1 / 7
1
しおりを挟む人間なんて、なりたいと思ったことなんて一度も無かったです。
でもでも、大好きな幼馴染のリベラ姉様が人間になりたいと言うので、リリアも人間になろうとしたのです。
今思うと、ホントに、ホントに軽率でした。リリアは大変後悔しています。
だって……人間になってから、ずーーっとご主人様の性処理に勤しんでいるのですからっ!!
***
リリアは元々人魚姫でした。
人魚姫と言えば、お歌が上手とよく云われますがリリアは歌えません。
けれどリリアの友達、リベラ姉様はお歌が得意なのです。そして、とっっっっても美人でリリアの憧れの存在なのです!!
そんなリベラ姉様は突然、人間になりたいと言い出しました。
その理由は、自分にとって理想の美貌を手に入れたいからとの事でした。
人魚姫にとって、人間というのは夢のような美しい存在なのです。だからリベラ姉様は人間になりたいのでしょう。
でも、リリアにはよく分かりません……。
リリアからしたらリベラ姉様は、特に不満を感じないくらい既に美貌を持っていると思うからです。とても長く美しいブラウンヘアを一つに結んで、透き通ったハリのある肌、栗色のキリッとした瞳。おっきなおっぱい。
リリアとは大違いなのです!! いつになっても成長しない身長とおっぱい、髪も……本当はブラウンがよかったです。なんで真っ赤なんでしょう? 頑張って髪を伸ばしてみるも邪魔になるだけなのでまん丸のお団子二つ結びはかかせません。リベラ姉様のようにお顔の輪郭もシュッとしてくれればいいのに、お肉がついててこちらもまん丸です。
容姿以外なら、リリアは恵まれてると思います。親に甘やかされてきたので……だからこんなに甘々ちゃんになってしまったと周りからもよく言われます。
なので海から出たいと思う事は一切ありませんでした。思いも付かなかったくらいです。
けれどリベラ姉様とは昔から仲良くさせて頂きました。彼女とは離れたくないです。それにリベラ姉様は正直、少し抜けてるところがあります。リリアはそれがとても心配です、人間界で一人でやっていけるのかって……。
だから……リリアもそろそろ18になるので、もう親に甘やかされてる場合じゃない、独り立ちしなきゃいけないと思い始めています。
そう! ちょっとした形だけでも! 大人の第一歩としてリベラ姉様についていき、立派な大人☆人間になろうと思ったのです!!
…………が、迂闊でした。
リリアたち人魚界では、人間に深入りしてはいけないという掟があります。
詳しい事情は分かりませんが、掟を破ると罰が与えられます。
けれどその掟を破って罰を与えられた人魚をリリアは見たことがありません。一体どんな罰を与えられるのかは不明です。聞いてみても、こわ~い焼印をされるというぐらいです。その焼印がどのような効果をもたらすのかは内緒にされてて、分からないのです。
正直なところ、リベラ姉様の母はその掟を破り地上へと出て行ってしまい、二度と帰っては来ませんでした。
罰を与えられたか否かすら誰も把握していません。
むしろそんな罰など忘れたかのように、帰ってくるのを心待ちに寂しく思う優しい人達ばかりしか居ませんでした。
だからリリアは、軽率に考えていました。
どうせ帰って来れるだろうって!! 人間になったリリアを皆は優しく受け入れて、一皮剥けたリリアを出迎えてくれるはずだろうて!!
けれども、人間になるには大きな課題がありました。
それは、人の精を体内に取り込まなければいけない。所謂、人間になるには男の人のアレをごっくんしなきゃいけないのです……!!
リベラ姉様もそれはご存知だったそうです。でも、この情報はタダの昔話であり何ら信憑性も薄いものです。
それでもリベラ姉様は信じて、人間にお願いしに行ったのです。
するとそのお願いした人間は、まさかの盗賊。そしてガラの悪い二人!! その内、一人の盗賊にリベラ姉様は恋に落ちてしまったのです……。
リリアはショックでした。
なんで、リベラ姉様はリリアを選ばなかったんだろうって思いました。昔から、同性であろうとリベラ姉様に憧れと恋心を抱いていたリリアには大変ショックな話でした。
リベラ姉様……。一番、一緒に居たのはこのリリアでしょ?
でも、リリアの思いはもう届きません。彼女が受け取る事もありません。
だから……せめて、そばに居るだけでも、と……。
そう思った矢先でした。
リベラ姉様の好きな人には弟が居ました。
その弟の名前は、ルーツリア・アイビー、愛称はルーツといいます。
リリア達が精を貰いにお願いしに行った時、そいつもその場に居たのです。
本来であれば、人魚だって急にごっくんさせてなんて言われたら拒みます。当たり前です。破廉恥過ぎます!!
けれど人間様――いや、このルーツリアという奴は……!!
「いいよ? はい、召し上がれ」
0
あなたにおすすめの小説
幼馴染の勇者に「魔王を倒して帰ってきたら何でもしてあげる」と言った結果
景華
恋愛
平和な村で毎日を過ごす村娘ステラ。
ある日ステラの長年の想い人である幼馴染であるリードが勇者として選ばれ、聖女、女剣士、女魔術師と共に魔王討伐に向かうことになる。
「俺……ステラと離れたくない」
そんなリードに、ステラは思わずこう告げる。
「そうだ‼ リードが帰ってきたら、私がリードのお願い、一つだけなんでも叶えてあげる‼」
そんなとっさにステラから飛び出た約束を胸に、リードは村を旅立つ。
それから半年、毎日リードの無事を祈り続けるステラのもとに、リードの史上最速での魔王城攻略の知らせが届く。
勇者一行はこれからたくさんの祝勝パーティに参加した後、故郷に凱旋するというが、それと同時に、パーティメンバーである聖女と女剣士、そして女魔術師の話も耳にすることになる。
戦いの昂りを鎮める役割も担うという三人は、戦いの後全員が重婚の認められた勇者の嫁になるということを知ったステラは思いを諦めようとするが、突然現れたリードは彼女に『ステラの身体《約束のお願い》』を迫って来て──?
誰がどう見ても両片思いな二人がお願いをきっかけに結ばれるまで──。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる