61 / 269
第五章
第十二話 チェリーブロッサム賞②
しおりを挟む
~シャワーライト視点~
チェリーブロッサム賞に参加するわたしは、どうにか開催場所のレース会場のある町に辿り着くことができた。
どうにかモンスターと出会すことなく無事に着くことができ、安堵する。
「うーん! よかった! どうにかモンスターとエンカウントせずに済んで! レース前にケガでもしたら大変だからね」
わたしの前に座っているウイニングライブさんが、腕を上げて背筋を伸ばす。
馬車が停車してドアが開かれると、出場走者であるわたしたちが先に降りた。そして走者専用の出入り口へと向かい、会場入りをする。
手続きは引率の先生がしてくれるので、わたしは直ぐに女子更衣室へと向かう。
女子更衣室の前に辿り着き、扉を開く。中は既に到着している他の走者たちが勝負服へと着替えており、互いに話しながら賑わいをみせている。
さすが乙女の花園のトリプルクイーン路線のレース。クラウン路線とは違い、出場者全員が女子であるため、更衣室の雰囲気が普段と違っている。
「この更衣室の賑わい、やっぱりトリプルクイーン路線のレースでしか味わえないわね」
後方から声が聞こえ、反射的に横にずれる。わたしの背後には茶髪の髪をツーサイドアップにしている美少女が立っていた。
「ウイニングライブさん。思っていたよりも遅かったですね」
「あ、うん。タマモちゃんたちと少し話していたからね。あ、そうだ! 聞いてよ! 私ね、シャカール君に私の走りで魅了しちゃったらごめんねって言ったら『そんなことはない。だから安心して1位を取ってくれ。お前には単勝で賭けるつもりだ』って言うんだよ! 酷いよね!」
少し興奮気味なのか、ウイニングライブさんの語気が普段よりも強いような気がする。わたしの憧れのウイニングライブさんに、あんな顔をさせるなんて。シャカール君、絶対に許さないわ。
「ねぇ、あれウイニングライブさんじゃない?」
「あ、本当だ! 私ファンなのよね。後で声をかけてみようかな」
「しかも、彼女ってトリプルクイーンをかけた最後の3冠目のレースでしょう。プレッシャーも相当なものじゃないの?」
「人気もきっと1番よね。私は今回何番目になるのかな?」
「もし、彼女を破って3冠を阻止したらどうなるのかしら?」
「そんな人居るの? 今回の優勝は無理でも、入賞を目指すしかないわね。あーあ、せっかくトリプルクイーンを取ろうと思っていたのに、運が悪いわ。こうなるのなら来年に先延ばしにすれば良かった」
わたしが思わず声を上げたことで、他の走者たちにもウイニングライブさんの存在が認知されてしまった。
彼女たちは口々に言うが、そのほとんどが彼女の3冠関連のものばかりだった。
「あはは、やっぱり予想はしていたけれど、3冠を賭けたレースになると、今までの更衣室の雰囲気とは違うね。私たちも空いている場所を探して、勝負服に着替えましょう」
苦笑いを浮かべながら、ウイニングライブさんが空いているロッカーを探す。
彼女と一緒に探していると、ちょうど2人分の空いているロッカーを見つけ、わたしたちはそこで着替えることにする。
服を脱ぎ、一度下着姿になると勝負服に着替える。
わたしの勝負服は、名前の通り、シャワーのように降り注ぐような光をイメージしたデザインとなっている。生地は黄色で作られ、ある意味目立つ。
チラリと隣にいるウイニングライブさんの方を見る。彼女も勝負服に着替え終わっていた。
白いドレスのような作りをしている勝負服だ。スカートにはヒラヒラが付いている。異世界のアイドル衣装と呼ばれるものらしい。
彼女はライブの時もこの衣装を着ているために、今のわたしは珍しい服とは思わなくなっていた。
「それじゃ、私は先にコース内に行ってくるね。ファンのみんなを待たせる訳にはいかないから」
わたしの方を見て、軽くウインクをすると彼女は更衣室から出て行く。その瞬間、わたしの鼻から熱いものが込み上げてきた。
そして鼻腔から赤い液体が飛び出す。
「きゃあああああぁぁぁぁぁぁぁぁ! この子鼻血出している! 誰か救急箱を持って来て!」
