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第十一話 前世の記憶が湧き出してくる
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わたしはルリーゼティーヌ。
リックスヴィノール王国にあるギュールヴィノール公爵家の令嬢。
金髪碧眼で、今年の一月に十歳の誕生日を迎えていた、甘いものが大好きな少女。
そして、今は三月上旬。
この地にも少しずつ春が訪れ始めていた。
寒さが少し苦手なわたしは、ここ数日の陽気に、少しうれしい気持ちになっていた。
そんなある日のこと。
わたしは昼食をとった後、部屋に戻った。
よく晴れた気持ちのいい日の午後。
わたしは、部屋にあるテーブルの前に座り、きれいな外の景色を眺めながら、紅茶を飲んで少し優雅な気分を味わっていたのだけど……。
突然、わたしの心の奥底から、前世の記憶が湧き出してきた。
今までにない経験なので、驚くばかり。
やがて、それはおさまったのだけれど、相当長い時間、その記憶が湧き出してきたように思っていた。
しかし、外を見ると、先程とほとんどと言っていいほど陽の高さは変わっていない。
ということはほんのわずかの時間に、大量の前世の記憶が湧き出してきたということだ。
わたしにとっては、
「ほんのわずかの時間で」
というところも驚くべきことだ。
しかし、何と言っても驚くべきことは、大量の前世の記憶が湧き出してきたことだ。
内容があまりにも多いので、困惑してしまうところはあるのだけど、とにかくわたしは整理をすることにした。
前世の記憶を整理し始めていくと、次の二点が把握されてきた。
まず、前世の記憶を全部思い出せたわけではないということ。
そして、わたしがまだ十歳で、思春期前の幼い少女の為。内容がよく理解ができないところがあるということ。
特に、寝取られという言葉の内容を具体的に理解することができない。
これはわたしの前世の人生というものを理解する為に、とても重要なことだ思っているのだけれど……。
恋人や伴侶が他の異性に奪われてしまうということは理解できる。
しかし、その具体的な内容と、それによる心の打撃についての理解がなかなかできない。
思春期を迎えていない女の子には理解が難しいと思ったので、その理解は今後行っていくことにして、わたしは、さらに前世の記憶の整理を進めて行った。
すると、次のように整理をすることができた。
前世でのわたしはフィスラボルト公爵家の令嬢ブリュレットテーヌ。
わたしは継母にイジメられていた。
そのイジメを耐え続けるわたし。
やがて、わたしはボルドリックス王国のウスディドール王太子殿下と婚約した。
それを見届けた後、お父様はこの世を去った。
その悲しみを乗り越え、わたしは幸せをつかむことができると思っていたのだけど……。
その後、わたしは婚約者を寝取られて、婚約を破棄されてしまった。
そして。フィスラボルト公爵家を追放され、最後は処断されてしまうことになる。
こうして項目にまとめていくと、わたしの前世は失敗だったと言わざるをえない。
この中で一番のポイントになるのは、整理している途中でも思ったのだけれど、わたしが寝取られたということだと思う。
婚約者を寝取られた後、わたしの人生は急坂を転がるように転落の一途をたどることになってしまった。
寝取られということの具体的な意味は、今すぐにはわからないと思うのだけれど、今世ではそのような失敗は絶対にしたくないということは思うようになっていた。
しかし、わたしは、今世でおかれている状況と前世の状況についての比較も行っていたのだけれど、今の時点においては、むしろ今世の状況の方が厳しそうだということを認識し始めていた。
そのことをわたしは心の中でまとめようとしていたのだけれど、わたしはここで重要なことを忘れていることに気がついた。
それは、前世でわたしの住んでいたボルドリックス王国が、今世でも存在しているということだ。
前世の記憶は、わたしの心の底から一気に湧き出してきた。
その為、すぐにその整理をすることはできなかったので、ボルドリックス王国が今世で存在することについても、すぐに理解をすることは難しかったのだと思っている。
