2 / 369
リリスの自覚
しおりを挟む
転生者の自覚を得た翌日の朝。
深い眠りからリリスの意識が戻ったのは、彼女を起こしに来たメイドのフィナの声だった。15歳のメイドが自分を起こしに来ている。昨日までの記憶であればお姉さんだと感じていたフィナだが、精神年齢が30歳手前になってしまったリリスにとっては、彼女は実質的に年下の少女でしかない。
でも可愛いなあ。
フィナってスタイルも良いし、まるで等身大のメイドのフィギュアじゃないの。
可愛らしい顔立ちだから、私が持っていた戦乙女のコスプレが凄く似合いそうね。
そうだ!
スキルを試してみよう。
そう思い立ったリリスはフィナにわざとらしく声を掛けた。
「フィナ。少し身体が熱いの。私、熱があるのかしら?」
そう言いながら髪を掻き上げ自分の額をフィナに向けて突き出すと、フィナは一瞬戸惑いながらも自分の額をつけてきた。
瞬時にコピースキルが発動される。
リリスの脳内にフィナの属性やスキルの情報が流れ込んできた。
属性は・・・・・火と水だ。魔法はファイヤーボールとファイヤーボルト、ウォーターカッターで、いずれもレベルは1。
スキルは・・・・・鑑定と探知。この二つのスキルもレベルは1。
あらっ!
鑑定を持っているのね。これって重要なスキルじゃないの。探知も役に立ちそうね。
是非とも手に入れたいと思った瞬間にフィナの額が離れてしまった。
「特に熱は無さそうですよ、お嬢様。」
「そう? じゃあ、私の気のせいかしら?」
頭をかしげるフィナに愛想笑いを振り巻いて誤魔化しながら、リリスは心の中でチッと舌打ちをした。
やはり、1分間も額を接触させ続けるにはそれなりの理由が必要だわ。だからと言って自分のスキルを他人に明かすのは危険よね。この世界では他人にどんな風に利用されるか分からないし・・・・・。最悪の場合は魔族のように忌み嫌われるかもしれない。
・・・・・だから、その為の邪眼なのね。
じゃあ、邪眼を使ってもう一度と思った途端にリリスは大事な事を思い出した。
ああそうだわ。コピースキルは1日に一度しか使えなかったのよね。
スキルの制約に気落ちしながらもリリスはベッドから起き上がり、お気に入りのワンピースに着替えた。昨日まで意識もしていなかったが、手触りが良く手の込んだ刺繍が施してある。
この生地は麻と絹の混紡かしら?
生地の手触りに高級感を感じながら、顔を洗って髪を整える為に鏡の前に座ると、昨日まで当たり前のように見てきた自分の顔が写っている。
栗色の髪に艶やかな白い肌。大きな深い緑の瞳。目鼻立ちもくっきりしている。それは以前の世界の自分とは全く異なるものだ。
こうしてみると私って可愛いじゃないの。OLだった頃の私って能面のような無表情な顔立ちだったわよ。
リリスはニヤニヤしながら鏡の前で髪を整え、フィナに付き添われてダイニングルームに向かった。長い廊下のところどころに高級そうな調度品や絵画が飾られている。昨日まで何とも思わなかった事だが、さすがに貴族の屋敷だと改めてリリスは実感した。
屋敷の廊下を奥に進みダイニングルームに入ると、母のマリアと弟のアレンが待っていた。
「お姉様、おはようございます。」
にこやかに挨拶するアレンは今年で7歳になる。年の離れた弟なので日常生活の中で喧嘩になる事はほとんど無い。アレン自身も心優しい子で姉のリリスに懐いているので、リリスとしても何かと面倒を見てあげたくなるのだが、その必要が無いほどに何事もそつなくこなす出来の良い弟だ。
「おはよう、リリス。昨夜はよく眠れたかしら?」
母親の笑顔が眩しく感じられる。
「ええ。熟睡しちゃったわ。」
昨夜の夢は勿論内緒だ。
朝の挨拶を交わし、朝食を済ませると、リリスは庭で日課の魔力操作の訓練に取り組んだ。
彼女は半年後には王都の魔法学院に入学する事になっている。それまでに魔力操作や土魔法の訓練を続ける事にしていたのだ。