悲鳴を上げる走者の声が耳に入り、わたしは鼻を押さえる。
危ない、危ない。ウイニングライブさんにウインクをされて興奮してしまった。レースに出走する前に、鼻血による出血多量で貧血を起こして倒れる訳にはいかないわ。
幸いにも床は血で汚れても、勝負服には血痕は付いていない。これならレース関係者たちに心配を賭けることにはならないわよね。
手で押さえて鼻血が止まったことを確認すると、わたしはコースへと向かって行く。
芝の上に足を踏み締め、コース入りをすると観客席から様々な言葉が投げ掛けられた。
多くの観客はウイニングライブさんの3冠を期待している言葉であるが、中にはわたしを応援してくれている人も少数ながらいた。
『ファ~ン、ファ~ン、ファファ~ン、ファン、ファ、ファ~ン! ファン、ファン、ファン、ファ~ン! ファ~ン、ファ~ン、ファファ~ン、ファン、ファ、ファ~ン! ファン、ファン、ファン、ファ~ン!』
芝の状況を足で確認をしていると、始まりのファンファーレが流れ始める。レースが始まる時間が迫っている。
えーと、わたしは外枠16番だったわね。始まった瞬間にスタートダッシュを成功させないと、先頭集団に入るのは難しくなる。
『さぁ、乙女の花園であるトリプルクイーン路線のチェリーブロッサム賞の開始時間が迫りました。実況は魔走学園3年のアルティメット』
『解説は同じく魔走学園の3年であるサラブレットが担当させてもらいます』
実況と解説の挨拶が始まり、一層と観客たちの声援に熱が入りだす。
『今回のチェリーブロッサム賞の注目株はもちろん、1番人気のウイニングライブですね。サラブレット』
『彼女は【ティアラ】そして【シュウカ】を優勝した2冠の持ち主であり、このレースで優勝してトリプルクイーンの称号の手にする期待がされております。倍率の方も1.3倍となっていることから、多くの人が期待しているのが数字で分かりますね』
やっぱりウイニングライブさんはすごいな。多くの人が注目をしている。
もし、わたしがこのレースに勝って、1冠を手にしたらどうなるのかな? って、そんな訳ないよね。わたしは彼女の背中を追っているけれど、追い越すなんて考えたことがないもの。
『続いて8番人気はシャワーライト。彼女は5戦中2勝とまずまずの戦績です。G IIIを1勝、G IIを1勝しているので、着実に力を付けております』
『実は、私が期待している走者でもあります。あくまでも予想ですが、入賞入りをするかと|倍率《オッズ1の方も10.1倍……おっと、ここで人気順が変わりました。8番人気だったシャワーライトが3番人気となり、倍率の方は1.8倍となっています』
『サラブレットが推したことで、観客たちの心が揺れ動いたようですね。これは思わぬ展開が起きる波瀾万丈なレースとなりそうです』
8番人気から一気に3番人気まで上り詰め、わたしは心臓の鼓動が早鐘を打つ。
そんな! まさかわたしがここまで人気が出るなんて……やばい。意識したらまた鼻血が出そう。
鼻血が出そうになるのをグッと堪え、わたしはゲート内へと入って行く。
『今年度初のトリプルクイーンを賭けた最初のレース。フルゲート18人の乙女たちが、女王の座を手にするために走ります。1600メートルのマイル戦、果たして優勝してチェリーブロッサムの栄冠を手にするのはどの子か!』
アルティメットさんが盛り上げる中、次々と他の走者たちがゲート入りをすると、最後の走者がゲート入りをしたと思われるタイミングでゲートが開かれた。
チェリーブロッサム賞に参加するわたしは、どうにか開催場所のレース会場のある町に辿り着くことができた。
どうにかモンスターと出会すことなく無事に着くことができ、安堵する。
「うーん! よかった! どうにかモンスターとエンカウントせずに済んで! レース前にケガでもしたら大変だからね」
わたしの前に座っているウイニングライブさんが、腕を上げて背筋を伸ばす。
馬車が停車してドアが開かれると、出場走者であるわたしたちが先に降りた。そして走者専用の出入り口へと向かい、会場入りをする。
