悪役令嬢の兇器はドス黒い鈍器《パイプ椅子》です ~前世は病弱、今世は物理最強。魔法もチートも私には勝てません~

みやもと春九堂@月館望男

文字の大きさ
134 / 200
【第12部】トヨノクニ大博覧会 ~富は天下の回りもの、ならば筋肉で回しますわ~

第134話 【逆転】経済封鎖? 上等です。……残念ながら、貴方達以外は全員「私の身内(トモダチ)」ですのよ?

しおりを挟む
 祭りの熱狂から一夜明けた、オワリの朝。
 心地よい筋肉痛(昨夜のギルベルトとの死闘の勲章だ)と共に目覚めたわたしを待っていたのは、ミリアの悲鳴だった。

「レヴィーネ様、大変です! 港が……港が機能停止しています!」

 執務室に駆け込むと、通信機からはひっきりなしに怒号が飛び交っていた。
 原因は、西方連邦商業ギルドからの通達。
 昨夜の「大一番」における規格外の戦闘――主にわたしの質量兵器の使用と、ラノリアの広域支援魔法の乱用――を理由に、トヨノクニを『特級危険地帯ウォー・ゾーン』に認定。
 それに伴い、西方連邦の保険組合に加盟する全ての船舶に対し、トヨノクニ発着の航海における保険料を「通常の1000倍」に引き上げるというのだ。

「1000倍……。実質的な『入港禁止命令』ですわね」

 わたしは冷めたコーヒー豆乳ラテを啜りながら呟いた。
 海賊なら沈めれば済む。魔物なら殴れば済む。
 だが、これは「契約」と「金」による暴力だ。
 船長たちは組合のライセンスを握られており、逆らえば職を失う。
 帰国しようとしていたVIPたちの船も足止めを食らい、輸出待ちのタカニシキや海産物は倉庫で腐るのを待つばかり。

 そこへ、ミリアの持つ通信機からロックウェル議長の粘着質な声が響いた。

『おやおや、お困りのようですねえ、レヴィーネさん』

 ホログラムに映る彼は、勝ち誇った笑みを浮かべていた。
 音声のみが一般的なこの時代に、彼が使うのは映像まで送れる希少な最高級古代遺物アーティファクト。その財力と権威を見せつけるような鮮明な映像だ。

『ですが、これも組合の規則ルールですので。……ああ、ただし。貴国の技術特許とタカニシキの独占販売権、それと職人の移籍契約書にサインするなら、『安全保障条約』を結んで、特例として保険料を免除してあげてもいいですよ?』

 完全に足元を見た、合法的な恐喝。
 わたしはカップをソーサーに置き、優雅に微笑んだ。

「……なるほど。海賊のほうがまだ可愛げがありましたわね。彼らは命を懸けて奪いに来るけれど、あなたたちは安全な場所から、紙切れ一枚で奪おうというのですか」

『ビジネスとはそういうものです。……さあ、どうします? 誰も貴国の船になんて乗りませんよ?』

「……勘違いしないでくださいまし」

 わたしは通信機のスイッチに手をかけた。

「困るのは『あなたたち』よ。……喧嘩の売り相手を間違えましたわね」

 ブツン。通信を切る。
 わたしはミリアに振り返った。

「ミリア。……『株主総会サミット』を開くわよ。オワリ城の大広間に、全員集合させて」

◆◆◆

 オワリ城、大広間。
 極東の島国特有の、畳敷きの広大な空間に、世界のVIPたちが車座になって座っている。
 中央には、黄金の羽織を纏ったこの国の天下人、オダ・ノブナガが、額を畳に擦り付けていた。

「……あやつの窮地じゃ。力を貸してくれ。この通りじゃ……ッ!!」

 ドンッ!!
 二度、三度と、天下人の頭が畳を叩く。
 その必死な姿に、各国の王たちは息を呑んでいた。
 だが、それでもまだ、彼らの背中を押すには「決定打」が足りない。西方連邦という巨大な経済圏を敵に回すリスクは、一国の長の土下座だけでは釣り合わないのだ。

