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第十章
第四話 巨大スプラッシュスクイッドの触手には御用心
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魔物の攻撃を受けたマリーたちを見て、身体が硬直してしまった。津波のような攻撃を受け、海水を全身に浴びた彼女たちは、ビショビショになっている。
海水を吸った衣服は透け、中に着ている下着が丸見えの状態になっていたのだ。
「津波なんてつまらない攻撃をしてくれたものだね。その程度の攻撃で、私が怯むとでも思ったのかい?」
マリーとクロエとは違い、ミラーカは胸の前で腕を組み、堂々とした佇まいで甲板の上に立っていた。
彼女は人間ではなく魔族だからか、羞恥心があまりないのかもしれない。
「多分、マリーとクロエは戦闘続行不可能だ。俺たちだけで倒すぞ」
「ああ、わかった」
二人で倒すことを伝え、俺はミラーカを見る。その瞬間、俺は自分の目を疑った。
「ミラーカ! ブラはどうしましたの!」
「そうだよ! なんで着けていないの!」
さっきまで胸の前で腕を組んでいたから気づかなかったが、ミラーカはノーブラだったのだ。
「あの拘束具かい? どうやらまた成長したみたいでね。サイズが合わなくてきつくなってしまったのだよ。だから新しいのを買うまでは着けない事にした」
ミラーカのやつ、また成長したのか。どおりで最近、胸を押しつけられたときの感触が微妙に違うと思ったんだよな……って、今はそんなことを考えている場合ではない。
「ミラーカ、お前も下がっていてくれ」
「大丈夫だ。海水を浴びたくらいで私はびびらないからね」
いや、俺が目のやり場に困って戦いに集中できないから、できれば隅っこで大人しくしてほしいだけなのだけど。
どうしたものかと思っていると、海面から巨大な触手が飛び出た。そして続いて触手の持ち主までもが顔を出す。
ダイオウイカのように大きいイカ型の魔物だ。見た目はスプラッシュスクイッドに似ている。
「スプラッシュスクイッドなのか? でも、それにしては巨大すぎるぞ」
スプラッシュスクイッドは、全長五十センチのイカの姿をした魔物だ。その名のとおり、敵に水飛沫を当て、相手が怯んだ隙に跳ねて体当たりを仕かけてくる。
しかし、これほど巨大化した魔物は初めて見た。
叩き潰そうとしているのか、俺に向かって一本の触手が襲いかかってくる。
だめだ。避けることはできない。回避してしまうと、この船がダメージを受けてしまう。もし、難破してしまうようなことになれば、依頼失敗になってしまう。
それじゃあ報酬金が貰えないじゃないか! 俺は金払いがいいから、この依頼を受けたんだ! 攻撃を避けて金が貰えないなんてことにはさせない!
絶対に避ける訳にはいかない。だからと言って、奴の攻撃を受けるほど、俺はバカではない。金を手に入れるためにも、やつの攻撃を回避しつつ船にダメージを与えさせない。
「ウエポンカーニバル」
呪文を唱え、俺の周辺に複数の得物を出現させる。
「放て! ウエポンアロー!」
直ぐに一斉射撃を行い、剣や槍、斧といった数々の武器が、触手に放たれる。
触手は切断されると甲板に落下し、うねうねと動いていた。
この魔物、巨大化したことで肉体に変化が起きているのか?