この王国は、わたしが今世で住んでいるリックスヴィノール王国と陸続きではなく、海を隔ててはいるものの、比較的近い位置に存在している。
リックスヴィノール王国にあるギュールヴィノール公爵家の令嬢。
金髪碧眼で、今年の一月に十歳の誕生日を迎えていた、甘いものが大好きな少女。
そして、今は三月上旬。
この地にも少しずつ春が訪れ始めていた。
寒さが少し苦手なわたしは、ここ数日の陽気に、少しうれしい気持ちになっていた。
そんなある日のこと。
わたしは昼食をとった後、部屋に戻った。
よく晴れた気持ちのいい日の午後。
わたしは、部屋にあるテーブルの前に座り、きれいな外の景色を眺めながら、紅茶を飲んで少し優雅な気分を味わっていたのだけど……。
突然、わたしの心の奥底から、前世の記憶が湧き出してきた。
今までにない経験なので、驚くばかり。
やがて、それはおさまったのだけれど、相当長い時間、その記憶が湧き出してきたように思っていた。
しかし、外を見ると、先程とほとんどと言っていいほど陽の高さは変わっていない。
ということはほんのわずかの時間に、大量の前世の記憶が湧き出してきたということだ。
わたしにとっては、
「ほんのわずかの時間で」
というところも驚くべきことだ。
しかし、何と言っても驚くべきことは、大量の前世の記憶が湧き出してきたことだ。
内容があまりにも多いので、困惑してしまうところはあるのだけど、とにかくわたしは整理をすることにした。
前世の記憶を整理し始めていくと、次の二点が把握されてきた。
まず、前世の記憶を全部思い出せたわけではないということ。
そして、わたしがまだ十歳で、思春期前の幼い少女の為。内容がよく理解ができないところがあるということ。
特に、寝取られという言葉の内容を具体的に理解することができない。
これはわたしの前世の人生というものを理解する為に、とても重要なことだ思っているのだけれど……。
恋人や伴侶が他の異性に奪われてしまうということは理解できる。
しかし、その具体的な内容と、それによる心の打撃についての理解がなかなかできない。
思春期を迎えていない女の子には理解が難しいと思ったので、その理解は今後行っていくことにして、わたしは、さらに前世の記憶の整理を進めて行った。
すると、次のように整理をすることができた。
前世でのわたしはフィスラボルト公爵家の令嬢ブリュレットテーヌ。
わたしは継母にイジメられていた。
そのイジメを耐え続けるわたし。
やがて、わたしはボルドリックス王国のウスディドール王太子殿下と婚約した。
それを見届けた後、お父様はこの世を去った。
その悲しみを乗り越え、わたしは幸せをつかむことができると思っていたのだけど……。
その後、わたしは婚約者を寝取られて、婚約を破棄されてしまった。
そして。フィスラボルト公爵家を追放され、最後は処断されてしまうことになる。
こうして項目にまとめていくと、わたしの前世は失敗だったと言わざるをえない。
この中で一番のポイントになるのは、整理している途中でも思ったのだけれど、わたしが寝取られたということだと思う。
婚約者を寝取られた後、わたしの人生は急坂を転がるように転落の一途をたどることになってしまった。
寝取られということの具体的な意味は、今すぐにはわからないと思うのだけれど、今世ではそのような失敗は絶対にしたくないということは思うようになっていた。
しかし、わたしは、今世でおかれている状況と前世の状況についての比較も行っていたのだけれど、今の時点においては、むしろ今世の状況の方が厳しそうだということを認識し始めていた。
そのことをわたしは心の中でまとめようとしていたのだけれど、わたしはここで重要なことを忘れていることに気がついた。
それは、前世でわたしの住んでいたボルドリックス王国が、今世でも存在しているということだ。
前世の記憶は、わたしの心の底から一気に湧き出してきた。
その為、すぐにその整理をすることはできなかったので、ボルドリックス王国が今世で存在することについても、すぐに理解をすることは難しかったのだと思っている。
この王国は、わたしが今世で住んでいるリックスヴィノール王国と陸続きではなく、海を隔ててはいるものの、比較的近い位置に存在している。
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