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第10話 「あの日の画面」
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あの日の中学の教室は、雨の前みたいだった。すべての輪郭がぼんやり滲んでいて、湿った空気を吸い込むと、胸の奥に鈍く突き刺さってくる――知らず知らずのうちに、息が浅くなって苦しかった。窓の外が白くて、蛍光灯の光がいつもより冷たく感じた。教室に風なんて入っていないのに、黒板の隅に貼られた予定表が、視界の端で揺れていた――違う、揺れているのは、私の方だった。
その日は、合唱コンクールの練習がある日だった。私は、朝から喉の奥が硬かった。声を出しても、息だけが先に出ていき、息に声が乗ってくれなかった。
「夕紀は、合唱部の練習だったね。頑張ってね」
「うん、ありがと」
放課後の音楽室、指揮者役の子が、ピアノの音を何度も止め、同じパートのやり直しが積み重なっていく。みんなの苛々が積み重なっていく。
「ねぇ、夕紀、声出てないよ。大丈夫?」
隣の子が、軽い声で聞いてきた。軽い声なのに刃みたいに重く鋭い。
「うん、大丈夫」
私はいつもの形で返した。でも、大丈夫と言えば言うほど、胸の中が薄くなっていき、その言葉の中に、一番、私がいなかった。
完全下校前のチャイムが鳴り、「今日はここまで」、と合唱部の練習が終わる。音楽の先生が音楽室を出ていくと、一息遅れて賑やかさが戻ってきた。
「終わった終わったぁ」
「今日、先に進めなったね」
「これで、合唱コンクール大丈夫なのかね」
「ねぇ、ソロソプラノ、木村の方が良かったんじゃない?」
「そうそう、絵美子ちゃんなら完璧に歌えるし。ね! そう思うでしょ? 絵美子ちゃん!」
「え~そんなことないよぉ。篠崎さんだって、頑張ってるじゃない」
楽譜が閉じる音、帰り支度をしている音、教室を出ていく音、どの音より大きく教室中に聞こえるような会話。
誰に向けた言葉なのか――明白だ。
(私……全然声が出なかった。ソロで歌うソプラノパート、全然うまくできなかった。せっかく選ばれたのに……)
私は、茫然と立ち尽くしていた。私は、周りの動きについていけなくて、胸の奥がぎゅっと縮んだ。息が吸えない。吸おうとすると、余計に詰まる。私は、ポケットからハンカチを探すふりをした。手を動かしていないと、崩れてしまいそうだった。
「ねえ、篠崎、そう思わない?」
立ったまま動けないでいる私を、雑談していた一人が覗き込んでくる。私は、顔を上げようとした。でも、できなかった。顔を上げたら、私が『壊れてる』のがばれる。
「え? なに? 泣いてるの?」
その声を呼び水に、帰ろうとしていたクラスメートがわらわらと集まってくる。
「なになにぃ?」
私はますます顔を上げられなくなった。
「どうしたの?」
「歌えなかったから?」
「まぁ確かに、あれでソロソプラノはまずいよね」
心配も同情も含まれていない、笑い声が混ざる言葉。笑い声は、空気に溶けて、教室全体の色になる。色になったら、もう誰のものか分からない。
私は笑ってしまいそうになった――違う。笑いたいんじゃない、泣きたくないだけだった。
その瞬間、誰かのスマホが光った。画面の光が、魚の鱗みたいにちらつく。小さいな、やけに耳に残るシャッター音が耳の奥に響く。
――見られている。撮られている。
その感覚だけで、喉が締まった。息が浅くなった。
――逃げたい。なのに、足が動かない。
私は、両手を硬く握りしめて、なんとかその場に立つ。掌に刺さる爪の痛みで、やっと現実に踏みとどまれていた。
「やめなよ」
その声が私を現実に戻してくれた。顔をあげると、美沙が横に立っている。
「夕紀、大丈夫?」
その言い方が、優しかった。そして、優しいから目立ち、目立つものは、狙われる。
――美沙は、いつもそうだ。強くないのに、止めたいところで止める、止めようとする。
「……大丈夫」
私は頷いた。言った瞬間、声が震えたのが分かった。震えた声は、笑いの餌になる。
美沙は、「ここにいるよ」の合図みたいに、ほんの一瞬、私の肩に触れた。