土魔法しか持っていないのに私って健気よね。
昨日までの自分の努力を褒めつつ、リリスは広い庭の片隅に立った。
その一帯には30cmほど盛り上がった土の畝が幾つも並んでいる。昨日までの土魔法の訓練で盛り上げた畝だ。
思い返すとイメージトレーニングが全くなされていなかった。
魔法ってイメージが大事だって誰かが言ってたわねえ。
誰の言葉だっけと記憶を巡らせると、かつて読み耽っていたラノベの知識だとリリスは気が付いた。そのストーリーを思い返しながら、リリスはとりあえず土魔法を発動させた。
目の前の地面がガタガタと動き、高さ30cmほどに盛り上がった。
無造作に発動させるとこんなものね。これじゃあ役に立たないわ。
リリスは地面の土が流砂のように、柔らかく流動性のある状態になるようにイメージを魔力に添えた。更に手で掴み上げる様に土の壁を大地から引き出す。
目指すは魔法攻撃に耐えられる土の壁だ。
高さは最低でも1mは欲しいわね。
イメージを重ねつつ魔力を放つ事数回にして、リリスの目の前に高さと幅が1mの土の壁が出来上がった。だがリリスが足でその土壁を蹴ると、土壁はガラガラと崩れ去ってしまった。これではさほど役には立たない。
硬化が必要ね。
出来上がった土の壁が瞬時に硬化されるようにイメージを積む。その繰り返しでようやく少し硬化された土の壁が出来上がったと同時に、リリスは眩暈に襲われてその場に倒れてしまった。
魔力が底をついてしまったのだと気づいた時点ではすでに遅かった。
訓練に夢中になるあまり、魔力の枯渇に意識が及ばなかった事を悔やみつつ、リリスはその場で意識を失ってしまった。
「リリス!」
遠くからリリスの後姿を何気なく眺めていた母のマリアは、倒れるリリスを目にして叫びながら走り寄った。リリスの上体を起こしてその様子を見る。
この症状は明らかに魔力切れだ。
マナポーションを飲ませて部屋で寝かせてあげれば大丈夫よね。
そう判断してメイドのフィナを呼び寄せた時に、マリアはリリスの向こう側に異様なものを目にした。
高さ1mの土壁だ。
何時の間にこんなものを造れるようになったのかしら?
しかも魔力で土壁を探知すると、雑ではあるが硬化すら施してある。
ふと気に成ってマリアは小さなファイヤーボールを出現させ、その土壁に向けてふっと放った。
ドンッ!
軽い衝撃音と共に土壁が爆炎を上げる。だが土壁は少し削れてしまったがしっかりと立っていた。
威力を弱めたファイヤーボールではあったが、それでも硬化されているだけにその衝撃に耐えたのだ。
えっと驚くマリアはまじまじと我が子の顔を眺めた。
意外と才能があるのかしら?
魔法学院でのリリスの学生生活に不安を感じていたマリアにとって、それは希望を感じさせてくれる出来事だった。
結局リリスはその日の午後になって目が覚めた。
魔力切れの症状がまだ少し残っていて軽い頭痛があるのだが、それと引き換えに魔力量が増えたような感触がある。
そう言えば昔読んだラノベにもそんな話があったわね。
その主人公が魔力を使い切る事を繰り返しながら、魔力量を増やす訓練をするラノベを思い出しつつ、リリスはベッドの中でふふふと笑った。
まるでラノベの世界そのものじゃないの。
リリスはゲームやラノベやコスプレに夢中になっていた生活が無駄はなっていないと感じて、気分の高揚を抑える事が出来なかった。
深い眠りからリリスの意識が戻ったのは、彼女を起こしに来たメイドのフィナの声だった。15歳のメイドが自分を起こしに来ている。昨日までの記憶であればお姉さんだと感じていたフィナだが、精神年齢が30歳手前になってしまったリリスにとっては、彼女は実質的に年下の少女でしかない。
でも可愛いなあ。
フィナってスタイルも良いし、まるで等身大のメイドのフィギュアじゃないの。
可愛らしい顔立ちだから、私が持っていた戦乙女のコスプレが凄く似合いそうね。
そうだ!
