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【第四章 プレイボーイと噂された公爵令息は、年下の王子殿下に溺愛される】
お試し婚約
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それから数日後――俺は、婚約者になったフェイ殿下と中庭でお茶をしていた。
「……」
「……」
紅茶はメイドによって運ばれてきたが、お茶を飲むような雰囲気ではなかった。
「二人ともっ。紅茶、冷めちゃうよ!」
仲裁役を買って出てくれたクリスが、俺とフェイ殿下の間で、あたふたしていた。
「何で俺なんだ? もっと他にいい奴いるだろ?」
「昔から――助けていただいた時から、お慕いしておりました」
「だからって……。いくら王命でも、10歳以上も年下の王族と結婚できるかよ?」
「年下は、お嫌いですか?」
「いや、そういう意味じゃなくって……」
「まあまあ。婚約なんだし? お試し期間みたいなものだと思ってもらえれば」
「お試しぃ?」
クリスのお試し期間という言葉に、さすがにそれはないだろうと思った。
「はい。お試しで大丈夫です。1ヵ月お試し婚約で、僕のこと好きになれなかったら、婚約破棄してくれても構いません。その代わり──その間は、スミス様も僕と真剣に向き合ってください」
「ちょっと、フェイ君。本当に、それでいいの?」
「……」
「よーし、言ったな? 1ヵ月だけだからな。1ヵ月で好きになるなんて、俺の中じゃありえねぇ。男に二言はないよな?」
「はい、大丈夫です」
「えー、知らないよ」
クリスは俺とフェイ殿下の間で呆れていた。俺は紅茶を一気飲みすると、席を立った。
「書類が溜まってるんだ。陛下の命でね。今月中に、仕上げなきゃならないんだ」
「その仕事、終わったら――僕と出掛けてくれませんか?」
「デートってこと?」
「よければ……。デートプランは、こちらで考えますので」
「いいよ。でも終わるまで、結構時間かかるかも。1ヵ月くらいかなぁ」
「ちょっと、スミス!」
「分かりました。それなら、僕も手伝います。あっ! 一応、陛下の許可を取って来ますね」
フェイ殿下は、俺がどんな仕事をやっているか、知っているみたいな口ぶりだった。俺が呆気に取られていると、フェイ殿下は紅茶を飲みほして部屋を出て行った。
「一本、取られたね」
「バカ言え」
クリスは笑っていた。久しぶりに、こんなに軽口を叩いた──そう思っていた。それと同時に、仲裁役を買って出てくれたクリスに感謝もしていた。友人を大切にしなければいけないと、改めて思ったのだった。
「……」
「……」
紅茶はメイドによって運ばれてきたが、お茶を飲むような雰囲気ではなかった。
「二人ともっ。紅茶、冷めちゃうよ!」
仲裁役を買って出てくれたクリスが、俺とフェイ殿下の間で、あたふたしていた。
「何で俺なんだ? もっと他にいい奴いるだろ?」
「昔から――助けていただいた時から、お慕いしておりました」
「だからって……。いくら王命でも、10歳以上も年下の王族と結婚できるかよ?」
「年下は、お嫌いですか?」
「いや、そういう意味じゃなくって……」
「まあまあ。婚約なんだし? お試し期間みたいなものだと思ってもらえれば」
「お試しぃ?」
クリスのお試し期間という言葉に、さすがにそれはないだろうと思った。
「はい。お試しで大丈夫です。1ヵ月お試し婚約で、僕のこと好きになれなかったら、婚約破棄してくれても構いません。その代わり──その間は、スミス様も僕と真剣に向き合ってください」
「ちょっと、フェイ君。本当に、それでいいの?」
「……」
「よーし、言ったな? 1ヵ月だけだからな。1ヵ月で好きになるなんて、俺の中じゃありえねぇ。男に二言はないよな?」
「はい、大丈夫です」
「えー、知らないよ」
クリスは俺とフェイ殿下の間で呆れていた。俺は紅茶を一気飲みすると、席を立った。
「書類が溜まってるんだ。陛下の命でね。今月中に、仕上げなきゃならないんだ」
「その仕事、終わったら――僕と出掛けてくれませんか?」
「デートってこと?」
「よければ……。デートプランは、こちらで考えますので」
「いいよ。でも終わるまで、結構時間かかるかも。1ヵ月くらいかなぁ」
「ちょっと、スミス!」
「分かりました。それなら、僕も手伝います。あっ! 一応、陛下の許可を取って来ますね」
フェイ殿下は、俺がどんな仕事をやっているか、知っているみたいな口ぶりだった。俺が呆気に取られていると、フェイ殿下は紅茶を飲みほして部屋を出て行った。
「一本、取られたね」
「バカ言え」
クリスは笑っていた。久しぶりに、こんなに軽口を叩いた──そう思っていた。それと同時に、仲裁役を買って出てくれたクリスに感謝もしていた。友人を大切にしなければいけないと、改めて思ったのだった。
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