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イザナギ学院一年生編
第29話 突撃、神聖サンチェス法国!
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俺は窓を見た後、引きつった笑みを浮かべてエミリーさんを問い詰める。
「えっと、どうして俺は飛行機に乗ってるんですか?」
「本国に悠馬様に加護を与えていることと宇宙からの来訪者が寄生した、という旨の信託が神ヘルメスよりおりまして、聖人と認定するのと来訪者が邪悪な者かどうかの確認を……」
――あのバカ神……!
「確認って何をするんですか? まさか煮えたぎる熱湯に放り込まれたり、簀巻きにされて火にかけられたり?」
――お、俺はそうなったら逃げるからな!
――おいそこ! プライドは無いのかプライドは!
俺は、そうなった自分の姿を想像して身震いする。
「大丈夫、そうなる前に主は私が守る」
イアは俺の膝に乗っかると、俺に背を預けながら言った。
「イアはいい子だな~」
俺はイアの頭を撫でつつ、アウァリティアとロトに問いかける。
――この子可愛すぎるだろ……味方とはいえ、これで邪神の一柱なんて信じらんねぇ。アウァリティアとロト! お前らそんなんで情けなくない……あれ? ロトは?
――アイツなら今も引きこもってるぞ。
――大丈夫か? アイツ。
――さあな、今はそっとしておくしかないだろう。
「主?」
「ん? ああ、ごめんごめん」
俺はイアを撫でていた俺の手が止まったことで、首を傾げながら俺をのぞき込んでくるイアを再び撫でつつ、昨日のヘルメスとの会話の後うんともすんとも言わなくなったロトを心配した。
「大丈夫ですよ悠馬様。まずは国王に会っていただき、その後にあるお方へと会って頂くだけですから」
「そうですか……」
――てっきり拷問じみた何かをされんのかと……。
「それにしても、どうやって俺をこの飛行機に?」
「悠馬様のお宅に伺い、寝ている悠馬様に睡眠ガスを投与させて頂き。そのまま車に運んだ後近くの空港まで移動し、このプライベートジェットへ運ばせて頂きました」
――完全に事件じゃねえか。
にこやかにそうのたまうエミリーさんを、俺はジト目で見る。
「それって誘拐じゃ……」
「いえ、誘拐ではございません。あくまでも私共は我が国までお連れしたまでです」
「いや、でも……」
「誘拐ではございません。それに神ヘルメスより、悠馬様は面倒事を嫌うから誘拐するなりしないと、絶対に我が国までお越し頂けないとも神託を預かっております」
――あの野郎……てか、誘拐って認めてんじゃん。
「それより、もしやこの子が宇宙からの?」
「え、ええ。そうですけど……あれ? 知らずに連れてきたんですか?」
そう言うと、エミリーさんは困ったような顔をした。
「はい。来訪者は悠馬様に寄生されていて、悠馬様の中に本体が居るからと仰せつかっておりましたので。この子は、その……悠馬様を運びだす際にガッチリ抱きついていて、何人かで引きはがそうとしても離れなかったので仕方がなく……」
「そ、そうですか……」
――シュールな光景だな……。
エミリーさんや他の人達が、俺からイアを引きはがそうと悪戦苦闘している様子を脳裏に浮かべ、俺は苦笑する。
その後、機内食や備え付けのお菓子やジュースを楽しみつつ、イアと戯れながらボーっと長い間過ごしていると、やっと飛行機は地上に降り立った。
そのまま車に押し込まれ暫くして、立派な王城へ着いた。
「それでは鈴木悠馬様、我らが王の元へご案内致します」
「よ、よろしくお願いします」
車から降り、正門から中に入りエミリーさんの後を付いて行くと、兵士二人が守る一際大きな扉の前に着く。
エミリーさんは、扉の両脇を固める兵士二人に話しかけた。
「そちらは?」
「こちらは本日謁見予定の鈴木悠馬様です」
エミリーさんがそう言うと、兵士二人は扉の前から退く。
「失礼いたします王よ、鈴木悠馬様をお連れいたしました」
そして扉を開けた先には、この国の国王が玉座に腰を掛けて俺を無遠慮に眺めていた。
「ほう、貴様が……」
エミリーさんが跪いたので、俺も真似して跪く。
跪きながら周りを見ると、ズラリと神官や家臣などが居る中。ソフィアがこちらに小さく手を振っていた。
「な、なんでソフィアがここに!?」
俺は驚いてつい小声で呟いてしまう、するとエミリーさんが答えてくれた。
「ソフィア第一王女殿下は、悠馬様がここに連れてこられる事を知ると。今朝、皇室専用のワープゲートでここまでお越しに……」
――なんだその便利アイテム……こちとら1日中飛行機の中だぞ!
「下がってよいぞ、エミリー」
「かしこまりました。失礼いたします」
エミリーさんはそう言うと、謁見の間から退出していく。
「貴様が我が娘を救い、邪神教団の幹部相手に多大な戦果を挙げ、更には邪神の一柱を撃破せしめたという若き英雄」
――俺の評価どうなってんだ、英雄って……後、なんで俺がハスターを倒したこと知ってるんだ?
俺は顔を少し上げて、国王を観察した。
ギルバート・ウィリアム・アレキサンダー=サンチェス。この国の国王にして王自身もSランクエンフォーサーで国民の信頼も厚い。平民出身でラスティアでは語られていなかったが、ある事件を解決した褒美に王女、つまりはソフィアの母を娶り国王となった。
しかし今は王様みたいに振舞っているが、俺はコイツの本性を知っている。それは……
「そして、俺の娘を誑かす害虫だなッ!?」
――ウン、知ってた。あと開始一分で、もう化けの皮剝がれてんぞ。
そう。この男、超が付くほど親バカなのである。
「えっと、どうして俺は飛行機に乗ってるんですか?」
「本国に悠馬様に加護を与えていることと宇宙からの来訪者が寄生した、という旨の信託が神ヘルメスよりおりまして、聖人と認定するのと来訪者が邪悪な者かどうかの確認を……」
――あのバカ神……!