切り離された触手には吸盤がついており、その中には牙のような鋭い棘がある。もし捕まってしまえば、肉体は切り裂かれて血を流すことになるだろうな。
切断された触手の代わりに、別の触手が海面から顔を出す。そして海を押して再び津波を発生させた。
「同じ手が通用するかよ」
津波が押し寄せてきた瞬間、瞬足の呪文を唱えて躱そうとする。しかし、いきなり津波の中から触手が飛び出し、俺を捉えようとしてきた。
「津波は目眩しだったのか」
今から瞬足の魔法を唱えても、回避は間に合わないかもしれない。なら、この場面で俺のとる行動は一つだけだ。
「エンハンスドボディー」
肉体強化の呪文を唱え、筋力を上げる。
そして触手を掴むと、雄叫びを上げた。
「うおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」
全身の筋肉を使い、魔物を持ち上げてそのまま天高く飛ばす。
「こいつで終わりだ! サンダーボルト!」
先ほどのザコ戦で、上空にはまだ雷雲が残っている。なので、そのまま落雷の呪文を使うことが可能だった。
空中でまともに動くことのできないスプラッシュスクイッドは落雷に直撃、落下して海に落ちたが、しばらくして海面に浮かんだ。
魔物の肉体は香ばしく焼けており、匂いが鼻腔を刺激して食欲をかきたてる。
こいつが魔物でなければ、美味しくいただくことができるのだけどな。
「やったね。シロウ。まさか巨大な魔物を上空に吹き飛ばすとは思ってもいなかったよ」
ミラーカが近づくと笑みを浮かべる。
一瞬だけ戸惑ってしまったが、彼女の服は乾いていた。
「ああ、これね。私のファイヤーボールであれば、服を乾かすことなんて簡単だよ」
俺の視線に気付いてしまったようだ。ミラーカが悟ったように服が乾いた理由を教える。
「そんなに見たいのなら、今夜みんなが寝静まった後に相手をしてあげるよ」
妖艶な笑みを浮かべながら、ミラーカは耳元で囁く。
「誰も見たいなんて言っていないだろう」
「お、どうやら終わったみたいだな」
勝利の余韻に浸っていると、船の船長であり、依頼主であるクロヒゲが俺たちのところにやってくる。
「この魔物は! 最近この辺の海域に突如現れたと言われる怪物じゃねぇか! まさかこいつを倒してしまうなんて、まだ若いのに中々やるじゃないか」
海に浮かぶ魔物を見たクロヒゲは驚き、そして彼は俺たちを褒める。
意外性はあったものの、ただザコが巨大化しただけだ。俺たちの敵ではない。
「こいつは頼もしいな。最後まで護衛を頼むぞ。ガハハハハ!」
高らかに笑い声を上げ、クロヒゲは船の中に戻っていく。
しばらくすると、船が動き出した。どうやら、船が止まっていたのは、スプラッシュスクイッドが船を掴んでいたからのようだ。
あと数日間は海の中だけど、報酬金のために頑張るとしますか。
海水を吸った衣服は透け、中に着ている下着が丸見えの状態になっていたのだ。
「津波なんてつまらない攻撃をしてくれたものだね。その程度の攻撃で、私が怯むとでも思ったのかい?」
マリーとクロエとは違い、ミラーカは胸の前で腕を組み、堂々とした佇まいで甲板の上に立っていた。
彼女は人間ではなく魔族だからか、羞恥心があまりないのかもしれない。
「多分、マリーとクロエは戦闘続行不可能だ。俺たちだけで倒すぞ」
「ああ、わかった」
二人で倒すことを伝え、俺はミラーカを見る。その瞬間、俺は自分の目を疑った。
「ミラーカ! ブラはどうしましたの!」
「そうだよ! なんで着けていないの!」
さっきまで胸の前で腕を組んでいたから気づかなかったが、ミラーカはノーブラだったのだ。
「あの拘束具かい? どうやらまた成長したみたいでね。サイズが合わなくてきつくなってしまったのだよ。だから新しいのを買うまでは着けない事にした」
ミラーカのやつ、また成長したのか。どおりで最近、胸を押しつけられたときの感触が微妙に違うと思ったんだよな……って、今はそんなことを考えている場合ではない。
「ミラーカ、お前も下がっていてくれ」
「大丈夫だ。海水を浴びたくらいで私はびびらないからね」
いや、俺が目のやり場に困って戦いに集中できないから、できれば隅っこで大人しくしてほしいだけなのだけど。
どうしたものかと思っていると、海面から巨大な触手が飛び出た。そして続いて触手の持ち主までもが顔を出す。
ダイオウイカのように大きいイカ型の魔物だ。見た目はスプラッシュスクイッドに似ている。
「スプラッシュスクイッドなのか? でも、それにしては巨大すぎるぞ」
スプラッシュスクイッドは、全長五十センチのイカの姿をした魔物だ。その名のとおり、敵に水飛沫を当て、相手が怯んだ隙に跳ねて体当たりを仕かけてくる。
しかし、これほど巨大化した魔物は初めて見た。
叩き潰そうとしているのか、俺に向かって一本の触手が襲いかかってくる。
だめだ。避けることはできない。回避してしまうと、この船がダメージを受けてしまう。もし、難破してしまうようなことになれば、依頼失敗になってしまう。
それじゃあ報酬金が貰えないじゃないか! 俺は金払いがいいから、この依頼を受けたんだ! 攻撃を避けて金が貰えないなんてことにはさせない!
