【爆撒英雄サトルのガイア建国記】

池上 雅

文字の大きさ
88 / 197

*** 88 システィ登場と洞窟ドワーフ族支配者層解体 ***

しおりを挟む
 

 俺はエラそーにふんぞりかえるジジイに近づいた。
 はは、怯んでる怯んでる……

「それじゃあなんでお前なんかが族長をしてるんだ?」

「…………」

「サトルさまにご返答をするだ!」

「そ、それはもちろん、我ら族長一族が、ドワーリンさまの高貴な血を引く一族だからだ!」

「ほほう。それじゃあ、その高貴な血を引く長老さまとやらのステータスでも見せて頂くとしようか。ステータスオープン」


 名前:ドワルギニー・フォン・ドワーリン
 種族:ドワーフ
 階級:族長
 性別:男
 年齢:55
 総合レベル:4
 幸福ハピネスポイント: ▲5832
 罪業カルマポイント:53(内正当防衛0)
 E階梯:0.2

 称号:無能族長
 スキル:『威張り散らしLv18』 『尊大Lv30』 『虚言Lv45』


「かーっ! ひでぇなおい!
 総合レベルが4しか無ぇわ。
 幸福ハピネスポイントに至ってはマイナス5832もありやんの。
 お前たち不幸になるためにこいつを族長にしてるんか?
 しかも罪業カルマポイントを見てみろよ。こいつ同族を53人も殺してるわ。
 しかもE階梯は0.2かよ! ミミズ以下だなおい!
 尊大で威張り散らすしか能の無い無能族長だったか……」

「み、皆の者、こ、これはまやかしだ!
 このような下賤の者の言うことを真に受けるでない!」

「あのな。この虚言Lv45って言うのはな。
 こいつのウソツキ度を示しているんだよ。
 コイツのウソツキレベルは、今まで俺が見た中で断トツ最大値だわ。
 お前はな。嘘をついて威張るしか能の無い最低のクズ野郎だったんだよ。
 それも皆が自分に従うことだけが生き甲斐のな。

 だから自分さえエラそーに出来るんだったら、ドワーフが奴隷にされようが滅びようがどうでもよかったんだ。
 まあ、典型的な破滅型独裁者だな。
 支配することは得意でも、支配下の者を幸福にする能力は全く無いどころかマイナスという、最低の族長だ」

「ええい! 黙れ黙れ!
 システィフィーナさまに祝福された我が長老一族に、罵詈雑言の数々、もう許せんっ! 皆の者、全員で飛びかかってこの者を捕えよっ!」

 はは。誰も動かないでやんの。


「それじゃあみんなに証拠を見せてやろう」

 俺はその場に巨大な3Dスクリーンを出現させた。
 そこには2000年前、システィが初めてドワーフ族を創り、その最初の8人に語りかけたシーンの録画だった。
 お、システィがほんのちょっとだけ今より若く見えるな……
 あ、おっぱいが今より小さいからか…… こ、これはこれで……


「わたくしがそななたちドワーフを創造した天使システィフィーナです」

 画面の中の8人のドワーフが地面に這いつくばった。
 そのうちのひとりが、地面に頭をつけたまま言う。

「我らが創造天使システィフィーナさま。
 どうか我々に生きる指針をお与えくださいませ……」

「ドワーリンよ。
 わたくしはこれからドワーフ族を8000人ほど創造します。
 あなたたち8人は、それぞれ1000人を率いて村を造りなさい。
 そうして、で、幸せに豊かに暮らすのです」

「ははぁっ!」

「8人は皆村長になったからと言って奢り高ぶってはいけません。
 長とはあくまで全体の奉仕者なのです。
 いくらそなたたちの子孫だと言っても、奉仕の心の無いものを次の村長に指名してはなりませんよ。子孫に限らず村長を選びなさい。
 次代のリーダーを見出して育てるのもそなたたちの大事な役割なのですからね」

「うはははぁっ!」



「どうだ、これが真実だ。
 お前が如何に皆に嘘を吹聴していたのかバレバレだろう」

「ぎぃぃぃぃぃぃーっ!だっ、黙れ黙れ黙れっ! 
 こ、これはまやかしなのだっ!
 み、皆、こ、こんな怪しげな絵に騙されるでないっ!」

 あー、こいつヒステリー起し始めとるわ。
 いままで逆らわれたり反論されたりした経験が無いんだろうなあ。

(それじゃあシスティ、俺が合図したら、ここに出てきてこいつに止めをさしてやってくれるかな)

(任せてっ!)

「ははは、それじゃあ直接システィフィーナさまからお話を聞いてみようか」

「なっ、ななな、なんだと……」

(システィよろしく)


 その途端に洞窟内が強烈な白い光に包まれた。
 辺りは盛大などよめきに包まれている。
 そうして、その光がやや収まって来ると、その中心には巨大な天使の姿が現れたんだ。

(システィ、大きさまで変えとる…
 だんだん登場エフェクトがハデになって来とるわ……)

「うわぁぁぁぁっ! ほ、本当にシスティフィーナさまが顕現されたっ!」
「おおおおお…… 我らが創生主、システィフィーナさま……」
「ありがたやありがたや……」


「ドワーフの族長ドワルギニーよ」

「うははぁっ! し、システィフィーナさまっ!」

(おお、システィ、声にエコーまでかけとる! さらに凝って来とるわ……)

「あなたは偽りの言葉を述べることによって、わたくしを貶めました。
 わたくしは、族長の世襲を戒めたはずです。
 それにわたくしが言った言葉は、『この地の中で暮らし』ではありません。
『この地で暮らし』、すなわちこのガイア全体の地で暮らすように言ったのです。
 わたくしの言葉を故意に捻じ曲げて伝えたその罪は重いですよ」

「うぐぐぐぐぐぐ……」

「そなたを族長から解任します。
 これからは己の来し方を反省しながら生きなさい」

「み、皆の者っ! こ、こ奴はニセモノだっ!
 本物のシスティフィーナさまがこのようなことを仰るはずが無いっ!」

 ははは、この莫迦長老、みんなに睨まれてやんの。
 さて、そろそろクライマックスと行くか。


「お前は一線を越えた。
 もはや許される途は無い。
 自分の嘘が通用しくなったからといって、こともあろうにシスティフィーナさまをニセモノ呼ばわりするとはな。
 素直に過ちを認めて悔い改めれば許されたものを……

 それでは皆の者。
 これからこの長老を名乗る莫迦の正体を見せてやるからよく見極めろ!
 よし、全員一斉にこの岩山の山頂に転移だっ!」


 その瞬間、その場にいた全員が一斉に転移した。
 皆、座っていた姿勢のまま、予め俺が作っておいた山頂付近の平らな部分に出現している。実に開放的で見晴らしのいい場所だ。

「お、おい、どうしたんだこれ?」
「な、なんで俺たち外にいるんだ?」
「あ、ここ、洞窟のある岩山の山頂だ……」
「おお、本当だ。なんだか平らになってるけど、俺たちの岩山だ……」


「ひ、ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ~っ!」

 はは、やっぱりそうか……

「広い高い怖い、広くて高くて怖いよう!
 だ、誰か早くわしを狭くて低いところに連れていけっ!」

 あー、この莫迦族長、顔を地面につけて涙とハナミズ撒き散らしながら泣き喚いてるわ……
 あ、失禁までしやがった……

「うひーっ! うひーっ! だ、誰か助けろっ!」

 よく見れば他にもひーひー言いながら蹲っている奴が大勢いる。
 みんなエラそーな服着てるわ。族長一族かな……
 ドワーフたちはそんな莫迦族長と支配階級を茫然と見つめていたんだ。


「みんな…… もうわかったろ。
 こいつらは高いところが怖いんだ。それから広いところもな。
 それぞれ、『高所恐怖症』と『広場恐怖症』って言うんだが……
 本当はさっきのステータス画面を詳細に見ると書いてあったんだがな。
 反省して謝罪したら黙っていてやろうと思ってたんだが……」

「うひーっ! うひーっ! 高いよう広いよう怖いよう!」

「この恐怖症のせいで、こいつらはお前たちがこの岩山を降りて平原に避難するのを邪魔したんだ。
 つまり、自分が山道を降りるのも、そのあと平原で暮らすのも怖かったんだよ。
 だから洞窟の中でもいつもあんなに天井の低い狭いところにいたんだ」

「そっ、それで族長は生まれてから一度も外に出たことが無かったのか……」

「その通りだな。
 だからシスティフィーナさまのお言葉を勝手に捻じ曲げてお前たちに伝えていたんだ。
 本当は自分が怖いからイヤだっただけのことなんだ」

「そうだったのか……」

「そうしてこいつはな。
 こうやってみんなの前で恥をかくぐらいなら、ドワーフがヒト族に滅ぼされてもいいと考えていたわけだ。
 それぐらい自分の族長としての権威が大事だったんだ」

「酷い話だ……」

「うひーっ! うひーっ! うひーっ! うひーっ!
 わ、わしは族長だ! だから高貴で偉いんだ!
 だ、だから早く助けろっ!」


「さて、戦士頭ドワールスよ。
 お前はどうする? 俺たちの街に来るか」

「ああ、家族ともどもお世話になりたい。
 また、友人たちも部下たちも大勢行きたがることだろう。
 サトル殿よ。頼めるか?」

「ああもちろん歓迎するよ。なあシスティ、大歓迎だよな」

「うふふ、もちろんよ♪」


「ま、待ってくれ! 戦士頭ドワールスよ!
 お、俺たちも連れて行ってくれ!」

「そうだ! ドワールスさんに族長になってもらおう!」

「そうだそうだ! 俺たちを救ってくれた恩人なんだから族長にふさわしい!」

「そうしてまた俺たちを幸せな暮らしに導いてくれっ!」

「ドワールス万歳っ! 新族長万歳っ!」

「「「「「「「「「「 万歳! 万歳! 万歳! 」」」」」」」」」」


「いやみんな。悪いが断る」

「えっ!」
「ぞ、族長になれるのに断るって……」

「なあサトルさま。それでいいんだろ」

「はは、さすがは戦士頭だな。そうだ、それでいいんだよ。

 おい! ドワーフども!
 お前らは自分たちがどれだけ間違っていたのかわかってるのか!
 なんでこんな莫迦族長をのさばらせていたんだ?
 なんでその莫迦息子を族長の息子だというだけで次期族長にしようとしてたんだ?
 お前たちが滅びようとしてたのは、お前たち自身のせいだということがまだわからんのか!」

「「「「「「「「…………」」」」」」」」

「お前らはな。自分では何も考えて来なかったんだよ。
 族長に命令されて、命令通りに動くのが大好きだったんだ。
 だがいいか! これからはお前たちの生き方はお前たち自身で決めろ!
 族長のいいなりになるな!
 俺の街に来たかったら、来たい奴だけ来い!
 誰かに言われたから来るような奴はいらん!
 おまえらいいかげん自分で考えろっ!

 なあシスティ、それでいいよな……」

「うふふ、さすがはサトルね♪ もちろんそれでいいわよ♡」

しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―

ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」 前世、15歳で人生を終えたぼく。 目が覚めたら異世界の、5歳の王子様! けど、人質として大国に送られた危ない身分。 そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。 「ぼく、このお話知ってる!!」 生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!? このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!! 「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」 生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。 とにかく周りに気を使いまくって! 王子様たちは全力尊重! 侍女さんたちには迷惑かけない! ひたすら頑張れ、ぼく! ――猶予は後10年。 原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない! お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。 それでも、ぼくは諦めない。 だって、絶対の絶対に死にたくないからっ! 原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。 健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。 どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。 (全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)

クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双

四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。 「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。 教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。 友達もなく、未来への希望もない。 そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。 突如として芽生えた“成長システム”。 努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。 筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。 昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。 「なんであいつが……?」 「昨日まで笑いものだったはずだろ!」 周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。 陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。 だが、これはただのサクセスストーリーではない。 嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。 陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。 「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」 かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。 最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。 物語は、まだ始まったばかりだ。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!

クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。 ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。 しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。 ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。 そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。 国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。 樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。

エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~

シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。 主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。 追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。 さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。 疫病? これ飲めば治りますよ? これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます

難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』" ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。 社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー…… ……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!? ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。 「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」 「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族! 「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」 かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、 竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。 「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」 人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、 やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。 ——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、 「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。 世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、 最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕! ※小説家になろう様にも掲載しています。

処理中です...