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第七章
第七話 ロリとロリババァ
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「マーヤ、何かあったのか?」
俺はいきなり抱き付いて来た女の子に声をかける。
「シャカールちゃんの浮気者!」
「はぁ?」
突然放たれた彼女の言葉に困惑する。
「浮気者? マーヤ、お前何を言っているんだ?」
「急に空き部屋に物音が聞こえたと思って中を覗いたら、女の子の部屋に変わっていたの! またシャカールちゃんが、ハーレムメンバーを連れて来たのでしょう! 良い! 今の彼女はこのマーヤなのだから、メンバーに加えるのなら、本妻予定のマーヤに相談してからにしてよ!」
涙目になりながらも、言葉を連ねるマーヤの行動にようやく理解が追い付く。
なるほど、それでタマモたちまで外に出て、俺の帰りを待っていたのか。
「何がハーレムだ。俺はそんなものを作った覚えはないぞ! それにあれはカリキュラムのために作られたシェアハウスだ。それに何が本妻予定だ。確かに今は恋人同士だが、期間限定の関係じゃないか」
彼女の言葉を否定していると、扉の前に立っていたタマモとクリープがこちらに向かって歩いて来た。
「遅かったじゃないの。どこで道草を食っていたの?」
「お帰りなさい。ルーナ学園長の隣にいる方が、新しくカリキュラムに参加する方で合っているのでしょうか?」
落ち着いた声音でタマモたちが声をかけてきた。
どうやら動揺して取り乱しているのは、マーヤだけのようだな。
「ああ、ルーナが決めたから、しばらくの間は共に共同生活を送ることになる。アイリン、彼女たちが同じくシェアハウスで暮らすタマモとクリープだ」
「初めまして。わたしの名前はタマモよ。シャカール君とは同じクラスメートよ。よろしくね」
「初めまして、クリープと申します。シャカール君のママを目指しております。これからよろしくお願いしますね」
「あ、えーと。エルフ族のアイリンと申します。急にルーナ学園長のカリキュラムに参加することとなりました。色々とご迷惑をお掛けするかもしれませんが、よろしくお願いします」
タマモとクリープが自己紹介をして頭を下げると、アイリンは少し戸惑った様子で自己紹介を始める。
「マーヤの名前はマーヤだよ! 宜しく! ルーナ学園長が決めたことなら仕方がないけれど、シャカールちゃんの彼女兼お嫁さんのポジションは譲らないから」
アイリンが自己紹介をしたその後、ワンテンポ遅れて俺に抱き付きながらマーヤが自己紹介を始めた。
「シャカールさん……ロリコンだったのですね。まさかそんな幼い子が彼女だなんて」
「誰がロリコンだ!」
「そうだよ! マーヤはこれでも17歳! シャカール君よりも年上のお姉さんなんだから!」
マーヤの見た目から、急にロリコン認定をされてしまったので、俺は咄嗟に否定をする。そして彼女の言葉が癇に障ったマーヤまでも反論した。
「17歳はエルフで言えばまだまだ幼児ですよ! やっぱりシャカールさんはロリコンです! それに比べてわたしは160歳、年相応な年齢ですよ」
「それはエルフで例えればだろうが!」
「160歳! 一般年齢で考えればロリババァだね!」
「誰がロリババァですか! 確かに一般的に考えれば、お年寄りの年齢になってしまいますが、エルフ族ではまだ16歳程度です!」
幼児と呼ばれて幼いイメージを持ってしまったからか、反撃とばかりにマーヤが年齢にツッコミを入れる。
すると火に油を注いだかのように、アイリンが目の端を吊り上げて猛反論してきた。
この2人、まるで水と油だな。
「あはは、また個性的な子が入居したわね」
「あら、あら? これは賑やかになりそうですね。シェアハウス内が一層明るくなりそうな予感がします」
マーヤとアイリンのやり取りを見て、タマモは苦笑いを浮かべ、クリープは普段と変わらないおっとりとした口調で、彼女たちの言い争いが収まるのを待っていた。
「ハハハ! 初顔合わせは成功したと見て良いねぇ。もうすっかり仲良くなっているじゃないか」
エルフとセイレーンのやり取りを見て、ルーナは笑みを浮かべながら満足そうに頷く。
いや、どう見ても仲良くなれそうにないと思うのだが。
これから先のことが不安になりつつも、俺はマーヤとアイリンの口論が終わるのを待ち、落ち着いてからアイリンをシェアハウスに入れ、内部を案内した。
「ふぅ、今日はなんやかんやで疲れた。いつも以上に湯船が気持ち良いように感じてしまう」
夜、俺は浴槽に溜められたお湯の中に浸かり、1日の疲れを癒す。
ふっと、扉の方を見ると、扉越しに誰かのシルエットらしき影が映り出す。
あれ? もしかして俺、脱衣所にタオルを置き忘れていたか? それで誰かが持って来たのだろう。肉体同士が接触することを禁じると、ルーナのメモに嘘を付いて伝えてあるので、さすがに俺が風呂にいることを知って入って来ることはないはず。
そう思っていると、シルエットらしき影に異変が起きる。その姿は、まるで自分の衣服を脱いでいるかのように映った。
まさか、俺が風呂にいることを知らないで入って来たのか? それならまずい。
浴室で鉢合わせになるようなことになれば、色々と面倒なことになる、今の内に先手を取らなければ。
「おい! そこに誰かいるのか! 俺が先に入っているぞ!」
扉を開けられる前に先に声をかける。
男が先に入っていると分かれば、引き返してくれるだろう。
「あ、やっぱりシャカールさんだったのですね。良かった。他の人が入っていたらどうしようかと思っていました」
この声はアイリンだ。脱衣所にいる人物が誰なのかが分かり、安堵する。しかし先ほどアイリンが言った言葉に違和感を覚えた。
先ほどの言葉を思い出す限り、アイリンは俺が入っていることを知って安心したようなことを言っていた。つまり、俺が入浴していることを知って、わざと脱衣場に入って来たと言うことになる。
困惑をしていると、急に扉が開かれて、脱衣所からアイリンが入って来た。
バスタオルで体を隠しているものの、それ以外は身に付けておらず、俺の鼓動は激しくなった。
どうして俺が入浴をしていることを知った上で入って来る? 彼女の目的は何なんだ?
俺はいきなり抱き付いて来た女の子に声をかける。
「シャカールちゃんの浮気者!」
「はぁ?」
突然放たれた彼女の言葉に困惑する。
「浮気者? マーヤ、お前何を言っているんだ?」
「急に空き部屋に物音が聞こえたと思って中を覗いたら、女の子の部屋に変わっていたの! またシャカールちゃんが、ハーレムメンバーを連れて来たのでしょう! 良い! 今の彼女はこのマーヤなのだから、メンバーに加えるのなら、本妻予定のマーヤに相談してからにしてよ!」
涙目になりながらも、言葉を連ねるマーヤの行動にようやく理解が追い付く。
なるほど、それでタマモたちまで外に出て、俺の帰りを待っていたのか。
「何がハーレムだ。俺はそんなものを作った覚えはないぞ! それにあれはカリキュラムのために作られたシェアハウスだ。それに何が本妻予定だ。確かに今は恋人同士だが、期間限定の関係じゃないか」
彼女の言葉を否定していると、扉の前に立っていたタマモとクリープがこちらに向かって歩いて来た。
「遅かったじゃないの。どこで道草を食っていたの?」
「お帰りなさい。ルーナ学園長の隣にいる方が、新しくカリキュラムに参加する方で合っているのでしょうか?」
落ち着いた声音でタマモたちが声をかけてきた。
どうやら動揺して取り乱しているのは、マーヤだけのようだな。
「ああ、ルーナが決めたから、しばらくの間は共に共同生活を送ることになる。アイリン、彼女たちが同じくシェアハウスで暮らすタマモとクリープだ」
「初めまして。わたしの名前はタマモよ。シャカール君とは同じクラスメートよ。よろしくね」
「初めまして、クリープと申します。シャカール君のママを目指しております。これからよろしくお願いしますね」
「あ、えーと。エルフ族のアイリンと申します。急にルーナ学園長のカリキュラムに参加することとなりました。色々とご迷惑をお掛けするかもしれませんが、よろしくお願いします」