「確認って何をするんですか? まさか煮えたぎる熱湯に放り込まれたり、簀巻きにされて火にかけられたり?」
――お、俺はそうなったら逃げるからな!
――おいそこ! プライドは無いのかプライドは!
俺は、そうなった自分の姿を想像して身震いする。
「大丈夫、そうなる前に主は私が守る」
イアは俺の膝に乗っかると、俺に背を預けながら言った。
「イアはいい子だな~」
俺はイアの頭を撫でつつ、アウァリティアとロトに問いかける。
――この子可愛すぎるだろ……味方とはいえ、これで邪神の一柱なんて信じらんねぇ。アウァリティアとロト! お前らそんなんで情けなくない……あれ? ロトは?
――アイツなら今も引きこもってるぞ。
――大丈夫か? アイツ。
――さあな、今はそっとしておくしかないだろう。
「主?」
「ん? ああ、ごめんごめん」
俺はイアを撫でていた俺の手が止まったことで、首を傾げながら俺をのぞき込んでくるイアを再び撫でつつ、昨日のヘルメスとの会話の後うんともすんとも言わなくなったロトを心配した。
「大丈夫ですよ悠馬様。まずは国王に会っていただき、その後にあるお方へと会って頂くだけですから」
「そうですか……」
――てっきり拷問じみた何かをされんのかと……。
「それにしても、どうやって俺をこの飛行機に?」
「悠馬様のお宅に伺い、寝ている悠馬様に睡眠ガスを投与させて頂き。そのまま車に運んだ後近くの空港まで移動し、このプライベートジェットへ運ばせて頂きました」
――完全に事件じゃねえか。
にこやかにそうのたまうエミリーさんを、俺はジト目で見る。
「それって誘拐じゃ……」
「いえ、誘拐ではございません。あくまでも私共は我が国までお連れしたまでです」
「いや、でも……」
「誘拐ではございません。それに神ヘルメスより、悠馬様は面倒事を嫌うから誘拐するなりしないと、絶対に我が国までお越し頂けないとも神託を預かっております」
――あの野郎……てか、誘拐って認めてんじゃん。
「それより、もしやこの子が宇宙からの?」
「え、ええ。そうですけど……あれ? 知らずに連れてきたんですか?」
そう言うと、エミリーさんは困ったような顔をした。
「はい。来訪者は悠馬様に寄生されていて、悠馬様の中に本体が居るからと仰せつかっておりましたので。この子は、その……悠馬様を運びだす際にガッチリ抱きついていて、何人かで引きはがそうとしても離れなかったので仕方がなく……」
「そ、そうですか……」
――シュールな光景だな……。
エミリーさんや他の人達が、俺からイアを引きはがそうと悪戦苦闘している様子を脳裏に浮かべ、俺は苦笑する。
その後、機内食や備え付けのお菓子やジュースを楽しみつつ、イアと戯れながらボーっと長い間過ごしていると、やっと飛行機は地上に降り立った。
そのまま車に押し込まれ暫くして、立派な王城へ着いた。
「それでは鈴木悠馬様、我らが王の元へご案内致します」
「よ、よろしくお願いします」
車から降り、正門から中に入りエミリーさんの後を付いて行くと、兵士二人が守る一際大きな扉の前に着く。
エミリーさんは、扉の両脇を固める兵士二人に話しかけた。
「そちらは?」
「こちらは本日謁見予定の鈴木悠馬様です」
エミリーさんがそう言うと、兵士二人は扉の前から退く。
「失礼いたします王よ、鈴木悠馬様をお連れいたしました」
そして扉を開けた先には、この国の国王が玉座に腰を掛けて俺を無遠慮に眺めていた。
「ほう、貴様が……」
エミリーさんが跪いたので、俺も真似して跪く。
跪きながら周りを見ると、ズラリと神官や家臣などが居る中。ソフィアがこちらに小さく手を振っていた。
「な、なんでソフィアがここに!?」
俺は驚いてつい小声で呟いてしまう、するとエミリーさんが答えてくれた。
「ソフィア第一王女殿下は、悠馬様がここに連れてこられる事を知ると。今朝、皇室専用のワープゲートでここまでお越しに……」
――なんだその便利アイテム……こちとら1日中飛行機の中だぞ!
「下がってよいぞ、エミリー」
「かしこまりました。失礼いたします」
エミリーさんはそう言うと、謁見の間から退出していく。
「貴様が我が娘を救い、邪神教団の幹部相手に多大な戦果を挙げ、更には邪神の一柱を撃破せしめたという若き英雄」
――俺の評価どうなってんだ、英雄って……後、なんで俺がハスターを倒したこと知ってるんだ?
俺は顔を少し上げて、国王を観察した。
ギルバート・ウィリアム・アレキサンダー=サンチェス。この国の国王にして王自身もSランクエンフォーサーで国民の信頼も厚い。平民出身でラスティアでは語られていなかったが、ある事件を解決した褒美に王女、つまりはソフィアの母を娶り国王となった。
しかし今は王様みたいに振舞っているが、俺はコイツの本性を知っている。それは……
「そして、俺の娘を誑かす害虫だなッ!?」
――ウン、知ってた。あと開始一分で、もう化けの皮剝がれてんぞ。
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