手続きは引率の先生がしてくれるので、わたしは直ぐに女子更衣室へと向かう。
女子更衣室の前に辿り着き、扉を開く。中は既に到着している他の走者たちが勝負服へと着替えており、互いに話しながら賑わいをみせている。
さすが乙女の花園のトリプルクイーン路線のレース。クラウン路線とは違い、出場者全員が女子であるため、更衣室の雰囲気が普段と違っている。
「この更衣室の賑わい、やっぱりトリプルクイーン路線のレースでしか味わえないわね」
後方から声が聞こえ、反射的に横にずれる。わたしの背後には茶髪の髪をツーサイドアップにしている美少女が立っていた。
「ウイニングライブさん。思っていたよりも遅かったですね」
「あ、うん。タマモちゃんたちと少し話していたからね。あ、そうだ! 聞いてよ! 私ね、シャカール君に私の走りで魅了しちゃったらごめんねって言ったら『そんなことはない。だから安心して1位を取ってくれ。お前には単勝で賭けるつもりだ』って言うんだよ! 酷いよね!」
少し興奮気味なのか、ウイニングライブさんの語気が普段よりも強いような気がする。わたしの憧れのウイニングライブさんに、あんな顔をさせるなんて。シャカール君、絶対に許さないわ。
「ねぇ、あれウイニングライブさんじゃない?」
「あ、本当だ! 私ファンなのよね。後で声をかけてみようかな」
「しかも、彼女ってトリプルクイーンをかけた最後の3冠目のレースでしょう。プレッシャーも相当なものじゃないの?」
「人気もきっと1番よね。私は今回何番目になるのかな?」
「もし、彼女を破って3冠を阻止したらどうなるのかしら?」
「そんな人居るの? 今回の優勝は無理でも、入賞を目指すしかないわね。あーあ、せっかくトリプルクイーンを取ろうと思っていたのに、運が悪いわ。こうなるのなら来年に先延ばしにすれば良かった」
わたしが思わず声を上げたことで、他の走者たちにもウイニングライブさんの存在が認知されてしまった。
彼女たちは口々に言うが、そのほとんどが彼女の3冠関連のものばかりだった。
「あはは、やっぱり予想はしていたけれど、3冠を賭けたレースになると、今までの更衣室の雰囲気とは違うね。私たちも空いている場所を探して、勝負服に着替えましょう」
苦笑いを浮かべながら、ウイニングライブさんが空いているロッカーを探す。
彼女と一緒に探していると、ちょうど2人分の空いているロッカーを見つけ、わたしたちはそこで着替えることにする。
服を脱ぎ、一度下着姿になると勝負服に着替える。
わたしの勝負服は、名前の通り、シャワーのように降り注ぐような光をイメージしたデザインとなっている。生地は黄色で作られ、ある意味目立つ。
チラリと隣にいるウイニングライブさんの方を見る。彼女も勝負服に着替え終わっていた。
白いドレスのような作りをしている勝負服だ。スカートにはヒラヒラが付いている。異世界のアイドル衣装と呼ばれるものらしい。
彼女はライブの時もこの衣装を着ているために、今のわたしは珍しい服とは思わなくなっていた。
「それじゃ、私は先にコース内に行ってくるね。ファンのみんなを待たせる訳にはいかないから」
わたしの方を見て、軽くウインクをすると彼女は更衣室から出て行く。その瞬間、わたしの鼻から熱いものが込み上げてきた。
そして鼻腔から赤い液体が飛び出す。
「きゃあああああぁぁぁぁぁぁぁぁ! この子鼻血出している! 誰か救急箱を持って来て!」
悲鳴を上げる走者の声が耳に入り、わたしは鼻を押さえる。
危ない、危ない。ウイニングライブさんにウインクをされて興奮してしまった。レースに出走する前に、鼻血による出血多量で貧血を起こして倒れる訳にはいかないわ。
幸いにも床は血で汚れても、勝負服には血痕は付いていない。これならレース関係者たちに心配を賭けることにはならないわよね。
手で押さえて鼻血が止まったことを確認すると、わたしはコースへと向かって行く。
芝の上に足を踏み締め、コース入りをすると観客席から様々な言葉が投げ掛けられた。
多くの観客はウイニングライブさんの3冠を期待している言葉であるが、中にはわたしを応援してくれている人も少数ながらいた。
『ファ~ン、ファ~ン、ファファ~ン、ファン、ファ、ファ~ン! ファン、ファン、ファン、ファ~ン! ファ~ン、ファ~ン、ファファ~ン、ファン、ファ、ファ~ン! ファン、ファン、ファン、ファ~ン!』
芝の状況を足で確認をしていると、始まりのファンファーレが流れ始める。レースが始まる時間が迫っている。
えーと、わたしは外枠16番だったわね。始まった瞬間にスタートダッシュを成功させないと、先頭集団に入るのは難しくなる。
『さぁ、乙女の花園であるトリプルクイーン路線のチェリーブロッサム賞の開始時間が迫りました。実況は魔走学園3年のアルティメット』
『解説は同じく魔走学園の3年であるサラブレットが担当させてもらいます』
実況と解説の挨拶が始まり、一層と観客たちの声援に熱が入りだす。
『今回のチェリーブロッサム賞の注目株はもちろん、1番人気のウイニングライブですね。サラブレット』
『彼女は【ティアラ】そして【シュウカ】を優勝した2冠の持ち主であり、このレースで優勝してトリプルクイーンの称号の手にする期待がされております。倍率の方も1.3倍となっていることから、多くの人が期待しているのが数字で分かりますね』
やっぱりウイニングライブさんはすごいな。多くの人が注目をしている。
もし、わたしがこのレースに勝って、1冠を手にしたらどうなるのかな? って、そんな訳ないよね。わたしは彼女の背中を追っているけれど、追い越すなんて考えたことがないもの。
『続いて8番人気はシャワーライト。彼女は5戦中2勝とまずまずの戦績です。G IIIを1勝、G IIを1勝しているので、着実に力を付けております』
『実は、私が期待している走者でもあります。あくまでも予想ですが、入賞入りをするかと|倍率《オッズ1の方も10.1倍……おっと、ここで人気順が変わりました。8番人気だったシャワーライトが3番人気となり、倍率の方は1.8倍となっています』
『サラブレットが推したことで、観客たちの心が揺れ動いたようですね。これは思わぬ展開が起きる波瀾万丈なレースとなりそうです』
8番人気から一気に3番人気まで上り詰め、わたしは心臓の鼓動が早鐘を打つ。
そんな! まさかわたしがここまで人気が出るなんて……やばい。意識したらまた鼻血が出そう。
鼻血が出そうになるのをグッと堪え、わたしはゲート内へと入って行く。
『今年度初のトリプルクイーンを賭けた最初のレース。フルゲート18人の乙女たちが、女王の座を手にするために走ります。1600メートルのマイル戦、果たして優勝してチェリーブロッサムの栄冠を手にするのはどの子か!』
アルティメットさんが盛り上げる中、次々と他の走者たちがゲート入りをすると、最後の走者がゲート入りをしたと思われるタイミングでゲートが開かれた。
0
あなたにおすすめの小説
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
僕の異世界攻略〜神の修行でブラッシュアップ〜
リョウ
ファンタジー
僕は十年程闘病の末、あの世に。
そこで出会った神様に手違いで寿命が縮められたという説明をされ、地球で幸せな転生をする事になった…が何故か異世界転生してしまう。なんでだ?
幸い優しい両親と、兄と姉に囲まれ事なきを得たのだが、兄達が優秀で僕はいずれ家を出てかなきゃいけないみたい。そんな空気を読んだ僕は将来の為努力をしはじめるのだが……。
※画像はAI作成しました。
※現在毎日2話投稿。11時と19時にしております。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…
美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。
※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。
※イラストはAI生成です
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる