【R18】人魚姫は大嫌いなご主人様にメロメロです!

ロマネスコ葵

文字の大きさ
3 / 7

3

しおりを挟む

 この声は紛れもなくルーツリアのお声でした。リリアの右耳にぶっ刺さります。

「ぷはっ!! リリアはリリアと言います! リリア・シル」

 リリア・シルキーと名を言い終える手前で、柔らかい感触が唇に押し付けられます……。
 
「んっ……?!」

 リリアは最初、挨拶のキスだと思ってそこまで驚きませんでした。
 海の中では挨拶にキスを交わすのが普通だからです。
 けれど驚きはここからでした。

 まさかの舌を入れてきたのです。これは挨拶に含まれません!! ただの変態です!!

「んぷっ……ふぁ……あっ……」

 柔らかな弾力のあるネトネトがリリアの口の中を貪ります。
 ちゅ……と唇が離れると、そこから透明な糸が伝ってきます。
 
「な、なんで」
「あれ? これが人魚界での挨拶なんじゃないの?」
「ちちち違いますよ!! 大間違いです!! お・お・ま・ち・が・い!!」

 キーキー騒いだせいで、ルーツリアさんは自分の左耳を塞ぎます。けれども何ら動じていない表情のままなのです。

「そっか。頑張って人魚について勉強したつもりだったんだけどなぁ。ごめんね?」

 ついつい。と軽~い雰囲気でニコッと目を細めながら謝るルーツリアさん。
 絶対に嘘!! リリアは騙されません。

「もう、もう! ルーツリアさんなんて嫌い。えっちな事しないでと思うリリアです……」
「でも、人とえっちな事しなきゃ、リリアは人間になれないじゃない」

 ルーツリアさんは馴れ馴れしくもリリアの横に座って脚をのばしました。しかも、リリアにぴったりと二の腕をくっつけてくるのです。
 これはこれは、なんつー至近距離でしょうか!
 先程お伝えした通り、ルーツリアさんは悪魔のように危険なニオイが漂う方でも、見た目は美しくも王子様のような人なのです!

 だから……リリアは小さい頃に読んだお姫様と王子様の絵本を思い出して、もう既にドッキドキのバックバクなのです……。満更でもないリリアがここに居ました。

 どうしようどうしよう。頭がぐるぐる、心もぐるぐる。混乱していく一方です。

「そ、そそそ、そーですよ。人魚は人間とえっちな事しなきゃ、人間になれないのです」
「でしょ? 手伝うって」
「ひいいいい!! いーえ! いいえ! 結構です!」
「なんで?」
「だ、だって、ルーツリアさんみたいな陽な人とえっちなんてしちゃったら、リリア、リリアはおかしくなっちゃいそうです! 暗~い海の中で過ごしてきた陰のリリアにはレベルが高すぎるのです」

 リリアは一生懸命に言い訳を並べました。この時のリリアは恐らく、これ以上ルーツリアさんに踏み込めば呑まれると勘が疼いていたのだと思います。
 今まで海の中では異性に言い寄られるなんて事は一切なかったのです。だってリリアにはリベラ姉様がいたから。リベラ姉様にしか興味がないリリアを察したのか、誰も近付こうなんてしませんでした。(おっぱいが小さ過ぎたからっていう理由もあったかもしれませんが……)

 だから、この瞬間はあまりにも新鮮かつ夢のような事だったのです。
 
「陰、陽……?」

 純粋な目で、うーんと悩み始めるルーツリアさんは頭にハテナを並べてるようでした。

「もう、どうして? どうしてルーツリアさんは悪魔のような人なのに、そんな純粋な目ができるのでしょうか……不思議で不思議で堪らないリリアなのです」

 おまけにルーツリアさんはまつ毛も長く、本当に文句なしの顔立ち。羨ましいやら何やら、もううっとり。頭がおかしくなりそうでした。
 そんな彼に今、リリアは迫られている。謎の優越感に浸ってしまいそうでした。

 けれどリリアはそこで、自分の頬を両手でパンッッ!! と音を立てるくらいの強さで叩きます。

「ひ、ひい、痛い……!!」

 我に返れリリア! この人はリリアの王子様なんかじゃない! リリアはリベラ姉様のもの! リリアはそう一筋縄ではいかな――

「っえ? 痛そう……」

 ルーツリアさんは心配そうな目を向けて、リリアの両手を解き、代わりに自分の両手で優しくリリアの頬を押さえてきました。そして一度だけ右頬を撫でると、そっと唇を奪ってきたのです。

「んむっ……!?」

 その唇に、リリアは全身が溶けてしまいそうでした。
 こ、この人、本気でりに来てる……!! リリアは目を見開きながらそう思いました。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【魔法少女の性事情・1】恥ずかしがり屋の魔法少女16歳が肉欲に溺れる話

TEKKON
恋愛
きっとルンルンに怒られちゃうけど、頑張って大幹部を倒したんだもん。今日は変身したままHしても、良いよね?

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

ナッツアーモンド
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模S子。新入社員として入った会社でS子を待ち受ける運命とは....。

幼馴染の勇者に「魔王を倒して帰ってきたら何でもしてあげる」と言った結果

景華
恋愛
平和な村で毎日を過ごす村娘ステラ。 ある日ステラの長年の想い人である幼馴染であるリードが勇者として選ばれ、聖女、女剣士、女魔術師と共に魔王討伐に向かうことになる。 「俺……ステラと離れたくない」 そんなリードに、ステラは思わずこう告げる。 「そうだ‼ リードが帰ってきたら、私がリードのお願い、一つだけなんでも叶えてあげる‼」 そんなとっさにステラから飛び出た約束を胸に、リードは村を旅立つ。 それから半年、毎日リードの無事を祈り続けるステラのもとに、リードの史上最速での魔王城攻略の知らせが届く。 勇者一行はこれからたくさんの祝勝パーティに参加した後、故郷に凱旋するというが、それと同時に、パーティメンバーである聖女と女剣士、そして女魔術師の話も耳にすることになる。 戦いの昂りを鎮める役割も担うという三人は、戦いの後全員が重婚の認められた勇者の嫁になるということを知ったステラは思いを諦めようとするが、突然現れたリードは彼女に『ステラの身体《約束のお願い》』を迫って来て──? 誰がどう見ても両片思いな二人がお願いをきっかけに結ばれるまで──。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

レンタル彼氏がヤンデレだった件について

名乃坂
恋愛
ネガティブ喪女な女の子がレンタル彼氏をレンタルしたら、相手がヤンデレ男子だったというヤンデレSSです。

処理中です...