「……ノブナガ殿。顔を上げたまえ」

 アレクセイが、呆れたように、しかしどこか困惑した様子で声をかけた。

「一国の主たる者が、そう安々と膝を折るものではないよ。……君らしくもない」

 だが、ノブナガは顔を上げない。
 畳に額を押し付けたまま、震える声で、独り言のように語り始めた。

「……あやつには、政治はできん」

 あやつ。レヴィーネのことだ。
 柱の陰で聞いているわたしの胸が、締め付けられる。

「腕っ節は天下一、飯を食うのも天下一。……じゃが、あのような盤上の駆け引きや、紙切れ一枚の裏読みはからっきしじゃ。真っ直ぐすぎて、不器用で……馬鹿正直な女よ」

 クツ、と自嘲するような笑いが漏れる。
 だが、次の瞬間、その声は悲痛な響きを帯びた。

「じゃが……。わしという政治の頭を下げることで、こんなくだらん謀を打ちのめせるならば、いくらでも下げよう」

 ギルベルトが息を呑む。
 ノブナガの拳が、白くなるほど強く握りしめられている。

「それが、この死にかけたトヨノクニを救い、あまつさえ根の張りどころとして選んでくれたあやつへの……たった一つの、唯一の恩返しじゃ」

 彼の脳裏に浮かぶのは、黒船で現れた日のこと。
 絶望に覆われていたこの国に、風穴を開け、壁を壊し、米を食わせ、民に笑顔を取り戻した、あの嵐のような少女の姿。

「天下人とは、トヨノクニのあまねく天下を統べる責任者じゃ。……少しは価値があろう?」

 ゆらり、と。
 ノブナガが顔を上げた。
 その瞳は赤く充血し、頬には一筋の涙が伝っていた。
 天下人の仮面など、そこにはない。
 あるのは、友を想う一人の男の、剥き出しの魂だけだ。

「あやつがへし折ってくれたこの国の呪いを! 数百年続いた因習を! 腐った常識を……ッ!! その功績と誉れに比べれば、わしのこの頭も、首も、プライドも……羽毛より軽いもんじゃ!!」

 ドンッ!!
 再び、額が畳に叩きつけられる音が、広間に響き渡る。
 それは謝罪ではない。
 魂の叫びだ。

「頼む!! どうか……! あやつの窮地に、手を差し伸べてはくれんか……ッ!!  わしの命などいくらでもやる! だから……あやつの笑顔だけは、奪わせんでくれぇ……ッ!!」

 静寂。
 誰も言葉を発せない。
 王の矜持よりも、国の体面よりも、ただ「友の笑顔」を守りたいと叫ぶ男の姿。
 そのあまりに純粋で、あまりに重い覚悟に、誰もが心を震わせていた。

 その、重苦しい沈黙を破ったのは。
 静かな、けれど凛と通る声だった。

「……下げる頭が足りぬようなら、一つ足そうか」

 スッ……。
 広間の最奥、普段は開かれることのない上段の間のふすまが、音もなく開かれた。
 そこに現れたのは、煌びやかな十二単を纏った侍従たち。
 そして、その中心から静々と歩み出てきた、烏帽子えぼし直衣のうし姿の青年。

「な……ッ!?」

 その姿を見た瞬間、帝国の第二皇子アレクセイが、ガタッと音を立てて椅子から腰を浮かせた。
 ラノリア王ギルベルトも、目を見開いて硬直している。

 彼らは知っているのだ。
 この人物が、単なる一国の王ではないことを。
 神々の時代から万世一系。どこの国の王室や皇室よりも遥かに永い歴史を持ち、この国における最高祭司にして、現人神とされる存在。
 トヨノクニのミカド
 他国の王ですら、軽々には謁見することがかなわぬ雲の上の存在が、今、ここにいる。

「ミ、ミカド……!? なぜ、オワリに……!」

 ノブナガが顔を上げ、驚愕に声を震わせる。
 帝は何も言わず、ノブナガの横まで歩み寄ると、衣の裾を捌き、静かにその場に正座した。
 そして。

 ザッ。

 神の子孫が、両手を畳についた。
 天下人の隣で、同じように深く、頭を下げたのだ。

「……余からも頼む。我らの『英雄』に、力を貸して欲しい」

 しんと静まり返る広間。
 世界で最も高貴な血筋が、一人の少女のために膝を屈している。
 その衝撃は、核魔法にも匹敵する威力でVIPたちの常識を吹き飛ばした。

「おいおい……マジかよ……」
「神話の住人が、土下座だと……?」

 震えるVIPたちに向け、帝は頭を上げた。
 その瞳には、ノブナガのような激情はない。あるのは、凪いだ海のような深い慈愛と、揺るぎない意思。

「……余とて、我が命と、我が国の民を救われたのは同じ。彼女がいなければ、余はただ座して死を待つのみであった」

 帝の声が、静かに広間に染み渡る。

「黒鉄の姫が、この国にとってかけがえのない恩人であることに変わりはない。……ならば、その恩人のために頭を下げることこそ、人の上に立つ者の務めであろう」

「ミカド……」

 ノブナガが涙で顔を歪ませる。
 この国の頂点トップ二人が、ただ一人の少女のために膝を屈し、その恩義に報いようとしている。
 それはもはや政治ではない。「仁義」と「愛」の世界だ。

