愛されたい少年

星夜るな

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1章

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ふと、ヨイの声が聞こえなくなった。

顔を上げ、ヨイの方へと視線を向けると
ヨイは、僕の後ろの方へと視線を向けていた。




僕は、視線の先に向けるとそこには、もう少しで焼き上がるクッキーが・・・。



ヨイに視線を戻すと、

もう、興味がなかったみたいだ。


多分、何か入っているとは思わなかったんだろう。



幸い道具類は後片付けしてある。



でも、僕の勘が正しければもう少しで、焼き上がるはずだ。




その前にヨイを出さないと、クッキーに何をするのか分からない。



僕は、クッキーを守るため口を開いた。




「あの・・・ひとまず違う場所に行きませんか?」


震える声でそう呟いた。



早く行かなければ・・・。


早く連れ出さなければ・・・。




「どうして?」


ヨイが、何かを探るような目で睨んでくる。


「そ、その・・・。ここに、僕がいるって先生が知っていて、多分そろそろ来ると思うので・・・。」



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