【爆撒英雄サトルのガイア建国記】

池上 雅

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*** 48 大城壁建設開始! ***

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 翌日、アメリカ合衆国NY州北部別荘にて。

「おはようございますベギラン様」

「ああ、出迎え恐縮である、ザイラン連絡官殿。
 さっそく用件に入らせていただくが、よろしいかな?」

「どうぞ」

「まずは、頂戴していた製品サンプルの中から希望の品を選んでおいたので、ご確認願いたい。
 当面はこれらの品で物品をご用意いただくことになる」

「畏まりました」

「それからご連絡頂いたボーキサイト不足の件なのだが。
 我が主はやはり森林破壊を防ぐためにアルミ合金製の家具をご所望であった」

「そうでございましたか……」

「だが、代わりに純粋アルミニウムのインゴットを提供させていただくが、それでよろしいかな?」

「は、はい。それならばもちろん……」

「それでは搬入先の倉庫をご指定願いたい。
 インゴットの量は1億トンほどになるがそれで足りようか?」

「い、1億トンでございますか……
 そ、それならば充分過ぎるほどかと……」

「今後の発注次第で、足りなくなった場合には随時追加するので申し出るようにとのことであった。
 その材料提供があったとして、改めて見積価格を頂戴したい」

「は、はい。それでしたら、現時点の見積もりでは総額7億3000万ドルほどになりますが……
 た、ただ、生鮮食品の価格変動により、プラスマイナス3%ほどの誤差を見込ませていただけないものかと……」

「ふむ。それは、ほぼ原価ではないのかな?」

「は、はい」

「そなたらの利益はどうするのだ」

「あの。金塊を頂戴した時点で、市場価格より25%低い価格でご提供頂いておりますれば、商品での利益は見込んでおりません」

「それでは、商品代金として10億ドルをお支払いしよう。
 余剰分は商品増産や倉庫増設のための設備投資等に充てていただきたい」

「よ、よろしいのでございますか?」

「我が主の御意向である。
 そなたらに負担を強いるのは主の本意では無い」

「ははっ! あ、ありがとうございます……」

「代わりに次回分搬入を数カ月以内に依頼するやもしれぬ。
 御準備をよろしく。
 金額などよりも品物を揃える方が遥かに重要と心得ていただきたい」

「か、かしこまりました」

「それでは本日は金塊1000トンを持参した。
 またこの場に出現させるがかまわぬか?」

「は、はい。よろしくお願い致します……」


(ふう。1億トンの純粋アルミニウムに1000トンの金塊か……
 創造天使様とは、ほんに恐ろしいお方様であらせられるわ……)






 俺は悪魔っ子たちの第4グループ60人を連れて、大砂漠北部の岩稜地帯に来ていた。一応ここは壁(中)の内側であり、既にシスティの準天使域にもなっている。

「さて、まずはこの辺りに目印を作るか。お前たちもよく見てろよ」

 真剣な顔で子供たちが頷いている。

「よし、まずは建材の用意だな。
 アダム、この辺りにマナ建材を1万立方メートルほど出してくれ。
 あと、双方向転移の魔道具を1万個ほど」

(かしこまりましたサトルさま)

「まずは整地か。
 土魔法:練成。
『この場所を基準にして、南北100キロ東西100キロに渡って、岩稜地帯の表面がなだらかになるように整地せよ。凹凸は10センチ以内とする』」

 へへ、なんかだだっぴろい岩の平原が出来たか。まっ平らだな。
 よし、それじゃあマクロを作るか。

「魔法マクロ定義、マクロ名【目印設置1】
『岩盤に直径31センチ、深さ10メートルの穴を垂直に掘れ。
 次にマナ建材を液状化して、直径30センチ、長さ40メートルの円柱状に成型した後固化せよ。
 そのマナ円柱を岩盤の穴に埋め、穴の中の岩盤と融合させて垂直に固定せよ。
 固定されたマナ円柱の上部には転移の魔道具を設置し、物体転移時の出現位置は、魔道具上空10メートルに設定せよ』
 以上、マクロ定義終了」