――触れたのは一瞬。その一瞬が、私たちの世界の形を変えた。
「見た? 今の」
誰かが言った。嬉しそうな声、嬉しそうな言い方。
「水野こわっ」
「篠崎、なんか無理じゃん」
「泣き芸?」
笑い声がどんどん広がっていく。
私は笑えなかった。笑えないと、余計に本気に見える。そして、本気は、また面白く映るのだろう。
美沙は何も言わない、何も言い返さなかった。言い返したら、火が大きくなるのを知ってる顔だった。
「夕紀、行こ」
美沙が小さく言った。私は頷いた。頷くしかできなかった。
教室を出るとき、視線が背中に刺さった。視線は針みたいに細くて、数が多いほど痛い。廊下の空気が冷たくて、浅い息はなかなか戻らなかった。いつもは隣を歩く美沙が、まるで私の逃げ道を作ろうとしているように、私の少し前を歩いているのが印象的だった。
帰り道。家までの道がとても長く、足元の暗さが、明るい空にまで暗さを落として、視界が霞んで見えた。
(なんで、こうなっちゃったんだろう?)
ソロソプラノの選出は、立候補して選ばれたからだった。でも、合唱部全体が、私が歌うのを快く思っていたわけじゃない。そうじゃない人たちの鋭い言葉は日常茶飯事だった。でも、私は欠かさず練習をして頑張ってきた。なのに、今日はうまく声が出なくて…… だからってあんな言い方してこなくてもいいのに。
私は、深くため息を吐いた。
家に着いて、制服を脱ぐのと一緒に肩の重さも脱ぎ捨ててしまいたかった。力を抜くと、涙が零れ落ちそうになる。私は思わず、肩に手を当てて、『温かさ』を確認する――冷え切った体なのに、美沙の手が触れた場所だけは体温を保ってくれていて、私を現実に引きとめてくれていた。
「私は、ひとりじゃない。美沙がいてくれた」
――そうだ。まだ諦めるには早い。今日は喉の調子がいまいちだったけど、早く治して、明日からはちゃんと声を出せるようにしなきゃ。
そう思ったら、少しだけ気持ちが戻ってきた。私は机に向かい、宿題を片づけて、明日の準備をする。その間、机の端に置いたスマホが何度も震えた。通知のたびに画面が光って、すぐ消える。それを繰り返す。
ひと息ついて、私はスマホを手に取った。画面を見て、思わず声が漏れる。
「……なにこれ?」
知らないグループチャットを不思議に思いながら、普通に開いてみる――見た瞬間、心臓が早鐘を打ち始める。
――私の知らない子も入った新しいグループチャット。貼り付けられた動画。並んでいる短い文字、絵文字のコメントの数々。
押さなきゃいいのに、私は押してしまった。押さないと、もっと怖い気がした。
動画には、音楽室の天井が映っていた。次に、音楽室の机といす。そして、笑い声に囲まれている『私』。泣きそうな顔だけが切り取られていた。次に、私の肩に触れた美沙の手。
その一瞬。写真のような動画。一瞬だけが、永遠みたいに繰り返される。
――こわっ
――水野やっぱ怖い
――優等生ほど裏あるね
――篠崎メンヘラ
私は、息が止まった。止まって、戻らない。息をし損ねて咽る。戻らない息のまま、私は画面を見続けた。見ている間、どんどんコメントが増えていく。合唱の練習が終わった時の、あの空気の入れ物みたいな場所になっているグループチャット。私は、震える手でスマホを握りしめながら、画面を見続けた。見ていないと、私が私じゃなくなる気がした。――でも見たから、私が私じゃなくなった。
私はスマホを伏せた。伏せても、光はまぶたの裏に残っていて、切り取られた一瞬が、私の中で再生され続ける。
再びスマホが震える。
またコメントが増えたのか……震える手でスマホを見ると、美沙からだった。
『夕紀、ごめんね』
――ごめんね。
その言葉で、胸の奥が痛くなった。痛くなったのは、美沙が悪いからじゃない。美沙が「悪い」と思ってしまうのが、痛い。
私は返せなかった。返したら、何かが決まってしまう気がした。決まるのが、それを決めてしまう自分が怖かった。
その夜、ベッドに入っても眠れなかった。眠れずに、何度もスマホを見る。増えていく通知に、逃げ場を奪われていく感じだった。
――どうしたらいいのかわからない。私はどうしたらいいの? どうなるの?
