【爆撒英雄サトルのガイア建国記】

池上 雅

文字の大きさ
6 / 197

*** 6 ラーメン、旨ぇよ…… ***

しおりを挟む


 システィは完全にRPGにハマっていた。
 食事と入浴の時間以外はほとんどPCの前に座っている。
 あ! コイツ、横のテーブルにポテチとコーラ置いてる!
 う~ん……
 このまま放置してると『ひもの天使』になりそうだわ……
 もしくは『駄(目)天使』とか……

「なあシスティ。そんなにゲームにハマってると『駄天使』になっちゃうぞ……」

「ひ、酷いわサトル! わ、わたし、堕天使なんかじゃないもん!」

「字が違う。駄目な天使、略して『駄天使』だ……」

「ううう…… だってこのRPGゲームって面白過ぎるんだもの」

「それは知っている。
 特にずっと病院にいた俺にとっては最高の友だったからなあ……」

「それって……」

「そうだ。
 男の子が冒険に出る。そして努力してレベルを上げて仲間を作って……
 そして女の子に出会って子供も作り、最後にはみんなで目的を達成する……
 つまりゲームって人生の疑似体験なんだよ。
 ろくに動けずにずっと病院にいた俺でも、人生を疑似体験出来たんだ……」

「安全な場所で安全に人生を疑似体験出来たのね……」

「ああ、しかも心も傷つかないで済むんだ。
 実際の人生だと、見た目がブサイクでモテないとか友達が出来ないとか入試に失敗するとか就職出来ないとか、そうした挫折にさらされるからな。
 でもゲーム内ではそうした挫折のリスクはゼロなんだよ。
 それでもゲームの中で発達欲求や闘争本能や殺戮衝動は昇華させられるんだ。
 最近のあっちの世界で現実の戦争行為が減って来たのって、ゲームやラノベが広まったからじゃないかって思えるほどだよ」

「地球にも、未だに部族闘争や軍備や恫喝に明け暮れてる国も少しはあるみたいだけど……」

「ああ、でももうシスティも気づいてるだろ。
 そうした国々には、ゲームや小説なんかの娯楽がほとんど無いんだ。
 一般人は誰もスポーツなんかやってないしな。
 だから闘争本能を発散させるには、リアルな戦闘とかテロに走るしか無くなっているんだろう」

「だから貧しい国ほど過激なのね……」

「これで俺たちの国造りの方向性も見えて来たな。
 もっともまずは平和な国を作ることに成功してからの話だが……」

「うん。闘争本能を抑え込むんじゃあなくって、いろいろな娯楽で発散させてあげればいいのね……」


「それでシスティ。『魔法』については理解したか?」

「ええ。よくわかったわ」

「俺は、俺たちの目標に絶対に必要なのは、まず『土魔法』だと思うんだ。
 敵勢力を殺さずに無力化するには最適だし、国に必要なインフラ整備にも使えるからな」

「あの…… 似たようなことは出来るけどね。
 実際には『魔法』じゃあなくって『神法』っていうべきものかしら。
 ラノベの世界みたいな『魔素』はこの世界ガイアには無くって、あるのは『神素マナ』だから……
 それにわたしたちは、単に『天使力の行使』って呼んでるんだけどね」

「効果が同じなら問題は無いぞ。
 この世界の『神素マナ』は、ラノベ世界の『魔素』とほぼ似たようなもんなんだな」

「そうね。マナは物質にもエネルギーにもなるし」

「ああ、前世でも物質とエネルギーは等価だったよ。E=MC2とか……」

「基本的な物理法則は、この世界ガイアもサトルの前世も変わらないようね」

「じゃあ、こっちでは『魔法』じゃあなくって、『神法』もしくは『天使法』って呼ぶべきなのか…… なんか馴染みが無いな」

「あら。マナを使うんだから『マ法』でいいんじゃないかしら?」

「はは、『マ法』か…… じゃあ俺は『魔法』って言うけどかまわないか?」

「ええ、サトルの好きなように定義していいわよ。
 実際に魔法を使うのはサトルだし」

「それで俺を高度な『魔法使い』にすることって出来るのか?」


 システィがやや伏し目がちになった。
「それがね、最初から『使徒』にそういう天使並みの高度なマナ使用権限を与えるには、150ポイントもの『管理用ポイント』が必要なんですって……
 実際にはマナを体内に蓄える力の大幅な拡充なの。
 それ以外にもマナ操作力やマナ放出力とかっていう力はあるみたいなんだけど、こっちはほとんど意識したことは無いわね」


