【R18】人魚姫は大嫌いなご主人様にメロメロです!

ロマネスコ葵

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 と、二つ返事でポロリとチャックを下に降ろそうとしたのです。

「ちゃんと、あーんして口いっぱいに頬張ってね?」
「おいおいおい待て!!」
「ん? 何だよ兄さん。彼女が欲しがってるんだから答えてあげないと」

 待て待てと止めたのは、この中で一番まともっぽそうな兄のべルナード・アイビーさん。兄弟二人は、顔面レベルMAXの超イケメン盗賊で尋常ではない強さをお持ちなのです。
 ボサッとした黒髪で凛とした目つきの赤目、そして多少色黒でバランス良く筋肉があります。それがべルナードさん。
 しかしルーツリアさんは、べルナードさんとは反対でサラサラとした髪に青く滑らかな艶をお持ちです。どこでお手入れをしてるのでしょうか……。前髪は長く右目が隠れています。兄と同じで赤目の持ち主ですが少々タレ目です。そして筋肉は……ほぼ皆無。色白の超細身なのです。

 二人とも同じ黒のスカーフを首に巻いていて、更に黒のマントを羽織っておりました。ベルナードさんはマントのみで胸元は包帯で巻きつつ後は半裸状態。割れた筋肉をお持ちなので褐色かつ筋肉が好きな人は見惚れてしまうかもしれません! 下は足の皮膚と同化したかのようにぴっちりとした黒のスキニーパンツに、膝下まである紺のブーツを履いています。ルーツリアさんも同じく。半裸ではありませんでしたが、代わりに白シャツを着ていました。

 ルーツリアさんに関しては、一見、爽やかな王子様だと騙される人々が相次ぐ事でしょう……。でも、でもでもでも……!!


「このルーツって人……すごくエッチなのです……!!」

 その時はリリアは思わず声に出してしまいました。

 まさか、リリアの初のごっくんするお相手がこの人になってしまうんじゃないかと震えが止まりませんでした。だってリベラ姉様は兄のべルナードさんが好きなんだもの、だとしたらリリアがべルナードさんを選ぶわけにはいきません。
 するとルーツリアさんもリリアにシフトするのです。もう……逃げられません!!

 だって、この人は……大山猫リンクスの血が流れているから!
 そのリンクスの血が流れていると、相手の身も心も全部操れる魔力が生まれるのです。一時的な効果しか発揮できないので、永続は無理ですが……。
 
 か弱いリリアとリベラ姉様はそれを回避する力など持っておりません。操られるべくして存在しているようなものです。
 



 それから呆気なく呪いにかけられ、かかったらもう…………駄目でした。
 リンクスの呪いをかけられた以上、頭の中はルーツリアさんでいっぱいになってしまったのです。


「ルーツ様ルーツ様ルーツ様ルーツ様…………」

 この時、リリアはひたすら「ルーツ様」としか考えられなく、他の言葉が言えなくなってしまいました。言いたいことはいっぱいあったけれど、何も浮かんでこないのです。
 
 唯一記憶に残っていたのは、リベラ姉様が兄のべルナードに耳打ちをされて、何か約束事をしていたところ。それを覚えていたリリアは、リベラ姉様に海へ引き戻されて貝殻のベッドへ休ませてくれた数時間後に、自分の体に鞭を打つように急いで地上へと向かったのです。
 何故なら、リベラ姉様がリリアを置いて先に人間になりに行こうとしていたから。
 リリアも追いかけました。けれど、もうリベラ姉様のお姿は見当たらず……。

 途方に暮れるだけでした。

 真っ暗な砂浜に、独りぼっち……いえ、リリアぼっちでした。
 尾を伸ばし波に打たれながら、ぽやんと月を眺めていたところ、急にリリアを後ろから抱きしめる輩が現れたのです。
 しかも、手でリリアの口を軽く塞ぐのです。

「むぐっ!? むむむーーっっ!! んーーっ!」
「見つけた、赤髪ちゃん」
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