 見る間にその場に穴が掘られ、まっ白い円柱が出現したと同時に穴に埋め込まれて固定された。
 うん、円柱の上部にはきちんと転移の魔道具が設置されてるな。

「それじゃあ次の魔法マクロだ。
 魔法マクロ定義、マクロ名【目印設置南北方向100】
『マクロ実行者の目の前にあるマナ円柱を基準点として、南北方向に100メートル間隔でマクロ【目印設置1】を100回繰り返せ』
 以上、マクロ定義終了」

 おおー。これも見る間に100本の円柱がどかどか立って行ってるわ。
 これ面白いな。
 はは、悪魔っ子たちがため息をついてるよ。

「それじゃあ次な。
 魔法マクロ定義、マクロ名【目印設置東西方向100】
『マクロ実行者の目の前にあるマナ円柱を基準点として、東西方向に100メートル間隔でマクロ【目印設置1】を100回繰り返せ』
 以上、マクロ定義終了」

 おお、今度は東西方向ににょきにょき柱が立って行ってるわ。

「どうだお前たち、魔法マクロって便利だろ?
 それじゃあみんなで南に100メートル移動するぞ。
 それじゃあキミ、サイランくん。
『魔法マクロ実行、【目印設置東西方向100】』って唱えてごらん」

「は、はいっ! 『魔法マクロ実行、【目印設置東西方向100】!』」

 はは、自分の魔法で柱がにょきにょき生えていったんで、サイランくんが感動しとるわ。

「サイランくんは、さっき持たせたマナポーション(初級)を飲んで休んでいるように。
 それじゃあみんなはここから南北方向のマナ円柱に散らばって、ひとり1列ずつ『魔法マクロ実行、【目印設置東西方向100】』を実行しておいで。
 円柱100本を作り終えたらここに帰って来ること」

 おーお、みんな張り切って飛んでったわ。
 あはは、手前から順番にどかどか柱が立って行ってるな。

 ああ、さすがにみんなちょっと疲れた顔をしてるか。
 まあ、次の俺の作業の見学で少し休めるだろう。

「それじゃあアダム。俺たち全員を、城壁の建設開始予定地点に転移させてくれ」

(畏まりましたサトルさま)


 お、俺の視野内の地面に、城壁建設予定地の幅50メートルの白線が重ねられて見えてるわ。これやっぱり便利機能だよなあ。

「それじゃあここからの作業はしばらく俺がやるから、みんなは座って見ているように。
 ああ、アダム。ここにもマナ建材を出してくれるか。
 そうだな、まずは1万立方メートルで」

(はい、サトルさま)

 まずはバケット作成か。
「魔法マクロ定義、魔法名【バケット作成1】
『マナ建材を液状化し、地表より20メートル上空にて、底面内側51メートル四方、高さ50メートル、厚さ1メートルの箱状に成型して固化させよ。
 上面は蓋無しとする。
 側面に転移の魔道具と、浮遊の魔道具、移動の魔道具並びに解体の魔道具を設置せよ』
 以上、魔法マクロ定義終了」

 ああ、もちろんバケットに設置した転移の魔道具は、さっき砂漠地帯に設置した転移魔道具とペアになってるものだ。

「魔法マクロ定義、魔法名【バケット作成100】
『最後に作成したバケットを基準点とし、城壁建設予定線に沿って線より進行方向50メートル先、左側50メートル地点に於いて、【バケット作成1】を実行せよ。
 同様作業を100回繰り返せ』
 以上、マクロ定義終了。

 あはは、やっぱりこれも面白いな。
 どデカいバケットが延々と101個も浮いとるわ。
 ああ、悪魔っ子たちが拍手してくれてるよ。
 まあ、今は俺がやるけど、そのうちキミタチも出来るようになるから楽しみにしてなさい。


