色づく世界の端っこで

第一章

55

「関係ないとかじゃないんですよ。星井くんだって碧くんが困ってたら助けますよね。それと同じですよ。」

分かる…気がする。

「…わかりました。」

仲野先生は、ホッとしたような笑顔を浮かべた。





あれから2ヶ月くらい経った…。

あと少しで体育大会が迫ってきていた。

特に、日比野先輩は忙しそうだ。

あれから、父親を見なくなった。






今は、種目決めをしている。

「では、まず障害物競走に出たい人男女二人ずつ手あげて。」


…。


「はーい。私やりたい。」

まず最初に声を出したのは、梨沙りささん。男子にモテる人で、スタイルがいい人だ。そして、発言力もある。




「じゃあ、梨沙がするなら私も。」

梨沙さんと同じくらいモテる那美なみさんだ。仲良く見えるけど実は、仲が悪いとか言われている。







そんな感じで出る種目が決まっていった。

僕は、200メートル走に出ることになった。


「じゃあ、あとは、障害物競走の男子二人だな。もう、推薦でいいよ。」



「じゃあ、出るよ。一緒に彩人も…ね。」


？？？


「わかった。鈴兎と、彩人…。頑張れよ。」

気の所為？

なんか、頑張れよ。みたいな目で見られている。
それに、巻き込んで…。

はぁー。



　
結局僕は、
200メートル走、障害物競走に出ることになった。

ちなみに夏海くんは、

50メートル走、団対抗リレー、障害物競走に出ることになったみたいだ。


それより、障害物競走が、決まったときの反応は…なんでだったんだろう。