スキルを試してみよう。
そう思い立ったリリスはフィナにわざとらしく声を掛けた。
「フィナ。少し身体が熱いの。私、熱があるのかしら?」
そう言いながら髪を掻き上げ自分の額をフィナに向けて突き出すと、フィナは一瞬戸惑いながらも自分の額をつけてきた。
瞬時にコピースキルが発動される。
リリスの脳内にフィナの属性やスキルの情報が流れ込んできた。
属性は・・・・・火と水だ。魔法はファイヤーボールとファイヤーボルト、ウォーターカッターで、いずれもレベルは1。
スキルは・・・・・鑑定と探知。この二つのスキルもレベルは1。
あらっ!
鑑定を持っているのね。これって重要なスキルじゃないの。探知も役に立ちそうね。
是非とも手に入れたいと思った瞬間にフィナの額が離れてしまった。
「特に熱は無さそうですよ、お嬢様。」
「そう? じゃあ、私の気のせいかしら?」
頭をかしげるフィナに愛想笑いを振り巻いて誤魔化しながら、リリスは心の中でチッと舌打ちをした。
やはり、1分間も額を接触させ続けるにはそれなりの理由が必要だわ。だからと言って自分のスキルを他人に明かすのは危険よね。この世界では他人にどんな風に利用されるか分からないし・・・・・。最悪の場合は魔族のように忌み嫌われるかもしれない。
・・・・・だから、その為の邪眼なのね。
じゃあ、邪眼を使ってもう一度と思った途端にリリスは大事な事を思い出した。
ああそうだわ。コピースキルは1日に一度しか使えなかったのよね。
スキルの制約に気落ちしながらもリリスはベッドから起き上がり、お気に入りのワンピースに着替えた。昨日まで意識もしていなかったが、手触りが良く手の込んだ刺繍が施してある。
この生地は麻と絹の混紡かしら?
生地の手触りに高級感を感じながら、顔を洗って髪を整える為に鏡の前に座ると、昨日まで当たり前のように見てきた自分の顔が写っている。
栗色の髪に艶やかな白い肌。大きな深い緑の瞳。目鼻立ちもくっきりしている。それは以前の世界の自分とは全く異なるものだ。
こうしてみると私って可愛いじゃないの。OLだった頃の私って能面のような無表情な顔立ちだったわよ。
リリスはニヤニヤしながら鏡の前で髪を整え、フィナに付き添われてダイニングルームに向かった。長い廊下のところどころに高級そうな調度品や絵画が飾られている。昨日まで何とも思わなかった事だが、さすがに貴族の屋敷だと改めてリリスは実感した。
屋敷の廊下を奥に進みダイニングルームに入ると、母のマリアと弟のアレンが待っていた。
「お姉様、おはようございます。」
にこやかに挨拶するアレンは今年で7歳になる。年の離れた弟なので日常生活の中で喧嘩になる事はほとんど無い。アレン自身も心優しい子で姉のリリスに懐いているので、リリスとしても何かと面倒を見てあげたくなるのだが、その必要が無いほどに何事もそつなくこなす出来の良い弟だ。
「おはよう、リリス。昨夜はよく眠れたかしら?」
母親の笑顔が眩しく感じられる。
「ええ。熟睡しちゃったわ。」
昨夜の夢は勿論内緒だ。
朝の挨拶を交わし、朝食を済ませると、リリスは庭で日課の魔力操作の訓練に取り組んだ。
彼女は半年後には王都の魔法学院に入学する事になっている。それまでに魔力操作や土魔法の訓練を続ける事にしていたのだ。
土魔法しか持っていないのに私って健気よね。
昨日までの自分の努力を褒めつつ、リリスは広い庭の片隅に立った。
その一帯には30cmほど盛り上がった土の畝が幾つも並んでいる。昨日までの土魔法の訓練で盛り上げた畝だ。
思い返すとイメージトレーニングが全くなされていなかった。
魔法ってイメージが大事だって誰かが言ってたわねえ。