 その光景を前に、真っ先に動いたのは筋肉の巨塊だった。

「……頭を上げてください、トヨノクニの王よ」

 ラノリア王ギルベルトが立ち上がった。
 彼は不敬も承知で、帝とノブナガを見下ろし、静かに、しかし熱っぽく言い放った。

「貴方達の覚悟は痛いほど伝わりました。……ですが、『国を救われた』という点において、我々を差し置いて貰っては困ります」

「……何?」

「私が姐さん……レヴィーネ・ヴィータヴェンに救われたのは、数年前。聖教国ラノリアでのことです。当時、魔力がなく『無能』と蔑まれていた第三王子だった僕に、彼女は『筋肉』という福音と、『王の器物理』を授けてくれた」

 ギルベルトが、分厚い胸板をドンと叩く。

「落ちこぼれだった私を、一国の王に変えたのは彼女です。貴方達が彼女の名前すら知らなかった頃から、僕は彼女の背中を追い、そのイズムを継承してきた。……正統なる弟子最高傑作は、僕だ」

 ギルベルトの背後に、金色の筋肉オーラが立ち上る。
 古参弟子特有の、強烈な自負とマウントだ。

 すると今度は、冷ややかな笑い声が響いた。

「フッ……。筋肉自慢もそこまでにしてもらおうか、ラノリア王」

 帝国の第二皇子アレクセイが、眼鏡のブリッジを中指で押し上げながら立ち上がった。

「弟子入り? 個人的な恩義? ……甘いね。私は彼女が『貴族院アカデミー』にいた学生時代から、その『才能』を見抜き、投資を行ってきた、最初の『ビジネスパートナー』だよ」

 アレクセイの瞳が怪しく光る。

「彼女がまだ帝国にいた頃、最初のスポンサーになったのは私だ。トヨノクニへの黒船ヴィータヴェン号の建造費も、元を正せば私の財布から出ている。……いわば、彼女の『活躍の場』を最初に整え、世界に解き放ったのは私だと言っても過言ではない」

 バチバチバチッ!!

 広間の中央で、視線が交錯する。

 ノブナガ&帝(トヨノクニ・新規熱狂勢)
 VS
 ギルベルト(ラノリア・直弟子勢)
 VS
 アレクセイ(帝国・最古参スポンサー勢)

 それは政治的な交渉などではない。
 「誰が一番レヴィーネに恩があり、誰が一番彼女を理解しているか」という、国を挙げた『推し活』のマウント合戦だった。

 その異様な、けれど熱すぎる光景を目の当たりにして、最初に吹き出したのは獣王ガロンだった。

「……く、ガハハハハハッ!!」

 ガロンは腹を抱えて爆笑し、テーブルをバンバンと叩いた。

「違げえねえ! どいつもこいつも、あの女に狂わされた連中ってわけか! ……最高だぜ! だったら俺たちも混ぜろよ!」

 エルフの女王エルウィンも、呆れながらも楽しげに扇子を開いた。

「やれやれ……。男たちときたら、なんと子供っぽい。……だが、わらわとて、あの娘に受けた恩(とスイーツの借り)を忘れられるほど薄情ではないぞ?」

 ゲイルが葉巻を噛み潰し、ニヤリと笑う。

「へッ。そんだけ愛されてる『悪役ヒール』も珍しいぜ。……いいだろう。ベガスの全財産、この『馬鹿げた賭け』に乗っけてやるよ!」

 それに続いたのは、隻腕の老紳士だった。

「ふふ。……神に仕える身とはいえ、昔の『裏通り』のツテが全て消えたわけではないからね」

 マテオ神父が、穏やかな、けれどかつての伝説のルチャドールとしての凄みを瞳に宿して、力強く微笑んだ。

「サン・ルーチャも、可能な限り協力しましょう。……迷える羊連邦に、少々手荒な『導き』が必要なようですから」

 柱の陰で聞いていたわたしは、熱くなる目頭を指で押さえ、深くため息をついた。

 ……本当に、馬鹿な男たち。
 そんな風に守られたら、胸が詰まってしまうじゃない。
 けれど、彼らのあまりに深い情愛に触れて、人目も憚らず涙を流すなんて……わたくしが目指す、気高く恐ろしい『理想の悪役ヒール』らしくない。

 悪役は、いつだって不敵に笑って、全てを飲み込むものなのだから。
 
 これで、反撃の駒は揃った。
 わたしは涙をぐっと飲み込み、鉄扇をバッと広げ、彼らの前に姿を現した。

「……お待たせいたしました、皆様。役者は揃ったようですわね」

 わたしは地図の上に、ミリアが作成した新たな『契約書』を叩きつけた。

「西方連邦の保険組合なんて、今日限りでクビですわ。……これより、わたしたちで新しい『世界基準ルール』を作ります」

 帝国の資金、ラノリアの権威、ベガスの現金、そして獣人・エルフ・マフィアによる裏ルート。
 これらを統合した、西方連邦を世界経済から弾き出すための、最強の「逆・経済封鎖(倍返し)」の始まりである。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

勝手にサインしろと仰いましたので、廃嫡書類に国璽を押して差し上げました

鷹 綾
恋愛
「確認? 面倒だ。適当にサインして国璽を押しておけ」 そう言ったのは、王太子アレス。 そう言われたのは、公爵令嬢レイナ・アルヴェルト。 外交も財政も軍備も―― すべてを裏で処理してきたのは彼女だった。 けれど功績はすべて王太子のもの。 感謝も敬意も、ただの一度もない。 そして迎えた舞踏会の夜。 「便利だったが、飾りには向かん」 公開婚約破棄。 それならば、とレイナは微笑む。 「では業務も終了でよろしいですね?」 王太子が望んだ通り、 彼女は“確認”をやめた。 保証を外し、責任を返し、 そして最後に―― 「ご確認を」と差し出した書類に、 彼は何も読まずに署名した。 国は契約で成り立っている。 確認しない者に、王の資格はない。 働きたくない公爵令嬢と、 責任を理解しなかった王太子。 静かな契約ざまぁ劇、開幕。 ---

前世ブラックOLの私が転生したら悪役令嬢でした

タマ マコト
ファンタジー
過労で倒れたブラック企業勤めのOLは、目を覚ますと公爵令嬢アーデルハイトとして転生していた。しかも立場は“断罪予定の悪役令嬢”。だが彼女は恋愛や王子の愛を選ばず、社交界を「市場」と見抜く。王家の財政が危ういことを察知し、家の莫大な資産と金融知識を武器に“期限付き融資”という刃を突きつける。理想主義の王太子と衝突しながらも、彼女は決意する――破滅を回避するためではない。国家の金脈を握り、国そのものを立て直すために。悪役令嬢の経済戦争が、静かに幕を開ける。

【完結】異世界で幽霊やってます!?

かずきりり
ファンタジー
目が覚めたら、豪華絢爛な寝室……に、浮かぶ俺。 死んだ……? まさかの幽霊……? 誰にも認識されず、悲しみと孤独が襲う中で、繰り広げられそうな修羅場。 せめて幽霊になるなら異世界とか止めてくれ!! 何故か部屋から逃げる事も出来ず……と思えば、悪役令嬢らしき女の子から離れる事が出来ない!? どうやら前世ハマっていたゲームの世界に転生したようだけど、既にシナリオとは違う事が起きている……。 そして何と!悪役令嬢は転生者! 俺は……転……死?幽霊……? どうなる!?悪役令嬢! ってか、どうなるの俺!? --------------------- ※こちらの作品はカクヨムにも掲載しています。

断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます

山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。 でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。 それを証明すれば断罪回避できるはず。 幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。 チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。 処刑5秒前だから、今すぐに!