どうしたらいいかわからなくて、私はただただ怖くて、布団の中で身体を抱えるしかできなかった。
――このまま、明日なんて来なければいいのに……
――私、このまま、消えてしまいたい……
その日は、合唱コンクールの練習がある日だった。私は、朝から喉の奥が硬かった。声を出しても、息だけが先に出ていき、息に声が乗ってくれなかった。
「夕紀は、合唱部の練習だったね。頑張ってね」
「うん、ありがと」
放課後の音楽室、指揮者役の子が、ピアノの音を何度も止め、同じパートのやり直しが積み重なっていく。みんなの苛々が積み重なっていく。
「ねぇ、夕紀、声出てないよ。大丈夫?」
隣の子が、軽い声で聞いてきた。軽い声なのに刃みたいに重く鋭い。
「うん、大丈夫」
私はいつもの形で返した。でも、大丈夫と言えば言うほど、胸の中が薄くなっていき、その言葉の中に、一番、私がいなかった。
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「終わった終わったぁ」
「今日、先に進めなったね」
「これで、合唱コンクール大丈夫なのかね」
「ねぇ、ソロソプラノ、木村の方が良かったんじゃない?」
「そうそう、絵美子ちゃんなら完璧に歌えるし。ね! そう思うでしょ? 絵美子ちゃん!」
「え~そんなことないよぉ。篠崎さんだって、頑張ってるじゃない」
楽譜が閉じる音、帰り支度をしている音、教室を出ていく音、どの音より大きく教室中に聞こえるような会話。
誰に向けた言葉なのか――明白だ。
(私……全然声が出なかった。ソロで歌うソプラノパート、全然うまくできなかった。せっかく選ばれたのに……)
私は、茫然と立ち尽くしていた。私は、周りの動きについていけなくて、胸の奥がぎゅっと縮んだ。息が吸えない。吸おうとすると、余計に詰まる。私は、ポケットからハンカチを探すふりをした。手を動かしていないと、崩れてしまいそうだった。
「ねえ、篠崎、そう思わない?」
立ったまま動けないでいる私を、雑談していた一人が覗き込んでくる。私は、顔を上げようとした。でも、できなかった。顔を上げたら、私が『壊れてる』のがばれる。
「え? なに? 泣いてるの?」
その声を呼び水に、帰ろうとしていたクラスメートがわらわらと集まってくる。
「なになにぃ?」
私はますます顔を上げられなくなった。
「どうしたの?」
「歌えなかったから?」
「まぁ確かに、あれでソロソプラノはまずいよね」
心配も同情も含まれていない、笑い声が混ざる言葉。笑い声は、空気に溶けて、教室全体の色になる。色になったら、もう誰のものか分からない。
私は笑ってしまいそうになった――違う。笑いたいんじゃない、泣きたくないだけだった。
その瞬間、誰かのスマホが光った。画面の光が、魚の鱗みたいにちらつく。小さいな、やけに耳に残るシャッター音が耳の奥に響く。
――見られている。撮られている。
その感覚だけで、喉が締まった。息が浅くなった。
――逃げたい。なのに、足が動かない。
私は、両手を硬く握りしめて、なんとかその場に立つ。掌に刺さる爪の痛みで、やっと現実に踏みとどまれていた。
「やめなよ」
その声が私を現実に戻してくれた。顔をあげると、美沙が横に立っている。
「夕紀、大丈夫?」
その言い方が、優しかった。そして、優しいから目立ち、目立つものは、狙われる。
――美沙は、いつもそうだ。強くないのに、止めたいところで止める、止めようとする。
「……大丈夫」
私は頷いた。言った瞬間、声が震えたのが分かった。震えた声は、笑いの餌になる。
美沙は、「ここにいるよ」の合図みたいに、ほんの一瞬、私の肩に触れた。
――触れたのは一瞬。その一瞬が、私たちの世界の形を変えた。
「見た? 今の」
誰かが言った。嬉しそうな声、嬉しそうな言い方。
「水野こわっ」
「篠崎、なんか無理じゃん」
「泣き芸?」
笑い声がどんどん広がっていく。
私は笑えなかった。笑えないと、余計に本気に見える。そして、本気は、また面白く映るのだろう。
美沙は何も言わない、何も言い返さなかった。言い返したら、火が大きくなるのを知ってる顔だった。
「夕紀、行こ」
美沙が小さく言った。私は頷いた。頷くしかできなかった。
教室を出るとき、視線が背中に刺さった。視線は針みたいに細くて、数が多いほど痛い。廊下の空気が冷たくて、浅い息はなかなか戻らなかった。いつもは隣を歩く美沙が、まるで私の逃げ道を作ろうとしているように、私の少し前を歩いているのが印象的だった。
帰り道。家までの道がとても長く、足元の暗さが、明るい空にまで暗さを落として、視界が霞んで見えた。
(なんで、こうなっちゃったんだろう?)
ソロソプラノの選出は、立候補して選ばれたからだった。でも、合唱部全体が、私が歌うのを快く思っていたわけじゃない。そうじゃない人たちの鋭い言葉は日常茶飯事だった。でも、私は欠かさず練習をして頑張ってきた。なのに、今日はうまく声が出なくて…… だからってあんな言い方してこなくてもいいのに。
私は、深くため息を吐いた。
家に着いて、制服を脱ぐのと一緒に肩の重さも脱ぎ捨ててしまいたかった。力を抜くと、涙が零れ落ちそうになる。私は思わず、肩に手を当てて、『温かさ』を確認する――冷え切った体なのに、美沙の手が触れた場所だけは体温を保ってくれていて、私を現実に引きとめてくれていた。
「私は、ひとりじゃない。美沙がいてくれた」
――そうだ。まだ諦めるには早い。今日は喉の調子がいまいちだったけど、早く治して、明日からはちゃんと声を出せるようにしなきゃ。
そう思ったら、少しだけ気持ちが戻ってきた。私は机に向かい、宿題を片づけて、明日の準備をする。その間、机の端に置いたスマホが何度も震えた。通知のたびに画面が光って、すぐ消える。それを繰り返す。
ひと息ついて、私はスマホを手に取った。画面を見て、思わず声が漏れる。
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押さなきゃいいのに、私は押してしまった。押さないと、もっと怖い気がした。
動画には、音楽室の天井が映っていた。次に、音楽室の机といす。そして、笑い声に囲まれている『私』。泣きそうな顔だけが切り取られていた。次に、私の肩に触れた美沙の手。
その一瞬。写真のような動画。一瞬だけが、永遠みたいに繰り返される。
――こわっ
――水野やっぱ怖い
――優等生ほど裏あるね
――篠崎メンヘラ
私は、息が止まった。止まって、戻らない。息をし損ねて咽る。戻らない息のまま、私は画面を見続けた。見ている間、どんどんコメントが増えていく。合唱の練習が終わった時の、あの空気の入れ物みたいな場所になっているグループチャット。私は、震える手でスマホを握りしめながら、画面を見続けた。見ていないと、私が私じゃなくなる気がした。――でも見たから、私が私じゃなくなった。
私はスマホを伏せた。伏せても、光はまぶたの裏に残っていて、切り取られた一瞬が、私の中で再生され続ける。
再びスマホが震える。
またコメントが増えたのか……震える手でスマホを見ると、美沙からだった。
『夕紀、ごめんね』
――ごめんね。
その言葉で、胸の奥が痛くなった。痛くなったのは、美沙が悪いからじゃない。美沙が「悪い」と思ってしまうのが、痛い。
私は返せなかった。返したら、何かが決まってしまう気がした。決まるのが、それを決めてしまう自分が怖かった。
その夜、ベッドに入っても眠れなかった。眠れずに、何度もスマホを見る。増えていく通知に、逃げ場を奪われていく感じだった。
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