5 / 191
第一章
第四話 チーム赤いバラ、スライムには勝てなかったよ 後編
しおりを挟む
~マリー視点~
「マリー様、マリー様。起きてください。一大事です」
名前を呼ばれる声が聞こえ、ワタクシは目を覚ましました。
「レオ。それにエリナ。ワタクシはいったい?」
「俺たちは知らない間に眠っていました。そして目が覚めると知らないところにいたのです」
「知らないところ?」
上体を起こし、周囲を伺います。ここはどうやら洞窟内の広いフロアになっているようです。ここにはいくつもの松明が置かれ、全体を明るく照らしております。
「ここはいったい、洞窟のどこなのでしょうか?」
『ようこそ、冒険者の諸君。ここは洞窟のもっとも深き場所。10階層だ』
「誰ですか!」
声が聞こえ、ワタクシは声の主に尋ねます。ワタクシを庇うように2人が前に出ると、レオは剣を鞘から抜き、エリナは杖を構えました。
『俺か? 特に名前はない。ただの魔物の1体にすぎないよ』
「魔物だと!」
声の主が魔物だと言うことを知り、レオは声を荒げました。
人間に階級があるように、魔物にも階級が存在するのです。
一般的なノーマル階級、エレメント階級、そして上位の階級であるナイト、バロン、ジェネラル、ストラテジスト、キング、クイーン、グレータ、エルダー、エンシェント、そしてロード。これらの階級が存在しています。
『そうだ。お前たちは俺が更に強くなるための餌になってもらったが、正直肩透かしだった。2文字で言うのなら、ザコだ。お前らの力は弱すぎる』
「何だと! もう1回言ってみろ! 俺たちはSランクのパーティーだぞ。それをザコ扱いしやがって! 隠れていないで姿を現せ!」
『いいだろう。力としての餌はいただいたが、身体のほうは満足していない。お前たちを食べてくれる』
レオが勇敢に声を上げると、天井から緑色の液体が振ってきました。
「スライム!」
ワタクシたちの前に現れたのはスライムでした。こいつが依頼されたスライムで間違いはないでしょう。向こうから来てくれたのは好都合。このまま倒して依頼を完了させますわ。
「レオ、エリナ! やってください」
2人に指示を出し、ワタクシも鞭を握ります。
「食らいやがれ!」
レオが剣を上段に構えると、渾身の一撃をスライムに与えました。ですが、ジェル状の身体が両断されることはなく、肉体に食い込む程度で終わったようです。
「そんな! 刃が通らない!」
「レオ離れて! ファイヤーボール」
エリナがレオに離れるように言うと、魔法で火球を生み出して攻撃します。
火球が直撃した瞬間、スライムは悲鳴を上げることなく、無言で燃えました。
『フフフ、やはりこの程度の実力か。せっかくの技がもったいない。では、余興はここまでとしよう』
燃えながら、スライムは形を変えました。その姿はワタクシがよく知っている人物です。
「スライムが俺になった」
そう、スライムはレオの形になったのです。
「変化の能力を持っているスライム! こいつはマネットライムだ!」
レオがスライムの種族名を言います。
マネットライムは、スライム界のストラテジスト。ストラテジストは軍師と言う意味を持ち、知能が高い魔物に与えられる階級なのです。
「まさかマネットライムだったとはな。だけど、Sランクとなった俺たちには丁度いいぐらいの相手だぜ! 食らえ、一閃突き」
彼は勇敢に魔物に向って技を放ちました。
『では、こちらも、一閃突き!』
レオの恰好をしたマネットライムが同じ技を使います。マネットライムは相手の技を真似するスライム。レオの技を使っても、何も不思議ではありません。所詮は真似事、本物の鍛え上げられた技には、勝てるはずがありませんわ。
「ガハッ!」
そう思っていた瞬間、レオが吐血しました。
魔物の速度が彼を上回っていたのです。その光景を見た瞬間、ワタクシは目を大きく見開きました。
なにせ、一閃突きはレオの得意技。瞬く間に相手に近づき、貫くことができるもっとも早い剣技。
肉体はジェル状であるため、肉体が貫かれることはなかったようですが、相当なダメージを受けています。
「エリナ……回復ポーションを」
「そんなの用意しているわけがないでしょう!」
そうでした。ワタクシたちはまともな準備をしないで、この洞窟に来てしまいました。Sランクのワタクシたちであれば、スライムを簡単に倒すことができる。その思い上がりがあったせいで、今のようなことになっています。
このままではレオがやられてしまう。
そう思い、ワタクシは隠し持っていたポーションを取り出し、彼に飲ませることにしました。
「レオ。これを飲んでください」
「ありがとうございます……マリー様」
小瓶の蓋を開けて中の液体を飲ませます。すると、その瞬間彼は立ち上がりました。
「ありがとうございます。お陰で助かりました」
「エリナ、撤退します。急いで逃げますわよ」
「わかりました!」
このままではワタクシたちは全滅してしまう。そう判断したので、皆で逃げることにしました。
『逃がすか!』
「きゃ!」
全速力で走っていたつもりですが、魔物が身体を伸ばして、ワタクシの足首を掴んだようです。バランスを崩し、その場で転倒してしまいます。
「痛い」
手の平の皮が剥け、ケガしてしまいました。