「『マナを蓄える力』と『マナ操作力』ってなにが違うんだ?」

「マナを蓄える力は『マナ保有力』って言うんだけど。
 これは体内に蓄えておけるマナエネルギーの総量のことで、『マナ操作能力』はそのマナを使って物質に変えたり事象を起こしたりする力のことらしいわ」

「なるほど、エネルギーとそれを使いこなす力のことか。
 それにしても150ポイントかぁ。
 それじゃああんまり余裕が無くなるな……
 しかもそれって、『魔法』に関してだけだろ。
 それだけじゃあ体力だとか戦闘力は上がらないだろうし……」

「でっ、でも、簡単な『マナ使用権限(超初級)』だったらわたしの許可があれば得られるわ……」

「おお!
 それって練習すればするほど能力が上がったりするのか?」

「え~っと……
 どうやら使えば使うほど能力は上がるみたいよ。
 どっちも使い過ぎると気絶しちゃうみたいだけど」

「気絶で済むならありがたいな。
 それじゃあ『能力上昇上限撤廃』と『能力上昇促進』はどうだ?」

「それは各20ポイントね。
 しかもそれって、天使力だけじゃあなくって体力や戦闘力にもかかるみたい……」

「それもありがたい。
 あとは俺の努力次第っていうことか……
 あ、ところで魔法の種類についてはどうなんだ?
 光魔法とか火魔法とか風魔法とか……
 それも取得するのにポイント要るのか?」

「この世界では本質的にそういう区別は無いのよ。
 だって、全部マナを使って必要な事象を起こさせるものなんだから」

「なるほどな。
 それじゃあまず俺に、『マナ使用権限(超初級)』と『能力上昇上限撤廃』と『能力上昇促進』を授けてもらえないか。
 ついでに『不老長寿』100年分も」

「ええ、いいわよ」

 途端に俺の頭の中にチャイムと声が響いた。

「ぴろりろり~ん。マナ使用権限(超初級)を取得しました」
「ぴろりろり~ん。能力上昇上限撤廃を取得しました」
「ぴろりろり~ん。能力上昇促進を取得しました」
「ぴろりろり~ん。不老長寿100年分を取得しました」


「おお…… な、なんか体に入ってきたぞ!
 こ、これで俺も魔法使いか……」

「うふふ、サトル嬉しそう……」

「ああ、男の子、い、いや女の子も含めて子供の夢だからな。
 それでこれ、どう使ったらいいんだ?」

「実際の練習は明日にしましょ。そろそろお風呂と食事の時間よ」


 俺とシスティはまた一緒に風呂に入った。
 ああ、なんだか最高のご褒美だよ。
 毎日こんなに幸せでいいんだろうか……
 それにしてもシスティ、どんどん色っぽくなって来てないか?
 気のせいか胸も少しずつ大きくなって来ているような……

(あ、サトル、私が胸を大きくしてるのに気づいたみたい……
 うふふ。ラノベに書いてあった男の子の願望通りになってあげようと思ったんだけど。
 サトルも嬉しそうだわ。よかった……
 それにしても、サトルってわたしの裸や大きい胸とか見ると嬉しそうになるんだけど…… 
 なんでなのかしら?
 こんなものでいいんだったら、いくらでも見せてあげるんだけど……)


 夕食にはラーメンとチャーハンを頼んだ。
 俺の病気では塩分過多はご法度だったんで、俺はラーメンもチャーハンも生まれて初めて喰った。
 ちくしょう…… 旨ぇや……
 ラーメンってこんなに旨いものだったんだ……
 涙が滲んでラーメンがよく見えないよ。

