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イザナギ学院入学前編
寄り道 ソフィア、再来日。
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ある日の日曜日。
「よし、行くか」
家を出た俺は、自転車に乗って駅に向かっていた。
話は一週間ほど前に遡る。
「でさ、ペットショップに寄ったらさ滅茶苦茶可愛いハムスターが居てさ? 欲しいんだよね……」
「けど冬香はハムスター4匹も飼ってるじゃないか」
「そうなのよ……あー! けどあの子が欲しい!!」
俺はあの事件以来、学校ではよく冬香と行動を共にしていた。冬香と一緒ということは龍斗とも一緒という事だが。
「まあ世話できる自信あるんじゃないか? 冬香ならペットをぞんざいに扱ったりしないだろ」
「そっか……そうだよね、うん。放課後ちょっとペットショップに行ってこようかな」
俺たちが雑談していたその時、メッセージアプリに通知が来た。
「ん?」
メッセージの送り主は、前に帰国したソフィアからだった。
ーー何々?『今週木曜日にまた日本に来るから、日曜日会えないか?』
俺は大丈夫と言う旨の返信をしてスマホをしまった。
「どうしたの? 悠馬」
「いや、外国の知り合いから連絡が来てな。日曜日会ってくる」
「ふーんそう……その、ペットショップに寄るついでに、今日カラオケ行かない?」
「冬香、先週もカラオケ言ったじゃないか。僕先週のカラオケで喉痛めたんだけど……」
「じゃあ良いわよ、私と悠馬だけで行くから。アンタは来なくても」
「えぇーそれは酷くない?」
「俺は参加決定なのな。まあいいけど」
そうして日曜日。俺は今、ソフィアとの集合場所まで向かっていた。
集合場所に着くと、帽子を深くかぶってサングラスを掛けたソフィアがこちらに手を振っていた。
「おーい! こっちこっち!」
「悪い、遅くなった」
「全然大丈夫、私も今来たところだもん」
ソフィアは大丈夫と手をひらひらさせて言うが、それよりも俺はあることが気になってソフィアに聞いた。
「……あれ? お前SPの人達は?」
「あはは、抜け出してきちゃったから居ません」
「このお転婆姫め……」
きっと今頃ソフィアが元居た場所では大騒ぎになっていることだろう。
「だから護衛は悠馬一人だから。よろしくね? 私の騎士様」
「あー、はいはい。全力でエスコートさせて頂きますよ、お姫様」
そうして俺たちは先ずは映画館へ向かった。
「うーん、何見る?」
「私はこれが見たいな……」
ソフィアが指を差したのは、B級映画臭がプンプンする怪獣アニメ映画だった。
ーーコソラvsメカコソラ、俺たちの世界は俺たちで守る! 喰らえアルマゲドン! か……アルマゲドンなんて放ったら世界滅びそうだけど。というか何故これ?
「あーソフィア、一応聞きたいんだが。何故にこれ?」
そう聞くと、ソフィアは笑いながら言った。
「日本と言えばジャパニメーションとジャパニーズ怪獣でしょ?」
「だからって……まぁ良いか」
そうして俺たちはポップコーンと飲み物を買って劇場へと足を運んだ。
2時間後、俺は死んだ目をしながら映画館を出た。
「面白かったね! 特に最後コソラとメカコソラに向かって、主人公が禁術魔法を放った所なんて胸が熱くなったわ!」
「その魔法のせいで、そのまま世界滅んだけどな」
ちなみに俺は寝ずにポップコーンをひたすら無心で食べ続ける事で耐えた、途中で意識が落ちかけたが踏ん張った。
正直これならベヒーモスと戦った方がマシだ。こんなクソ映画二度と見ねぇ……
「お腹空いたわね……何処かで食べましょう?」
ソフィアはそういうが早いか俺の手を引っ張ってフードコートへ向かった。
「なぁ……お前ホントにそれ全部食べんの?」
ソフィアの前には、山のようなから揚げが皿に乗っていた。
俺がそう聞くとソフィアは頬いっぱいに唐揚げをリスの様に、もっきゅもっきゅとほおばりながら答えた。
「ふぁふぁりまえへひょ、はんはらふいあへはのふほん」
ーー何言ってんのかわかんねぇよ!
「何だって?」
俺が聞き返すと、ソフィアは高速で咀嚼して飲み込みもう一度答えた。っていうかなんだ今の、早すぎて残像みたいになってたぞ。
「口に物を入れながらしゃべるなんて私としたことが……ちなみにさっきは、当たり前でしょ、なんなら追加で頼むもんって言ったの」
「あ、ああそう……」
ーーまだ食うのね、君。
俺が若干引いていると、ソフィアがジト目で俺を見てきた。
「だってしょうがないじゃない。次はいつ日本に来れるかわからないし、それに普段は栄養バランスを考えられたシェフの完璧な料理しか食べられないもの。いけませんソフィア様! そのようなモノ口にするなど! ってね。料理に上も下も無いのに……」
ならしょうがないかと納得し、高速でから揚げの山を片付けていくソフィアをボーっと眺めていた。
ちなみにソフィアが追加で、から揚げの山を二つ持ってきたときは軽くめまいと胸焼けがした。
「さて! 腹ごしらえも終わったことだし、日本のアニメショップに案内お願いします!」
「ああ、うん。というかさっきのから揚げはどこに消えたんだ……」
俺たちは、アニメショップが集まるビルへと来ていた。
「ここが日本のアニメショップなの!?」
「おう」
ソフィアは着くなり目をキラキラさせながらアニメのグッズを漁ったり、コスプレ衣装を見たりしていた。
「オイ、落ち着け。他のお客さんに迷惑になるから」
俺は何故かハイテンションで、自分に鏡でコスプレ衣装を合わせているソフィアを宥めた。
「あ、ゴメン。けどこういう所来たことなかったから新鮮で」
ソフィアはそう言うと、コスプレ衣装を置いて次の店へと移っていった。
「ふんふふーん。なるほど、日本ではこんなアニメが流行ってるのね。今度私も見てみようかしら」
ソフィアは上機嫌にくるくる回りながら、奥へと進もうとしたので俺は止めた。
「ハイストップ」
「ん? どうしたの、悠馬」
「そこから先は18歳未満立ち入り禁止」
俺はそう言うと、のれんを指差した。
「あれ? 本当だ。なんでかしら」
「気になるなら少し覗いてみると良い。チラッとだぞ」
そう言うとソフィアはのれんの先を覗き込み、顔を赤くして戻ってきた。
「ま、そういう事。それじゃあもうそろそろゲーセンでも行くか」
その後。俺達は駅に戻り、駅にあるゲームセンターに来ていた。
「エイッ! やっ! そこっ!」
俺達は、アトラクション型のシューティングゲームをしていた。ゲーセンによくあるゾンビを撃ちまくる奴だ。
「……スゲーなソフィア。今の所ノーコンだぞ」
「ふふっ。狙いを着けて何かを撃つのは魔法で散々やってるからね、私の得意分野よ」
そう言いながら、ソフィアはバンバン敵を倒している。ちなみに俺は今5コンティニュー目だ。
「やったぁ! クリア! いえーい!」
ソフィアはそう言って俺とハイタッチをした。
「次はクレーンゲームコーナーでも見に行くか」
俺がそう提案すると、ソフィアは頷いたので俺達はクレーンゲームの方へ向かった。
「へー、暫く見てなかったけど色々あるな」
俺がそう言いながらアニメキャラのフィギュアやぬいぐるみを見ていると、ソフィアに横から腕を引っ張られた。
「ねぇねぇ悠馬! 私はあれが欲しいから挑戦してみてもいい?」
「おういいんじゃないか? どれどれ?」
ソフィアが指差した台を見てみると、先ほどのビミョーな映画に出ていたキャラクターのぬいぐるみだった。
ーーコイツかよ!?
俺がカッコよくも可愛くもない、なんともいえないぬいぐるみを見つめているとソフィアが困ったような声を上げた。
「えー、これ全然取れないよ……才能ないのかな、私」
「よし、俺に任せろ」
俺はソフィアと交代してクレーンゲームの前に立った。
ーー動画で磨いた俺のテクニック! 見せてやるぜ!
……30分後俺は5000円溶かし、店員さんにぬいぐるみを少しずらしてもらって、何とか一つぬいぐるみを取れた。
「ホレ、滅茶苦茶時間かかったけどやる」
俺がぬいぐるみをソフィアに投げ渡すと、ソフィアはぬいぐるみを抱きしめた。
「うん、ありがと……大切にするね」
暫く俺たちの間には何とも言えない雰囲気が漂っていたが、俺はスマホを開き午後6時になっていたので時間は大丈夫なのかと聞いた。
「わ、わわ! 大変! ごめんね悠馬! 私帰るね! あ、その……また今度も一緒に遊んでくれないかな」
ソフィアはその場で足踏みしながら俺に聞いてきた。
「勿論だ! ただ今度はちゃんと行き先くらい伝えてこい」
俺がそう言うと、ソフィアは微笑んだ。
「うん、ありがと……それじゃあ悠馬、また今度!」
そう言い残して走り出したソフィアを見送って俺はその日、家に帰った。
「よし、行くか」
家を出た俺は、自転車に乗って駅に向かっていた。
話は一週間ほど前に遡る。
「でさ、ペットショップに寄ったらさ滅茶苦茶可愛いハムスターが居てさ? 欲しいんだよね……」
「けど冬香はハムスター4匹も飼ってるじゃないか」
「そうなのよ……あー! けどあの子が欲しい!!」
俺はあの事件以来、学校ではよく冬香と行動を共にしていた。冬香と一緒ということは龍斗とも一緒という事だが。
「まあ世話できる自信あるんじゃないか? 冬香ならペットをぞんざいに扱ったりしないだろ」
「そっか……そうだよね、うん。放課後ちょっとペットショップに行ってこようかな」
俺たちが雑談していたその時、メッセージアプリに通知が来た。
「ん?」
メッセージの送り主は、前に帰国したソフィアからだった。
ーー何々?『今週木曜日にまた日本に来るから、日曜日会えないか?』
俺は大丈夫と言う旨の返信をしてスマホをしまった。
「どうしたの? 悠馬」
「いや、外国の知り合いから連絡が来てな。日曜日会ってくる」
「ふーんそう……その、ペットショップに寄るついでに、今日カラオケ行かない?」
「冬香、先週もカラオケ言ったじゃないか。僕先週のカラオケで喉痛めたんだけど……」
「じゃあ良いわよ、私と悠馬だけで行くから。アンタは来なくても」
「えぇーそれは酷くない?」
「俺は参加決定なのな。まあいいけど」
そうして日曜日。俺は今、ソフィアとの集合場所まで向かっていた。
集合場所に着くと、帽子を深くかぶってサングラスを掛けたソフィアがこちらに手を振っていた。
「おーい! こっちこっち!」
「悪い、遅くなった」
「全然大丈夫、私も今来たところだもん」
ソフィアは大丈夫と手をひらひらさせて言うが、それよりも俺はあることが気になってソフィアに聞いた。
「……あれ? お前SPの人達は?」
「あはは、抜け出してきちゃったから居ません」
「このお転婆姫め……」
きっと今頃ソフィアが元居た場所では大騒ぎになっていることだろう。
「だから護衛は悠馬一人だから。よろしくね? 私の騎士様」
「あー、はいはい。全力でエスコートさせて頂きますよ、お姫様」
そうして俺たちは先ずは映画館へ向かった。
「うーん、何見る?」
「私はこれが見たいな……」
ソフィアが指を差したのは、B級映画臭がプンプンする怪獣アニメ映画だった。
ーーコソラvsメカコソラ、俺たちの世界は俺たちで守る! 喰らえアルマゲドン! か……アルマゲドンなんて放ったら世界滅びそうだけど。というか何故これ?
「あーソフィア、一応聞きたいんだが。何故にこれ?」
そう聞くと、ソフィアは笑いながら言った。
「日本と言えばジャパニメーションとジャパニーズ怪獣でしょ?」
「だからって……まぁ良いか」
そうして俺たちはポップコーンと飲み物を買って劇場へと足を運んだ。
2時間後、俺は死んだ目をしながら映画館を出た。
「面白かったね! 特に最後コソラとメカコソラに向かって、主人公が禁術魔法を放った所なんて胸が熱くなったわ!」
「その魔法のせいで、そのまま世界滅んだけどな」
ちなみに俺は寝ずにポップコーンをひたすら無心で食べ続ける事で耐えた、途中で意識が落ちかけたが踏ん張った。
正直これならベヒーモスと戦った方がマシだ。こんなクソ映画二度と見ねぇ……
「お腹空いたわね……何処かで食べましょう?」
ソフィアはそういうが早いか俺の手を引っ張ってフードコートへ向かった。
「なぁ……お前ホントにそれ全部食べんの?」
ソフィアの前には、山のようなから揚げが皿に乗っていた。
俺がそう聞くとソフィアは頬いっぱいに唐揚げをリスの様に、もっきゅもっきゅとほおばりながら答えた。
「ふぁふぁりまえへひょ、はんはらふいあへはのふほん」
ーー何言ってんのかわかんねぇよ!