「レオ! エリナ! 助けてください!」
2人に声をかけ、彼らを見ます。
レオにはポーションをあげました。きっと助けてくれます。
彼らは1回振り返り、ワタクシの状況を把握します。ですが、2人は戻ってくることはなく、そのまま走り去って行きました。
「そんな!」
まさかの行動に信じられなくなり、心臓の音が早くなるのを感じます。
『おやおや、仲間の2人は君を見捨てたようだね。まぁ、賢明な判断だ。助けようとするのなら、俺に殺されることになる』
マネットライムが、ジェル状の肉体を引き摺りながらこちらにやってきます。
『さぁ、今からお前を食べるとしよう。まずはお前の着ている服を溶かし、裸体にした後に肉を溶かしてやる。自分の肉がなくなり、骨が剥き出しになった瞬間に叫ぶ声が、俺は好きだ』
ワタクシはこれから死ぬ、死ぬ、死ぬ。死という言葉が頭の中で駆け巡り、恐怖で口角を上げてしまいます。
死にたくない、死にたくない、死にたくない。どうしてワタクシがこんな目に遭わないといけないのですか。ワタクシはチームのリーダーとして、やるべきことをしただけだと言うのに。
『では、いただきまーす』
「いやー!」
「マリー様、マリー様。起きてください。一大事です」
名前を呼ばれる声が聞こえ、ワタクシは目を覚ましました。
「レオ。それにエリナ。ワタクシはいったい?」
「俺たちは知らない間に眠っていました。そして目が覚めると知らないところにいたのです」
「知らないところ?」
上体を起こし、周囲を伺います。ここはどうやら洞窟内の広いフロアになっているようです。ここにはいくつもの松明が置かれ、全体を明るく照らしております。
「ここはいったい、洞窟のどこなのでしょうか?」
『ようこそ、冒険者の諸君。ここは洞窟のもっとも深き場所。10階層だ』
「誰ですか!」
声が聞こえ、ワタクシは声の主に尋ねます。ワタクシを庇うように2人が前に出ると、レオは剣を鞘から抜き、エリナは杖を構えました。
『俺か? 特に名前はない。ただの魔物の1体にすぎないよ』
「魔物だと!」
声の主が魔物だと言うことを知り、レオは声を荒げました。
人間に階級があるように、魔物にも階級が存在するのです。
一般的なノーマル階級、エレメント階級、そして上位の階級であるナイト、バロン、ジェネラル、ストラテジスト、キング、クイーン、グレータ、エルダー、エンシェント、そしてロード。これらの階級が存在しています。
『そうだ。お前たちは俺が更に強くなるための餌になってもらったが、正直肩透かしだった。2文字で言うのなら、ザコだ。お前らの力は弱すぎる』
「何だと! もう1回言ってみろ! 俺たちはSランクのパーティーだぞ。それをザコ扱いしやがって! 隠れていないで姿を現せ!」
『いいだろう。力としての餌はいただいたが、身体のほうは満足していない。お前たちを食べてくれる』
レオが勇敢に声を上げると、天井から緑色の液体が振ってきました。
「スライム!」
ワタクシたちの前に現れたのはスライムでした。こいつが依頼されたスライムで間違いはないでしょう。向こうから来てくれたのは好都合。このまま倒して依頼を完了させますわ。
「レオ、エリナ! やってください」
2人に指示を出し、ワタクシも鞭を握ります。
「食らいやがれ!」
レオが剣を上段に構えると、渾身の一撃をスライムに与えました。ですが、ジェル状の身体が両断されることはなく、肉体に食い込む程度で終わったようです。
「そんな! 刃が通らない!」
「レオ離れて! ファイヤーボール」
エリナがレオに離れるように言うと、魔法で火球を生み出して攻撃します。
火球が直撃した瞬間、スライムは悲鳴を上げることなく、無言で燃えました。
『フフフ、やはりこの程度の実力か。せっかくの技がもったいない。では、余興はここまでとしよう』
燃えながら、スライムは形を変えました。その姿はワタクシがよく知っている人物です。
「スライムが俺になった」
そう、スライムはレオの形になったのです。
「変化の能力を持っているスライム! こいつはマネットライムだ!」
レオがスライムの種族名を言います。
マネットライムは、スライム界のストラテジスト。ストラテジストは軍師と言う意味を持ち、知能が高い魔物に与えられる階級なのです。
「まさかマネットライムだったとはな。だけど、Sランクとなった俺たちには丁度いいぐらいの相手だぜ! 食らえ、一閃突き」
彼は勇敢に魔物に向って技を放ちました。
『では、こちらも、一閃突き!』
レオの恰好をしたマネットライムが同じ技を使います。マネットライムは相手の技を真似するスライム。レオの技を使っても、何も不思議ではありません。所詮は真似事、本物の鍛え上げられた技には、勝てるはずがありませんわ。
「ガハッ!」
そう思っていた瞬間、レオが吐血しました。
魔物の速度が彼を上回っていたのです。その光景を見た瞬間、ワタクシは目を大きく見開きました。
なにせ、一閃突きはレオの得意技。瞬く間に相手に近づき、貫くことができるもっとも早い剣技。
肉体はジェル状であるため、肉体が貫かれることはなかったようですが、相当なダメージを受けています。
「エリナ……回復ポーションを」
「そんなの用意しているわけがないでしょう!」
そうでした。ワタクシたちはまともな準備をしないで、この洞窟に来てしまいました。Sランクのワタクシたちであれば、スライムを簡単に倒すことができる。その思い上がりがあったせいで、今のようなことになっています。
このままではレオがやられてしまう。
そう思い、ワタクシは隠し持っていたポーションを取り出し、彼に飲ませることにしました。
「レオ。これを飲んでください」
「ありがとうございます……マリー様」
小瓶の蓋を開けて中の液体を飲ませます。すると、その瞬間彼は立ち上がりました。
「ありがとうございます。お陰で助かりました」
「エリナ、撤退します。急いで逃げますわよ」
「わかりました!」
このままではワタクシたちは全滅してしまう。そう判断したので、皆で逃げることにしました。
『逃がすか!』
「きゃ!」
全速力で走っていたつもりですが、魔物が身体を伸ばして、ワタクシの足首を掴んだようです。バランスを崩し、その場で転倒してしまいます。
「痛い」
手の平の皮が剥け、ケガしてしまいました。
「レオ! エリナ! 助けてください!」
2人に声をかけ、彼らを見ます。
レオにはポーションをあげました。きっと助けてくれます。
彼らは1回振り返り、ワタクシの状況を把握します。ですが、2人は戻ってくることはなく、そのまま走り去って行きました。
「そんな!」
まさかの行動に信じられなくなり、心臓の音が早くなるのを感じます。
『おやおや、仲間の2人は君を見捨てたようだね。まぁ、賢明な判断だ。助けようとするのなら、俺に殺されることになる』
マネットライムが、ジェル状の肉体を引き摺りながらこちらにやってきます。
『さぁ、今からお前を食べるとしよう。まずはお前の着ている服を溶かし、裸体にした後に肉を溶かしてやる。自分の肉がなくなり、骨が剥き出しになった瞬間に叫ぶ声が、俺は好きだ』
ワタクシはこれから死ぬ、死ぬ、死ぬ。死という言葉が頭の中で駆け巡り、恐怖で口角を上げてしまいます。
死にたくない、死にたくない、死にたくない。どうしてワタクシがこんな目に遭わないといけないのですか。ワタクシはチームのリーダーとして、やるべきことをしただけだと言うのに。
『では、いただきまーす』
「いやー!」
244
あなたにおすすめの小説
世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~
aoi
ファンタジー
「なぁ、マギそろそろこのパーティーを抜けてくれないか?」
勇者パーティーに勤めて数年、いきなりパーティーを戦闘ができずに女に守られてばかりだからと追放された賢者マギ。王都で新しい仕事を探すにも勇者パーティーが邪魔をして見つからない。そんな時、とある国のお姫様がマギに声をかけてきて......?
お姫様の為に全力を尽くす賢者マギが無双する!?
ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!
仁徳
ファンタジー
あらすじ
リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。
彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。
ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。
途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。
ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。
彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。
リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。
一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。
そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。
これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
趣味で人助けをしていたギルマス、気付いたら愛の重い最強メンバーに囲まれていた
歩く魚
ファンタジー
働きたくない元社畜、異世界で見つけた最適解は――「助成金で生きる」ことだった。
剣と魔法の世界に転生したシンは、冒険者として下積みを積み、ついに夢を叶える。
それは、国家公認の助成金付き制度――ギルド経営によって、働かずに暮らすこと。
そして、その傍で自らの歪んだ性癖を満たすため、誰に頼まれたわけでもない人助けを続けていたがーー
「ご命令と解釈しました、シン様」
「……あなたの命、私に預けてくれるんでしょ?」
次第にギルドには、主人公に執着するメンバーたちが集まり始め、気がつけばギルドは、愛の重い最強集団になっていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる