隣のロボ子さん

junhon

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美少女ロボ登場!?

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「今日はみんなに転入生を紹介しようかいしよう」

 とある高校のとある教室、担任教師が朝のホームルームで開口一番そう告げた。
 
 今は六月初旬しよじゆん、こんな時期に転入生とはめずらしい。女か男か? 美人かイケメンか? とクラスがざわつく。
 
「おい、入ってきなさい」

 教師がドアの向こうに呼びかけると、静かにとびらが開く。そこから中に入ってきたのは一人の少女だ。
 
 長い黒髪くろかみに背が高く細身のスタイル、スッとびた背筋の歩く姿さえ美しい。清楚せいそかつ可憐かれんあでやか、まるで白百合の様な少女だった。
 
 男子生徒からは歓声かんせいが、女子生徒からはため息がれる中、少女は教卓きようたくに立ってクラスのみなを見回した。
 
「では自己紹介を」

 そううながす教師にうなずき、少女は口を開く。
 
みなさん、初めましてロボ。安藤あんどうロボ子といいますロボ。よろしくお願いいたしますロボ」

 そう言って少女――ロボ子はぺこりと頭を下げた。
 
「よろしくー!」

「ようこそ二年二組へ!」

「仲良くしてね!」

 クラスの皆から歓迎かんげいの言葉が上がる中――
 
「ちょっと待ったーーーーー!!」

 一人の男子生徒が大声を上げながら立ち上がる。
 
「なんだよ、只野ただの

「大声出してうるさいわね」

「いや、みんなちょっとおかしいと思わないの?」

 抗議こうぎの声に男子生徒――只野は疑問を投げかけた。
 
 そしてロボ子に指をきつけて言った。
 
「お前、ロボットだろ!」

「……」

 静まりかえる教室、ロボ子がなにかを言おうと口を開いたところで大爆笑ばくしようが巻き起こる。
 
「はははっ、なに言ってるんだお前?」

「ぷっ、こんな人間そっくりのロボットなんてまだ造れないよ」

「もうっ、安藤さんに失礼でしょ」

「いやいやいや! だってロボって言ってるじゃん! 名前がロボ子じゃん!」

 クラスメイトからの反論に只野は言いつのる。
 
「どっかの方言だろ?」

「人の名前にケチを付けるなんてサイテー」

「日本に語尾ごびにロボを付ける方言なんてねーよ!」

 只野はキレ気味に言い返す。
 
「それにほら! 耳になんか付いてるじゃん。いかにもロボのパーツですってヤツが!」

 確かに、ロボ子の耳は三角と半円で構成された奇妙きみようなパーツが付いている。
 
「……ふむ。補聴器ほちようき申請しんせいされているな。安藤くんは難聴なんちようだそうだ」

 只野の指摘してきに、教師は転入の際に書かれた書類に目を落としながら答えた。
 
「あ~~~あ」

ひどいヤツだな、お前」

「……サイテー」

 クラスの皆は只野に白い視線を向ける。只野の意見に聞く耳を持つものはだれもいない。
 
「……す、すみません」

 四面楚歌しめんそか状況じようきように、只野は身を縮めながら席にこしを下ろす。
 
 その後とどこおりなく自己紹介が行われ、ロボ子の席は空いている只野のとなりとなった。
 
 ロボ子が席に向かって歩き出したその時、女生徒の悲鳴が上がる。
 
「きゃあああ!」

「うわ! Gだ! Gが!」

「いやいやいやぁあああ!」

 突如とつじよ教室に現れた黒い悪魔あくま“G”に一同はパニックとなる。
 
 その時、ロボ子が動いた。素早く這い回るGを視線で追いながらさけぶ。
 
「レーザーアイ!」

 ロボ子の目からまばゆく光る光線が放たれ、Gに直撃ちよくげきする。それは見事Gを焼きくした。
 
 しんと静まりかえる教室、皆がロボ子に疑惑ぎわくの視線を向ける。
 
「フッ……」

 ロボ子は顔の前に広げた手のひらをかざし、あごを持ち上げて言う。
 
「しまったロボ。私が特殊とくしゆな能力者ということがバレてしまったロボ」

「「おおおおお!!」」

 クラスの一同は歓声を上げた。

「カッケー!」

「なになに、悪の組織と戦っていたりするの?」

「ふっ……まさかおれの他に能力者がいるとはな。能力者は能力者と引かれ合うということか……」

 眼帯と包帯を身に着けた中二病を無視し、皆はロボ子に詰め寄り質問を浴びせかける。そして口々にロボ子をたたえた。
 
「やっぱりロボじゃん!!」

 只野のそのツッコミは誰にも届かないのだった。
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