「何だって?」
俺が聞き返すと、ソフィアは高速で咀嚼して飲み込みもう一度答えた。っていうかなんだ今の、早すぎて残像みたいになってたぞ。
「口に物を入れながらしゃべるなんて私としたことが……ちなみにさっきは、当たり前でしょ、なんなら追加で頼むもんって言ったの」
「あ、ああそう……」
ーーまだ食うのね、君。
俺が若干引いていると、ソフィアがジト目で俺を見てきた。
「だってしょうがないじゃない。次はいつ日本に来れるかわからないし、それに普段は栄養バランスを考えられたシェフの完璧な料理しか食べられないもの。いけませんソフィア様! そのようなモノ口にするなど! ってね。料理に上も下も無いのに……」
ならしょうがないかと納得し、高速でから揚げの山を片付けていくソフィアをボーっと眺めていた。
ちなみにソフィアが追加で、から揚げの山を二つ持ってきたときは軽くめまいと胸焼けがした。
「さて! 腹ごしらえも終わったことだし、日本のアニメショップに案内お願いします!」
「ああ、うん。というかさっきのから揚げはどこに消えたんだ……」
俺たちは、アニメショップが集まるビルへと来ていた。
「ここが日本のアニメショップなの!?」
「おう」
ソフィアは着くなり目をキラキラさせながらアニメのグッズを漁ったり、コスプレ衣装を見たりしていた。
「オイ、落ち着け。他のお客さんに迷惑になるから」
俺は何故かハイテンションで、自分に鏡でコスプレ衣装を合わせているソフィアを宥めた。
「あ、ゴメン。けどこういう所来たことなかったから新鮮で」
ソフィアはそう言うと、コスプレ衣装を置いて次の店へと移っていった。
「ふんふふーん。なるほど、日本ではこんなアニメが流行ってるのね。今度私も見てみようかしら」
ソフィアは上機嫌にくるくる回りながら、奥へと進もうとしたので俺は止めた。
「ハイストップ」
「ん? どうしたの、悠馬」
「そこから先は18歳未満立ち入り禁止」
俺はそう言うと、のれんを指差した。
「あれ? 本当だ。なんでかしら」
「気になるなら少し覗いてみると良い。チラッとだぞ」
そう言うとソフィアはのれんの先を覗き込み、顔を赤くして戻ってきた。
「ま、そういう事。それじゃあもうそろそろゲーセンでも行くか」
その後。俺達は駅に戻り、駅にあるゲームセンターに来ていた。
「エイッ! やっ! そこっ!」
俺達は、アトラクション型のシューティングゲームをしていた。ゲーセンによくあるゾンビを撃ちまくる奴だ。
「……スゲーなソフィア。今の所ノーコンだぞ」
「ふふっ。狙いを着けて何かを撃つのは魔法で散々やってるからね、私の得意分野よ」
そう言いながら、ソフィアはバンバン敵を倒している。ちなみに俺は今5コンティニュー目だ。
「やったぁ! クリア! いえーい!」
ソフィアはそう言って俺とハイタッチをした。
「次はクレーンゲームコーナーでも見に行くか」
俺がそう提案すると、ソフィアは頷いたので俺達はクレーンゲームの方へ向かった。
「へー、暫く見てなかったけど色々あるな」
俺がそう言いながらアニメキャラのフィギュアやぬいぐるみを見ていると、ソフィアに横から腕を引っ張られた。
「ねぇねぇ悠馬! 私はあれが欲しいから挑戦してみてもいい?」
「おういいんじゃないか? どれどれ?」
ソフィアが指差した台を見てみると、先ほどのビミョーな映画に出ていたキャラクターのぬいぐるみだった。
ーーコイツかよ!?
俺がカッコよくも可愛くもない、なんともいえないぬいぐるみを見つめているとソフィアが困ったような声を上げた。
「えー、これ全然取れないよ……才能ないのかな、私」
「よし、俺に任せろ」
俺はソフィアと交代してクレーンゲームの前に立った。
ーー動画で磨いた俺のテクニック! 見せてやるぜ!
……30分後俺は5000円溶かし、店員さんにぬいぐるみを少しずらしてもらって、何とか一つぬいぐるみを取れた。
「ホレ、滅茶苦茶時間かかったけどやる」
俺がぬいぐるみをソフィアに投げ渡すと、ソフィアはぬいぐるみを抱きしめた。
「うん、ありがと……大切にするね」
暫く俺たちの間には何とも言えない雰囲気が漂っていたが、俺はスマホを開き午後6時になっていたので時間は大丈夫なのかと聞いた。
「わ、わわ! 大変! ごめんね悠馬! 私帰るね! あ、その……また今度も一緒に遊んでくれないかな」
ソフィアはその場で足踏みしながら俺に聞いてきた。
「勿論だ! ただ今度はちゃんと行き先くらい伝えてこい」
俺がそう言うと、ソフィアは微笑んだ。
「うん、ありがと……それじゃあ悠馬、また今度!」
そう言い残して走り出したソフィアを見送って俺はその日、家に帰った。
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