも大好き」
「フラニー、あんたは恥を恐れないで。失敗することを怖がってしり込みしてはダメだよ」
二人を抱きしめ返しながらデーティアは笑う。
「代わりにあたしが、いや、わたくしが月に1度魔法を教えに参りますからね。わたくしは厳しいですよ?」
三人は抱きしめあったまま笑った。
その後三回のお茶会をデーティアは完璧に務め上げ、夜会でもこっそり見せてもらった二人を驚かせた。
デーティアが去った後、是非との縁談話が何件も舞い込んだが、シャロンが丁寧に断りを入れた。
色恋嫌いのデーティアに知られたらさぞ怒るだろうと、シャロンはお相手を気の毒に思っい、くすくす笑った。
翌年の夏、九歳になったジル、七歳になったアンジーとフラニーがデーティアの家にやってきた。
もう学園に通っていて夏季休暇になったのだ。
シャロンは体調が悪くて来られなかった。
ジルもアンジーもフラニーもデーティアに甘えた。
堅苦しい王宮生活から抜け出たことが嬉しいのだ。
朝は早く起きて納屋仕事。
動物たちの寝藁を替えて餌をやり、交代でヤギの乳を搾る。
朝食の後、チーズやバターを作る。
チーズ作りの時はカードをつまんだり、ホエイの味見をしたり、バター作りもそこそこにバターミルクを楽しんだりとまだまだ子供だ。
王族や貴族の子供時代は短い。せめてここにいる時は子供の時間を楽しんで欲しい。
ある日町から青い雌鶏亭の若女将のメグが、舅の腰の痛みの薬と軟膏を取りに来た。アンジーとフラニーと同じ七歳の息子のハリーと四歳のアンナも付いて来た。二歳のエイミーは姑のサリーが見てくれてるという。
メグにミントティーをすすめ、子供達にはヤギの乳にジャムとクッキーを添えて出すとハリーが不平を言う。
「いつになったらちゃんとしたお茶が飲めるの?」
「またこの子は。生意気でごめんなさい」
メグが慌てて謝る。
デーティアは意地悪くにやにやして答えた。
「おまえさんがちゃんとその椅子にクッションなしで座れるようになって、クッキーをポロポロこぼさずに食べられるようになって、年配の者に生意気な口をきかなくなったらね」
ハリーは慌てて口の周りを拭き、零れ落ちたクッキーの欠片を払い落とし姿勢を正した。
もちろん、ジルもアンジーもフラニーも姿勢を正す。しかし足はブラブラと浮いている。
アンナだけがにこにことクッキーを頬張ってヤギの乳を飲んでいる。
「アンナはサリーみたいにアニスシードのクッキーが好きなんだね」
甘やかすように頬を突く。
「包んであげるから、おやつにお食べ。これ以上食べると昼食が入らないからね」
アンナとハリーにクッキーとドーナツを包み、腰痛の薬と軟膏も包んで杏のプリザーブの瓶を添える。
「メグ?昼食は食べていくかい?ゆっくりしていけるよう、サリーが寄こしてくれたんだろう?栄養のあるものを作るよ」
メグはさっと頬を染めた。
「昨日産婆さんに診てもらったんです」
「おめでとさん。実はシャーリーもそうなんだよ。来年の夏には来るからね」
昼食はジャガイモとキャベツと鶏肉のクリームスープ、カラントのソースをかけたコールド・ポーク、自家製のライ麦パンとチーズだ。それに果実水をグラスに注いだ。
「さ、お行儀よく食べるんだよ」
ジルもアンジーもフラニーもしっかりしたテーブルマナーで食べる。それを見たハリーが「変なの」と腐す。メグがそれを叱る。
「あんたもそろそろちゃんとしたマナーで食べなきゃいけないんだよ」
ハリーは言い返す。
「青い雌鶏亭のお客さんだって行儀が悪い人が多いじゃないか」
「それでも、あんたはお行儀よくしなきゃ。マナーがなってないと見下されるよ」
そんな二人を見てデーティアは笑う。
「母親は大変だね。しばらくうちにあずけるかい?その生意気な小僧っこを」
「それもいいかもしれませんね。ついでに料理も教えてくださいな」
笑うメグにデーティアは言った。
「世の中どうなるかわからないからね。アンジーとフラニーだけじゃなく、ジルにも料理を教えているんだよ。もちろん、掃除と洗濯もね」
そう、人生はどう転ぶかわからないからね。
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