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イザナギ学院一年生編
第40話 昇格試験
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「そういえば悠馬、もうそろそろランク試験受けに行っても良いんじゃないか?」
休日。俺がソファーに寝っ転がりながら、ボーっとロトとアウァリティアのやっているギャルゲーを眺めていると、姉さんが声をかけてきた。
「んあー……。そうだな……」
俺はまだエンフォーサーとしてのランクがEランクなので、真司の付き添いが無ければそのランク相応のダンジョンにしか入れない。
「そういえば、姉さんって今ランク何なの?」
「私か? 私は今Aだな。最近忙しくて行けてないが、もうそろそろSランク試験も受けようと思う」
「姉さんならSランクも余裕で行けるよ」
――実際二年生編ではSランクエンフォーサーになってたし。
「ちなみに、エンフォーサーはCランク以上で給料も出るぞ。高ランクになればクエスト掲示板だけじゃなく、個人依頼も来る時もあるが」
――給料か……。
「今日暇だし、ちょっと行ってくるよ」
そして、エンフォーサー協会会館にて。
「すいません、このDランク昇格試験受けたいんですけど」
受付のお姉さんに、クエスト掲示板からもぎ取ってきたDランク昇格試験要綱の紙を渡した。
「はい、かしこまりました。試験監督を呼んでくるので少々お待ちください」
十分後。
「大変お待たせ致しました! こちらが今回の、鈴木悠馬様の試験監督です」
そう言って受付のお姉さんが連れてきたのは、額に傷跡のある強面の屈強な男だった。
「それでは後藤さん、くれぐれもよろしくお願いいたします」
そして、受付のお姉さんは去っていった。
「鈴木悠馬です。えっと、よろしくお願いします」
「試験監督の後藤だ。オイお前」
――滅茶苦茶睨みつけられてんだけど……。
「な、なんでしょうか?」
「冷やかしも程々にしねえと、協会から罰則が下るからな」
――なんであって初めての奴に、そんな事言われなきゃいけないんだよ。
俺は後藤とやらを睨みつける。
「別に冷やかしでも何でもねえよ」
「どうだかな」
三十分後。Dランク試験用ダンジョンボス部屋前にて、アレ以降ずっと口を閉ざしていた後藤が話しかけてくる。
「イザナギ学院のEクラス所属で、協会のクエストも一度も受けたことがない。なんならダンジョンに潜った事すら数回しかない。まあ俺がプロフィールで読んだのはそこまでだがな。受付の奴の態度からしてお前、協会のお偉方の血縁ってとこか?」
――いえ、違います。
「お前みたいのが乗り越えられるほど、協会のクエストは甘くねえぞ。まあ高ランクエンフォーサー連れて来て、寄生プレイをしなかった事だけは褒めてやるが」
後藤はそう言うと、再び口を閉ざした。
――さて、行くか。
そして俺はボス部屋の扉を開けて、Dランク試験用ダンジョンのボスであるオークと相対し撃破。俺達は再びエンフォーサー協会会館に戻ってきていた。
「とりあえず合格だ。だが、くれぐれも慢心しないように」
後藤は試験監督用のパッドで、俺のプロフィール情報ををEランクからDランクに昇格させた後、足早に去っていった。
――さて、と。
「すいません! このCランク昇格試験受けたいんですけどー!」
「オイ、またか……。俺はついさっき慢心するなと言ったはずだが? というか、どうして受付もGOサイン出すんだ……おかしいだろ。ついさっき昇格したばっかだぞ、全く……。これでイザナギ学院Sクラス所属とかだったら納得するが」
――そりゃコッチのセリフだよ、またお前か後藤! もっとこう他に居るだろ! 妖艶なお姉さん系美女とか、無口な強キャラ系美少女とかッ!
「とりあえず、さっさと済ませようぜ……」
「チッ」
俺の声に後藤が舌打ちで返すのを聞きながら、俺達はCランク用試験ダンジョンに繋がる通路に向かった。
Cランク試験用ダンジョンのボス、ワイバーンを撃破した後。再び俺達はエンフォーサー協会会館に戻って来ていた。
「ハァ……お前が今時点でワイバーンを一人で、一瞬にして倒せる程の実力を兼ね備えてるのは分かった。学院の一年生、しかもまだ入学したてでそれだけの実力だ。自惚れたくなる気持ちも分かる。だが次からはちゃんと協会のクエストも受けて、ダンジョンにも潜って実戦経験も積むように。良いな」
後藤はそう言うと、再び去っていく。
――あー……まあクエスト一回も受けてない上、名もなき地下墳墓に潜ってばっかりで碌に協会のダンジョンに潜った記録が無ければ、実戦経験も無いと思われてもしょうがないか。けどまあ……。
「すいませーん! Bランク昇格試験受けたいんですけどー!」
五分後、こめかみに青筋を浮かべた後藤が俺の前に居た。
「俺はさっき、実戦経験も積んで自惚れるなと言ったハズだが?」
「いや、自惚れてはないから。ちゃんと勝てるから受けてるんだって」
「それを自惚れって言うんだ……」
更に四十分後。
「……なあ、どうしてお前Eクラス所属なんだ? どう考えてもおかしいだろ。後、ダンジョンに潜った回数に対して動きが実践的過ぎる。オークキングを一人で瞬殺できる奴がEクラスなんておかしすぎる……」
オークキングの首を一撃で跳ね飛ばし、Bランク試験用ダンジョンをクリアした後。俺は後藤に信じられないようなモノを見る目で見られていた。
「ハ、ハハハ……」
「さっさと学院に異議申し立てした方が良いぞ。それじゃ、お疲れ様」
――そりゃあ傍から見るとおかしいよなぁ……俺もなんでEクラス所属!? って最初ビックリしたし。
「あのーAランク昇格試験受けたいんですけど……」
受付のお姉さんは、俺を見ると引きつった笑みを浮かべた。
「もう俺は突っ込まないからな」
そう言ってため息をつく後藤に苦笑いで返すと、Aランク試験用ダンジョンへと向かった。
四十分後。
Aランク試験用ダンジョンのボスであるベヒーモスを、神威を発動させて一撃で倒すと、後藤は力なく笑った。
「へ、ははは……。夢だろ? 夢だと言ってくれ。どうしてあのベヒーモスが。あの馬鹿みたいに体力のある、Aランクの俺でも中々骨が折れる相手のベヒーモスが一撃で沈むんだ」
「紫電一閃・真を使ったから、一撃ではないけどな」
「そんな細かいことなんぞどうでもいいわッ!」
――どうしたんだ? 急に。もしかして、カルシウムがたりてないのでは?
「とりあえず、これでも飲んどけ」
俺がバッグからコーヒー牛乳を取り出し渡すと、後藤は一気に飲み干した。
「疲れたから俺は寝る……」
口にコーヒー牛乳で出来た髭を付けて、肩を落としてとぼとぼと帰っていくその様は、まるで中年オヤジがパチンコで、有り金をすべて溶かした帰り道のような侘しさを感じさせた。
「すいませーん! Sランク昇格試験受けたいんですけどー!」
「もう、嫌だ」
現れたのは、またもや後藤だった。
「なんだ? エンフォーサー協会って、実は人手不足?」
「いや、今日の昇格試験担当が偶々俺なだけだ……」
「お、おう」
疲れた顔で笑う後藤に、自分の事を棚に上げて俺は少し同情した。
「それにしても、お前。いや、そういえば敬語使った方が良いのか? もうどうでも良いや。兎も角聖人だったんだな。ちゃんとプロフィール最後まで見たら驚いたぞ。道理で受付の様子はおかしいし、強いわけだ」
「あ、ああ……」
「それでも、俺より遥かに年下の子供が俺の苦戦するモンスターを一撃で倒すところ見てると、自信を失いそうだ……」
「お、おう。なんかスマン」
「いや……良いんだ……とりあえずちゃっちゃと試験を済ませてしまおう」
二十分後。
「ヒィィ!?」
俺は神威を発動させ、Sランク昇格試験用ダンジョンボスのラヴァフレイムドラゴンと向き合っていた。
「うおッ!? あぶねッ!」
「あづぁい!?」
ラヴァフレイムドラゴンがブレスを放とうとしたので回避すると、後方の柱の影からこちらを覗いていた後藤の髪に引火した。
「やってくれるじゃねえか!」
俺が天叢雲剣を発動し片方の羽を切り落とすと、のたうち回りながら火を纏った隕石のようなモノをいくつも放って来る。
「よっ、ほっと!」
俺は乱れ打ちされた隕石モドキを避け、タラリアを発動させる。
「ぬァァァァ!」
そして後方で必死な形相で隕石モドキを辛うじて避ける後藤の安全を確認しながら、俺はラヴァフレイムドラゴンに突撃した。
「苦し紛れの攻撃なんか当たるかよッ!」
そのまま懐に潜り込み、天十握剣でラヴァフレイムドラゴンを切り裂く。ついでに紫電一閃・真を叩き込み、後退しながらケーリュケイオンを放つ。
「はぁ、はぁ……攻撃が止んだのか?」
死にそうな声でポツリと呟く後藤の声を聞きながらも、俺はもうもうと上がる土煙を睨みつける。
――いや、来るッ!