誰の言葉だっけと記憶を巡らせると、かつて読み耽っていたラノベの知識だとリリスは気が付いた。そのストーリーを思い返しながら、リリスはとりあえず土魔法を発動させた。
目の前の地面がガタガタと動き、高さ30cmほどに盛り上がった。
無造作に発動させるとこんなものね。これじゃあ役に立たないわ。
リリスは地面の土が流砂のように、柔らかく流動性のある状態になるようにイメージを魔力に添えた。更に手で掴み上げる様に土の壁を大地から引き出す。
目指すは魔法攻撃に耐えられる土の壁だ。
高さは最低でも1mは欲しいわね。
イメージを重ねつつ魔力を放つ事数回にして、リリスの目の前に高さと幅が1mの土の壁が出来上がった。だがリリスが足でその土壁を蹴ると、土壁はガラガラと崩れ去ってしまった。これではさほど役には立たない。
硬化が必要ね。
出来上がった土の壁が瞬時に硬化されるようにイメージを積む。その繰り返しでようやく少し硬化された土の壁が出来上がったと同時に、リリスは眩暈に襲われてその場に倒れてしまった。
魔力が底をついてしまったのだと気づいた時点ではすでに遅かった。
訓練に夢中になるあまり、魔力の枯渇に意識が及ばなかった事を悔やみつつ、リリスはその場で意識を失ってしまった。
「リリス!」
遠くからリリスの後姿を何気なく眺めていた母のマリアは、倒れるリリスを目にして叫びながら走り寄った。リリスの上体を起こしてその様子を見る。
この症状は明らかに魔力切れだ。
マナポーションを飲ませて部屋で寝かせてあげれば大丈夫よね。
そう判断してメイドのフィナを呼び寄せた時に、マリアはリリスの向こう側に異様なものを目にした。
高さ1mの土壁だ。
何時の間にこんなものを造れるようになったのかしら?
しかも魔力で土壁を探知すると、雑ではあるが硬化すら施してある。
ふと気に成ってマリアは小さなファイヤーボールを出現させ、その土壁に向けてふっと放った。
ドンッ!
軽い衝撃音と共に土壁が爆炎を上げる。だが土壁は少し削れてしまったがしっかりと立っていた。
威力を弱めたファイヤーボールではあったが、それでも硬化されているだけにその衝撃に耐えたのだ。
えっと驚くマリアはまじまじと我が子の顔を眺めた。
意外と才能があるのかしら?
魔法学院でのリリスの学生生活に不安を感じていたマリアにとって、それは希望を感じさせてくれる出来事だった。
結局リリスはその日の午後になって目が覚めた。
魔力切れの症状がまだ少し残っていて軽い頭痛があるのだが、それと引き換えに魔力量が増えたような感触がある。
そう言えば昔読んだラノベにもそんな話があったわね。
その主人公が魔力を使い切る事を繰り返しながら、魔力量を増やす訓練をするラノベを思い出しつつ、リリスはベッドの中でふふふと笑った。
まるでラノベの世界そのものじゃないの。
リリスはゲームやラノベやコスプレに夢中になっていた生活が無駄はなっていないと感じて、気分の高揚を抑える事が出来なかった。
53
あなたにおすすめの小説
異世界転生した女子高校生は辺境伯令嬢になりましたが
初
ファンタジー
車に轢かれそうだった少女を庇って死んだ女性主人公、優華は異世界の辺境伯の三女、ミュカナとして転生する。ミュカナはこのスキルや魔法、剣のありふれた異世界で多くの仲間と出会う。そんなミュカナの異世界生活はどうなるのか。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
天才魔導医の弟子~転生ナースの戦場カルテ~
けろ
ファンタジー
【完結済み】
仕事に生きたベテランナース、異世界で10歳の少女に!?
過労で倒れた先に待っていたのは、魔法と剣、そして規格外の医療が交差する世界だった――。
救急救命の現場で十数年。ベテラン看護師の天木弓束(あまき ゆづか)は、人手不足と激務に心身をすり減らす毎日を送っていた。仕事に全てを捧げるあまり、プライベートは二の次。周囲からの期待もプレッシャーに感じながら、それでも人の命を救うことだけを使命としていた。
しかし、ある日、謎の少女を救えなかったショックで意識を失い、目覚めた場所は……中世ヨーロッパのような異世界の路地裏!? しかも、姿は10歳の少女に若返っていた。
記憶も曖昧なまま、絶望の淵に立たされた弓束。しかし、彼女が唯一失っていなかったもの――それは、現代日本で培った高度な医療知識と技術だった。
偶然出会った獣人冒険者の重度の骨折を、その知識で的確に応急処置したことで、弓束の運命は大きく動き出す。
彼女の異質な才能を見抜いたのは、誰もがその実力を認めながらも距離を置く、孤高の天才魔導医ギルベルトだった。
「お前、弟子になれ。俺の研究の、良い材料になりそうだ」
強引な天才に拾われた弓束は、魔法が存在するこの世界の「医療」が、自分の知るものとは全く違うことに驚愕する。
「菌?感染症?何の話だ?」
滅菌の概念すらない遅れた世界で、弓束の現代知識はまさにチート級!
しかし、そんな彼女の常識をさらに覆すのが、師ギルベルトの存在だった。彼が操る、生命の根幹『魔力回路』に干渉する神業のような治療魔法。その理論は、弓束が知る医学の歴史を遥かに超越していた。
規格外の弟子と、人外の師匠。
二人の出会いは、やがて異世界の医療を根底から覆し、多くの命を救う奇跡の始まりとなる。
これは、神のいない手術室で命と向き合い続けた一人の看護師が、新たな世界で自らの知識と魔法を武器に、再び「救う」ことの意味を見つけていく物語。
転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ
karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。
しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。
無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す
紅月シン
ファンタジー
七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。
才能限界0。
それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。
レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。
つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。
だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。
その結果として実家の公爵家を追放されたことも。
同日に前世の記憶を思い出したことも。
一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。
その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。
スキル。
そして、自らのスキルである限界突破。
やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。
※小説家になろう様にも投稿しています
みそっかす銀狐(シルバーフォックス)、家族を探す旅に出る
伽羅
ファンタジー
三つ子で生まれた銀狐の獣人シリル。一人だけ体が小さく人型に変化しても赤ん坊のままだった。
それでも親子で仲良く暮らしていた獣人の里が人間に襲撃される。
兄達を助ける為に囮になったシリルは逃げる途中で崖から川に転落して流されてしまう。
何とか一命を取り留めたシリルは家族を探す旅に出るのだった…。
異世界で幸せに~運命?そんなものはありません~
存在証明
ファンタジー
不慮の事故によって異世界に転生したカイ。異世界でも家族に疎まれる日々を送るがある日赤い瞳の少年と出会ったことによって世界が一変する。突然街を襲ったスタンピードから2人で隣国まで逃れ、そこで冒険者となったカイ達は仲間を探して冒険者ライフ!のはずが…?!
はたしてカイは運命をぶち壊して幸せを掴むことができるのか?!
火・金・日、投稿予定
投稿先『小説家になろう様』『アルファポリス様』
生活魔法は万能です
浜柔
ファンタジー
生活魔法は万能だ。何でもできる。だけど何にもできない。
それは何も特別なものではないから。人が歩いたり走ったりしても誰も不思議に思わないだろう。そんな魔法。
――そしてそんな魔法が人より少し上手く使えるだけのぼくは今日、旅に出る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる