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第一章:兄上は、僕が嫌いですか?
魔人になった僕
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暗闇の中で、僕はゆっくりと目を開けた。
空は、黒い。
大地は、白い。
何もない、どこでもない場所。
ここは、どこだろう。
……僕は、誰だろう。
目の前にあるのは、ひび割れた大地と、灰のように舞い落ちる砂。
音もなく、風もなく、匂いさえない。
まるで世界の“端っこ”に取り残されたみたいな場所だった。
僕は、起き上がろうとした。
その時、手のひらに違和感を覚える。
透き通っていた。
まるで薄いガラスのように、皮膚の奥が見えそうなほど。
それを見た瞬間、自分がもう“人間”じゃないことを、はっきりと理解した。
……ああ、そうだ。
僕は――“魔人”になったんだ。
兄上の呪いを、解くために。
命でも、記憶でも、全部代償に差し出して。
そうしてここに来た。
全てを代償にした、その先の場所に。
「兄上……」
かすれた声で、言葉が漏れる。
その名を口にした瞬間、胸が、少しだけ痛んだ。
不思議だった。
感情がうまく浮かばないのに、名前だけは、ずっと離れなかった。
誰だったか、どうして好きだったのか、もう姿さえ曖昧なのに。
それでも、“兄上”という音だけが、僕の心を支えていた。
空を見上げる。
星も、月も、太陽もない。
永遠に閉じ込められたような、孤独の中。
それでも、後悔はしていなかった。
あの人が救われたのなら――
それで、いい。
空は、黒い。
大地は、白い。
何もない、どこでもない場所。
ここは、どこだろう。
……僕は、誰だろう。
目の前にあるのは、ひび割れた大地と、灰のように舞い落ちる砂。
音もなく、風もなく、匂いさえない。
まるで世界の“端っこ”に取り残されたみたいな場所だった。
僕は、起き上がろうとした。
その時、手のひらに違和感を覚える。
透き通っていた。
まるで薄いガラスのように、皮膚の奥が見えそうなほど。
それを見た瞬間、自分がもう“人間”じゃないことを、はっきりと理解した。
……ああ、そうだ。
僕は――“魔人”になったんだ。
兄上の呪いを、解くために。
命でも、記憶でも、全部代償に差し出して。
そうしてここに来た。
全てを代償にした、その先の場所に。
「兄上……」
かすれた声で、言葉が漏れる。
その名を口にした瞬間、胸が、少しだけ痛んだ。
不思議だった。
感情がうまく浮かばないのに、名前だけは、ずっと離れなかった。
誰だったか、どうして好きだったのか、もう姿さえ曖昧なのに。
それでも、“兄上”という音だけが、僕の心を支えていた。
空を見上げる。
星も、月も、太陽もない。
永遠に閉じ込められたような、孤独の中。
それでも、後悔はしていなかった。
あの人が救われたのなら――
それで、いい。
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