 俺は城壁建造予定地の白線の上に移動した。
 さあ、いよいよ城壁建設開始だ。
 でもここは砂漠地帯とは違って、大地には土が積もってるし、植物も生えてるからもうひと手間かかるんだよ。

「マクロ定義、マクロ名【大地移動1】
『基準点より先の白線で記された大地を、幅50メートル、長さ50メートル、深さ50メートルに渡って切り取り、その形状を保ったまま上空に浮かべて最寄りの空きバケットに移動させ、バケット内に収容せよ。
 切り取った後の大地の穴の側面には、直ちにマナ建材を厚さ30センチ分吹きつけて液化の上固化して崩落を防止せよ。
 穴の底面部分が岩石であれば、そのまま穴全体にマナ建材を充填し、同様に液化したのち固化せよ。
 固化する際のマナ建材の高さは周囲の大地とほぼ同じ高さとするが、進行方向に対して垂直な線が水平になるようにすること。
 穴の底面部分が土だった場合には、アラームを鳴らして作業を中断せよ』
 以上、マクロ定義終了」

 あーこれもオモロイわ……
 スパーンって切り取られた土のキューブがふわふわ浮いて飛んでって、バケットに収まってるよ。
 はは、上面には草が生えてて、なんか四角い巨大パイナップルみたいだわ。

 お、ちゃんと底の方は岩石になってるな。
 ふむふむ、キューブの下半分以上は岩石か。よしよし。
 普通、表土を20メートルも剥がせば岩石が出て来るんだけど、場所によっては土が大量に積もってるところもあるだろうからな。
 そんなところに大きな城壁なんか作ったら、あとで倒壊しちゃうかもしれないから、そのときはもっと深く掘らなきゃだ。


 お、また悪魔っ子たちが拍手してくれてるわ。
 へへ、今度の拍手はさっきより大きいぜ。
 よし、じゃあ次行くか。次はもっとすごいんだぜ。

「マクロ定義、マクロ名【大地移動100】
『直近作成した穴を基準にして、城壁建設予定線に沿った進行方向に、マクロ名【大地移動1】を100回繰り返せ』
 以上、マクロ定義終了」

 わははは、すげぇすげぇっ!
 巨大パイナップルがどかどか地面から引き抜かれて、飛んでってるよ。
 なんか綺麗な列が出来てるみたいだなあ。
 おお、建設予定地にもどんどんマナ建材が埋まって行ってるし。

「きゃぁーっ♪ すごいわすごいわ♪
 大きなパイナップルさんたちが行進して箱に収まってるぅっ!」

「おおシスティか。なんかあったのか?」

「うふふ。コントロールルームで見てたらサトルがすっごく面白そうなことしてたから、見に来ちゃった♪
 それにしてもすごいわねえ。
 でも体内マナの量とか大丈夫? ふらふらしてたりしない?」

「ああ、全然大丈夫だ。今の100連発でも3%も使ってないな。
 まあ、このために魔力を鍛えてたんだし」

「最初にサトルが土魔法に拘ってたのって、こういうことが出来るようになりたかったからなのねえ。さっすが『銀聖勲章』受章者サトルだわ♡ ちゅーっ」

 へへ、システィがほっぺにキスしてくれたぜ。
 ん? あ、あれ?

「「「「「「「「 わぁーーーっ! 」」」」」」」」

 あ、あっ、あっ、あ…… ど、どうしたのキミタチ!
 な、なんでキミタチもボクのほっぺに殺到してちゅーしてるの!
 お、女の子はともかく男の子はどうよ!


 後で聞いたんだけどさ。
 悪魔たちってちゅーする習慣が無いんだって。
 だからシスティが俺のほっぺにちゅーするの見て、あれは『称賛』を意味するもんだと思ったんだと。

 へっへっへっへ。
 それならお兄さん、もっといろいろなこと教えてあげちゃおうかな……
 最大の称賛は口でのちゅーではなく、生おっぱいでちゅーするんだよとか……
 もちろん女の子限定で……

 はっ! い、いかんいかん!
 システィから氷のオーラが……



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