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22 欲望
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「──みつけた」
座敷牢から逃げ出し、やっとの思いで森を抜けることが出来たと喜んだのもつかの間、私の背後から一番会いたくない人間である、怜央の声がした。
「なっ……?! 怜央?!」
私が慌てて振り返ると、髪や着物が乱れている怜央の姿があった。
いつもきっちりと身なりを整えている怜央のそんな珍しい姿に、逃げた私を追いかけて来たのだということがわかる。
「……琴葉、大人しく待っていてって言ったよね? どうして逃げたの……?」
体力を消耗しているのか、俯いたまま怜央が私に問い掛けてくる。
顔が見えない分、どんな表情をしているのかわからず、とても怖い。
「何されるかわからないのに、大人しく待てるわけない……! どうせ私を殺すつもりでしょう……?」
私に遺産をすべて相続させると、お母様の遺言書に書かれていた。
お父様たちが遺産を欲しがっているのは明白で、私を邪魔に思っているのも知っている。
私が生きている限り、遺産が手に入ることはない。
だからお父様たちは、成人して私が遺産を相続した瞬間、自分たちに遺産を譲ると遺書を書かせ、私を殺すんじゃないか──そう考えていた。
嫌がる私に遺言を書かせる方法はきっと、想像を絶する暴力か、大豆や小豆の身柄だと思う。
「僕が琴葉を殺す……? そんな訳ない! 僕はそんなことしない!」
「嘘……っ! 今まで散々私を傷付けてきたくせに……! 私はもう誰も信じない!」
油断させて裏切るのが怜央の常套手段だ。だから私はもう怜央の言葉は信じられないし、信じない。
「琴葉……っ!」
「私のことは放って置いて! もうあの家の誰の顔も見たくないの……っ!」
今まで我慢し続けてきたけれど、とうとう我慢できなくなった私は、抑えられない感情を怜央にぶつけた。
「……琴葉を手放す……? そんなこと、有り得ない……! 琴葉は永遠に俺の……っ」
怜央がブツブツと何かを呟いている姿を見た私は、怜央に異様な雰囲気を感じ取る。
私はじりじりと後ずさり、怜央から距離を取ろうとした。
「まだ僕から逃げるつもり? 何処に逃げたって無駄だよ。琴葉は僕から逃げられない」
怜央の確信めいた言葉に、私はそう言えば、と思う。
(どうして怜央は私のいる場所がわかったんだろう……? あれだけ周りに注意していたのに……)
「どうして私が逃げられないと思うの? 逃げる方法はいくらでもあるのに……」
私は怜央に探りを入れた。何かの方法で私を見付けられたのなら、その方法を逆手に取ろうと考えたのだ。
「たとえ逃げたとしてもすぐに捕まえられるよ。琴葉は気付いていないみたいだけど、今でも琴葉からすごく良い香りがしているんだ」
「──え?」
「……ああ、自分じゃわからないよね。琴葉から出ている香りを追って、僕は君を見付けることが出来たんだ」
私は怜央の言葉に驚いた。私から香りが出ているなんて、全く気付かなかったから。
「とても甘くて良い匂いだよ。一緒に握り飯を食べた時も、すごく甘い香りに頭がクラクラしていたんだ。自分を必死に抑えてさ……我慢するのが大変だったよ」
「……な、にを……っ」
私は怜央が怖くて怖くて堪らない。
今すぐにでも逃げ出したいけれど、怜央が言う通り私から何かの香りがするのなら、この場から逃げても無駄なのかもしれない。
「……琴葉。成人した今なら、もう我慢しなくてもいいよね……?」
怜央はそう言うと、情欲が浮かんだ瞳で私を見た。
頬は赤く上気し、いつもより呼吸がかなり荒い。もう私に欲情していることを隠す気は無いらしい。
「……っ、近づかないで……っ!!」
私は必死に怜央を静止した。足がガクガクと震えて止まらない。
「それは無理だよ。僕はもうずっとずっと我慢してきたんだ」
「……いやっ、いや……っ! 来ないで……っ!! お願い……っ!!」
私は首を振って怜央を拒絶する。それでも怜央はジリジリと距離を詰めてくる。
「父上の言いつけを守った僕を褒めて欲しいな。今日この日をどれだけ心待ちにしてきたか……」
「……ひっ!!」
怜央が一気に距離を詰めてきた。
驚いた私は逃げようと走り出して──怜央に腕を掴まれてしまう。
「きゃあっ!!」
「琴葉……っ!!」
腕を掴まれた拍子に、倒れそうになった私の身体を怜央が抱きしめる。そして近くに生えていた木に身体を押し付けられてしまう。
「琴葉、琴葉……! ああ、ずっとこうして琴葉に触れたかった……!!」
「やっ……!」
首筋に怜央の熱い息が掛かって気持ち悪い。
必死に怜央の腕から逃れようとするけれど、体格差もあって敵わない。
「ああ、琴葉……やっぱり甘い香りがするね……っ、すごく美味しそうだ……」
欲望を押し付けてくる怜央が怖いのに、恐怖で身体が竦んで動いてくれない。
私は弱い自分に腹が立って悔しくて、目に涙が滲んできた。
「はは、泣いてるの……? 琴葉の涙、すごく甘そう……」
私の泣き顔を見た怜央が嬉しそうに、私の涙をぺろり、と舐めた。
「なっ、何を……!?」
「……琴葉の涙、すごく甘い……」
私はとんでもない怜央の行動と言葉に驚いた。
「琴葉はどこも甘いのかな?」
そう言って笑う怜央が怖くて、私の意思に反して涙がポロポロと零れ落ちる。
「──はっ、たまんね」
興奮して口調が乱れた怜央の顔が、私に近づいてきた。
座敷牢から逃げ出し、やっとの思いで森を抜けることが出来たと喜んだのもつかの間、私の背後から一番会いたくない人間である、怜央の声がした。
「なっ……?! 怜央?!」
私が慌てて振り返ると、髪や着物が乱れている怜央の姿があった。
いつもきっちりと身なりを整えている怜央のそんな珍しい姿に、逃げた私を追いかけて来たのだということがわかる。
「……琴葉、大人しく待っていてって言ったよね? どうして逃げたの……?」
体力を消耗しているのか、俯いたまま怜央が私に問い掛けてくる。
顔が見えない分、どんな表情をしているのかわからず、とても怖い。
「何されるかわからないのに、大人しく待てるわけない……! どうせ私を殺すつもりでしょう……?」
私に遺産をすべて相続させると、お母様の遺言書に書かれていた。
お父様たちが遺産を欲しがっているのは明白で、私を邪魔に思っているのも知っている。
私が生きている限り、遺産が手に入ることはない。
だからお父様たちは、成人して私が遺産を相続した瞬間、自分たちに遺産を譲ると遺書を書かせ、私を殺すんじゃないか──そう考えていた。
嫌がる私に遺言を書かせる方法はきっと、想像を絶する暴力か、大豆や小豆の身柄だと思う。
「僕が琴葉を殺す……? そんな訳ない! 僕はそんなことしない!」
「嘘……っ! 今まで散々私を傷付けてきたくせに……! 私はもう誰も信じない!」
油断させて裏切るのが怜央の常套手段だ。だから私はもう怜央の言葉は信じられないし、信じない。
「琴葉……っ!」
「私のことは放って置いて! もうあの家の誰の顔も見たくないの……っ!」
今まで我慢し続けてきたけれど、とうとう我慢できなくなった私は、抑えられない感情を怜央にぶつけた。
「……琴葉を手放す……? そんなこと、有り得ない……! 琴葉は永遠に俺の……っ」
怜央がブツブツと何かを呟いている姿を見た私は、怜央に異様な雰囲気を感じ取る。
私はじりじりと後ずさり、怜央から距離を取ろうとした。
「まだ僕から逃げるつもり? 何処に逃げたって無駄だよ。琴葉は僕から逃げられない」
怜央の確信めいた言葉に、私はそう言えば、と思う。
(どうして怜央は私のいる場所がわかったんだろう……? あれだけ周りに注意していたのに……)
「どうして私が逃げられないと思うの? 逃げる方法はいくらでもあるのに……」
私は怜央に探りを入れた。何かの方法で私を見付けられたのなら、その方法を逆手に取ろうと考えたのだ。
「たとえ逃げたとしてもすぐに捕まえられるよ。琴葉は気付いていないみたいだけど、今でも琴葉からすごく良い香りがしているんだ」
「──え?」
「……ああ、自分じゃわからないよね。琴葉から出ている香りを追って、僕は君を見付けることが出来たんだ」
私は怜央の言葉に驚いた。私から香りが出ているなんて、全く気付かなかったから。
「とても甘くて良い匂いだよ。一緒に握り飯を食べた時も、すごく甘い香りに頭がクラクラしていたんだ。自分を必死に抑えてさ……我慢するのが大変だったよ」
「……な、にを……っ」
私は怜央が怖くて怖くて堪らない。
今すぐにでも逃げ出したいけれど、怜央が言う通り私から何かの香りがするのなら、この場から逃げても無駄なのかもしれない。
「……琴葉。成人した今なら、もう我慢しなくてもいいよね……?」
怜央はそう言うと、情欲が浮かんだ瞳で私を見た。
頬は赤く上気し、いつもより呼吸がかなり荒い。もう私に欲情していることを隠す気は無いらしい。
「……っ、近づかないで……っ!!」
私は必死に怜央を静止した。足がガクガクと震えて止まらない。
「それは無理だよ。僕はもうずっとずっと我慢してきたんだ」
「……いやっ、いや……っ! 来ないで……っ!! お願い……っ!!」
私は首を振って怜央を拒絶する。それでも怜央はジリジリと距離を詰めてくる。
「父上の言いつけを守った僕を褒めて欲しいな。今日この日をどれだけ心待ちにしてきたか……」
「……ひっ!!」
怜央が一気に距離を詰めてきた。
驚いた私は逃げようと走り出して──怜央に腕を掴まれてしまう。
「きゃあっ!!」
「琴葉……っ!!」
腕を掴まれた拍子に、倒れそうになった私の身体を怜央が抱きしめる。そして近くに生えていた木に身体を押し付けられてしまう。
「琴葉、琴葉……! ああ、ずっとこうして琴葉に触れたかった……!!」
「やっ……!」
首筋に怜央の熱い息が掛かって気持ち悪い。
必死に怜央の腕から逃れようとするけれど、体格差もあって敵わない。
「ああ、琴葉……やっぱり甘い香りがするね……っ、すごく美味しそうだ……」
欲望を押し付けてくる怜央が怖いのに、恐怖で身体が竦んで動いてくれない。
私は弱い自分に腹が立って悔しくて、目に涙が滲んできた。
「はは、泣いてるの……? 琴葉の涙、すごく甘そう……」
私の泣き顔を見た怜央が嬉しそうに、私の涙をぺろり、と舐めた。
「なっ、何を……!?」
「……琴葉の涙、すごく甘い……」
私はとんでもない怜央の行動と言葉に驚いた。
「琴葉はどこも甘いのかな?」
そう言って笑う怜央が怖くて、私の意思に反して涙がポロポロと零れ落ちる。
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