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南雲さん04
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「松崎大尉 黒煙のせいで視界が悪いがいけるか」
淵田は操縦員の松崎大尉に問いかけた。
「大丈夫です いけます」
松崎大尉は力ずよく返事をした。そしてこう付け加えた。
「隊長 あのマストに簪のような魚を焼く網焼きの様なものはなんか意味あるのですかね」
「俺にはわからん そういえば南雲司令から写真を撮るよに言われていた」
淵田はぶら下げていたカメラで数枚の写真を撮った。
「俺達も攻撃する バンク振れ」
淵田率いる水平爆撃隊は戦艦メリーランドに照準を合わせ爆撃進路に進入していった。
敵の対空砲火は苛烈をきわめていた。
ガガガ 淵田機が着弾の衝撃で揺れた。
「誰かやられたか 松崎、水上」
「「大丈夫です 隊長」」
淵田の右三番機がガソリンタンクをやられ白い帯を引いていた。
淵田は”急いで帰投せよ”と信号を送った。
高度3000メートル 淵田隊はメリーランドに爆弾を投下した。
淵田は急いで下の小窓を開け爆弾の行方を追った。爆弾は一直線にメリーランドの甲板めがけて
落ちていく 黒い点が見えなくなった瞬間、白煙が上がった。
「命中だ 命中」
「やりましたね 隊長」
「やった やったぜ」
「よーし 離脱する その前に松崎大尉ホノルルの市街にいってくれ」
「ホノルルですか・・・南雲司令の命令ですか」
「そうだ いってくれ」
淵田は4機の僚機に帰投を命じて自分はホノルルへ向かった。
ホノルル上空は静かだった。
「あれれ 隊長 道路に封鎖バリケード築かれていますね」
「そうだな・・・」
「演習かな それとも陸軍が上陸すると思っていたのでしょうか」
写真を撮り終えた淵田は・・・
”我々の攻撃が事前の漏れていたのか・・・” 淵田は一瞬そう思った ”ばかな”
”しかし敵の反撃は早かった攻撃から30分もしないうちに苛烈な対空砲火がはじまった”
淵田は頭を振りその考えを払いのけた。
「帰投しよう」
淵田機は集合地点へ向かった。
赤城艦橋内では南雲=伸一を除いて戦果に興奮していた。
「われ 敵を攻撃す 効果甚大 効果甚大」
「ヒッカム爆撃 効果甚大」
「格納庫3棟破壊、敵機多数撃破」
「アリゾナ撃沈 火柱長大なり」
「われ 重巡を雷撃 これを撃沈す」
「司令 やりました やりましたよわが海軍は」
ようやく泰然状態から戻った草鹿が興奮していった。
「そのようだな」
源田は両手を握りしめて両目はランランと光っていた。
「司令 3次攻撃をやりましょう いや やるべきです」
「源田 そう興奮するな まず帰投している搭乗員を一人でも多く拾い上げる
ことがさきだ 艦隊を前に出すぞ 電信しろ」
「それと誘導電波をだしてやれ」
「っ司令 それではまた敵潜が寄ってきます 艦隊が危険に晒されます」
「それがどうした 源田 あいつらは4時間以上も戦ってきた心身ともにボロボロだろう
フカの餌にするわけにはいかんのだ 小野 やれ」
「全艦 対潜警戒を厳にしろ」
攻撃隊の集合地点には半数以上の機が見えた 淵田はほっと胸をなでおろした。
「隊長 赤城からの電信です クルシーの周波数を1024MHZに合わせろとの事です」
「有り難い 誘導電波を出してくれるとは 司令・・・」
淵田は言われた周波数にダイヤルをあわせた ちょっと涙ぐんでしまった。
ツーツーツー 電波音の一番高くなった方向に機首を修正しバンクを振り攻撃隊を
先導していった。
真珠湾上空・・・ 数機の戦闘機が打ち漏らした敵がないか上空を旋回していた。
ホイラー飛行場上空にあって飯田大尉機はまだ健在なP-40を銃撃していた。
ガンガン 被弾 翼内タンクからガソリンが威勢よく吹きでる。
飯田大尉は滑走路に自機を着陸させ操縦席からヒラリと飛び降りると胸元の
十四式を抜いてP-40を射ちはじめた。 そこへ小銃をもった日系兵が現れた。
「日本人は撃たん 去れ」
飯田大尉はそう言って日系兵に背中を向けまたP-40をを射ちはじめたが・・・・
ダーン 一発の銃声が発し飯田大尉は右側頭部を撃ち抜かれ両目をカッと
見開いた状態で滑走路上に崩れ落ち戦死した。
「ジャップ ペッ」
日系兵は吐き捨てるようにいいその場を去っていった。
ヒッカム上空 進藤大尉は見慣れぬ敵戦闘機を目撃した。
「ん?! あれはずんぐりしているがF-2Aではないな新型かな4機か」
バンクを振って僚機にしらせる ”ついてこい”
新型機は真珠湾の惨状に目を奪われて進藤隊の接近に気づかなかった。
ドドド ドドド ドドド 20mmが火を噴いた。
先頭機と右の機がせんべいが割れるかのように真っ二つになって落ちていった。
残り2機は進藤の僚機があっさりとかたをつけた。
「隊長 2機撃墜おめでとうございます」
「おう 敵さんこちらに全く気づいてなかったからな楽勝だった」
「ありゃ 新型ですかね 隊長」
「多分 そうだろ どこから湧いてきたのか」
「ひよっとして空母からじゃないですかね 隊長」
「うん その可能性は十分考えられるな よし いそいで帰投しよう」
「「了解」」
それはキンメル長官の日本艦隊追撃命令を受けたウェーキー帰りのハルゼー艦隊から
発艦したF4Fであった。
淵田は操縦員の松崎大尉に問いかけた。
「大丈夫です いけます」
松崎大尉は力ずよく返事をした。そしてこう付け加えた。
「隊長 あのマストに簪のような魚を焼く網焼きの様なものはなんか意味あるのですかね」
「俺にはわからん そういえば南雲司令から写真を撮るよに言われていた」
淵田はぶら下げていたカメラで数枚の写真を撮った。
「俺達も攻撃する バンク振れ」
淵田率いる水平爆撃隊は戦艦メリーランドに照準を合わせ爆撃進路に進入していった。
敵の対空砲火は苛烈をきわめていた。
ガガガ 淵田機が着弾の衝撃で揺れた。
「誰かやられたか 松崎、水上」
「「大丈夫です 隊長」」
淵田の右三番機がガソリンタンクをやられ白い帯を引いていた。
淵田は”急いで帰投せよ”と信号を送った。
高度3000メートル 淵田隊はメリーランドに爆弾を投下した。
淵田は急いで下の小窓を開け爆弾の行方を追った。爆弾は一直線にメリーランドの甲板めがけて
落ちていく 黒い点が見えなくなった瞬間、白煙が上がった。
「命中だ 命中」
「やりましたね 隊長」
「やった やったぜ」
「よーし 離脱する その前に松崎大尉ホノルルの市街にいってくれ」
「ホノルルですか・・・南雲司令の命令ですか」
「そうだ いってくれ」
淵田は4機の僚機に帰投を命じて自分はホノルルへ向かった。
ホノルル上空は静かだった。
「あれれ 隊長 道路に封鎖バリケード築かれていますね」
「そうだな・・・」
「演習かな それとも陸軍が上陸すると思っていたのでしょうか」
写真を撮り終えた淵田は・・・
”我々の攻撃が事前の漏れていたのか・・・” 淵田は一瞬そう思った ”ばかな”
”しかし敵の反撃は早かった攻撃から30分もしないうちに苛烈な対空砲火がはじまった”
淵田は頭を振りその考えを払いのけた。
「帰投しよう」
淵田機は集合地点へ向かった。
赤城艦橋内では南雲=伸一を除いて戦果に興奮していた。
「われ 敵を攻撃す 効果甚大 効果甚大」
「ヒッカム爆撃 効果甚大」
「格納庫3棟破壊、敵機多数撃破」
「アリゾナ撃沈 火柱長大なり」
「われ 重巡を雷撃 これを撃沈す」
「司令 やりました やりましたよわが海軍は」
ようやく泰然状態から戻った草鹿が興奮していった。
「そのようだな」
源田は両手を握りしめて両目はランランと光っていた。
「司令 3次攻撃をやりましょう いや やるべきです」
「源田 そう興奮するな まず帰投している搭乗員を一人でも多く拾い上げる
ことがさきだ 艦隊を前に出すぞ 電信しろ」
「それと誘導電波をだしてやれ」
「っ司令 それではまた敵潜が寄ってきます 艦隊が危険に晒されます」
「それがどうした 源田 あいつらは4時間以上も戦ってきた心身ともにボロボロだろう
フカの餌にするわけにはいかんのだ 小野 やれ」
「全艦 対潜警戒を厳にしろ」
攻撃隊の集合地点には半数以上の機が見えた 淵田はほっと胸をなでおろした。
「隊長 赤城からの電信です クルシーの周波数を1024MHZに合わせろとの事です」
「有り難い 誘導電波を出してくれるとは 司令・・・」
淵田は言われた周波数にダイヤルをあわせた ちょっと涙ぐんでしまった。
ツーツーツー 電波音の一番高くなった方向に機首を修正しバンクを振り攻撃隊を
先導していった。
真珠湾上空・・・ 数機の戦闘機が打ち漏らした敵がないか上空を旋回していた。
ホイラー飛行場上空にあって飯田大尉機はまだ健在なP-40を銃撃していた。
ガンガン 被弾 翼内タンクからガソリンが威勢よく吹きでる。
飯田大尉は滑走路に自機を着陸させ操縦席からヒラリと飛び降りると胸元の
十四式を抜いてP-40を射ちはじめた。 そこへ小銃をもった日系兵が現れた。
「日本人は撃たん 去れ」
飯田大尉はそう言って日系兵に背中を向けまたP-40をを射ちはじめたが・・・・
ダーン 一発の銃声が発し飯田大尉は右側頭部を撃ち抜かれ両目をカッと
見開いた状態で滑走路上に崩れ落ち戦死した。
「ジャップ ペッ」
日系兵は吐き捨てるようにいいその場を去っていった。
ヒッカム上空 進藤大尉は見慣れぬ敵戦闘機を目撃した。
「ん?! あれはずんぐりしているがF-2Aではないな新型かな4機か」
バンクを振って僚機にしらせる ”ついてこい”
新型機は真珠湾の惨状に目を奪われて進藤隊の接近に気づかなかった。
ドドド ドドド ドドド 20mmが火を噴いた。
先頭機と右の機がせんべいが割れるかのように真っ二つになって落ちていった。
残り2機は進藤の僚機があっさりとかたをつけた。
「隊長 2機撃墜おめでとうございます」
「おう 敵さんこちらに全く気づいてなかったからな楽勝だった」
「ありゃ 新型ですかね 隊長」
「多分 そうだろ どこから湧いてきたのか」
「ひよっとして空母からじゃないですかね 隊長」
「うん その可能性は十分考えられるな よし いそいで帰投しよう」
「「了解」」
それはキンメル長官の日本艦隊追撃命令を受けたウェーキー帰りのハルゼー艦隊から
発艦したF4Fであった。
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