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思いの果て
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暗い部屋。窓を激しく叩くのは雨と風だった。痛む下半身と酷い倦怠感で、ゆるゆると身体を起こした。頬に付いている雪也が放った体液を手の甲で拭う。
定期健診を偽られ、連れ込まれた部屋で犯された。それを指示したのは……他でもない──雪也だった。
彼は、今――亮のすぐ脇の丸椅子に腰掛け、俯いていた。打ちひしがれたその姿はどちらが陵辱されたのかわからない。
亮が声をかけると、雪也がこちらへと顔を向けた。廊下の薄明かりの中に浮かび上がる雪也の顔は、酷いものだった。
簡易ベッドの上を雪也の傍へと移動すると、今にも泣き出しそうな彼の顔に驚く。冷静で、澄ましているいつもの姿がそこにはない。頼りなげで心細そうにしている。
これが、他人を動かして亮を犯させた男なのだろうかと疑ってしまう。それでもこの身体の痛みは事実で、男達の痕跡も残されている。
雪也の腕が動き、亮はそれに過敏に反応する。すうっと伸ばされた細い指先は、亮の頬を掠めたが、怯えるその顔に気圧されるように行き場を失い、ゆるりとそれは戻された。
つきんと胸が痛んだ。なぜ痛むのかわからないが、目の前の悲しげな顔を見るのは辛かった。
戻されたその指が強く握り込まれた後、雪也は立ち上がり、自らの白衣を亮の身体へ掛けてやる。
酷くなる雨と風。ばたばたと桟が派手な音を立てる。雪也は辛そうに顔を歪め、黙って部屋を後にした。
定期健診を偽られ、連れ込まれた部屋で犯された。それを指示したのは……他でもない──雪也だった。
彼は、今――亮のすぐ脇の丸椅子に腰掛け、俯いていた。打ちひしがれたその姿はどちらが陵辱されたのかわからない。
亮が声をかけると、雪也がこちらへと顔を向けた。廊下の薄明かりの中に浮かび上がる雪也の顔は、酷いものだった。
簡易ベッドの上を雪也の傍へと移動すると、今にも泣き出しそうな彼の顔に驚く。冷静で、澄ましているいつもの姿がそこにはない。頼りなげで心細そうにしている。
これが、他人を動かして亮を犯させた男なのだろうかと疑ってしまう。それでもこの身体の痛みは事実で、男達の痕跡も残されている。
雪也の腕が動き、亮はそれに過敏に反応する。すうっと伸ばされた細い指先は、亮の頬を掠めたが、怯えるその顔に気圧されるように行き場を失い、ゆるりとそれは戻された。
つきんと胸が痛んだ。なぜ痛むのかわからないが、目の前の悲しげな顔を見るのは辛かった。
戻されたその指が強く握り込まれた後、雪也は立ち上がり、自らの白衣を亮の身体へ掛けてやる。
酷くなる雨と風。ばたばたと桟が派手な音を立てる。雪也は辛そうに顔を歪め、黙って部屋を後にした。
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