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新妻・卯月の仙台暮らし
53.翌朝です。(★)
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※なろう版とほんの一部、表現が異なります。
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ブーンと言う微かな振動音で目が覚めた。
薄めを開けると、隣で腹ばいになって少し体を起こしスマホのアラームを止めている丈さんが目に入る。私の視線に気が付いた丈さんが、スマホを枕元に戻して微笑んだ。
「おはよう」
近距離で。カッコいいイケメンが微笑んでいる。
私は目をパシパシと瞬いた。前髪が少しまばらに額に散っていて、眼鏡を掛けていない丈さんは、お仕事着のビシッとした身だしなみの彼より随分若く見える。
滅多にないほど爽やかな丈さん―――眼福だ。
自分の夫なのに、拝みたくなった。ナムナム……。私は心の中で手を合わせる。ついでにどこぞの神様にも『こんな冗談みたいに素敵な旦那様を与えてくれ有難うございます……!』と手を合わせた。
「おはよぅ……」
あ、私、寝惚けてる。と声を出してから気が付いた。そして丈さんの口調も表情も、寝惚け眼から抜け出せない起き抜けの私より、ずっとハッキリしているように感じた。
「もしかして、ずっと前から起きてたの……?」
「いや、ついさっき起きたところだ」
「今、何時……?」
そう言えば朝イチで大浴場からうさぎを見る予定だった、と思い出す。確か朝食はビュッフェで七時三十分からだっけ。
「六時だ。どうする? 大浴場はもう空いてるが」
丈さんが宿泊所の案内を引き寄せてくれた。そっか、お風呂は五時から入れるんだった。もともとの計画では、もうちょっと早起きする予定だったのにな。思った以上に島歩きが疲れたのか、丈さんの隣に横たわったら直ぐに記憶がなくなった。そう、私寝つきがメチャクチャ良いんです……! だから自分のアラームをセットするのを忘れてしまったんだ。
私はうつ伏せにゴロンと寝転がり、枕を引き寄せてそこに顎を乗せ暫し思案した。
うん、ゆっくりだけど、段々頭がハッキリしてきたぞ。
「少しでも良いから、やっぱり展望浴場から広場のうさぎは見たいな。でも、朝のうちに広場のうさぎ達もかまいたいし。……ビュッフェは何時までやってるのかな」
「九時までだが、後の方になると混むかもな。十時にチェックアウトだから……まず風呂に入って朝飯を食ってから、チェックアウトまで少し広場にうさぎを観に行かないか」
「うん」
丈さんの提案に私は頷いた。本当はもう少し早く起きて、早朝の元気いっぱいのうさぎ達を愛でてから、ゆっくりお風呂に入ろうと目論んでいたのだけれど。予定は未定だものね、残っている餌も、もう港の売店でかった餌三袋しかないし。
欲張って無理してもこの先疲れるだけだから、時間にたっぷり余裕を持ってお風呂に入るのも良いかもしれない。
「じゃあ、さっそくお風呂に……」
そう言って体を起こそうとした私を。隣でこちらを見守るように肩ひじを付き優雅に横たわっていた丈さんが、腕に手を掛け引き留めた。
―――かと思うと。気付いたら背中からポスンと布団の上に仰向けになった私の上に、丈さんが覆い被さるように見下ろしている。
あれ。あれあれあれ?
「風呂……まだ余裕あるよな?」
ドッキン!
丈さんが、うっすらと微笑みのようなものを浮かべて、正面から私と目を合わせる。何故か、捕食される前の獲物みたいな気持ちになった。
まるで、目が覚めたら服を地面に縫い留められていたガリバーみたいに、布団に張り付いたまま一ミリも動けなくなる。丈さん……ひょっとして魔法の呪文とか使えたりする?!
「えーと、はい」
咄嗟に敬語で応えてしまった私に―――フッと丈さんが、如何にも楽しそうに破顔した。
うわ……どうしよう、ドキドキが止まらない。
甘い……甘いよ! 丈さんの笑顔!
何だか色気たっぷりで、エロいんですけど……!!
