本当の君が好き

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1章 一通のメール

プロローグ

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暗い空…雨が降っていた

「ごめんなさい…」

一番聞きたくなかった言葉

本当に申し訳無さそうに言われた

僕は今日、女の子に振られてしまった
相手はみんなに人気の学園のアイドル的な女の子…

僕に向けてくれた眩しい笑顔に
優しい言葉に、たまにする特別扱いに
期待してしまった

僕は凡人、いやそれ以下の
劣等生、冷静になれば
脈も無いことはわかったはずだったのに…

「私、君の事、嫌いじゃないの
でも…あの人の事が好きだから…」

振られるのはまだ良かった
でも…よりによって…

名前を聞いた、彼女が好きな人は
僕の嫌いなタイプの人間だった

「…そう」

顔に出さない様にした…けれど
本当にムカついていた
「なんでそいつなんだ」って心の中で叫んだ

性格の良い相手なら
笑顔で応援も出来たかも知れない…でも…

相手を傷付ける事を楽しむ
悪口を平気で言う
暴力を何とも思わない…そんな感じの…
つまり最低の男だ

自分よりアイツが幸せになるかもしれない事
自分よりアイツを選ぶ女の子の感性
アイツにすら勝てない自分…

他にもムカついてしまう理由は
あるのかも知れない…
でも考えると怒りで狂いそうだ
そして何より悲しい

…考えない様にしようと
今は取り繕う

「ごめん変なこと言って言って…帰るよ」

僕が帰ろうとすると…

「ねぇ、私はあなたが嫌いな訳ではないの…
…だから…だから連絡先は消さないで…ね?」

そう言って彼女は僕の前から姿を消した。
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