色づく世界の端っこで

第一章

3

「おお、待ってたぞ。新しい寮生だな。歓迎するぜ。」
と僕達に突進してきそうな勢いで近づいて来た。それを仲野先生が会話で止めた。
「ちょっと待って下さい。急に来て挨拶もなしだと、怖がらせてしまいますよ。」
「ああ、そうだな。サンキュー教えてくれて。俺の名前は、虎田とらた瑚太朗こたろうだ。よろしくな。外じゃなんだから中入って説明するか。」
といい、
寮の中に案内してくれた。ふとその時、仲野先生とバッチリ目があったが、すぐにそれた。（間違いか。）
「じゃあ、ざっと説明する。基本寮生は、一部屋一人でオッケイだ。だか、問題のある生徒や希望する生徒は、一部屋二人でいいぞ。その代わり、配置は、俺が決めるから機嫌取っといたほうが見のためだぞ。」
「瑚太朗。冗談は混乱するだけですよ。」
「悪かった。まあそんなわけで、広々使え、一応言っとくが、この寮は、先輩も使うから。なんかあったら頼るといいぞ。あと最後に、風呂は、みんなで使う大浴場タイプだから、学年ごとの時間の決まりはないが、深夜までだから気をつけろよ。大体こんなもんだな。」
「寮のプリントを配るので、貰ったら、自分の部屋に行っていいですよ。質問があるなら、聞いてくださいね。ではまた明日。」
と、仲野先生は学校の方へ帰り、虎田さんは、自室へと戻っていった。