悪役令嬢はモブ化した

F.conoe
ファンタジー
乙女ゲーム? なにそれ食べ物? な悪役令嬢、普通にシナリオ負けして退場しました。 しかし貴族令嬢としてダメの烙印をおされた卒業パーティーで、彼女は本当の自分を取り戻す! 領地改革にいそしむ充実した日々のその裏で、乙女ゲームは着々と進行していくのである。 「……なんなのこれは。意味がわからないわ」 乙女ゲームのシナリオはこわい。 *注*誰にも前世の記憶はありません。 ざまぁが地味だと思っていましたが、オーバーキルだという意見もあるので、優しい結末を期待してる人は読まない方が良さげ。 性格悪いけど自覚がなくて自分を優しいと思っている乙女ゲームヒロインの心理描写と因果応報がメインテーマ(番外編で登場)なので、叩かれようがざまぁ改変して救う気はない。 作者の趣味100%でダンジョンが出ました。

【完結】無能と婚約破棄された令嬢、辺境で最強魔導士として覚醒しました

東野あさひ
ファンタジー
無能の烙印、婚約破棄、そして辺境追放――。でもそれ、全部“勘違い”でした。 王国随一の名門貴族令嬢ノクティア・エルヴァーンは、魔力がないと断定され、婚約を破棄されて辺境へと追放された。 だが、誰も知らなかった――彼女が「古代魔術」の適性を持つ唯一の魔導士であることを。 行き着いた先は魔物の脅威に晒されるグランツ砦。 冷徹な司令官カイラスとの出会いをきっかけに、彼女の眠っていた力が次第に目を覚まし始める。 無能令嬢と嘲笑された少女が、辺境で覚醒し、最強へと駆け上がる――! 王都の者たちよ、見ていなさい。今度は私が、あなたたちを見下ろす番です。 これは、“追放令嬢”が辺境から世界を変える、痛快ざまぁ×覚醒ファンタジー。

王女殿下のモラトリアム

あとさん♪
恋愛
「君は彼の気持ちを弄んで、どういうつもりなんだ?!この悪女が!」 突然、怒鳴られたの。 見知らぬ男子生徒から。 それが余りにも突然で反応できなかったの。 この方、まさかと思うけど、わたくしに言ってるの? わたくし、アンネローゼ・フォン・ローリンゲン。花も恥じらう16歳。この国の王女よ。 先日、学園内で突然無礼者に絡まれたの。 お義姉様が仰るに、学園には色んな人が来るから、何が起こるか分からないんですって! 婚約者も居ない、この先どうなるのか未定の王女などつまらないと思っていたけれど、それ以来、俄然楽しみが増したわ♪ お義姉様が仰るにはピンクブロンドのライバルが現れるそうなのだけど。 え? 違うの? ライバルって縦ロールなの? 世間というものは、なかなか複雑で一筋縄ではいかない物なのですね。 わたくしの婚約者も学園で捕まえる事が出来るかしら? この話は、自分は平凡な人間だと思っている王女が、自分のしたい事や好きな人を見つける迄のお話。 ※設定はゆるんゆるん ※ざまぁは無いけど、水戸○門的なモノはある。 ※明るいラブコメが書きたくて。 ※シャティエル王国シリーズ3作目! ※過去拙作『相互理解は難しい(略)』の12年後、 『王宮勤めにも色々ありまして』の10年後の話になります。 上記未読でも話は分かるとは思いますが、お読みいただくともっと面白いかも。 ※ちょいちょい修正が入ると思います。誤字撲滅! ※小説家になろうにも投稿しました。

【完】相手が宜しくないヤツだから、とりあえず婚約破棄したい(切実)

桜 鴬
恋愛
私は公爵家令嬢のエリザベート。弟と妹がおりますわ。嫡男の弟には隣国の姫君。妹には侯爵子息。私には皇太子様の婚約者がおります。勿論、政略結婚です。でもこればかりは仕方が有りません。貴族としての義務ですから。ですから私は私なりに、婚約者様の良い所を見つけようと努力をして参りました。尊敬し寄り添える様にと努力を重ねたのです。でも無理!ムリ!絶対に嫌!あからさまな変態加減。更には引きこもりの妹から明かされる真実?もう開いた口が塞がらない。 ヒロインに隠しキャラ?妹も私も悪役令嬢?ならそちらから婚約破棄して下さい。私だけなら国外追放喜んで!なのに何故か執着されてる。 ヒロイン!死ぬ気で攻略しろ! 勿論、やられたら倍返ししますけど。 (異世界転生者が登場しますが、主人公は異世界転生者では有りません。) 続編として【まだまだ宜しくないヤツだけど、とりあえず婚約破棄しない。】があります。

処理中です...