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・番外編・仮初めの恋人
8.別れてください(★)
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私から出たのは、掠れた小さな声。
聞こえなければいい。聞こえたとしても、耳に届かない振りをしてスルーして欲しい。
言葉とは裏腹な私の体が全身から発するメッセージは、きっと先輩に届いているはず。
だけど、先輩から発せられた答えは。
至極単純明快なもので、極解する余地のないものだった。
「うん、わかった」
あっさりと受け入れられた事実が、私をザックリと切りつけた。
ほんのちょっとでも、彼が渋ってくれたら。
そんな思いを込めた『賭け』に、私は敗れたのだ。
いや、最初から『賭け』にもなっていなかった。
「じゃあ、今までありがと。楽しかったよ」
そう言って笑った顔は、極上にカッコ良くて。
付き合う時と同じ、寸分たがわぬキラキラした眩しい笑顔で―――私をまた虜にする。
そして先輩は一滴の未練も見せず、さっさと私を残して立ち去ろうとして―――クルリと振り向き、すがすがしい顔で手を振った。
「バイバイ」
「っ……」
私も手を振る。唇を噛み締めて。
目を一杯に開けて、できるだけ水分が零れ落ちるのを防いだ。
すぐに踵を返して大股で立ち去る、大きな逞しい背中を見送る。
……今日ばかりは気付いてくれているかもしれない。私がずっと彼の背中を見送っているって事に。
人混みより頭ひとつ分飛び出ているから、どんなに小さくなっても……彼が何処にいるかすぐ分かる。
そして、角を曲がって完全にその姿が消えるまで。私はその背中を見守り続けた。
振り返ってくれるかも……という一縷の望みは、もちろん叶わないまま。
「うっ、うう~……」
私の堰は、とうとう決壊した。
「……えぐ、うっ……ううう……」
まるで叱られた小学生のように人目も憚らず、えぐえぐと嗚咽しながら私は改札を抜けた。涙も鼻水もグチャグチャで。こんな時に限ってポケットティッシュが切れていて、同じハンカチで何度も顔を拭う事になってしまった。
電車の中では周囲の人から距離を取られ、家の近くの改札を抜ける時には何とか泣き止んだものの……涙で化粧はドロドロに剥げ落ちていた。かといって化粧直しする気にもなれず、腫れた瞼と充血した目、枯れた喉をむず痒く感じながら。
重い足を引きずって自分の家へ向かって、何とか私は歩き続けたのだった。
** ** **
家に帰ると、玄関に見慣れた男物のスニーカーがあるのに気が付いた。
「……」
居間をそっと覗くと、呑気にテレビを見てニヤニヤしている男がいる。
私はその男に気付かれないように、廊下からキッチンに続く扉をそっと開けて料理中の母親に声を掛けた。
「ごめん、ちょっと具合悪いからごはん食べないで寝る……」
「え?そう……薬飲む?」
「まだ、風邪かどうか分からないし……ちょっと休んでみて様子見る」
「克己ちゃん、遊びに来てるわよ」
「……帰って貰って……じゃ、寝るね」
掠れ声と充血した目のせいで、本当に具合悪そうに聞こえたのだろう。ママはそれ以上食い下がっては来なかった。
気持ちは重く沈んでいて眩暈がしそうだった。体まで心につられているみたい。
とても誰かと―――とりわけあんなことがあったのに何事も無かったように遊びに来ている、デリカシーの欠片も無い克己なんかと、話を出来る状態では無かった。
** ** **
顔を洗ってついでに歯も磨き、部屋着のスウェットに着替える。
毛玉が着いていてヘロヘロだけど、ちょうどいい具合にヘタっていて気持ちがいい。
頭からタオルケットを被って、ダンゴムシみたいにベッドに転がった。
こんな処、絶対に先輩に見せられないなぁ……。
別れを切り出そうと決意した時、一番お気に入りの服を着て念入りに化粧をした。
濃くも無く、薄くも無い絶妙な仕上がりになるまで鏡の前で散々粘って。
髪の毛のおくれ毛の分量も、念入りにチェックして。
だって、一番綺麗な私を覚えていて欲しかったから。
でも本心は―――目いっぱい着飾った私を見て「別れるの勿体無いなぁ」って思って欲しかったのだ。その目論見は完全に外れちゃったけど……。
ああ思い出しちゃった。
やっと涙を止めたのに、またじわりと滲んで来る。
「ううっ……うう~~、うぁあ……」
タオルケットのテントの中で、枕を掻き抱いた。思いっきり声を上げようと息を吸い込んだとき、天井がいきなり剥がされた。
「あっ……うっ……!」
「……なんで泣いてんの?」
涙でグチャグチャ、上瞼下瞼ともにパンパンの私は―――涙の膜の向こうでタオルケットを握っている男を見あげて、暫し絶句した。
「う……うるさいっ」
我に返った途端すごい勢いで相手の手からタオルケットを取り返し、ぐるりと自分の頭に巻き付ける。
「『帰れ』ってママに伝えたのに、なんで帰らないのよ……!」
私はもう貝になる。
もうこれ以上、克己なんかと一言もしゃべるもんか。
ポカンとした顔しやがって。
ばかやろ。
「は?……言われてないけど。おばさんにご飯出来たから、みゆ呼んで来てって言われただけで」
ま、ママーーー!!
伝言スルーしないでくれっ。
「みゆ」
ボヨンっと、体の横のベッドが撓んだ。
克己がベッドの脇に腰かけたのだ。
「俺、今日胡桃と別れた」
「なっ……」
私はがばっと体を起こし、克己に掴みかかった。
「な、何てことしてんのよ……私は付き合えないって言ったでしょ?」
「うん、それは聞いたけど。お前に告っちゃったし」
「それは無かった事にすればいいじゃない。私も忘れるよ……まさか」
真っ青になった私の頭に嫌な考えが浮かんだ。
デリカシーの欠片も持たない幼馴染。
だけど、ほんの少しくらい思いやりの気持ちがあれば、決して胡桃には言わないだろう。
「まさかあんた、胡桃にあの日の事言ってないわよね」
「言った」
眩暈がした。
今度こそ本格的に。
「な、何て……」
「みゆを無理矢理ラブホテルに連れ込んで押し倒したって言ったら、殴られて振られた」
「……え……」
「アイツに『別れよう』って言おうと思ってたんだけど、あっちから先に『別れる』って言ってきた。だから別れた」
聞こえなければいい。聞こえたとしても、耳に届かない振りをしてスルーして欲しい。
言葉とは裏腹な私の体が全身から発するメッセージは、きっと先輩に届いているはず。
だけど、先輩から発せられた答えは。
至極単純明快なもので、極解する余地のないものだった。
「うん、わかった」
あっさりと受け入れられた事実が、私をザックリと切りつけた。
ほんのちょっとでも、彼が渋ってくれたら。
そんな思いを込めた『賭け』に、私は敗れたのだ。
いや、最初から『賭け』にもなっていなかった。
「じゃあ、今までありがと。楽しかったよ」
そう言って笑った顔は、極上にカッコ良くて。
付き合う時と同じ、寸分たがわぬキラキラした眩しい笑顔で―――私をまた虜にする。
そして先輩は一滴の未練も見せず、さっさと私を残して立ち去ろうとして―――クルリと振り向き、すがすがしい顔で手を振った。
「バイバイ」
「っ……」
私も手を振る。唇を噛み締めて。
目を一杯に開けて、できるだけ水分が零れ落ちるのを防いだ。
すぐに踵を返して大股で立ち去る、大きな逞しい背中を見送る。
……今日ばかりは気付いてくれているかもしれない。私がずっと彼の背中を見送っているって事に。
人混みより頭ひとつ分飛び出ているから、どんなに小さくなっても……彼が何処にいるかすぐ分かる。
そして、角を曲がって完全にその姿が消えるまで。私はその背中を見守り続けた。
振り返ってくれるかも……という一縷の望みは、もちろん叶わないまま。
「うっ、うう~……」
私の堰は、とうとう決壊した。
「……えぐ、うっ……ううう……」
まるで叱られた小学生のように人目も憚らず、えぐえぐと嗚咽しながら私は改札を抜けた。涙も鼻水もグチャグチャで。こんな時に限ってポケットティッシュが切れていて、同じハンカチで何度も顔を拭う事になってしまった。
電車の中では周囲の人から距離を取られ、家の近くの改札を抜ける時には何とか泣き止んだものの……涙で化粧はドロドロに剥げ落ちていた。かといって化粧直しする気にもなれず、腫れた瞼と充血した目、枯れた喉をむず痒く感じながら。
重い足を引きずって自分の家へ向かって、何とか私は歩き続けたのだった。
** ** **
家に帰ると、玄関に見慣れた男物のスニーカーがあるのに気が付いた。
「……」
居間をそっと覗くと、呑気にテレビを見てニヤニヤしている男がいる。
私はその男に気付かれないように、廊下からキッチンに続く扉をそっと開けて料理中の母親に声を掛けた。
