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ep③ 新生活スタート
②
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睦月さんは柔らかい表情で微笑んだ。
ガスコンロの火を止めてから、ウインナーを皿に移す。
「せっかくだ。朝ご飯、一緒に食べるか」
「……いいんですか?」
「ああ、二人分ある」
顔だけ洗ってから、すぐにテーブルに座った。
目の前に並ぶ、お米と昨日と同じ味噌汁、そして焼きウインナーと目玉焼き。
小鉢にはささみとキャベツの和え物が色鮮やかに収まっている。
バランスの良い朝ご飯。
学生の頃、実家で食べていたようなきちんとした朝ご飯。
大人になった今、こんなきっちりとした朝ご飯を食べる機会は、旅行に行った時のホテルくらいでしかない。
「いただきます……」
すでに出勤準備万端の睦月さんと、まだ寝ぼけまなこで部屋着状態の私。
ダイニングテーブルで向かい合って食べる。
「味噌汁染みる……」
昨日も食べたはずなのに……昨日よりも染みて感じる。
このひと口で胃が起きた。
ウインナーをパクリ、すぐに米も運ぶ。
目玉焼きは醤油派。いきなり黄身を潰して、白米と共に食べる。
違う食感を求めて、和え物も口に入れた。
ささみのさっぱり感とキャベツのシャキシャキ感が満足度を高める……。
口の中のコンビネーションを全てまとめるように、味噌汁を啜った。
ああ……幸せだ。
淡々と食べ進めている睦月さんに、心の中で感謝する。
どん底から救ってくれて……本当にありがたい。
私もたくさん、奉仕しないといけないな……。
ものの十五分で、二人共完食した。
睦月さんはテーブルの上に置かれた食器をキッチンまで運ぶ。
「あ、洗い物は私が……」
「いいんだ、帰ってきてからやるから」
「でも……」
「それより、これ昼ご飯だ。持ってけ」
ガスコンロの火を止めてから、ウインナーを皿に移す。
「せっかくだ。朝ご飯、一緒に食べるか」
「……いいんですか?」
「ああ、二人分ある」
顔だけ洗ってから、すぐにテーブルに座った。
目の前に並ぶ、お米と昨日と同じ味噌汁、そして焼きウインナーと目玉焼き。
小鉢にはささみとキャベツの和え物が色鮮やかに収まっている。
バランスの良い朝ご飯。
学生の頃、実家で食べていたようなきちんとした朝ご飯。
大人になった今、こんなきっちりとした朝ご飯を食べる機会は、旅行に行った時のホテルくらいでしかない。
「いただきます……」
すでに出勤準備万端の睦月さんと、まだ寝ぼけまなこで部屋着状態の私。
ダイニングテーブルで向かい合って食べる。
「味噌汁染みる……」
昨日も食べたはずなのに……昨日よりも染みて感じる。
このひと口で胃が起きた。
ウインナーをパクリ、すぐに米も運ぶ。
目玉焼きは醤油派。いきなり黄身を潰して、白米と共に食べる。
違う食感を求めて、和え物も口に入れた。
ささみのさっぱり感とキャベツのシャキシャキ感が満足度を高める……。
口の中のコンビネーションを全てまとめるように、味噌汁を啜った。
ああ……幸せだ。
淡々と食べ進めている睦月さんに、心の中で感謝する。
どん底から救ってくれて……本当にありがたい。
私もたくさん、奉仕しないといけないな……。
ものの十五分で、二人共完食した。
睦月さんはテーブルの上に置かれた食器をキッチンまで運ぶ。
「あ、洗い物は私が……」
「いいんだ、帰ってきてからやるから」
「でも……」
「それより、これ昼ご飯だ。持ってけ」
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