土煙が晴れた向こう、ラヴァフレイムドラゴンがブレスを放とうとしているのが見えた。
「面白れぇ! 真正面から受けて立ってやる!」
俺は龍装を纏うと、天叢雲剣を両手で握る。
「ま、待て。正面からって!?」
その瞬間ラヴァフレイムドラゴンのブレスが放たれ、俺は天叢雲剣を頭上に掲げた。
「アウァリティア・バースト!」
「ギャァァ!? ちょっと待てぇ!!?」
ブレスと俺の放ったアウァリティア・バーストはぶつかった瞬間、凄まじい衝撃波を生み出した。そして、最後の切り札同士の勝負に破れたラヴァフレイムドラゴンは光に飲まれ消滅した。
「おーい、大丈夫か?」
衝撃波に吹き飛ばされ壁にめり込んだ後藤を引っ張り出しながら、俺は後藤に声を掛けた。
「もうお家帰る……」
――おおう……恐怖のあまりキャラ崩壊してやがる。まさか、強面のおっさんからそのセリフ聞くハメになるとは思わんかった。
その後。SSランクに挑戦しようとしたがどうやらSSランク試験は特別で、サンチェス法国でしかやっていないらしい。
そうして、俺はSランクエンフォーサーの称号を手に入れた。
休日。俺がソファーに寝っ転がりながら、ボーっとロトとアウァリティアのやっているギャルゲーを眺めていると、姉さんが声をかけてきた。
「んあー……。そうだな……」
俺はまだエンフォーサーとしてのランクがEランクなので、真司の付き添いが無ければそのランク相応のダンジョンにしか入れない。
「そういえば、姉さんって今ランク何なの?」
「私か? 私は今Aだな。最近忙しくて行けてないが、もうそろそろSランク試験も受けようと思う」
「姉さんならSランクも余裕で行けるよ」
――実際二年生編ではSランクエンフォーサーになってたし。
「ちなみに、エンフォーサーはCランク以上で給料も出るぞ。高ランクになればクエスト掲示板だけじゃなく、個人依頼も来る時もあるが」
――給料か……。
「今日暇だし、ちょっと行ってくるよ」
そして、エンフォーサー協会会館にて。
「すいません、このDランク昇格試験受けたいんですけど」
受付のお姉さんに、クエスト掲示板からもぎ取ってきたDランク昇格試験要綱の紙を渡した。
「はい、かしこまりました。試験監督を呼んでくるので少々お待ちください」
十分後。
「大変お待たせ致しました! こちらが今回の、鈴木悠馬様の試験監督です」
そう言って受付のお姉さんが連れてきたのは、額に傷跡のある強面の屈強な男だった。
「それでは後藤さん、くれぐれもよろしくお願いいたします」
そして、受付のお姉さんは去っていった。
「鈴木悠馬です。えっと、よろしくお願いします」
「試験監督の後藤だ。オイお前」
――滅茶苦茶睨みつけられてんだけど……。
「な、なんでしょうか?」
「冷やかしも程々にしねえと、協会から罰則が下るからな」
――なんであって初めての奴に、そんな事言われなきゃいけないんだよ。
俺は後藤とやらを睨みつける。
「別に冷やかしでも何でもねえよ」
「どうだかな」
三十分後。Dランク試験用ダンジョンボス部屋前にて、アレ以降ずっと口を閉ざしていた後藤が話しかけてくる。
「イザナギ学院のEクラス所属で、協会のクエストも一度も受けたことがない。なんならダンジョンに潜った事すら数回しかない。まあ俺がプロフィールで読んだのはそこまでだがな。受付の奴の態度からしてお前、協会のお偉方の血縁ってとこか?」
――いえ、違います。
「お前みたいのが乗り越えられるほど、協会のクエストは甘くねえぞ。まあ高ランクエンフォーサー連れて来て、寄生プレイをしなかった事だけは褒めてやるが」
