【完結/R18】恋人として君と過ごす日々

テルマ江

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触れたい想い・前編(柊山視点)

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 遥君のベッドの上にティッシュの箱が置かれていると、妙にいやらしい感じがする。

――彼の見た目が清楚なお兄さん……いや、禁欲的で清潔感がある青年だからだろうか……これまでに、彼と色々なことをしておきながら『遥君って一人でするんだな』と新しい発見をしたような気分になるな

 体を重ねる時や触れ合う時に、自分で触っている所を見たことはあった。けれど、普段しているような所を見せてもらうのは初めてだった。

「……ん……んっ」

 遥君は僕の隣でヘッドボードを背もたれに膝を立てて座り、両胸の先端をスリスリと触っている。ティッシュの箱は、ベッド横の本棚にあったものを遥君が持って来た。無造作にベッドの上に置かれると、独特の生々しさがある。

――これだとやらしい感じになっている遥君を見られるし、遥君は僕に触られるわけじゃないから大きい声が出なくて良いし……ただ、僕が彼に色々したい気持ちは膨らみ続けていくな……やはり生殺しだ……

「……ぁ……う……」

 熱い息を吐き出しながら触り、時折僕の方を見ては恥ずかしそうにするので、ゾクゾクしてしまう。

「遥君って、胸から触るんだね……」
「……ぅ、毎回じゃないですよ……今日は、あなたに触られているの……思い出しながら……しているので……」
「……ッ、そうなんだ」

 切なそうな息遣いで可愛いことを言われると、手を伸ばしてしまいそうになる。

「……んっ……ぅん……ぁ……」

 胸の硬くなった先端を摘みながら、足をモゾモゾと擦り合わせ始めた。

「はぁ……はぁ……んんっ……くっ……」

 摘んでいた胸をギュッと押し潰すように触り、遥君がビクッと震える。

「胸のそこ、押し潰すのが好きなんだよね……」
「は、はぃ……オレ、こうすると、体がジンジンして来て……ん……」
「そう……」

 彼は息を吐いて、胸から片方の手を離した。そしてパジャマのズボンをずらすと足を少し開き、下着越しに自分のものをスリスリと触った。

「……ん、んんっ……」

 胸と下をスリスリと触りながら、ビクビクと震える彼を見ていると、自分の内側から欲望が這い上がってくる。

「……遥君、胸だけでイケそうだよね」
「ぃ、いや、イケないですよっ。気持ちは良いですけど……んっ」
「はぁ……すごく可愛いよ、遥君……」
「……ぅ……もう……」

 無遠慮に彼を眺めていると、遥君が困ったように目を伏せた。彼は胸の辺りまで羞恥で赤くなっており、見ているだけで胸がドキドキした。

「……はぁ……はぁ……熱い……」

 彼は僕の視線を気にしながら、下着の中に手を入れてクチュクチュと自分のものを擦り始めた。

「触っている所、直接見たいなあ……」
「……んんっ……ちょっとだけ……待ってくださいよ……オレだって、けっこう……恥ずかしいんですっ……」

 僕に見られながら、胸と下をいじる遥君は興奮しているようだった。足を開いてビクビクと震えている姿がいやらしい。

「はぁ……はぁ……ぬ、脱ぎますから……」

 遥君はずらしたズボンと下着を一緒に脱いで、パジャマを羽織っているだけの姿になった。

「はぁ……はぁ……」

 そのまま胸をクニクニといじりながら、自分のものを扱き始めた。彼のものは先走りで先端がヌルヌルしており、扱く度に水っぽい音がした。

「んっ、んっ……はぁ……はぁ……」
「はぁ……やらしいなあ……」
「た、敬久さんは、しないんですか……」
「……いや、僕は」
「もう……こんなじゃないですか……」

 遥君が胸から手を離して、僕のスウェット越しに硬くなったそこを優しく触った。

「……ガチガチで……辛そう。オレが撫でてあげますから」
「ちょっと、遥君……」
「敬久さんと一緒に……気持ち良くなりたいです……ダメですか?」

 遥君は自分のものから手を離すと僕に体を寄せて、肩に頭をグリグリと擦りつけてきた。乱れたパジャマ姿の遥君に潤んだ瞳で言われると、そのまま押し倒して好き勝手したくなってくる。

「はぁ……分かったよ……」
「ふふっ……大丈夫ですよ。オレが、全部しますから……」

 遥君は僕のスウェットと下着をずらして、硬くなった僕のものを直接触り、優しく擦り上げた。

「……くっ」
「オレのしている所を見て、興奮してくれて嬉しいです……」
「……遥君に、見せてもらえるとは、思わなかったから」
「……あなたにだったら……見せても良いかなって、思って……」

 遥君は目をそらしながら、恥ずかしそうに言った。

「あんまり可愛いこと言われたら、君に色々したくなるから、ダメだよ……」
「大丈夫ですよ。今日はその分、オレが、いっぱいしてあげますから……」

 そう言うと遥君は僕のものから手を離して、膝の上に跨ってきた。

「……遥君?」
「オレのと、一緒にして良いですか? 声、我慢するので……」

 僕が上体を起こしていて顔が近かったためか、遥君がチュッと音を立ててキスをしてくれた。

「……遥君、これだと、触り合っているのと変わらない気がするんだけれど」
「いや……これは、オレが一人でするのを、敬久さんに手伝ってもらっているので、セーフですよ……」
「はぁ……」

――判定がどんどん甘くなっているなあ。だったら、僕が触っても良いことにはならないかな……

 相変わらず生殺し状態だったので、僕に跨がる遥君の太腿を支えるフリをして肌に触れた。これくらいは許されるだろう。遥君の太腿は汗ばみ、健康的な肌がしっとりと手に吸い付いて、撫で回したくなってしまう。

「はぁ……んっ、んっ……」

 遥君は自分の口を手で押さえて、僕のものと彼のものを合せて擦り始めた。

「くっ……」
「……これ、好き……きもちい……」

 彼はくぐもった声で手を動かしていく。いつもより抑えた声が切なそうで、すぐに達してしまいそうに張り詰めていた。

「ぅ、んっ、んっ……」
「はぁ……すごく、気持ち良いよ……」
「あっ、ぁ、撫でたら、ダメです……」
「ああ……ごめんね……」

 つい太腿をさわさわと撫でてしまった。遥君は、体がビクビクとして泣きそうな声になっている。声を我慢しているので苦しいのかもしれない。

「遥君、我慢しないで……イッて良いからね……」
「……はぃ……んっ……んっ……」

 お互いの昂りを合わせながら、先端を撫でたり、擦り上げたりされるのは心地よかった。遥君は荒い息を吐き出しながら、手の動きを早くしていく。

「……はっ、はぁ……んっ、んんっ……」

 遥君は一生懸命に擦り上げながら、口元に手を更に強く押し付けた。

「体……ビクビクしていて、可愛いね、遥君……」
「……んっ、オ、オレ、もぅ……」

 押し殺した声で言うと、口元の手を退けて僕に唇を合せてきた。

「はぁ……はぁ……オレの口、塞いでおいてください……」
「うん……分かったよ……ん……」

 遥君は僕の舌を吸い上げながら、手の動きを強くした。

「……ぅん、むぅ……はぁ……ぁ……んんッ…………!!」

 彼はビクッと仰け反り、自分の体液を手の中に吐き出した。

「はぁ……はぁ……た、敬久さんのも……」
「いや、僕が、自分で……」
「大丈夫です……オレが、いっぱい……撫でてあげますから……」

 イッたばかりで辛いはずの遥君が、体を震わせながら僕のものを擦り続けた。遥君の体液に濡れた手で滑るように擦られ、卑猥な音が部屋に響く。

「はぁ……遥君……もう……」
「イキそう……ですか……はぁ……ビクッてしてる……」
「……ぁ、くっ……ぅ……」

 先端を手の平で撫でるように擦られ、僕も彼の手の中に体液を吐き出した。

「……オレのと……混じっちゃいましたね」

 遥君は自分の手についた体液を恍惚とした表情で眺めた。僕は荒い息を吐き出して、そんな遥君の姿に目が離せなくなって、ジッと見つめてしまった。

「はぁ……手……汚しちゃったね……拭いてあげるから……」
「大丈夫ですよ。敬久さん、イッたばかりなんですから、ゆっくりしていてください。オレがキレイにしてあげますから……」

 遥君は赤い顔で気だるそうにティッシュの箱に手を伸ばし、数枚引き抜いて手や自分のものを拭った。

「遥君……ずっと跨がられていると、君に何かしてしまうかもしれないから……少しだけ、離れてもらって良いかな」

 彼は乱れたパジャマ姿で僕に跨ったままなので、欲望がまた湧いて来たら困るなと思い、身をよじった。

「……敬久さんも……そんなに、切羽詰まることがあるんですね……」
「いや……僕も男だから……」
「……じゃあ、こっちキレイにしたら……離れますから……」

 遥君は跨ったまま後ろに下がり、僕のものに手を添えた。

「いや……君に、そこまでしてもらうわけには……自分で拭くから……ちょっと……遥君……何を……」

 彼は這いつくばるような姿勢になり、僕のものについた体液を舐め取って行く。

「……はぁ……まだ、ビクビクしていて……熱い……」
「遥君、ちょっと待って! そんなこと、しなくて良いから」

 裏筋や先端を舌で舐められると、イッたばかりなのでゾワゾワとしてくる。遥君の「キレイにする」がそういうことだとは思っていなかったので慌ててしまう。

「遥君……待って」
「……ん……はぁ、すみません……あんまり、好きじゃなかったですか……こうやって、キレイにするの……」

 遥君が僕のものから口を離し、顔を上げて上目遣いでこちらを見てきた。少しだけシュンとしている姿が健気で、胸が苦しくなった。

「いや……好きじゃないっていうことではなくて……君に、そこまでさせたくないんだけれど……」
「オレは……敬久さんにしてあげたいんですが……ダメでしょうか……」
「……え、あ、いや……」

――遥君、最近ますます小悪魔になっている気がするな……僕のせいかな。こういうことをされるのは……悪い気は全くしないけれど、遥君も僕が同じことをしたら、絶対焦るのに……

「じゃあ……今度、僕も君に同じことするからね……それでも良いの?」
「ぅ……いや、オレは……良いですよ……」
「……ね?ほら……もう、そこは良いから……服、着せてあげるから、こっち来てよ……」

 僕が手を伸ばすと遥君は目をそらして、小さな声で「分かりました」と言って体を起こした。

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