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農場奴隷編
第23話 魔法の訓練とヒロインのピンチ A
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俺の目の前で、アカネルとモミジリが木の棒を振るっている。
休憩時間に二人を呼び出して、動きを見ていた。
少しずつ鍛錬を積ませている甲斐もあって、剣を振る姿は、だいぶ様になって来ている。
それにしても、いつの間にかこの二人は、俺の奴隷ということになっていた。
そういう契約を交わした覚えは、無いのだが……?
どういうことだ?
そう思い以前、奴隷について詳しく調べてみようと、それとなくクサンゴさんに聞いてみた。
奴隷の契約について、把握しておきたかったのだ。
クサンゴさんの話によると、この世界の奴隷は俺たちのような奴隷は、やはり契約によって、双方の合意の下で結ばれるものの様だ。
ただ、この世界では口約束でも、正式に契約は成立する。
俺もこの農場の労働奴隷になっているが、それは育てられた分の金を返す為だ。
金で買われたり、働きたいという意志を示せば、それで契約は成立する。
俺とあの二人の間でも、いつの間にか契約が成立していたのだろう。
魔物使いがモンスターを、魔力で手なずけるようなものか?
そうだな。
俺はスラ太郎と契約書なんか交わしていないが、主従関係を結んでいる。
それと同じようなものだろう。
「ちょっと、いつまでこれを振ってればいいのよ」
「も、もう仕事に戻らないと……」
二人は俺に対して、完全に従順という訳でもない。
「ああ、そうだな。そろそろ戻るか」
俺は検証を切り上げて、農作業へと戻った。
俺と快く話をしてくれて、この世界の情報源にもなっていたクサンゴさんだが、先日晴れて奴隷を抜けることになった。
ここから北西の位置にある、イーステッドという街へと旅立っていった。
イーステッドは通称、冒険者の町と呼ばれている。
新米冒険者が集まる、この国で三番目に大きな都市だ。
クサンゴさんは借金をすでに返し終っていて、この農場で貯金を蓄えていた。
行商人として第二の人生を始めると、珍しく張り切っていた。
この国の一大事業である、東のアルトレプス山脈を貫通するトンネルの完成が見えてきたそうだ。
そうなると、その先にある海と面する国との交易が新しく始まる。
その時に備えて、今から行商人として活動を始めたいらしい。
俺も早く冒険者としての生活をスタートさせたいと、少し焦りが生まれた。
だが、急いては事を仕損じる。
俺は地道に、戦闘で使用できる魔法の種類を増やすことにする。
次に習得するのは風魔法。
習得の要領は同じなので、二日である程度は扱えるようになった。
風魔法は球形の空気の塊を押し出すように使っても、大した威力は出なかった。
攻撃に使う場合は、相手を切り裂くように『風の刃』として使うか、風の刃をつむじ風状にして広範囲攻撃とするのが効果的な使用法だった。
風の魔法を利用して空を飛んでみようとしたが、これはまったく上手くいかなかった。人間の身体はかなり重い。
強力な風の塊を自分に当てて加速するような使い方は、効果はあるが操作が複雑で戦闘中に使うのは無理があり、しかも痛いので断念した。
俺は農場の林の中に隠れながら、風魔法の練習をしている。
攻撃ではなく、単に空気を移動させる練習だ。
少しずつ風を起こし、それをまとめて大きくしていって強風を起こす。
ただの遊びだが、魔法の練習にもなるだろう。
俺が魔法で遊んでいると、そこに一人の少女が現れた。
モミジリだ。
料理の仕事中だろうか?
手に桶を持っているから、この先の井戸で水汲みをするのだろう。
水を汲み終えて戻る彼女を見ていると、風魔法でスカート捲りをしたくなってきた。……奴隷の服は貫頭衣でスカートではないが、ニュアンスに変わりは無い。
俺は魔力を操って少しずつ大きくした風で、彼女を追いかけて服を下から綺麗に捲りあげて、その白い肌を露出させることに成功した。
「やった!」
モミジリは両手で桶を持っているので、手で押さえることが出来ない。
俺が達成感に浸っていると、看過しがたい事態が発生した。
農作業をしていた男の奴隷三人が、彼女を追いかけて取り囲み身体を弄り出した。
マズい!
休憩時間に二人を呼び出して、動きを見ていた。
少しずつ鍛錬を積ませている甲斐もあって、剣を振る姿は、だいぶ様になって来ている。
それにしても、いつの間にかこの二人は、俺の奴隷ということになっていた。
そういう契約を交わした覚えは、無いのだが……?
どういうことだ?
そう思い以前、奴隷について詳しく調べてみようと、それとなくクサンゴさんに聞いてみた。
奴隷の契約について、把握しておきたかったのだ。
クサンゴさんの話によると、この世界の奴隷は俺たちのような奴隷は、やはり契約によって、双方の合意の下で結ばれるものの様だ。
ただ、この世界では口約束でも、正式に契約は成立する。
俺もこの農場の労働奴隷になっているが、それは育てられた分の金を返す為だ。
金で買われたり、働きたいという意志を示せば、それで契約は成立する。
俺とあの二人の間でも、いつの間にか契約が成立していたのだろう。
魔物使いがモンスターを、魔力で手なずけるようなものか?
そうだな。
俺はスラ太郎と契約書なんか交わしていないが、主従関係を結んでいる。
それと同じようなものだろう。
「ちょっと、いつまでこれを振ってればいいのよ」
「も、もう仕事に戻らないと……」
二人は俺に対して、完全に従順という訳でもない。
「ああ、そうだな。そろそろ戻るか」
俺は検証を切り上げて、農作業へと戻った。
俺と快く話をしてくれて、この世界の情報源にもなっていたクサンゴさんだが、先日晴れて奴隷を抜けることになった。
ここから北西の位置にある、イーステッドという街へと旅立っていった。
イーステッドは通称、冒険者の町と呼ばれている。
新米冒険者が集まる、この国で三番目に大きな都市だ。
クサンゴさんは借金をすでに返し終っていて、この農場で貯金を蓄えていた。
行商人として第二の人生を始めると、珍しく張り切っていた。
この国の一大事業である、東のアルトレプス山脈を貫通するトンネルの完成が見えてきたそうだ。
そうなると、その先にある海と面する国との交易が新しく始まる。
その時に備えて、今から行商人として活動を始めたいらしい。
俺も早く冒険者としての生活をスタートさせたいと、少し焦りが生まれた。
だが、急いては事を仕損じる。
俺は地道に、戦闘で使用できる魔法の種類を増やすことにする。
次に習得するのは風魔法。
習得の要領は同じなので、二日である程度は扱えるようになった。
風魔法は球形の空気の塊を押し出すように使っても、大した威力は出なかった。
攻撃に使う場合は、相手を切り裂くように『風の刃』として使うか、風の刃をつむじ風状にして広範囲攻撃とするのが効果的な使用法だった。
風の魔法を利用して空を飛んでみようとしたが、これはまったく上手くいかなかった。人間の身体はかなり重い。
強力な風の塊を自分に当てて加速するような使い方は、効果はあるが操作が複雑で戦闘中に使うのは無理があり、しかも痛いので断念した。
俺は農場の林の中に隠れながら、風魔法の練習をしている。
攻撃ではなく、単に空気を移動させる練習だ。
少しずつ風を起こし、それをまとめて大きくしていって強風を起こす。
ただの遊びだが、魔法の練習にもなるだろう。
俺が魔法で遊んでいると、そこに一人の少女が現れた。
モミジリだ。
料理の仕事中だろうか?
手に桶を持っているから、この先の井戸で水汲みをするのだろう。
水を汲み終えて戻る彼女を見ていると、風魔法でスカート捲りをしたくなってきた。……奴隷の服は貫頭衣でスカートではないが、ニュアンスに変わりは無い。
俺は魔力を操って少しずつ大きくした風で、彼女を追いかけて服を下から綺麗に捲りあげて、その白い肌を露出させることに成功した。
「やった!」
モミジリは両手で桶を持っているので、手で押さえることが出来ない。
俺が達成感に浸っていると、看過しがたい事態が発生した。
農作業をしていた男の奴隷三人が、彼女を追いかけて取り囲み身体を弄り出した。
マズい!
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