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番外編 ジェラルド
ジェラルドの森
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僕はジェラルド・マクレンジー、13歳。
今日も姉の番犬が来てる。
僕が産まれた時には、姉の側にはあの番犬がいた。
この世の全てを持って産まれた僕が、ただ一つ手に入れられないのが姉だ。
2つ上の姉は美しい、流れる銀髪は母譲りである。
母と違うのは、母が光の加減で薄いピンク色に染まるのに対し、姉は薄いグレーに染まる。
父譲りの黒髪の僕と揃いの1対となるようだ。
「ジェラルド。」
「リデル。」
姉上なんて呼ばない。
姉の側には憎い番犬ガサフィがいる、もうすぐ結婚してしまう。
「セルジオ王国に留学するって聞いたわ。」
「やっと決めました、母上の国ですから、学ぶものも多いかと。」
リデルが鼻をつまんできた。
「絶対、ボロ出したらダメよ、あの変態趣味。」
リデルの番犬の変態よりマシだよ、と言葉に出さないのに番犬は感じとったらしい。
「リデル、弟と離れるのは寂しいだろうけど、これからずっと私が一緒だから。」
番犬が優越感でこちらを挑発してくる、乗ったりなんてしない。
リデルには駄犬に成り下がる。
「殿下はこちらにいらして大丈夫なんですか?」
「もう、調印式まで終わったのでね。リデルに水の都をプレゼントできたよ。」
僕は血を見るのが好きである、拷問や戦場が大好きだ。
何度もガサフィの戦場に立った、それも最前線で。
ディビットの蜂起にも参戦した、番犬も一緒だったが。
母を泣かすのは気がひけたが、父はそれを慰めるのが好きらしい、さっさと行けと言う。
戦場に行く前にはリデルが下手くそなお守りを作ってくれる。
ガサフィも10歳から戦場に出たというから同じだ。
ディビットに至っては7歳で死地から脱出して、マクレンジー帝国に一人で逃亡をしてのけた。
お互いに物心つく前から、マクレンジー軍で訓練を受けていた。あれを生き抜けたんだ、どこにも負けない。
そこにはディビット・ハリンストンがいた、彼がいなかったら生き延びれなかったかもしれない。
あいつにだけは、僕達全員が頭があがらない。
あいつも変態だ、自分より14も下の僕の妹のサーシャ・マクレンジーを娶るつもりらしい。
僕の側には、4人の側近がいる。父の側近の息子達だ。戦場も一緒、留学も一緒だ。
父の後を継いで皇帝になるには一人で全部しようなんて思わない事だ。
父も5人の側近がいる、一人は子供がいないので僕の側近は4人だ。
その子供のいない一人はディビットの養父となっているが、ディビットは側近ではない王だ。
僕も側近も能力がなければ落とされる、生き残れなければリデルは守れない。
あの犬が守るだろうが、実家が弱くなる訳にいかない。
リデルは誰よりも美しい花嫁になった。
悔しいが、あの番犬以上に頼りになる男はいない。リデルの前では駄犬だが。
花嫁の控室で家族が揃う最後になった。
王妃になるリデルはめったにマクレンジー帝国に来ることはできない。
母が泣きながらリデルに抱きついていた、それは年の離れた姉妹のように似た親子だった。
息子が見ても美しい二人だ、そこにサーシャが加わると完璧な美が揃う。
父は母を慰めるのがうれしいのが僕にはわかる、あの無表情の仮面の下は僕と同じだ。
僕は14歳になり、留学生活が始まった。
帝国にいる時より、学校に行くだけというのは時間を持て余し暇である。
僕と側近達は慣れ合ったりはしない、それぞれが必要な行動をしている。
彼らは情報収集に励んでいる。
この留学期間がお互い好き勝手できる唯一の時代だと分かっているからだ。
軍での生活は僕達の絆を強固にした、側に居なくとも信頼がある。
母の実家のデュバル公爵家に行こうと思ったのは、ただの気まぐれだった。
同い年であるダーレンの息子のリアムだけを連れて僕は公爵家を訪れた。
彼らは僕の護衛も兼ねている。
先触れは出してあったが、叔父のフェルナンデスは仕事で留守だった。
従兄弟のロバーツとカイザーが居た。夫人は出かけているらしい。
「ジェラルド殿下、ようこそいらっしゃいました。」
「同い年の従兄だ、殿下はいらないよ。」
「ではようこそ、ジェラルド。」
留学の挨拶の時に王宮で会った以来であるが、母に似た銀髪の従兄弟達に親近感がある。
銀髪はデュバル家の血統なのだ。
もう一人、従姉がいるのだが会った事がない。
「姉のレイラも挨拶すべきなんですが、風邪気味でジェラルドにうつしてはいけないので。」
「いや、気にすることはない。僕の方から挨拶に伺うよ。レディはどちらに?」
「庭の木陰が好きなようで、そちらにいるはずです。」
