スケルキミ〜幽霊になった花嫁〜

友岡花

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ある日のこと

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妻が死んだ。
あんなに元気でいつも笑顔だった妻が先程息を引き取った。27歳だった。
いつもと変わらない1日だと思っていた。
仕事をして家に帰れば妻がいる。そんないつもと変わらない日を今日も終えると思っていた。
玄関の扉を開けるとすぐ駆け寄ってくるはずの妻がいつまで経っても来なかった。名前を呼んでも返事はなかった。 
リビングに行くと電気はついておらず、妻の姿も見当たらない。不審に思い他の部屋を探すと寝室に妻はいた。顔色は蒼白く、俺の鼓動が速くなるのがわかった。息をしていない。医者でもない俺が分かるほど妻の心臓は機能してなかった。
すぐさま救急車を呼び、妻が運ばれ死亡が確認された。

今は安置所で白い布を被された妻の目の前で放心状態でいる。頭が真っ白で、何も考えられない。どうしてこうなった。早く帰っていればこんなことにはならなかったのか。考えても考えても答えは出なかった。
数十分が経過した頃安置所の扉が開く音がした。そちらに目を向けると涙目でこちらを睨む女性がいた。妻の親友だ。

「せいちゃん!起きてよ!せいちゃん!!」

彼女は妻に駆け寄ると必死に体を揺さぶり起こそうとしていた。
返事がない、この状況を理解すると彼女は声を殺して泣いた。


病院のロビーに腰をかけ気持ちを落ち着かせる。彼女がものすごい剣幕で詰め寄ってくるのがわかった。俺の目の前まで来た時、沈んだ声で話し始めた。

「せいちゃん、返事しませんでした。すごく冷たかった。体も冷たかったです。
どうしてせいちゃん死んでるんですか?あなたがいて、どうしてせいちゃんは…」

「すいません。」

「あなたが謝ってもせいちゃん生き返りません。」

「…すいません。」

お互いに何を話せばいいかも分からずそれだけ会話を交わすと彼女は家路を辿ってしまった。




玄関の扉を開け、中に入り鍵を閉める。
その瞬間に座り込んでしまった。
柄にもなく、その場で泣き崩れてしまった。妻のいない家はすごく広く、すごく寂しく感じた。
妻はいつもこんな気持ちだったのだろうか。後悔を抱きながらずっとずっと泣き続けた。




いつのまにか寝てしまっていて、目が覚めたのは翌日の午前7時。玄関先で寝ていたため体に激痛が走る。痛みに顔を歪めていると、突然目の前に影が落ちた。


「おはよう、修ちゃん。そんなところで寝てたら風邪ひいちゃうよ。」

あろうことか、目の前には昨日亡くなったはずの妻がそこにいた。
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