機械の向こう側の君に

Olivia

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仮想空間

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21:00にログインして彼を待つ

5分くらいして彼が店に来た

空「こんばんは」

海「こんばんは、またあったね」

コーヒーを注文して席に座る

ここで待ち合わせをしているだけでコーヒーは買わなくてもいい気がしたが

現実の習慣みたいな感じだろうか?

就業モードをオフにする

自分の代わりをカウンターに設定してコーヒーを買う

自分の分のコーヒーを持って彼のいる席に向かう

空「今日はどこにいくの?」

海「お店の外にレンタル自転車があるでしょう?」

空 (・・・あったかな) 「うん」

海「それで海に行きたいんだけど」

空「海か・・・」

マップを開く

自転車で15分くらい南に移動すると海に出るらしい

マップを指定して移動もできると思うけど自転車に乗りたいのかもしれない

空「うん、行こうか」

海「ありがとう、コーヒーを飲んでからにする?」

少しコーヒーを飲もうかと思ったけれど飲んでも飲まなくても変わらない気がした

空「もう行こう」

海「うん」

店の外で自転車のロックを解除する

2台で行く・・・でいいのかな?

海の方を見る

自転車にまたがってこぎ始める

その場で盛大に倒れる

空「大丈夫?」

海「うん、大丈夫・・・だけど」

空「自転車乗ったことは?」

海「ない・・・」

だろう・・・自分がロックを解除した自転車は自立している

わざと倒さないと倒れないみたいだ

海「これなら簡単に乗れると思ったんだけどね・・・」

なるほど

自転車には後輪の上に荷台がある

空「2人乗りで行こうか」

海「うん」

海の自転車をもとの位置に戻して

1台の自転車で行くことにした

自転車にまたがって後ろに海が座る

空「しっかりつかまって」

海「どのくらい?

空「・・・まかせる」

海「うん」

そういって抱き着かれた

胸が背中にあたる

ゆっくりこぎだす

バランスも簡単に取れてこぐ力も必要ないらしい

どうやって転んだのかが不思議に思えた

風を切る感じはない・・・空気抵抗がないのだろう

データの中にいる感じがした

彼女の温度は背中に感じる

空「海に何かあるの?」

海「夜の海に行ってみたいだけ」

空「そっか」

会話は続きそうにない

途中でマップを確認しながら海に向かう

空間にウインドウを表示しながらナビみたいに使えるわけではないらしい

転んでもケガをすることはなさそうだけど、スピードを上げる気にはならない

のんびり自転車をこいで海に到着した

どこかの海岸をモデルにしてあるのかもしれない

砂浜がある

海「砂浜を散歩してもいい?」

空「うん」

自転車を適当において波際まで歩く

2人で靴を脱いで裸足になった

砂を踏む感覚がある

波が足を濡らす

海「こんな感じなんだ・・・」

空「海に来るのは初めて」

海「だね」

三日月が海面に反射して見える

海「ありがとう」

空「ん?」

海「つきあってくれて・・・退屈じゃない?」

空「いや、楽しいよ。普通のデートって感じで」

海「こういうなんでもない普通のデートがしてみたかったんだよね・・・」

空「そう・・・それはよかった、満足?」

海「うん、満足。そろそろ行こうか」

そういって自転車の所まで戻る

ここでログアウトしてもいいような気がしたが自転車で戻るらしい

自転車をこぎだす

また背中に抱きつかれる

海「次はいつあえるかな?」

空「どうかな・・・週末の夜に会うのはどうだろう?」

海「そうだね・・・金、土、日の夜?」

空「それでいいよ」

海「・・・そっか、じゃあ次の金曜日に時間があれば会いに来て」

空「わかった」

少し沈黙

空「平日は時間があれば・・・」

海「いいよ、むりしなくて」

空「そう」

海「もし平日ログインするなら何か面白いものとか場所でも探してみて」

空「ん?」

海「週末にそこへ連れて行ってよ」

空「・・・考えておくよ」

海「楽しみにしておくよ少年」

空「海って・・・」

海「おしえない」

そんな会話をしているとコーヒーショップについた

海「ありがとね、つきあってくれて」

空「楽しかったよ」

時計を見る23:30を過ぎていた

海「それじゃ、おやすみ」

空「おやすみ」

to be continued
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