絶対に避ける訳にはいかない。だからと言って、奴の攻撃を受けるほど、俺はバカではない。金を手に入れるためにも、やつの攻撃を回避しつつ船にダメージを与えさせない。
「ウエポンカーニバル」
呪文を唱え、俺の周辺に複数の得物を出現させる。
「放て! ウエポンアロー!」
直ぐに一斉射撃を行い、剣や槍、斧といった数々の武器が、触手に放たれる。
触手は切断されると甲板に落下し、うねうねと動いていた。
この魔物、巨大化したことで肉体に変化が起きているのか?
切り離された触手には吸盤がついており、その中には牙のような鋭い棘がある。もし捕まってしまえば、肉体は切り裂かれて血を流すことになるだろうな。
切断された触手の代わりに、別の触手が海面から顔を出す。そして海を押して再び津波を発生させた。
「同じ手が通用するかよ」
津波が押し寄せてきた瞬間、瞬足の呪文を唱えて躱そうとする。しかし、いきなり津波の中から触手が飛び出し、俺を捉えようとしてきた。
「津波は目眩しだったのか」
今から瞬足の魔法を唱えても、回避は間に合わないかもしれない。なら、この場面で俺のとる行動は一つだけだ。
「エンハンスドボディー」
肉体強化の呪文を唱え、筋力を上げる。
そして触手を掴むと、雄叫びを上げた。
「うおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」
全身の筋肉を使い、魔物を持ち上げてそのまま天高く飛ばす。
「こいつで終わりだ! サンダーボルト!」
先ほどのザコ戦で、上空にはまだ雷雲が残っている。なので、そのまま落雷の呪文を使うことが可能だった。
空中でまともに動くことのできないスプラッシュスクイッドは落雷に直撃、落下して海に落ちたが、しばらくして海面に浮かんだ。
魔物の肉体は香ばしく焼けており、匂いが鼻腔を刺激して食欲をかきたてる。
こいつが魔物でなければ、美味しくいただくことができるのだけどな。
「やったね。シロウ。まさか巨大な魔物を上空に吹き飛ばすとは思ってもいなかったよ」
ミラーカが近づくと笑みを浮かべる。
一瞬だけ戸惑ってしまったが、彼女の服は乾いていた。
「ああ、これね。私のファイヤーボールであれば、服を乾かすことなんて簡単だよ」
俺の視線に気付いてしまったようだ。ミラーカが悟ったように服が乾いた理由を教える。
「そんなに見たいのなら、今夜みんなが寝静まった後に相手をしてあげるよ」
妖艶な笑みを浮かべながら、ミラーカは耳元で囁く。
「誰も見たいなんて言っていないだろう」
「お、どうやら終わったみたいだな」
勝利の余韻に浸っていると、船の船長であり、依頼主であるクロヒゲが俺たちのところにやってくる。
「この魔物は! 最近この辺の海域に突如現れたと言われる怪物じゃねぇか! まさかこいつを倒してしまうなんて、まだ若いのに中々やるじゃないか」
海に浮かぶ魔物を見たクロヒゲは驚き、そして彼は俺たちを褒める。
意外性はあったものの、ただザコが巨大化しただけだ。俺たちの敵ではない。
「こいつは頼もしいな。最後まで護衛を頼むぞ。ガハハハハ!」
高らかに笑い声を上げ、クロヒゲは船の中に戻っていく。
しばらくすると、船が動き出した。どうやら、船が止まっていたのは、スプラッシュスクイッドが船を掴んでいたからのようだ。
あと数日間は海の中だけど、報酬金のために頑張るとしますか。
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