 システィはそんな俺を天使の微笑みで見ていた。
 あ、実際に天使だったか……




 夕食後のコーヒーを頂きながら、俺たちはまた魔法について語り合った。

「ところでマナを使って、『空間魔法』って行使出来るのかな?」

「それって具体的にはどんなものなの?」

「そうだな。
 まずは長距離瞬間移動だ。
 意識した場所から場所へ瞬時に移動できる魔法だ。
 ラノベでは、『一度行ったことのある場所』、もしくは転移魔方陣が必要だったりすることが多いが。

 それから空間収納と空間把握だ。
 空間収納は大量の物資を重量を無視して運べる能力だな。
 ラノベでは『アイテムボックス』って言われることが多いけど。
 その中では時間が経過しないことが多いんだ。
 だから料理とかも保存出来て、いつも熱いまま食べられるんだよ。
 空間把握は、地形や自分や敵の位置を正確に知る能力のことだ。
 戦闘行為には絶対に必要な索敵能力だよ」

「そういう能力だったら、サトルはもう似たようなものは持ってるわよ」

「えっ……」

「だってサトルはもうわたしの『使徒』になってくれて、『天使力』行使権限も少し持ってて、この世界の管理権限も分けてあげたんだもの。
 アダムさんに頼めばこの世界ガイアのどこにでも瞬時に行くことが出来るわ。
 だから大陸の端から端まで行きたくなったら、いったんこのわたしの領域まで帰って来て、それからまた希望する場所に飛べばいいのよ。
 場所の認識も簡単よ。だって地図があるんだもの」

「そ、そうか……」

「それから空間収納だったら、運びたいモノを一旦ここに持ってくればいいわ。
 アダムさんに言えば、この領域なら食べ物は変質させない部屋も作ることが出来るし。
 それから空間把握も全部やってくれるわよ。
 アダムさんのスクリーンはサトルの脳内にいつでもディスプレイ出来るから。
 周囲の詳細な地図を表示して、そこに生命反応をプロットすることも出来るし」

「す、すげえな、管理権限……」

「だって創造天使が持つ、生命創造した世界の管理権限ですもの。当然よ」


 俺は自然と笑みが漏れた。
 こんだけ条件が揃えば、後は俺の努力と知力だけじゃねえか。
 これなら『勝利条件』を達成して、システィを喜ばせてやることが出来るかも知らん。
 もし達成出来たら、成功報酬はシスティと……

 い、いかんいかん! トラタヌキになるところだった。
 まずは努力と準備か……

「ふふ…… サトルなんだか嬉しそう……」

「ああ、なんだか任務達成にメドが立ったような気がしてな。
 後は俺の努力次第だろう」

「頼りにしてるわ、わたしの使徒さん♡」

 や、やべえ…… システィの笑顔ちょー可愛い……


しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―

ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」 前世、15歳で人生を終えたぼく。 目が覚めたら異世界の、5歳の王子様! けど、人質として大国に送られた危ない身分。 そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。 「ぼく、このお話知ってる!!」 生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!? このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!! 「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」 生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。 とにかく周りに気を使いまくって! 王子様たちは全力尊重! 侍女さんたちには迷惑かけない! ひたすら頑張れ、ぼく! ――猶予は後10年。 原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない! お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。 それでも、ぼくは諦めない。 だって、絶対の絶対に死にたくないからっ! 原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。 健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。 どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。 (全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)

クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双

四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。 「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。 教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。 友達もなく、未来への希望もない。 そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。 突如として芽生えた“成長システム”。 努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。 筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。 昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。 「なんであいつが……?」 「昨日まで笑いものだったはずだろ!」 周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。 陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。 だが、これはただのサクセスストーリーではない。 嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。 陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。 「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」 かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。 最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。 物語は、まだ始まったばかりだ。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!

クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。 ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。 しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。 ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。 そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。 国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。 樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。

エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~

シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。 主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。 追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。 さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。 疫病? これ飲めば治りますよ? これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます

難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』" ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。 社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー…… ……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!? ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。 「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」 「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族! 「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」 かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、 竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。 「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」 人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、 やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。 ——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、 「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。 世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、 最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕! ※小説家になろう様にも掲載しています。

処理中です...