後藤はそう言うと、再び口を閉ざした。
――さて、行くか。
そして俺はボス部屋の扉を開けて、Dランク試験用ダンジョンのボスであるオークと相対し撃破。俺達は再びエンフォーサー協会会館に戻ってきていた。
「とりあえず合格だ。だが、くれぐれも慢心しないように」
後藤は試験監督用のパッドで、俺のプロフィール情報ををEランクからDランクに昇格させた後、足早に去っていった。
――さて、と。
「すいません! このCランク昇格試験受けたいんですけどー!」
「オイ、またか……。俺はついさっき慢心するなと言ったはずだが? というか、どうして受付もGOサイン出すんだ……おかしいだろ。ついさっき昇格したばっかだぞ、全く……。これでイザナギ学院Sクラス所属とかだったら納得するが」
――そりゃコッチのセリフだよ、またお前か後藤! もっとこう他に居るだろ! 妖艶なお姉さん系美女とか、無口な強キャラ系美少女とかッ!
「とりあえず、さっさと済ませようぜ……」
「チッ」
俺の声に後藤が舌打ちで返すのを聞きながら、俺達はCランク用試験ダンジョンに繋がる通路に向かった。
Cランク試験用ダンジョンのボス、ワイバーンを撃破した後。再び俺達はエンフォーサー協会会館に戻って来ていた。
「ハァ……お前が今時点でワイバーンを一人で、一瞬にして倒せる程の実力を兼ね備えてるのは分かった。学院の一年生、しかもまだ入学したてでそれだけの実力だ。自惚れたくなる気持ちも分かる。だが次からはちゃんと協会のクエストも受けて、ダンジョンにも潜って実戦経験も積むように。良いな」
後藤はそう言うと、再び去っていく。
――あー……まあクエスト一回も受けてない上、名もなき地下墳墓に潜ってばっかりで碌に協会のダンジョンに潜った記録が無ければ、実戦経験も無いと思われてもしょうがないか。けどまあ……。
「すいませーん! Bランク昇格試験受けたいんですけどー!」
五分後、こめかみに青筋を浮かべた後藤が俺の前に居た。
「俺はさっき、実戦経験も積んで自惚れるなと言ったハズだが?」
「いや、自惚れてはないから。ちゃんと勝てるから受けてるんだって」
「それを自惚れって言うんだ……」
更に四十分後。
「……なあ、どうしてお前Eクラス所属なんだ? どう考えてもおかしいだろ。後、ダンジョンに潜った回数に対して動きが実践的過ぎる。オークキングを一人で瞬殺できる奴がEクラスなんておかしすぎる……」
オークキングの首を一撃で跳ね飛ばし、Bランク試験用ダンジョンをクリアした後。俺は後藤に信じられないようなモノを見る目で見られていた。
「ハ、ハハハ……」
「さっさと学院に異議申し立てした方が良いぞ。それじゃ、お疲れ様」
――そりゃあ傍から見るとおかしいよなぁ……俺もなんでEクラス所属!? って最初ビックリしたし。
「あのーAランク昇格試験受けたいんですけど……」
受付のお姉さんは、俺を見ると引きつった笑みを浮かべた。
「もう俺は突っ込まないからな」
そう言ってため息をつく後藤に苦笑いで返すと、Aランク試験用ダンジョンへと向かった。
四十分後。
Aランク試験用ダンジョンのボスであるベヒーモスを、神威を発動させて一撃で倒すと、後藤は力なく笑った。
「へ、ははは……。夢だろ? 夢だと言ってくれ。どうしてあのベヒーモスが。あの馬鹿みたいに体力のある、Aランクの俺でも中々骨が折れる相手のベヒーモスが一撃で沈むんだ」
「紫電一閃・真を使ったから、一撃ではないけどな」
「そんな細かいことなんぞどうでもいいわッ!」
――どうしたんだ? 急に。もしかして、カルシウムがたりてないのでは?