タマモとクリープが自己紹介をして頭を下げると、アイリンは少し戸惑った様子で自己紹介を始める。
「マーヤの名前はマーヤだよ! 宜しく! ルーナ学園長が決めたことなら仕方がないけれど、シャカールちゃんの彼女兼お嫁さんのポジションは譲らないから」
アイリンが自己紹介をしたその後、ワンテンポ遅れて俺に抱き付きながらマーヤが自己紹介を始めた。
「シャカールさん……ロリコンだったのですね。まさかそんな幼い子が彼女だなんて」
「誰がロリコンだ!」
「そうだよ! マーヤはこれでも17歳! シャカール君よりも年上のお姉さんなんだから!」
マーヤの見た目から、急にロリコン認定をされてしまったので、俺は咄嗟に否定をする。そして彼女の言葉が癇に障ったマーヤまでも反論した。
「17歳はエルフで言えばまだまだ幼児ですよ! やっぱりシャカールさんはロリコンです! それに比べてわたしは160歳、年相応な年齢ですよ」
「それはエルフで例えればだろうが!」
「160歳! 一般年齢で考えればロリババァだね!」
「誰がロリババァですか! 確かに一般的に考えれば、お年寄りの年齢になってしまいますが、エルフ族ではまだ16歳程度です!」
幼児と呼ばれて幼いイメージを持ってしまったからか、反撃とばかりにマーヤが年齢にツッコミを入れる。
すると火に油を注いだかのように、アイリンが目の端を吊り上げて猛反論してきた。
この2人、まるで水と油だな。
「あはは、また個性的な子が入居したわね」
「あら、あら? これは賑やかになりそうですね。シェアハウス内が一層明るくなりそうな予感がします」
マーヤとアイリンのやり取りを見て、タマモは苦笑いを浮かべ、クリープは普段と変わらないおっとりとした口調で、彼女たちの言い争いが収まるのを待っていた。
「ハハハ! 初顔合わせは成功したと見て良いねぇ。もうすっかり仲良くなっているじゃないか」
エルフとセイレーンのやり取りを見て、ルーナは笑みを浮かべながら満足そうに頷く。
いや、どう見ても仲良くなれそうにないと思うのだが。
これから先のことが不安になりつつも、俺はマーヤとアイリンの口論が終わるのを待ち、落ち着いてからアイリンをシェアハウスに入れ、内部を案内した。
「ふぅ、今日はなんやかんやで疲れた。いつも以上に湯船が気持ち良いように感じてしまう」
夜、俺は浴槽に溜められたお湯の中に浸かり、1日の疲れを癒す。
ふっと、扉の方を見ると、扉越しに誰かのシルエットらしき影が映り出す。
あれ? もしかして俺、脱衣所にタオルを置き忘れていたか? それで誰かが持って来たのだろう。肉体同士が接触することを禁じると、ルーナのメモに嘘を付いて伝えてあるので、さすがに俺が風呂にいることを知って入って来ることはないはず。
そう思っていると、シルエットらしき影に異変が起きる。その姿は、まるで自分の衣服を脱いでいるかのように映った。
まさか、俺が風呂にいることを知らないで入って来たのか? それならまずい。
浴室で鉢合わせになるようなことになれば、色々と面倒なことになる、今の内に先手を取らなければ。
「おい! そこに誰かいるのか! 俺が先に入っているぞ!」
扉を開けられる前に先に声をかける。
男が先に入っていると分かれば、引き返してくれるだろう。
「あ、やっぱりシャカールさんだったのですね。良かった。他の人が入っていたらどうしようかと思っていました」
この声はアイリンだ。脱衣所にいる人物が誰なのかが分かり、安堵する。しかし先ほどアイリンが言った言葉に違和感を覚えた。
先ほどの言葉を思い出す限り、アイリンは俺が入っていることを知って安心したようなことを言っていた。つまり、俺が入浴していることを知って、わざと脱衣場に入って来たと言うことになる。
困惑をしていると、急に扉が開かれて、脱衣所からアイリンが入って来た。
バスタオルで体を隠しているものの、それ以外は身に付けておらず、俺の鼓動は激しくなった。
どうして俺が入浴をしていることを知った上で入って来る? 彼女の目的は何なんだ?
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