「ごめん、ちょっと具合悪いからごはん食べないで寝る……」
「え?そう……薬飲む?」
「まだ、風邪かどうか分からないし……ちょっと休んでみて様子見る」
「克己ちゃん、遊びに来てるわよ」
「……帰って貰って……じゃ、寝るね」
掠れ声と充血した目のせいで、本当に具合悪そうに聞こえたのだろう。ママはそれ以上食い下がっては来なかった。
気持ちは重く沈んでいて眩暈がしそうだった。体まで心につられているみたい。
とても誰かと―――とりわけあんなことがあったのに何事も無かったように遊びに来ている、デリカシーの欠片も無い克己なんかと、話を出来る状態では無かった。
** ** **
顔を洗ってついでに歯も磨き、部屋着のスウェットに着替える。
毛玉が着いていてヘロヘロだけど、ちょうどいい具合にヘタっていて気持ちがいい。
頭からタオルケットを被って、ダンゴムシみたいにベッドに転がった。
こんな処、絶対に先輩に見せられないなぁ……。
別れを切り出そうと決意した時、一番お気に入りの服を着て念入りに化粧をした。
濃くも無く、薄くも無い絶妙な仕上がりになるまで鏡の前で散々粘って。
髪の毛のおくれ毛の分量も、念入りにチェックして。
だって、一番綺麗な私を覚えていて欲しかったから。
でも本心は―――目いっぱい着飾った私を見て「別れるの勿体無いなぁ」って思って欲しかったのだ。その目論見は完全に外れちゃったけど……。
ああ思い出しちゃった。
やっと涙を止めたのに、またじわりと滲んで来る。
「ううっ……うう~~、うぁあ……」
タオルケットのテントの中で、枕を掻き抱いた。思いっきり声を上げようと息を吸い込んだとき、天井がいきなり剥がされた。
「あっ……うっ……!」
「……なんで泣いてんの?」
涙でグチャグチャ、上瞼下瞼ともにパンパンの私は―――涙の膜の向こうでタオルケットを握っている男を見あげて、暫し絶句した。
「う……うるさいっ」
我に返った途端すごい勢いで相手の手からタオルケットを取り返し、ぐるりと自分の頭に巻き付ける。
「『帰れ』ってママに伝えたのに、なんで帰らないのよ……!」
私はもう貝になる。
もうこれ以上、克己なんかと一言もしゃべるもんか。
ポカンとした顔しやがって。
ばかやろ。
「は?……言われてないけど。おばさんにご飯出来たから、みゆ呼んで来てって言われただけで」
ま、ママーーー!!
伝言スルーしないでくれっ。
「みゆ」
ボヨンっと、体の横のベッドが撓んだ。
克己がベッドの脇に腰かけたのだ。
「俺、今日胡桃と別れた」
「なっ……」
私はがばっと体を起こし、克己に掴みかかった。
「な、何てことしてんのよ……私は付き合えないって言ったでしょ?」
「うん、それは聞いたけど。お前に告っちゃったし」
「それは無かった事にすればいいじゃない。私も忘れるよ……まさか」
真っ青になった私の頭に嫌な考えが浮かんだ。
デリカシーの欠片も持たない幼馴染。
だけど、ほんの少しくらい思いやりの気持ちがあれば、決して胡桃には言わないだろう。
「まさかあんた、胡桃にあの日の事言ってないわよね」
「言った」
眩暈がした。
今度こそ本格的に。
「な、何て……」
「みゆを無理矢理ラブホテルに連れ込んで押し倒したって言ったら、殴られて振られた」
「……え……」
「アイツに『別れよう』って言おうと思ってたんだけど、あっちから先に『別れる』って言ってきた。だから別れた」
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