内心オロオロしている私の気持ちが追い付く前に、彼の笑顔がスルスルと近づいて来て……思わず目を瞑る。するとチュッと額に、意外と柔らかい唇が吸い付いた。
その後は……えーと、その。
無事、新婚旅行らしい展開になりました! ……とだけ言っておく。
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ブーンと言う微かな振動音で目が覚めた。
薄めを開けると、隣で腹ばいになって少し体を起こしスマホのアラームを止めている丈さんが目に入る。私の視線に気が付いた丈さんが、スマホを枕元に戻して微笑んだ。
「おはよう」
近距離で。カッコいいイケメンが微笑んでいる。
私は目をパシパシと瞬いた。前髪が少しまばらに額に散っていて、眼鏡を掛けていない丈さんは、お仕事着のビシッとした身だしなみの彼より随分若く見える。
滅多にないほど爽やかな丈さん―――眼福だ。
自分の夫なのに、拝みたくなった。ナムナム……。私は心の中で手を合わせる。ついでにどこぞの神様にも『こんな冗談みたいに素敵な旦那様を与えてくれ有難うございます……!』と手を合わせた。
「おはよぅ……」
あ、私、寝惚けてる。と声を出してから気が付いた。そして丈さんの口調も表情も、寝惚け眼から抜け出せない起き抜けの私より、ずっとハッキリしているように感じた。
「もしかして、ずっと前から起きてたの……?」
「いや、ついさっき起きたところだ」
「今、何時……?」
そう言えば朝イチで大浴場からうさぎを見る予定だった、と思い出す。確か朝食はビュッフェで七時三十分からだっけ。
「六時だ。どうする? 大浴場はもう空いてるが」
丈さんが宿泊所の案内を引き寄せてくれた。そっか、お風呂は五時から入れるんだった。もともとの計画では、もうちょっと早起きする予定だったのにな。思った以上に島歩きが疲れたのか、丈さんの隣に横たわったら直ぐに記憶がなくなった。そう、私寝つきがメチャクチャ良いんです……! だから自分のアラームをセットするのを忘れてしまったんだ。
私はうつ伏せにゴロンと寝転がり、枕を引き寄せてそこに顎を乗せ暫し思案した。
うん、ゆっくりだけど、段々頭がハッキリしてきたぞ。
「少しでも良いから、やっぱり展望浴場から広場のうさぎは見たいな。でも、朝のうちに広場のうさぎ達もかまいたいし。……ビュッフェは何時までやってるのかな」
「九時までだが、後の方になると混むかもな。十時にチェックアウトだから……まず風呂に入って朝飯を食ってから、チェックアウトまで少し広場にうさぎを観に行かないか」
「うん」
丈さんの提案に私は頷いた。本当はもう少し早く起きて、早朝の元気いっぱいのうさぎ達を愛でてから、ゆっくりお風呂に入ろうと目論んでいたのだけれど。予定は未定だものね、残っている餌も、もう港の売店でかった餌三袋しかないし。
欲張って無理してもこの先疲れるだけだから、時間にたっぷり余裕を持ってお風呂に入るのも良いかもしれない。
「じゃあ、さっそくお風呂に……」
そう言って体を起こそうとした私を。隣でこちらを見守るように肩ひじを付き優雅に横たわっていた丈さんが、腕に手を掛け引き留めた。
―――かと思うと。気付いたら背中からポスンと布団の上に仰向けになった私の上に、丈さんが覆い被さるように見下ろしている。
あれ。あれあれあれ?
「風呂……まだ余裕あるよな?」
ドッキン!
丈さんが、うっすらと微笑みのようなものを浮かべて、正面から私と目を合わせる。何故か、捕食される前の獲物みたいな気持ちになった。
まるで、目が覚めたら服を地面に縫い留められていたガリバーみたいに、布団に張り付いたまま一ミリも動けなくなる。丈さん……ひょっとして魔法の呪文とか使えたりする?!
「えーと、はい」
咄嗟に敬語で応えてしまった私に―――フッと丈さんが、如何にも楽しそうに破顔した。
うわ……どうしよう、ドキドキが止まらない。
甘い……甘いよ! 丈さんの笑顔!
何だか色気たっぷりで、エロいんですけど……!!
内心オロオロしている私の気持ちが追い付く前に、彼の笑顔がスルスルと近づいて来て……思わず目を瞑る。するとチュッと額に、意外と柔らかい唇が吸い付いた。
その後は……えーと、その。
無事、新婚旅行らしい展開になりました! ……とだけ言っておく。
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