ロバーツの案内で向かった庭には花の中に銀髪の妖精がいた。
目が離せない、体中の血が沸騰するかのような興奮が湧きあがる。
美しい母や姉妹に囲まれて育ったが、次元が違う。人間じゃない妖精かもしれない。
彼女の髪は朝露に濡れた絹糸かもしれない、だから銀色なんだ。
レイラの手を取り手の甲に口づけをする。
「ジェラルド・マクレンジーといいます。美しい姫君のお名前をいただきたい。」
髪にも口づけをしたい。頬にもしたい。唇にもしたい。
「レイラ・デ・デュバルです。殿下はいつもこうなのですか?」
妖精の声とはこんなにかわいいものなんだ。
「いつもとは?」
「女性の扱いが上手いというか・・」
レイラが頬を染め、瞳をそらして言う姿に釘付けになる、なんて可愛いんだ。
「レイラ姫にだけです。」
デュバル公爵家の情報を頭の中で整理し思い出す。
レイラ・デ・デュバル公爵令嬢15歳、僕より1歳年上だ。
レイラはセルジオ王国の王太子の婚約者だ、母と同じじゃないか。
しかも、もう15歳だ、すぐに手を打たないと危ない。
僕の物だ、僕の物だ、僕の物だ、僕の物だ、僕の物だ、僕の物だ、頭の中でリピートが止まらない。手に入れる方法を考える。
婚約者の王太子は年下の11歳、僕の勝ちだ。
ロバーツが何か察したらしい。
「ジェラルド、姉はすでに婚約者がいます。」
「知っているよ。心配しなくていいよ。」
心配しなくてもちゃんと正妃にするから、と心の中でつけたす。
「僕達は従姉なんだレイラと呼んでも?
僕のことはジェラルドと呼んで欲しい。ロバーツにもそう言った。」
レイラは、ロバーツが実際に言っているのを聞いていたので安心したようだ。
わかったわ、と動く口元に惹き付けられる。
レイラが欲しくって渇きが喉を突き破るようだ。
「庭のテーブルでお茶にしよう、すぐに運ばせるよ。」
そう言って、カイザーが部屋に入っていった。
側にいるリアムが無言の圧迫をかけてくる、僕の様子を察したらしい、無駄だけどね。
僕はロバーツとレイラと庭の椅子に座る。
レイラが僕に笑いかける。
「初めましてよね。父からお話は伺ってました。」
銀の髪の隙間からかわいい耳が見える、あそこにふさわしいイヤリングをプレゼントしよう。
僕の瞳と同じエメラルドがいい。
あの唇は僕を誘っているに違いない。
あの指先にリボンをつけよう、繊細なレースを取りよせねば。
ドレスも下着も全て、僕が与える物だけでくるみたい。
やっと気づいた、僕は深い森の中にいたんだ、レイラが森の中に注した光だ。
よくぞ父はこんな思いを5年も耐えた。
今日も姉の番犬が来てる。
僕が産まれた時には、姉の側にはあの番犬がいた。
この世の全てを持って産まれた僕が、ただ一つ手に入れられないのが姉だ。
2つ上の姉は美しい、流れる銀髪は母譲りである。
母と違うのは、母が光の加減で薄いピンク色に染まるのに対し、姉は薄いグレーに染まる。
父譲りの黒髪の僕と揃いの1対となるようだ。
「ジェラルド。」
「リデル。」
姉上なんて呼ばない。
姉の側には憎い番犬ガサフィがいる、もうすぐ結婚してしまう。
「セルジオ王国に留学するって聞いたわ。」
「やっと決めました、母上の国ですから、学ぶものも多いかと。」
リデルが鼻をつまんできた。
「絶対、ボロ出したらダメよ、あの変態趣味。」
リデルの番犬の変態よりマシだよ、と言葉に出さないのに番犬は感じとったらしい。
「リデル、弟と離れるのは寂しいだろうけど、これからずっと私が一緒だから。」
番犬が優越感でこちらを挑発してくる、乗ったりなんてしない。
リデルには駄犬に成り下がる。
「殿下はこちらにいらして大丈夫なんですか?」
「もう、調印式まで終わったのでね。リデルに水の都をプレゼントできたよ。」
僕は血を見るのが好きである、拷問や戦場が大好きだ。
何度もガサフィの戦場に立った、それも最前線で。
ディビットの蜂起にも参戦した、番犬も一緒だったが。
母を泣かすのは気がひけたが、父はそれを慰めるのが好きらしい、さっさと行けと言う。
戦場に行く前にはリデルが下手くそなお守りを作ってくれる。
ガサフィも10歳から戦場に出たというから同じだ。
ディビットに至っては7歳で死地から脱出して、マクレンジー帝国に一人で逃亡をしてのけた。
お互いに物心つく前から、マクレンジー軍で訓練を受けていた。あれを生き抜けたんだ、どこにも負けない。
そこにはディビット・ハリンストンがいた、彼がいなかったら生き延びれなかったかもしれない。
あいつにだけは、僕達全員が頭があがらない。
あいつも変態だ、自分より14も下の僕の妹のサーシャ・マクレンジーを娶るつもりらしい。
僕の側には、4人の側近がいる。父の側近の息子達だ。戦場も一緒、留学も一緒だ。
父の後を継いで皇帝になるには一人で全部しようなんて思わない事だ。
父も5人の側近がいる、一人は子供がいないので僕の側近は4人だ。
その子供のいない一人はディビットの養父となっているが、ディビットは側近ではない王だ。
僕も側近も能力がなければ落とされる、生き残れなければリデルは守れない。
あの犬が守るだろうが、実家が弱くなる訳にいかない。
リデルは誰よりも美しい花嫁になった。
悔しいが、あの番犬以上に頼りになる男はいない。リデルの前では駄犬だが。
花嫁の控室で家族が揃う最後になった。
王妃になるリデルはめったにマクレンジー帝国に来ることはできない。
母が泣きながらリデルに抱きついていた、それは年の離れた姉妹のように似た親子だった。
息子が見ても美しい二人だ、そこにサーシャが加わると完璧な美が揃う。
父は母を慰めるのがうれしいのが僕にはわかる、あの無表情の仮面の下は僕と同じだ。
僕は14歳になり、留学生活が始まった。
帝国にいる時より、学校に行くだけというのは時間を持て余し暇である。
僕と側近達は慣れ合ったりはしない、それぞれが必要な行動をしている。
彼らは情報収集に励んでいる。
この留学期間がお互い好き勝手できる唯一の時代だと分かっているからだ。
軍での生活は僕達の絆を強固にした、側に居なくとも信頼がある。
母の実家のデュバル公爵家に行こうと思ったのは、ただの気まぐれだった。
同い年であるダーレンの息子のリアムだけを連れて僕は公爵家を訪れた。
彼らは僕の護衛も兼ねている。
先触れは出してあったが、叔父のフェルナンデスは仕事で留守だった。
従兄弟のロバーツとカイザーが居た。夫人は出かけているらしい。
「ジェラルド殿下、ようこそいらっしゃいました。」
「同い年の従兄だ、殿下はいらないよ。」
「ではようこそ、ジェラルド。」
留学の挨拶の時に王宮で会った以来であるが、母に似た銀髪の従兄弟達に親近感がある。
銀髪はデュバル家の血統なのだ。
もう一人、従姉がいるのだが会った事がない。
「姉のレイラも挨拶すべきなんですが、風邪気味でジェラルドにうつしてはいけないので。」
「いや、気にすることはない。僕の方から挨拶に伺うよ。レディはどちらに?」
「庭の木陰が好きなようで、そちらにいるはずです。」
ロバーツの案内で向かった庭には花の中に銀髪の妖精がいた。
目が離せない、体中の血が沸騰するかのような興奮が湧きあがる。
美しい母や姉妹に囲まれて育ったが、次元が違う。人間じゃない妖精かもしれない。
彼女の髪は朝露に濡れた絹糸かもしれない、だから銀色なんだ。
レイラの手を取り手の甲に口づけをする。
「ジェラルド・マクレンジーといいます。美しい姫君のお名前をいただきたい。」
髪にも口づけをしたい。頬にもしたい。唇にもしたい。
「レイラ・デ・デュバルです。殿下はいつもこうなのですか?」
妖精の声とはこんなにかわいいものなんだ。
「いつもとは?」
「女性の扱いが上手いというか・・」
レイラが頬を染め、瞳をそらして言う姿に釘付けになる、なんて可愛いんだ。
「レイラ姫にだけです。」
デュバル公爵家の情報を頭の中で整理し思い出す。
レイラ・デ・デュバル公爵令嬢15歳、僕より1歳年上だ。
レイラはセルジオ王国の王太子の婚約者だ、母と同じじゃないか。
しかも、もう15歳だ、すぐに手を打たないと危ない。
僕の物だ、僕の物だ、僕の物だ、僕の物だ、僕の物だ、僕の物だ、頭の中でリピートが止まらない。手に入れる方法を考える。
婚約者の王太子は年下の11歳、僕の勝ちだ。
ロバーツが何か察したらしい。
「ジェラルド、姉はすでに婚約者がいます。」
「知っているよ。心配しなくていいよ。」
心配しなくてもちゃんと正妃にするから、と心の中でつけたす。
「僕達は従姉なんだレイラと呼んでも?
僕のことはジェラルドと呼んで欲しい。ロバーツにもそう言った。」
レイラは、ロバーツが実際に言っているのを聞いていたので安心したようだ。
わかったわ、と動く口元に惹き付けられる。
レイラが欲しくって渇きが喉を突き破るようだ。
「庭のテーブルでお茶にしよう、すぐに運ばせるよ。」
そう言って、カイザーが部屋に入っていった。
側にいるリアムが無言の圧迫をかけてくる、僕の様子を察したらしい、無駄だけどね。
僕はロバーツとレイラと庭の椅子に座る。
レイラが僕に笑いかける。
「初めましてよね。父からお話は伺ってました。」
銀の髪の隙間からかわいい耳が見える、あそこにふさわしいイヤリングをプレゼントしよう。
僕の瞳と同じエメラルドがいい。
あの唇は僕を誘っているに違いない。
あの指先にリボンをつけよう、繊細なレースを取りよせねば。
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