「とりあえず、これでも飲んどけ」
俺がバッグからコーヒー牛乳を取り出し渡すと、後藤は一気に飲み干した。
「疲れたから俺は寝る……」
口にコーヒー牛乳で出来た髭を付けて、肩を落としてとぼとぼと帰っていくその様は、まるで中年オヤジがパチンコで、有り金をすべて溶かした帰り道のような侘しさを感じさせた。
「すいませーん! Sランク昇格試験受けたいんですけどー!」
「もう、嫌だ」
現れたのは、またもや後藤だった。
「なんだ? エンフォーサー協会って、実は人手不足?」
「いや、今日の昇格試験担当が偶々俺なだけだ……」
「お、おう」
疲れた顔で笑う後藤に、自分の事を棚に上げて俺は少し同情した。
「それにしても、お前。いや、そういえば敬語使った方が良いのか? もうどうでも良いや。兎も角聖人だったんだな。ちゃんとプロフィール最後まで見たら驚いたぞ。道理で受付の様子はおかしいし、強いわけだ」
「あ、ああ……」
「それでも、俺より遥かに年下の子供が俺の苦戦するモンスターを一撃で倒すところ見てると、自信を失いそうだ……」
「お、おう。なんかスマン」
「いや……良いんだ……とりあえずちゃっちゃと試験を済ませてしまおう」
二十分後。
「ヒィィ!?」
俺は神威を発動させ、Sランク昇格試験用ダンジョンボスのラヴァフレイムドラゴンと向き合っていた。
「うおッ!? あぶねッ!」
「あづぁい!?」
ラヴァフレイムドラゴンがブレスを放とうとしたので回避すると、後方の柱の影からこちらを覗いていた後藤の髪に引火した。
「やってくれるじゃねえか!」
俺が天叢雲剣を発動し片方の羽を切り落とすと、のたうち回りながら火を纏った隕石のようなモノをいくつも放って来る。
「よっ、ほっと!」
俺は乱れ打ちされた隕石モドキを避け、タラリアを発動させる。
「ぬァァァァ!」
そして後方で必死な形相で隕石モドキを辛うじて避ける後藤の安全を確認しながら、俺はラヴァフレイムドラゴンに突撃した。
「苦し紛れの攻撃なんか当たるかよッ!」
そのまま懐に潜り込み、天十握剣でラヴァフレイムドラゴンを切り裂く。ついでに紫電一閃・真を叩き込み、後退しながらケーリュケイオンを放つ。
「はぁ、はぁ……攻撃が止んだのか?」
死にそうな声でポツリと呟く後藤の声を聞きながらも、俺はもうもうと上がる土煙を睨みつける。
――いや、来るッ!
土煙が晴れた向こう、ラヴァフレイムドラゴンがブレスを放とうとしているのが見えた。
「面白れぇ! 真正面から受けて立ってやる!」
俺は龍装を纏うと、天叢雲剣を両手で握る。
「ま、待て。正面からって!?」
その瞬間ラヴァフレイムドラゴンのブレスが放たれ、俺は天叢雲剣を頭上に掲げた。
「アウァリティア・バースト!」
「ギャァァ!? ちょっと待てぇ!!?」
ブレスと俺の放ったアウァリティア・バーストはぶつかった瞬間、凄まじい衝撃波を生み出した。そして、最後の切り札同士の勝負に破れたラヴァフレイムドラゴンは光に飲まれ消滅した。
「おーい、大丈夫か?」
衝撃波に吹き飛ばされ壁にめり込んだ後藤を引っ張り出しながら、俺は後藤に声を掛けた。
「もうお家帰る……」
――おおう……恐怖のあまりキャラ崩壊してやがる。まさか、強面のおっさんからそのセリフ聞くハメになるとは思わんかった。
その後。SSランクに挑戦しようとしたがどうやらSSランク試験は特別で、サンチェス法国でしかやっていないらしい。
そうして、俺はSランクエンフォーサーの称号を手に入れた。
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